ギターアンプのワット数って何?

[記事公開日]2013/9/3 [最終更新日]2017/8/21
[編集者]神崎聡

すいません。ギターのアンプですが(エレキ)、一番小さなものが8Wだそうですね。この次はどれくらいでしょうか?
~ワット数が上がる程、アンプのサイズも大きくなると思っていいのでしょうか? – (2011/6/28)10~19歳 男性(高校生・中学生・小学生)

ギターアンプでいうワット数は音量の目安として使われることが多いです。厳密には完全にワット数と音量が比例するわけではないのですが、実際の音量を正確に表す指標はないため、便宜的にこれが使われていると思ってもらって構いません。

ワット数と用途の目安

用途の目安としては、以下の表を参考にしてください。

~10W 自宅練習用
~30W 小規模、中規模のライブバーなどでのライブ
ジャズ・フュージョンやブルースなどの演奏、リハーサル
~100W 大規模ホールでのライブ
ロック、メタルなどの演奏、リハーサル

この表は完全な目安です。100Wでブルースをやる人もいますし、30Wでメタルをやるケースもあるでしょう。特にホールでのライブについては、PAを使用することがほとんどなので、大出力アンプは逆に邪魔になることもあります。自分の背後からある程度の音が聞こえるのであれば、低出力の方が扱いやすいと感じることもあり、実際にそうしているギタリストは少なくありません。ただ、10Wでロックのリハーサルをやるのはいくら何でも無理があるので、スタジオやライブ会場に持ち込むなら、最低でも30W程度は欲しいところです。

出力が切り替えられるアンプもある

例えば Roland より2014年に登場した Blues Cube Stage では、出力を 0.5W/15W/45W/60W と切り替えることができます。0.5Wでは自宅であまり音量を出さない状態にすることができるし、60Wに切り替えればリハーサルや小規模のクラブギグやライブで十分に使える出力となります。アンプの出力が切り替えられるかも、アンプを選ぶ時の参考にしてみて下さい。 真空管を搭載せずチューブサウンドを実現:Roland Blues Cubeとは?

純粋な音の大きさについて

音の大きさのイメージは聴く人の耳の印象で決まるため、歪んだ音とクリーンな音では同じ音量でも同じように聞こえなかったりします。また、同じワット数でも真空管アンプの方が概して音圧があるように感じるため、音量も大きく聞こえます。

マイアンプを導入する際にも、ワット数が大きくなると音量的な余裕が生まれる分、サイズも大きく重くなることが多いので、何でも大きい方がいいというわけではなく自分の用途に合わせた製品を選ぶのがいいでしょう。スタジオに常備してあることの多いRoland JC-120は120W、Marshall JCM-900も100Wのものがほとんどです。ただ、ZT Lunchboxなどの片手で運べる大出力アンプも存在しますし、特にベース用にはその類の製品が充実しています。また、スピーカー(キャビネット)は出先で借りることにして、アンプヘッドだけを持っておくというのも一つの手でしょう。

アンプでいうワット数の本来の意味は、スピーカーを動かすために必要となる電力のことです。30Wのアンプは、最大出力にした際にスピーカーに30Wの電力が掛かります。この時にスピーカーの対応ワット数が30W以下だと故障につながりますが、ギターアンプの話であればそこはあまり気にしなくてもいいでしょう。

小型ギターアンプ

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