《動画配信におすすめ!》映えをサポートするギター系機材特集

[記事公開日]2021/1/18 [最終更新日]2021/1/18
[ライター]小林健悟 [編集者]神崎聡

「SNS映え」のトレンドから時は流れ、今や「SNS疲れ」というワードまで誕生しています。どのSNSでも、ナチュラルな雰囲気の写真が目立つようになりました。しかし、だからと言って「弾いてみた」動画をナチュラルに撮影すると、自然を通り越して地味な映像になってしまいがちです。顔を出す人ばかりではないし、手を見せようとしたら全体の動きが小さくなるし、自宅での撮影が多いからです。

いっぽう、フォロアーの多い動画主は、選曲はもちろんのこと、ギターや衣装などの工夫で華やかな明るい映像を作っている傾向にあるようです。華やかな動画を作るために、まずは愛用する機材からしっかり主張していきましょう。そんなわけで今回は、動画を彩る機材や、動画配信に活躍する機材をチェックしていきましょう。

動画の「映え」をサポートするギター系機材

ピッカピカに磨き上げたキレイなギターも、使い込んだボロッボロのギターも、どんなギターも動画に映えるだけの美しさを持っています。ぜひご愛用のギターで、動画の撮影にチャレンジしてみてください。ここでは、「動画での映え」が開発コンセプトに盛り込まれているギターを手始めに、動画を華やかに演出する機材を見ていきましょう。ファッションではハードルの高いカラーコーディネートも、機材になら託すことができるのです。

YAMAHA「PAC612VⅡX/VⅡFMX」

YAMAHA PACIFICA600シリーズ

ヤマハのヒット作「パシフィカ600シリーズ」の新機種、「PAC612VIIX」および「PAC612VIIFMX」は、落ち着いた雰囲気を持っていた従来の600シリーズから方向転換し、明るい外観を採り入れたモデルです。カラーリングによってグロス仕上げ(ツヤツヤ)とマット仕上げ(サラサラ)に分かれ、それぞれにキャラクターの立った見せ方ができます。純粋に楽器としての性能も高く、どんなジャンルも弾きやすく、良い音で演奏できます。

また、動画を見る人の中には「演奏者がどこのギターを使っているのか」が気になる人もいます。その点パシフィカはデザインのオリジナル度が高く、たとえヘッドのロゴが見えなくても、ピッキングをする右手のアップだけでもパシフィカだと判ります。

YAMAHAパシフィカのフラッグシップ「PACIFICA600」シリーズ特集

Fender「American Professional II」シリーズ

Fender American Professional II

USA製フェンダーの「アメリカン・プロフェッショナルII」シリーズは、半世紀以上の歴史を受け継ぎながらも常にその時代のサウンドと演奏性、そしてカラーリングを反映してきた、モダン系中核モデルです。ストラトキャスター、テレキャスター、ジャズマスターそれぞれにキャラクターがしっかりあり、特殊配線によってサウンドバリエーションが拡充され、またこれまで無かった新しいカラーリングを選ぶことができます。

《さらなる進化を遂げたプロ仕様機》Fender「American Professional II」シリーズ

動画を彩るアクセサリー

ギター系アクセサリーの大多数は、ブラックが基本です。黒は色としての主張が無く、どの色とも衝突しないからです。ここにちょっと切り込んでみましょう。衣装やギターがシックな色調でも、ちょっとしたグッズのワンポイントでアクセントを付けることができます。

また、ギターケースや譜面台にブラックが多いこともあり、黒いものはどこかに紛れ込んでしまったり、置き去りにしてしまったりといったことが起きやすい傾向にあります。紛失防止のためにも、色の付いたアイテムはお勧めです。

KORGクリップチューナー「Pitchclip2」

KORG(コルグ)はデジタルチューナーとクリップチューナーを世界で初めて開発し、今なおこの分野で首位に君臨しているブランドです。シンプル設計のクリップチューナー「ピッチクリップ2」は、見やすく明るい画面、多弦ベースまでストレスなくチューニングできる計測性能、そして求めやすい価格を達成したヒット作です。道具としての性能はもちろんですが、レギュラーモデルに8つものカラーバリエーションがあり、またポケモン仕様が限定発売され、視覚的なアピール力にも優れています。

初級/中級/上級別、オススメのクリップチューナー


映えるカポタストKYSER「KG6」

KYSER

カイザー(KYSER)は1978年にカポタストの独自構造で特許を取得、以来この分野の定番として君臨しています。代表機種「KG6」は、定番のブラックやシルバー、ゴールドのほか、原色系や中間色などさまざまなカラーリング、また模様も採用した膨大なカラーバリエーションが展開されています。

なお、KG6はもともとアコギ用に開発されたカポタストです。エレキギターにとっては挟む力が強めですから、装着してから改めてチューニングを整える必要があります。エレキギターの弦張力に合わせたモデル(KGEB)もリリースされていますが、残念ながらこちらはブラックのみです。

