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メタル・ミュージック志向のギター特集

往年のHM/HR

レスポール・カスタム

レスポール・カスタム

「HM/HR(ヘヴィ・メタル/ハードロック)」とざっくりくくるのが普通だった70~80年代、ハードロックが激しさを増してヘヴィ・メタルが形成されていくいわゆる「メタル黎明期」においては、やはりトラッドなギターが使用されました。その中でも最も代表的なのはギブソン「レスポール・カスタム」だと言えるでしょう。特有のパワフルかつ引き締まったサウンドは、使い手としてはランディ・ローズ氏、ジョン・サイクス氏、ザック・ワイルド氏が特に著名です。

ギブソン・レスポール・カスタム徹底分析!


10 Unforgettable Randy Rhoads Moments
若くして惜しくも他界した天才ランディ・ローズ氏。その名を冠した「ランディV」は今なおメタル用ギターの代表格ですが、1974年製のレスポール・カスタムもまた、氏のトレードマークとして重要なギターです。70年代のレスポールはパンケーキ構造、「川」の字に張り合わせた3Pトップ、3Pネックという構造でした。ヘッドは大型化し、補強のためネックボリュートが付き、引き締まったサウンドが持ち味でしたが、現代では人気がある仕様とは言えず、この仕様のレスポール・カスタムを入手するのは大変困難だというのが現状です。

スーパーストラト(1ハムバッカー仕様)

「リアにハムバッカー1基のみ!(ついでに操作系も1Vのみで、FRT搭載)」という潔いスーパーストラトは、「80年代の象徴」と呼び声高いギターです。ピックアップ切り替えもトーンの調整もしない、プレイに集中できるというのが最大のメリットですが、

  • フロントピックアップの穴を開けないぶん、ジョイント部の剛性が飛躍的にアップする
  • 派手なペイントが活きる
  • このギターを持っているだけで、どんな音楽をやる人かわかる

というメリットがあります。使い手としてはエドワード・ヴァン・ヘイレン氏が誰よりも有名ですが、この人はちょっとメタルとは言い難い存在です。メタルのアーティストとしては、ジョージ・リンチ氏、ウォーレン・デ・マルティーニ氏が有名です。

Charvel USA Custom Shop Warren DeMartini

Warren DeMartini

Charvel(シャーベル)と言えば、スーパーストラトの起源とも言うべき由緒正しいブランドです。アルダーボディ、クォーターソーンメイプルネック、セイモア・ダンカン製ハムバッカー、FRTという構成を最高の技術で組み上げた逸品。MVでも確認できるド派手なペイントもしっかり再現しています。現代仕様はフロントにシングルコイルが追加されます。

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LTD GL BURNT TIGER

LTD GL BURNT TIGER

ブランド自体がメタル・ミュージックに多いに傾倒しているLTD。ジョージ・リンチ氏のシグネイチャーモデルは、アルダーボディに思い切った加工を施した、世界限定300本の特別仕様です。ボディカラーこそシックですが、ステージで光を受けた時、この立体的な加工が多いに存在感を発揮します。

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RATT – “Back For More” (Official Music Video)
「マーシャルアンプの壁」もこの時代を象徴する様式美の一つです。動画でウォーレン氏がバリバリ演奏しているギターは、「スカル&ブラッド」としてシャーベルからリリースされています。

ネオクラシカル

古くはリッチー・ブラックモア氏の率いるディープ・パープル、次いでランディ・ローズ氏が得意とした「クラシック要素を採り入れたロック」をさらにクラシック寄りに推し進めたのが「ネオクラシカル」で、「様式美」と呼ばれることもあります。このジャンルを牽引する王者イングヴェイ・マルムスティーン氏は、「スキャロップ指板のストラトキャスター」をトレードマークとしています。そのためかこっち方面のギタリストは、ハムバッカーを使用するにしてもスーパーストラトタイプのギターを使用する傾向にあるようです。

