ギターを録音してみよう[最終更新日]2021/11/10 04:58

録音《4コマ漫画》ギター博士と六弦かなで「#2 ギター博士っっ!」より

近年Youtubeやニコニコ動画など、動画を投稿して注目を浴びるギタリストが増えています。また手軽に録音できる機器やDAWも普及していて、昔よりも格段に録音/録画への敷居は下がっています。
このページでは

  • エレキギターの音を録音して聞いてみたい
  • 2重3重に録音してギター・オーケストラみたいなことしてみたい。
  • 作曲のために音を重ねたい
  • 本格的にレコーディングしてみたい

といったことを考えているギター初心者向から中級者向けに、録音機材やレコーディングについてのノウハウを紹介します。録音が上達への一番の練習への近道だとも言われていますから、じゃんじゃん録音しましょう!
なお、本記事は「ギターの録音」にテーマを絞っています。動画の制作については、以下のQ&A記事をチェックしてみてください。

Q&A.27 youtubeやニコ動など「弾いてみた」動画を録画する方法について

録音をはじめる前に...

《目的》何のために録音するの?

ギターを録音するのは、楽曲リリースや動画制作のためばかりではありません。ギタリストはいろいろな目的で録音を行います。常に録音と共にあることで、本番のレコーディングでもキンチョーせずに弾けるようになるのです。本番以外、どんな目的の録音があるのかを見ていきましょう。

  • 練習のため:自分の演奏を録音して聞き返し、ミスなくちゃんと弾けているのか、イメージ通りに弾けているのか、そこに愛はあるのかなどをチェックします。ライブの演奏も毎回録音しておきましょう。厳しい現実と向き合うことで、スムーズに上達できます。
  • アイディア保存のため:リフやソロ、または歌メロなど、アイディアが降りてきたらその場で録音する、という習慣が身についている人は多くいます。日頃のアイディアを蓄積しておけば、いざ作曲という時にそこから素材を探すことができます。
  • 作曲やバンドアレンジのため:コード進行のアイディアや弾き語りなどの録音をバンドメンバーで共有することで、曲のイメージを共有したりアレンジのアイディアを相談したりしやすくなります。
  • レコーディングのリハーサル(プリプロ):録音の手順や演奏内容、使うギターやアンプ/エフェクターなど、本番の前に実際に録音してみるのを「プリプロダクション(プリプロ)」と言います。これをしっかりやっておくと、本番の現場がスムーズに進行でき、クオリティの高いレコーディングができます。

《方法》ライン録り?エアー録り?

録音の方法には、録音機のマイクに向けて音を出す「エアー(マイク)録り」と、ギターやアンプから録音機にシールドをつなげる「ライン録り」があります。それぞれにメリットと注意点がありますから、目的に応じて巧く使い分けていきましょう。

エアー(マイク)録り

実際にスピーカーから出た音を録音するのが、「エアー(マイク)録り」です。ふだん使っているアンプにマイクを向けて録音すれば、いつもライブで演奏している通りの音で録音することができます。スマホやICレコーダーを使うなら非常に少ない手間で録音できますし、グループでの演奏もカンタンに録音できます。
マイクの機種や位置(マイキング)によって録音される音に違いが出てしまうのが、難しくもあり面白くもあるところです。一方で周囲の雑音まで録音してしまうこと、自宅での録音が近所迷惑になりやすいことが注意点です。

ライン録り

良い音でレコーディング

ギターやアンプと録音機をシールドでつなげる「ライン録り」は、マイキングに左右されずに録音でき、周囲の雑音が入らず、近所迷惑になりにくいのがメリットです。自宅での録音に適した方法だと言えるでしょう。しかしそれなりの設備や準備が必要となること、ふだんバンドで鳴らしている音をそのまま録音とはいきにくいこと、いくつものパートを同時に録音するハードルが高いこと、フィードバック奏法の録音ができないことが注意点です。

《初心者必見》自宅で良い音でギターをレコーディングする方法(ライン録り)

《手段》何を使って録音するのか?

