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《ケーブル不要!》ギター用ワイヤレスシステム特集

ギター用ワイヤレスシステム

「ギター用のワイヤレス」というと、ちょっと前までは「プロミュージシャンしか使わない高額なもの」というイメージが一般的でした。しかしXvive(エックスバイブ)の「U2」シリーズを皮切りに、リーズナブルなワイヤレスシステムがそのイメージを払拭、一般化したと言っていいほどの広がりを見せています。こうした低価格モデルが入口となって、高級機を検討するギタリストも増えてきています。そこで今回は「ギター用のワイヤレスシステム」に注目し、その魅力や注意点などをチェックしていきましょう。

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1: ちょっと待って。「ワイヤレスシステム」って何? 1.1: ワイヤレスシステムをじろじろとチェック! 1.2: ワイヤレスシステムのメリット/デメリット 2: ギター用ワイヤレスシステムのラインナップ 2.1: 日常で気軽に使える低価格モデル 2.1.1: Xvive「U2」シリーズ 2.1.2: NUX「B-2」 2.1.3: BOSS「WL」シリーズ 2.1.4: LINE6 RELAY「G10」 2.1.5: LINE6 RELAY「G30」 2.1.6: audio-technica ATW-1501 2.1.7: AKG「WMS40 PRO MINI」シリーズ 2.2: 「ワイヤレスアンプ」という新しい選択 2.3: 高品位な上位モデル 2.3.1: SHURE「GLXD」シリーズ 2.3.2: Line6「RELAY G50/G55/G90」 2.3.3: Line6「RELAY G70/G75」 3: 難しい用語のお勉強


Guitar Cable VS Wireless! (ULTIMATE SHOWDOWN)
卓越した技能と茶目っけ、そして恐るべき顔面のアピールで知られるスティーヴィー・T氏。ケーブルとワイヤレスの違いを、身体を張って楽しく紹介してくれます。

ちょっと待って。「ワイヤレスシステム」って何?

イイ質問です。「Wireless(無線)System(装置)」ですから、われわれ日本人としては「無線」と言われればピンと来ますね。そもそもエレキギターは、ギター本体とアンプをギターケーブルでつなぎます。ギターの音がケーブルを通ってアンプに送られて、音が出るわけです(有線)。これに対して、ギターの音を電波にしてアンプまで届けるのが「ワイヤレスシステム(無線)」です。

ワイヤレスシステムは、

  • 送信機(トランスミッター):ギターのジャックに挿す
  • 受信機(レシーバー):アンプやエフェクターに挿す

という二つのメカで1セットです。送信機から受信機へ、電波になったギターサウンドが飛んでいくわけです。二つのメカは1対1が基本ですが、1台の受信機に2つの送信機が使えるものもあります。ケーブルという束縛から解放され、ライブにおいては大胆なステージパフォーマンスができ、メンバーのケーブルと絡まらず、また自宅練習やリハーサルも驚くほど快適です。

ワイヤレスシステムをじろじろとチェック!

低価格帯ワイヤレスシステム定番機のひとつ、NUX(ニューエックス)「B-2」をピックアップしてみましょう。「低価格ワイヤレス」で一世を風靡したXviveの対抗馬としてリリースされた製品で、性能と価格がちょっと上がっています。

スッキリしたシンプルな外観

長方形の本体からプラグが生えており、このまま直接ギターやアンプに挿します。送信機も受信機も同じような姿をしていますが、こうすることで開発&製造のコストを大幅に抑えることができます。プラグは可動式で、折りたたむと収納に有利であるほか、さまざまなギターに自然に取り付けられます。


受信機に「Amp」、送信機に「Gt」と手書きしてあるのは、プラグを折りたたんでしまうと「TRANSMITTER」、「RECEIVER」の表示が隠れてしまい、どっちが受信機でどっちが送信機か分からなくなってしまうからです。