Ibanez KIKO200
Ibanez EGEN18

Ibanez KIKO200

Ibanez EGEN18

アイバニーズのシグネチャーモデル2機種。アングラからメガデスに移籍したキコ・ルーレイロ氏の「KIKO200」はRGA、ドラゴンフォースに所属するハーマン・リー氏の「EGEN18」はSをベースに、大幅なカスタマイズを施しています。両機ともHSH配列、コイルタップSW搭載、FRT装備という「たいがい何でもできる」ギターに仕上がっていますが、共通してハイポジションの指板にスキャロップ加工が施してあり、超絶の運指をサポートしています。

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Yngwie Malmsteen – Icarus’ Dream Suite Op. 4 [Japanese Philharmonic Orchestra]
日本フィルハーモニー交響楽団とのコラボレーション。「ネオクラシカル」のジャンルを確立した王者、イングヴェイ・ヨハン・マルムスティーン氏が使用するストラトキャスターは、スキャロップ指板という大幅なカスタマイズをしながらも、「21フレット仕様」というヴィンテージ・スタイルの面影も残しています。

スラッシュメタル/メタルコア/デス

スラッシュメタルこそは「黒い服の人たちが怖い顔でゴリゴリやる」という「いわゆる現代メタル・ミュージック」の礎となったジャンルで、メタルコアやデス、ニューメタルなど様々なメタル・ミュージックがここから生まれました。メタリカ、メガデス、アンスラックス、スレイヤーで「スラッシュメタル四天王」と言われていましたが、それに続く「新世代メタル御三家」と呼ばれたアヴェンジド・セヴンフォールド、ブレット・フォー・マイ・ヴァレンタイン、トリヴィアムは共通してメタルコアの要素を持っています。

演奏をチェックしてみると6弦ギターのレギュラーチューニングで勝負していた、という例もしばしば見られますが、こちらの分野ではヘヴィ・リフがひじょうに重要であることから、ダウンチューニングや7弦ギターを使用する例を多く見ることができます。またこうしたジャンルではVシェイプを代表とする変形ギターが大いに使用されます。また、「スラッシュメタル四天王」の多くがEMGピックアップを愛用していたこともあり、EMGの2ハムと言えばメタル、というイメージが浸透しています。

Jackson JS32 KING V

KING V

変形ギターの定番、Jackson Guitars(ジャクソン・ギターズ)の由緒ある左右対称Vシェイプ。高いコストパフォーマンスが魅力のJSシリーズは、ネックジョイントこそボルトオンですが、ネックにはグラファイト製の補強が仕込まれ、コニカル・フィンガーボードまで採用されているあたり、ジャクソンの心意気を十分味わうことができます。

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DEAN Guiatrs DIMEBAG DIME O FLAME ML

DIME O FLAME ML

今や「メタル御用達ブランド」の感もあるDean Guitars(ディーン・ギターズ)は、印象的な変形ギターに強烈なグラフィックで彩った、存在感のある禍々しいモデルを多く展開しています。「ML」はその代表格と言える個性的なギターで、故ダイムバッグ・ダレル氏の愛用した仕様を後世に語り継いでいます。

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NECROPHOBIC – Pesta (OFFICIAL VIDEO)
スウェーデンのブラックメタル/デスメタルバンド、ネクロフォビック。スウェーデンは多くのデスメタルバンドを輩出しています。こうした猟奇的なサウンドでは、ストラトタイプのギターは少数派で、変形ギターこそむしろ定番となっている風潮があります。

Djent(ジェント)

メシュガーを起源とする「Djent(ジェント)」は、なぜか英語表記が通例となっています。ヘヴィ・リフを重視するスタイルはスラッシュメタルの名残ですが、リズムが細かすぎて乗りにくくすらある、そんなグルーヴに頑張って乗るのが楽しい、という新しいジャンルです。ジェントではスラッシュメタルのヘヴィ・リフをさらにヘヴィにすべく、スーパーロングスケール(いわゆる長竿)を利用した超ダウンチューニングや、低音弦が2本も追加された8弦ギターなど、やたら低音を強調するタイプのギターが使用されます。

更なる深淵へ「8弦/9弦ギター」特集

Schecter DAMIEN PLATINUMー8

DAMIEN PLATINUMー8

8弦ギターは低音弦の張力を稼ぐため、弦長が延長されるのが普通です。シェクター(Schecter)の「DAMIEN PLATINUMー8」もこの例にもれず、28インチという長い弦長が採用されています。「ウルトラアクセス」のセットネックはスルーネック並みに弾きやすく、定番のEMGピックアップ装備、ネックにはカーボンファイバー製の補強が仕込まれます。

