リッチー・ブラックモア(Ritchie Blackmore)

[記事公開日]2013/9/1 [最終更新日]2021/10/25
[編集者]神崎聡

リッチー・ブラックモアは、ハードロック界のスーパーギタリストでディープパープルやレインボーのギタリスト・作曲家。リッチーがロック界に与えた影響は大きく、彼の影響を受けたハードロック・ヘビーメタル系のギタリストは数多く存在しますが、中でも有名なのがイングウェイ・マルムスティーンでしょう(インタビューでもリッチーに影響を受けた事を公言しています)。
リッチーの特徴は1970年代当時、ブルース・ロック全盛期にありながらロック・ギターにクラシック音楽の要素をフレーズやコード進行に取り入れた事です。また、速弾きを生かしたギターソロで他のギタリストを圧倒していました。

現在はボーカルで妻のキャンディス・ナイトと共にブラックモアズ・ナイトを結成し活動しています。

Biography

1945年4月14日 生 英サマセット州ウェストン・スーパー・メア
ロンドン近郊ミドルセックス州ヘストンで育ちます。11歳の時にクラックギターのレッスンを受けていた為、クラシックギターの奏法や音楽性が後のプレイに影響を与えたのだと言われています。その後、ギブソンのエレキギターES-335を手に入れ、地元でバンド活動をしたり、セッションワーク等で腕を磨きました。1967年にディープパープルの前身となるラウンドアバウトというバンドを結成し、メンバーを整えディープパープルというバンド名で活動しました。

ディープパープル結成

deep-purpleDeep Purpleのアルバム「In Rock」のジャケット

ディープパープルでは「スモーク・オン・ザ・ウォーター」、「ブラック・ナイト」、「ハイウェイ・スター」、「紫の炎」、「スピード・キング」など、ロックの名曲を多く残しております。中でも「スモーク・オン・ザ・ウォーター」のギターリフはジャンルを超えて多くのアーティストにカヴァーされ、「ロックギターリフといえばこれ」と言えるほど有名です。


Deep Purple – Smoke On The Water (Live)


Deep Purple – Speed King ft. Ian Gillan

しかしリッチーはバンドのメンバーとの確執(特にボーカルのイアン・ギランとは不仲で有名)を理由に、1975年6月に脱退します。その後バンドの再結成を主導するも長くは続きませんでした。

レインボー結成

リッチーはディープパープル脱退後はレインボーを結成します。
レインボーはブルース・ロックと中世的な音楽の両方を取り入れたハードロックを目指していました。レインボーはリッチーのワンマン的な要素が強くメンバーの入れ替わりが激しく、メンバーが変わるごとにバンドのスタイルも変化していきました。レインボーの初期の頃は様式美を追求したスタイルでしたが、後期のレインボーはアメリカ市場を意識した商業的なサウンドへと変化していきました。その後、1984年に活動を休止しました。
1995年にはリッチー・ブラックモアズ・レインボー名義のアルバム「孤高のストレンジャー」をリリースしていますが、以前のメンバーはほとんど含まれませんでした。1997年にレインボーは活動を停止します。

その後、ブラックモアズ・ナイトを結成し活動しています。

ギタープレイの特徴

リッチーは即興演奏が得意で、ライブでもギター・ソロが10分を超える事もありました。クラシカルなギターソロ、一度聞いたら耳に残るギターリフは多くのギタリストに影響を与えました。また、ライブの後半にギターを破壊する破天荒なパフォーマンスでも有名です。

使用機材

リッチーと言えばフェンダー・ストラトキャスター(をメインのギターとして使っているのが有名ですが、ディープパープルの初期の頃はギブソンのES-335を使用していました。またピックは人間の爪に近いとされるべっ甲素材のホームベース型ピックを愛用していることで知られています。

  • マーシャルギターアンプ 200W
  • テープエコー
  • フェイザー
  • ムーグ・タウラス・ベース・シンセサイザー
  • オクターバー

シグネチャーモデルのストラトキャスター

Ritchie Blackmore Stratocaster

リッチー・ブラックモアのシグネチャー・ストラトキャスターはいくつか存在しますが、2009年に登場した「Ritchie Blackmore Stratocaster」はフェンダー・メキシコ工場で生産されたモデルです。
ラージヘッド、指板が適度にえぐられたように削れたスキャロップ・フィンガーボードは本人も愛用、ビンテージに近い細いフレット、オリンピックホワイトのカラー、そしてピックアップにセイモアダンカンの「クォーターパウンドSSL4」を搭載(センターピックアップはダミー)。白のボディに黒のピックアップがルックス上のアクセントとなっています。
メキシコで作られるフェンダー・ストラトキャスター徹底分析!

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シグネチャーモデルのギターアンプ

リッチー・ブラックモアのシグネチャーモデルのギターアンプとして ドイツの名門アンプブランドENGLのアンプヘッド「RITCHIE BLACKMORE SIGNATURE E650」があります。クリーン/リードの2チャンネル仕様のモデルと、クリーン/クランチ/ハイゲイン/リードの4チャンネル仕様のモデルが存在、パワーのあるシングルコイルとベストマッチなサウンドとなっています。

ENGL Ritchie Blackmore Signature – Supernice!ギターアンプ

主なDiscography

Machine Head

Machine Head

歴史的超名盤と言っても良いでしょう!「スモーク・オン・ザ・ウォーター」、「ハイウェイ・スター」を収録。特に「ハイウェイ・スター」のギターソロは圧巻です。ライブでの演奏曲も多いです。

1987年リリース作品

Burn

Burn

新たにデイヴィッド・カヴァーデール(vo)、グレン・ヒューズ(b,vo)を迎えた作品です。タイトル曲の「Burn」のリフがとにかくカッコいいです。ボーカルのデイヴィッド・カヴァーデールの声を生かした作品になっています。

1987年リリース作品

Long Live Rock N Roll

Long Live Rock N Roll

レインボー初期の最高傑作。楽曲のクオリティーが高いのはもちろんですが、リッチーのギターとボーカルのロニージェームス・ディオの掛け合いが素晴らしいです。

1988年リリース作品

Difficult To Cure

Difficult To Cure

ポップ路線が推し進められ、シングル・カットされた「アイ・サレンダー」が全米トップ10ヒットとなり、アルバムも大ヒットを記録したアルバムです。初期のレインボーとはサウンドが異なるため、否定的な意見も有りますが、楽曲のクオリティは素晴らしいです。

1990年リリース作品

Shadow Of The Moon

Shadow Of The Moon

ブラックモアズナイトのファーストアルバムです。ヨーロピアン志向のサウンドで、レインボーとは全然違うスタイルで、当時は驚いたファンも多かったようですが、楽曲のクオリティは高いです。

1997年リリース作品

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