KYSER KG6を…
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KAMINARI GUITARSギター用ケーブル「K-GC」シリーズ

KAMINARI

ギターやベース、ストラップなど多角的に展開する「カミナリ・ギターズ」は、第一に楽器用ケーブルで名を上げました。ギター用として開発された「K-GC」は、特に中高域のバランスを重視したケーブルです。シングルコイルの存在感ある高域がしっかり出るほか、こもりがちなハムバッカーサウンドをしっかりと前に押し出してくれます。藍色という和風のカラーリングもポイントです。

KAMINARI GUITARSのケーブルについて

Xviveワイヤレスシステム「XV-U2」

Xvive

アクションを伴う演奏ならば、ワイヤレスシステムは強い味方です。そうでなくても、撮影/録音/演奏を同時に一人で実施することの多い動画撮影において、ギターケーブルの束縛から解放されるメリットは甚大です。ケーブルの電気抵抗から解放されたクリアな音質も、注目すべきポイントです。一人で演奏するのなら、電波が混線するリスクも高くありません。

Xvive(エックスヴァイヴ)の「XV-U2」は、低価格なワイヤレスシステムを一般化した功績のある定番機種です。求めやすい価格ながら伝送距離は長く、電池も長持ちし、レイテンシーも気になりません。何よりこの分野で随一のカラーバリエーションを誇る、ファッション面でのアドバンテージがあります。

《ケーブル不要!》ギター用ワイヤレスシステム特集

ストラップ

ストラップ 《4コマ漫画》ギター博士と六弦かなで より抜粋

多くのアーティストが黒いストラップを使っているのは、「ステージ衣装との衝突を避けるため」だと言われています。それならば、「普段着で演奏するなら、ストラップで盛るべき」です。ギターのファッションにおいて、ストラップはスーツ合わせるネクタイのように重要なアイテムです。ギターとストラップに服装を合わせる人も、着せ替え用に何本もストラップを持っている人もいるくらいです。ギターにこだわりを持つように、ストラップにもこだわってみましょう。

徹底紹介と解説!おすすめのギターストラップ

映えるペダル:VOX「VALVENERGY」シリーズ

VOX「VALVENERGY」シリーズ

VOX(ヴォックス)のドライブペダル「バルブエナジー(VALVENARGY)」シリーズは、新真空管「Nutube」を組み込んだ意欲作です。クランチからヘヴィ・ディストーションまで、アンプライクなサウンドをカバーする4タイプは、モード切り替えスイッチの操作によりエフェクターとしてもプリアンプとしても、またアンプシミュレータとしても使用できます。片方をONにした時にもう片方が自動的にOFFになる「チャンネル・スイッチ機能」も備え、楽器としてのサウンドと道具としての利便性の両面において優れています。

しかしそれよりも何よりも、サウンドや演奏を視覚的なイメージで表示する「LEDディスプレイ」が、圧倒的な映えポイントです。

VOX VALVENERGYシリーズ – Supernice!エフェクター

映えるアンプ:YAMAHA「THR II Wireless」

YAMAHA THRII Wireless

YAMAHAの「THR II ワイヤレス」は、エレキギター、ベース、アコースティックギターで使用することのできる、多機能小型アンプです。ワイヤレス送信機「RELAY G10T」とのセットでギターワイヤレスが使用できるほか、PCとUSB接続することでオーディオインターフェイスとしても使用できます。また音楽編集ソフト「Cubase(キューベース)」が同梱されており、本格的な音楽制作を始めることができます。

世の多機能小型アンプは、たいがい黒っぽい重厚な姿をしています。しかしこちらは、生活空間に馴染む柔らかい印象のデザインを採用しており、大きなポイントになっています。電源ON時には内部からオレンジの光が照らされ、暖かさを感じさせます。

《進化を遂げたデスクトップアンプ》YAMAHA「THR-II」レビュー!

動画配信に便利なギター系機材

ではここからは、映える動画制作をサポートするグッズを見ていきましょう。もちろんセンスや頑張りなど人間の仕事あっての動画制作ですが、こうしたいろいろな機材の支えがあって初めて、クオリティの高い動画が作られるのです。

撮影前に巧くなろう:BOSS「Pocket GT」

Pocket GT

BOSS「ポケットGT」は、ギターの練習にYouTubeを活用するための、画期的な練習用デバイスです。PCやスマートデバイスとBluetooth接続することで、動画の再生、プレイリストの作成ができるほか、特に練習したいところを繰り返し再生する「ABループ」も可能です。

無数のアンプやエフェクターを使用できるのもポイントで、ズムズムのヘヴィディストーションからキラッキラのクリーンなど、あらかじめ設定しておけば場面ごとに自動的に音色を切り替えできます。


BOSS Pocket GT – The Future of Learning Guitar
Youtubeを使用して練習することに特化した、新しい発想のデバイス。練習しやすい環境を整備すると、上達するスピードは飛躍的に向上します。