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.strandberg* Boden Metal 7

Boden Metal 7

常に進化を続けるメタルという分野において、新しいギターは大いに注目されます。「.strandberg* (ストランドバーグ)」のブランド設立者オーラ・ストランドバーグ氏も、自社製品がここまでメタルに受け入れられるとは予想だにしなかったことでしょう。ストランドバーグが持つ数々の独自設計に加え、「多弦化しても本体が重くならない」というヘッドレスのメリットがジェントにフィットしたわけです。メタル・ミュージックを意識した「ボーデン・メタル」は精悍なモノトーンに身を包み、メタル界の新常識「フィッシュマン製フルーエンス」ピックアップを装備、未知のサウンドバリエーションを持っています。

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MESHUGGAH – New Millennium Cyanide Christ (OFFICIAL MUSIC VIDEO)
何と「全員がエアー演奏」という驚きのMV。ドラムがシンプルに叩いてくれているから良いものの、ギターのリフだけだったらとても乗れたもんじゃない、これが「Djent」です。

プログレッシブ

プログレッシブ・ロックを吸収したメタルがプログレッシブ・メタルで、長大な楽曲、変拍子、転調、シンセサイザーの多用、コンセプト性を持ったアルバム構成などが特徴です。さまざまな音楽ジャンルをどん欲に吸収するため、破壊や反逆だけをテーマとはしていません。よって攻撃的な変形ギターより、音楽性に対してニュートラルなルックスを持つスーパーストラト、またはそれに類するギターが好まれる傾向にあります。やはり操作系のシンプルなギターが多く使われますが、この分野の第一人者であるジョン・ペトルーシ氏(ドリームシアター所属)は超多機能なギターを使いこなします。

Musicman Majesty

Musicman Majesty Musicman Majesty Arctic Dream

Ernie Ball Music Manのジョン・ペトルーシ氏モデル「マジェスティ」は、

  • マホガニースルーネック
  • 24フレットで初めてボディに達する(ハイポジションの演奏性が最強)

というありそうでなかった設計の本体に、ミュート時に右手が痛くない新設計のブリッジ、「メタル用ギターはシンプル設計」という傾向など知らぬとでもいうような操作系を封入した、斬新&多機能なギターです。最大20デシベルまでブーストできるブースターはボリュームポットに仕込んだスイッチで起動、トーンポットのスイッチでミックスポジションのみコイルタップ、果てはブリッジに仕込んだピエゾピックアップでアコギの音が出せ、低音側ホーンに設置したスイッチで「エレキ」「アコギ」「ミックス」を切り替えることができます。

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Caparison HORUS-M3 EF/MF

Caparison HORUS-M3 EF HORUS-M3 EF Lapis-Lazuli

「設計図が十数ページ、数式で埋まっている」と言われるジャクソンの設計理念、妥協を許さない日本の楽器作り、この二つが重なってできたギターがCaparisonです。代表機種「ホルス」は

  • 指板を彩る同社の象徴「クロック・インレイ」
  • 立っても座っても抱え心地の良い「オフセット・ウェスト」ボディ形状
  • 弦長628mm(ギブソンスケール)、27フレット仕様
  • ボディ中央をメイプル材が貫く「M3構造(実質スルーネック)」

といったこのブランドにしかない数々の特徴を備え、絶妙な弾き心地と満足を超えるサウンドを作っています。

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fuseboxx – Pagbalik (Official Music Video) [HD]
フィリピンのプログレッシブ・メタルバンド「フューズボックス」。スティックベースでアルペジオを奏でながら歌う妖艶な女声ヴォーカルがとても印象的です。

まだまだあるぞ!なみいるメタル向けギターたち

いろいろなメタルを見てきましたが、メタルに特化した、あるいはメタルのアーティストが愛用するギターはまだまだあります。メタル・ミュージックと相性の良いギターをもっと見ていきましょう。