今ではいろいろなものでギターを録音できます。スマホやPCを使うこともできますし、録音専用の機器を導入するのもいいでしょう。予算次第ではスタジオを予約して、プロのエンジニアを雇ってしまうことだってできちゃいます。

スマホやタブレット

iRig

スマホやタブレットには優秀な内蔵マイクがあり、「ボイスメモ」など録音用アプリが無料で使えますから、特別な買い物をしなくてもお手軽に録音ができます。また対応するマイクを使用することで、より良い音質で録音することができます。

なおiPhone・iPadなどアップル製品向けに、録音や音楽制作を強力にサポートする音楽用アプリが多数リリースされています。iRigなどのiOSオーディオインターフェイスを使えば、iPhoneやiPadとギターを繋いで音を鳴らすことも可能です

オススメのiPhoneギターアプリ
iRig/iRig HD/iRig PRO 徹底比較レビュー!!

録音専用の機材

スマホやタブレット全盛の現代においても、専用機の存在意義を無視することはできません。専用機は着信や通知の影響を受けないし、スマホやタブレットを別のことに使用できます。他の処理をしないため作動の安定度が高く、操作や作業がしやすいようにスイッチが配置されていることも大きなメリットです。

ICレコーダー

「ICレコーダー」は、フラッシュメモリなどに音声を記録する機械です。もともとは取材や会議など、音声を録音する目的で作られましたが、現在では音質を気にしなければ気軽に長時間録音できるものから、高性能マイクを採用して音楽制作に使用できるクオリティのものまで、さまざまなものがリリースされています。


マルチ・トラック・レコーダー(MTR)

ZOOM R8

「マルチ・トラック・レコーダー(略してMTR)」は、音楽をパートごとに録音できる、多重録音に特化した録音機器です。作曲編曲のアイディアを保存するようなラフな録音はもとより、ミックス/マスタリングまでできるので本格的なレコーディングまで対応します。モデルによってはメトロノームやドラムマシンまで備え、デモ音源の制作に重宝します。小さいものから大きなものまで、同時に何パート録音できるかなど、モデルによって仕様は様々です。


「DAW」に挑戦!

DAW

自宅のパソコンで楽曲制作、打ち込み、録音や編集などを行うことを「DTM(デスクトップミュージック)」と言います。またスマホやタブレット、PCなどのデジタル機器を軸としてオーディオデータを編集する設備を、ソフトウェア/ハードウェアひっくるめて「DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)」と言います。DTMとDAWの区別はふわふわしていますが、いずれもPCを中心とした音楽制作に対して使われている感じです。

そんなわけでプロの録音はDAWが主流になっており、低価格化に伴ってアマチュアにも猛烈に普及しています。あんなこともこんなこともできてしまう制作環境に興味がある人は、ぜひDAWに挑戦してみてください。

DTMに必要な機材

DTMのためには、軸となるコンピュータ、対応するDTMソフト、音の入り口となるオーディオインターフェイス、ここまでが最低限必要です。ここにアンプシミュレーター・プラグインが加わると、たいへん便利です。

レコーディングスタジオで録音する

バンドでの本格的なスタジオレコーディングのやり方

確かに、DAWを揃えれば自宅でクオリティの高い録音が可能です。しかしプロレベルのレコーディングをしたいと思ったら、プロフェッショナルの力を借りるのが最短の近道です。もちろんそれなりに費用は発生しますが、考えてもみてください。バンドが遠慮なく爆音を出せる防音室、選べる最高レベルのマイクなど数々の録音機器、さまざまな編集作業ができるDAW機器、これらの性能をいかんなく発揮できるエンジニア、そのすべてが自分の録音のために使用でき、自分は弾き手に徹することができる、そのための費用としては高すぎるなんてことはありません。最高に良い音で録音したいと思ったら、ぜひレコーディングスタジオに行ってみましょう。

バンドでの本格的なスタジオレコーディングのやり方