BOSS pocket GT – Supernice!エフェクター

ルーパープレイに:BOSS「RC-5」

RC-5

BOSSのルーパー「RC-5」は、最大99個、最大13時間ものサウンドを記憶できるステレオルーパーです。57種ものパターンを再生できるリズムマシンでもあり、拡張性の高さに加え、コンパクトエフェクターでありながらカラー液晶ディスプレイを備えているのもポイントです。ループはWAVファイルとして保存され、PCとUSB接続することでデータのやり取りが可能です。扱うのがWAVファイルですから、カラオケ音源を記憶させることもできます。

BOSS RC-5 – Supernice!エフェクター


ライブも録音も配信も良い音で:Line6「POD Go」

POD Go

Line6のギタープロセッサー「POD Go」は、同社のプロフェッショナル機器「ヘリックス」を継承したアンプ、キャビネット、エフェクターを備え、かつ手に入れやすい価格を実現したモデルです。この価格帯では最高の性能を実現したとのことで、ライブ、録音、配信などあらゆる場面で活躍できます。

オーディオインターフェイスの機能も備えるため、ここからPCへ直接サウンドを送ることができます。大きなカラー液晶画面やフットスイッチのカラフルな光り方など、視覚的にも楽しませてくれます。


LINE 6 | POD Go ギター・プロセッサー プリセット・サンプル Part 1
ギターからスピーカーまでの間にあるデバイスとそのつなぎ方について、あらゆるセッティングが可能です。これ一台で、ギターサウンドをしっかり作り込むことができます。

Line6 POD Go – Supernice!エフェクター

3台の名機をシンプル操作で:STRYMON「IRIDIUM」

STRYMON IRIDIUM

ストライモンの「イリジウム(IRIDIUM)」は、コンパクトな本体に3種の真空管アンプ、アンプごとに3つづつのIRキャビネット、そしてルームリヴァーブを収めたエミュレーターです。カンタンにまとめると、「良いアンプを良いキャビネットにつないで、響きの良い部屋で鳴らした感じの音が出せる」ことを目指したデバイスです。クラスを越えた最高品質のサウンドを実現しながらも、機能をアンプとキャビ、そしてリヴァーブに絞っているので、使い方はとってもシンプルです。


Strymon Iridium – Staff Examples – Demo
ストライモン社のスタッフさんが次々と出てくるデモ演奏。この音は全て、イリジウムから直接レコーダいにつないで録音していると言うのだから驚きです。

STRYMON IRIDIUM – Supernice!エフェクター

電源供給にも死角はない:VITAL AUDIO「POWER CARRIER VA-01 MKII」

POWER CARRIER VA-01 MKII

バイタル・オーディオ「VA-01 MK II」は、同社の名機「VA-01」を受け継いだ高性能パワーサプライです。9V 100mAの端子を6つ、9V 500mAを2つ、18V 300mAを2つ備え、ほぼ死角はありません。何より本体が鮮やかで深いブルーなのが、動画撮影にはプラスポイントです。

なお、気になる人なら深くこだわる「アイソレート」は非採用です。アイソレートしたパワーサプライが必要なら、上位機種「VA-08 MK II」がお勧めです。

VITAL AUDIO POWER CARRIER VA-01 MKII – Supernice!エフェクター

生配信に便利:YAMAHAウェブキャスティングミキサー「AG03」

YAMAHA AG03

ヤマハの「AG03」は、生配信を特に意識した3チャンネルの「ウェブキャスティングミキサー」です。ギタリストが一人で配信を行うなら、マイク/ギター/カラオケの3本が出せれば十分なスペックです。AG03はこの3本をまとめてPCに送ることができ、マイク(チャンネル1)にはリヴァーブが、ギター(チャンネル2)にはPC用アプリ「AG DSP CONTROLLER」でアンプシミュレーターを含むさまざまなエフェクターをかけられます。本来ならアンプシミュレータなどのデバイスを介するところ、エレキギターを直接ミキサーに挿しても良い、というのは大きなメリットです。

AG03は配信だけでなく、ごく普通のミキサーとしても使用可能です。こうした小型のミキサーは、一台あるとなにかと便利です。価格も手ごろで音楽制作ソフト「Cubase」も同梱されており、かなりお得です。


ウェブキャスティングミキサーAG03-MIKU
なんと、初音ミクバージョンがリリースされていました。しかしこれは5年も前の製品で、すでに生産が終了しています。今なおどうにか入手できる感じですが、なかなかの高値です。

YAMAHA AG03 – Supernice!DTM機材


以上、動画に映える機材、また動画制作や配信に便利な機材をチェックしていきました。今回はギター関連のものに限定して見ていきましたが、実際にはカメラも必要ですし、照明器具や舞台装置、衣装などさまざまなものが必要です。PCやスマートデバイスを使いこなすスキルも必要となってくるため、なかなかやりがいのある分野です。ミュージシャンの活躍の場として、今後ますます動画配信が盛んになっていくことが予想されます。ぜひチャレンジしてみてください。

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