ESP / E-II / Edwards / LTD / Grassroots

オーダーメイドギターの老舗ESPは、かねてから世界中のメタルアーティストのギターを手掛けてきました。代表機種は「ホライゾン」、「M」、「フォレスト」など数多く、傘下の各ブランドでも海外プロデュースの「E-II」、国内向けの「Edwards」、海外向けの「LTD」、エントリークラスの「グラスルーツ」に至るまで、同じスタイルのギターがリリースされています。

LTD M-1008 MULTI-SCALE

LTD M-1008 MULTI-SCALE

ESP系ブランド「LTD」から遂にリリースされたマルチスケールのギター。おおむね7フレットあたりがニュートラル・ポイントで、ボディトップのフレイムメイプル以外、虚飾を排した潔い雰囲気を持っています。ピックアップはセイモア・ダンカン製メタル専用「センチネント」と「ナズグル」が、このモデルのために傾かせた設計で搭載されます。

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Killer KG-PIRATES MK2

KG-PIRATES MK2

「キラー・ギターズ」は、日本人によるメタル、いわゆる「ジャパメタ」を牽引し、海外でも成功をおさめた高崎晃氏(ラウドネス所属)のギターを作るところからスタートしました。よくできているエントリークラスとして永年親しまれている「パイレーツ」は、真正面から見たら上位機種と見分けがつかないほど、トップグレード「プライム」の遺伝子を受け継いでいます。入門機とはいえ日本製で、ボディ材は「セン」です。近年珍しくなったセンですが、70~80年代の日本製エレキギターに使われ世界中に出荷された、いわば日本の象徴とも言うべき木材です。このギターを弾くのは、日本の魂を受け継ぐことと同じなのです。
キラー・ギターズ(Killer Guitars)

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BC Rich MK3シリーズ

ジャクソンと並び称される変形ギターの代表選手「B.C.Rich」は、メイドインUSAの超高額モデルと、ボルトオンジョイントの比較的求めやすいモデルの両面でラインナップを展開しています。中級グレードに位置する「MK3」シリーズは、

  • モッキンバード:由緒正しき変形
  • ワービースト:刺さりそうで邪悪な変形
  • V:左右対称型Vシェイプ
  • ヴィラン:スーパーストラト

の4モデルを展開、いずれも高出力ハムバッカー2基、FRT装備、シンプル操作でまとまっています。

B.C. Rich(BCリッチ)のエレキギターについて

FERNANDES V-HAWK EX

日本ではJ-Rockアーティスト使用モデルやアンプ内蔵ギター「ZO-3(ぞうさん)」のイメージが濃厚な「フェルナンデス」ですが、海外では鋼鉄仕様のギターで注目を集めています。尖ったVシェイプでは左右対称型(Vortex)と非対称型(V-Hawk)があり、隙がありません。V-Hawkの「EX」モデルはダウンチューニングを想定して弦長を666mmに延長したゴリゴリのメタル仕様で、全弦1音下げチューニングで出荷されます。ピックアップはセイモア・ダンカン製ハムバッカーをリアに1基のみ、操作系はボリュームノブのみです。
フェルナンデス(Fernandes)のギターについて

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Dreaming Dead – ‘Overlord’ Official Video
ちょっとエロい女声デスボイスギターボーカル、エリザベス・シャル姐さんを中心人物とするゴリゴリでザクザクのメタルバンド「ドリーミング・デッド」。フェルナンデスの定番機「FR」は、海外ではリバースヘッド化し、「リボルバー」の名で通っています。


Guitar Setup with Elizabeth Schall
さっきおっかない顔で絶叫していたエリザベス・シャル姐さんが、ギターのセットアップについて優しくレクチャーしてくれます。ワルそうでおっかないのはステージの上だけ、というメタルアーティストが一般的です。むしろ研究熱心で練習熱心な、真面目な人が多いんです。


以上、メタル・ミュージックにフィットしたギターを見てきました。極悪なルックスのものばかりでなくニュートラルな雰囲気を持ったものもあり、メタルのジャンルによって使われるギターに違いが見られたのが興味深い結果でした。ここで紹介しなかったギターでも、ぜひメタルに挑戦してみてください。日々進化するメタルシーンにおいて、あなたの挑戦が大きな爪痕として残されるかもしれません。

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