「B-2」の特徴として、裏面に「ツメ」が付けられています。


この「ツメ」を利用して、二つを合体させて収納することができるわけです。

可動式プラグは、かなり便利だと言えるでしょう。ストラトキャスターやSGなどボディトップにジャックがあるギターでは、ボディに沿うように付けることができて演奏の邪魔になりにくく、起こせば引き抜きやすいです。

レスポールなどボディサイドにジャックがあるギターでは、このままだとなんだかかっこ悪いと感じる人も多いことでしょう。

そんなときには、プラグを折りたたんでボディサイドに沿わせるわけです。不意に触れると回転してしまうので、心配な人はテープなどで留めて使用するといいでしょう。

家庭用電源やPCから充電する


充電には付属の充電機を使い、二股にわかれたUSBケーブルで二つ同時に充電できます。

せっかく「合体」という他にない特徴があるのに、合体させた状態での充電があまり美しくないのは、いわゆる玉にキズというものです。USBケーブルはスマホなどに使用するものと同じ規格で、PCからでも充電できます。

電源スイッチとチャンネル切り替え

スライド式スイッチで電源ON/OFF、プッシュ式スイッチで1~4までのチャンネル切り替えを行います。チャンネルを設定すれば、最大で4セットを同時に使用できるわけです。チャンネルのランプは電池残量の表示も兼ねており、残りが少なくなってくるとオレンジ色に点滅します。

NUX B-2を…
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ワイヤレスシステムのメリット/デメリット

「束縛からの解放」というロック的なイメージのあるワイヤレスシステムですが、安いといっても1万円以上するなかなかの買い物です。どんなメリットがあり、どんなデメリットがありえるかを考えてみましょう。

メリット1:「自由」と「安全」が手に入る

ワイヤレスシステムのメリット

「ケーブルから解き放たれ、自由になる」ことが、ワイヤレスシステムの最大のメリットだと言えるでしょう。特にライブでは、ケーブルのことを気にすることなくステージの端から端まで暴れまわることができますし、「ギター回し(ギタースピン、ギターフリップとも)」などの派手なパフォーマンスが可能、電波さえ届けばギターを弾きながら客席を練り歩いてもいいんです。

また、ステージでの安全性も重要です。メンバーのケーブルと絡まったり、ケーブルがどこかに引っかかってつんのめったりといった厄介事がなくなり、「調子に乗って前へ出て行ったら、シールドが抜けた」という全国の学園祭でお約束のアクシデントも回避できます。

これは日常的な練習でも非常に都合が良く、たとえば自室でギターを練習しつつ、ちょっと休憩がてらギターを構えたまま台所に、なんていうわがままが利くわけです。

メリット2:ケーブルの長さ分だけ荷物が減る

「メカがコンパクトならば」という制限がつきますが、ギターから伸びる長めのケーブルが一本いらなくなることで、荷物が大幅に軽減されます。ステージで使用する「5m」とか「7m」といった長さのケーブルは、小さく巻いてもなかなかの体積になりますよね。ワイヤレスシステムを使うと、ケーブル分の荷物が軽減され、ケーブルの巻き取る手間がなく、慌てて巻いたものを解こうとしたら余計に絡まって、といったわずらわしさも無くなります。ただし本番の現場には、万が一のために補欠のケーブルを1本持っていた方が安全ではあります。

デメリット1:電源の心配事が増える

通常のケーブルの場合、「今のところ断線していない」という状態なら、しばらくそのまま安心して使用できます。しかし充電式ワイヤレスシステムの場合、送信機と受信機両方の「電池がいつまでもつか」について、神経を尖らせておく必要があります。当然ながら、電池が切れたら音は出ません。「本番はフル充電で臨みたい」という人は多いでしょうが、充電にはある程度の時間が必要ですから、しっかりとリハーサルを行なってすぐ本番、という場合にはちょっと心配になるかもしれません。いっぽう乾電池を使用するものの場合、新品の乾電池を常備しておけばいつでも安心です。

