Q&A.36 右手の弦をはじくピッキングの位置はどこにあるのが理想ですか?

[記事公開日]2016/9/16 [最終更新日]2016/9/18
[編集者]神崎聡

右手の弦をはじく位置はどこにあるのが理想ですか?
ピックアップの上ではじいてもいいのでしょうか?
それともピックアップとピックアップの間で弾くのがよいのでしょうか? – (2011/8/5)10~19歳 男性(中学生)

結論から言うとどこで弾いても大丈夫です。ブリッジ側(外)で弾くと音が硬くなり、ネック側で弾くと音が柔らかくなるので、上手な人の中には出したい音によって使い分けている人もいます。それが答えになりますが、この音の違いを聴き取るためには少し経験がいりますので、いくつか目安を挙げてみましょう。


ピッキングの位置による音の違いを感じてみよう【ギター博士のレッスン】

カッティングやストローク

カッティングコードストロークの場合、ちょうと真ん中辺りで弾いている人が多いようです。あまり固すぎても柔らかすぎても駄目なケースが多いからだと思います。ただ、カッティングは結構固めの音が必要になることもあるので、かなりブリッジ側に寄せて弾いている人もいるようですね。

パワーコードやロックのリフ

パワーコードの場合、音がどうのという以前にブリッジミュートをいつでも出来る状態にしておかないといけないので、必然的にすこしブリッジ寄りになります。レスポール系ではちょうどピックアップ同士の真ん中ぐらいになり、ストラト系ではセンターピックアップの上あたりになります。この際、センターピックアップがピッキングの邪魔になるので、極端に下げている人もいます。

ハードロックなどのスタイルがメインの人は、特にブリッジミュートが必須テクニックになるので、ソロもストロークもそのままの位置で弾く人が多いです。なので、そういうギタリストはそれだけでピッキングの位置がだいたい決まってきます。

picking-ichi ブリッジミュートを出来る位置に手を置くと、だいたいセンターピックアップの上辺りにピックが来る

ソロ

基本的に出したい音の出る場所でピッキングしますが、なかなか経験の浅い人がその差を聞き取るのは難しいです。それに、弾くだけで精一杯で位置まで気が回らないというケースもあると思います。なので、特に気にならなければ、弾きやすい場所というので良いと思います。好きな場所で弾き続けていれば、そのうち自分流の場所が決まってきます。上で書いたとおり、ブリッジミュートを掛けながら演奏する人はその場所が自ずと決まってきますし、それによってソロのフレーズに自在にブリッジミュートを掛けることもできます。上手な人の中には、フレーズ毎に音色の差を求めてポジションを変える人もいますし、右手の小指をボディーに付けている人は、これまたその人に合った場所があるはずです。みんな最初は細かいことは気にせずに弾いていますよ。

ピックの当て方や手首の使い方も意識してみる

ピッキングの位置だけでなく、弦に対するピックの当て方を意識してもいいでしょう。
例えば野球のバッティングで芯を捉えるという表現をしますが、ギター弦もほぼ同様で、芯を捉えると音がとても美しく響いてくれる場所があります。手首の使い方がポイントになるのですが、これを感覚として掴むと、例えばメタル系のリフだからと言ってがむしゃらに力をこめてピッキングなくてもヘヴィなニュアンスを出すことができる、ということが理解できると思います。
ピッキングの位置を考えると共に、ピックをどの角度で弦にあてると、またどんな強さでピッキングすると最もいい音で鳴るか、芯を捉える事ができるか、ということもあわせて工夫してみて下さい。

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ギター博士「右手(ピッキングする手)の使い方次第で、極端な話、エフェクターを使わなくても音色をコントロールすることができるのじゃ!!」

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