デメリット2:他社製品と仲良くできるかどうかの懸念

ワイヤレスシステムは、基本的に同一製品の共存までしか保証していません。たとえ同じメーカーであってもモデルが違えば共存できない、という例は多々あります。たとえば一つのバンドでギターもベースもワイヤレスを使用するのなら、メンバー全員が同じワイヤレスシステムを使うのがもっとも安全です。また、ワイヤレスのインカムやインイヤーモニター、ヴォーカル用のワイヤレスマイクとの共存についても確認が必要です。

利用するチャンネルを分けることで他社製品同士が共存できる例はいくつもありますが、どうあっても共存できない例もあります。共存できない場合、電波同士が衝突して音がプツプツ途切れるなど、正常な作動ができなくなります。電波はどこへ飛んでいくか分かりませんから、二つの会場を構えるライブハウスなどでは「こっちの会場ではワイヤレス禁止」といったルールを定めているところもあります。

そんなわけで、「万が一のためにケーブルを持っておく」という心構えがやはり必要なのです。

デメリット3:国外で使用できない場合がある

現在のワイヤレスシステムは、「800MHz帯(B型帯)」と「2.4GHz帯」のどちらかの周波数帯を使用して通信するのが普通です。この二つは日本の電波法の規定で自由に使っても良いとされているから使用できるのであって、外国でそのまま使ってもいいという保証はありません。このうち2.4GHz帯はWi-Fiやbluetoothでも使用する国際基準にのっとった周波数帯ですが、使用できるチャンネル数が制限される場合があり、日本国内と全く同じように使用できるとまでは言えません。ワイヤレスシステムを海外旅行や海外ツアーに持ち出す場合には、行く先の電波法に抵触しないかどうか、どうすれば使えるかの確認が必要です。

デメリットというか注意点1:「ワイヤレスの音」

たとえケーブルでも違うものに替えれば音は変わるのですが、ワイヤレスシステムを使用すると俗に言う「ワイヤレスの音」になります。これはメカの性能に依存する話でもあり、慣れてしまえばどうってことはない小さな変化でもあります(冒頭の動画でも検証されています)。一般に低価格なワイヤレスシステムではサウンドの迫力がちょっとだけ削られ、グレードの高いワイヤレスシステムではハイファイなクッキリとしたサウンドになります。この「ワイヤレスの音」がデメリットや注意点呼ばわりされるという現状が、この分野にまだまだ将来性があるのだということを感じさせます。

何しろ「デジタル変換された電波」が飛ぶのですから、電波が届く範囲内だったらどれだけ遠くまで飛ばそうと音質の劣化がありません。これはデメリットや注意点どころか「大きなメリット」だと言えるでしょう。これがケーブルを使用すると、その長さに応じて電気抵抗が増えてサウンドは劣化していきます。しかしそういう音を聞いて私たちは育ってきたものですから「それも含めて伝統的なエレキギターの音だ」という考え方や感じ方もあります。ですからBOSSやLine6などでは「ケーブルを使った感じになる音」を出す機能が備えられています。

注意点2:ミュージシャンとしての心がけ

ワイヤレスシステムを持ってライブ会場に行く場合、クリップチューナーなど、エフェクトボード以外でチューニングできるものを持っておくのがミュージシャンの心がけです。「楽屋でチューニングしたい」という時、ボードに組み込まれたチューナーしか無かったら、ボードの電源を入れ、ワイヤレスシステムの電源も入れなければなりません。しかし、他のバンドがステージで演奏している時には、自分のワイヤレスシステムを作動させるのは危険です。楽屋から放たれる電波がステージ上のワイヤレスシステムと干渉や混線して、ライブのサウンドを台無しにしてしまうかもしれないからです。

ギター用ワイヤレスシステムのラインナップ

ここからは、どんなワイヤレスシステムが流通しているのかを見ていきましょう。各社各様にいろいろなものがリリースされていますが、このうち主だったものをいくつかピックアップしていきます。