国産ブランド Landscape のセミアコースティックギター「SA-101」
「セミアコ(セミアコースティックギター)」とは、中空ボディの中心部にセンターブロックを配する「セミホロウ構造」のギターのことで、「フルアコ」と並び「ハコ(箱)モノ」と分類されます。「フルアコとソリッドのあいのこ」とも言われますが、カフェオレがコーヒーやミルクとは全く違う飲み物と解釈されるように、セミアコはソリッドともフルアコとも全く異なる楽器と解釈されています。
ホロウボディの特徴である甘く豊かな、そしてソリッドギターの特徴である引き締まった力強い、二つのキャラクターがブレンドされた独特のトーンを持ち、ハウリングにまあまあ強く、クリーンでも歪ませても良好です。それゆえ「万能なギター」として、ジャズ/ブルーズ/ロック/ポップスなど幅広いジャンルで様々なプレイヤーに愛用されています。今回はこのセミアコに注目し、特徴やバリエーションを追っていきましょう。
ギター教室「The Guitar Road」 主宰
小林 健悟
名古屋大学法学部政治学科卒業、YAMAHAポピュラーミュージックスクール「PROコース」修了。平成9年からギター講師を始め、現在では7会場に展開、在籍生は百名を超える。エレキギターとアコースティックギターを赤川力(BANANA、冬野ユミ)に、クラシックギターを山口莉奈に師事。児童文学作家、浅川かよ子の孫。
エレキギター博士
コンテンツ制作チーム
webサイト「エレキギター博士」を2006年より運営。現役のミュージシャンやバンドマンを中心に、自社検証と専門家の声を取り入れながら、プレイヤーのための情報提供を念頭に日々コンテンツを制作中。
目次
セミアコの歴史
代表機種ES-335から、セミアコの特徴をチェック
おすすめセミアコのラインナップ
セミアコの歴史
華々しい誕生と、安定した支持
セミアコの歴史は、1958年「ES-335」のデビューより始まります。フェンダーの勢いに脅威を感じていたテッド・マッカーティー氏(1910ー2001、当時のギブソンCEO)は、これに対抗すべく1958年のNAMMショウにあわせていくつものニューモデルを開発していました。
1958年発表のギブソンの製品群
レスポール・スタンダード(「スタンダード」の名が付加され、サンバーストカラーに仕様変更)
変形ギター群:フライングV、エクスプローラー、モダーン
レスポール・ジュニア(ダブルカッタウェイに仕様変更)
ES-335(全く新しい楽器としてデビュー)
この年にデビューを飾った主なニューモデルは、今で言う「王道」ばかりです。しかし時代を先取りしすぎたと見られ、ほとんどのモデルが売り上げ不振からの生産終了を経験しています。この中で唯一ES-335のみが順調に支持を受け、これまで一度も生産をストップしたことがありません。ボディシェイプや仕様ではなく、楽器として全く新しいギターが生き残ったわけです。ES-335はチャック・ベリー氏(1926-2017)、エリック・クラプトン氏(1945-)、ラリー・カールトン氏(1948-)らが愛用し、ロック/ブルーズ/ジャズのプレイヤーを中心としたヒット作となりました。
Chuck Berry – Johnny B. Goode (Live 1958)
他ブランドがセミアコ市場に参入
rickenbacker 330
1960年代にはリッケンバッカー が、定番機「330」を中心としたセミアコのラインナップを展開。コード弾きのしやすさと軽快なトーン、またビートルズの使用で支持を集めます。しかしこれらは主にブリティッシュ系ロックバンドの定番機として受け入れられていき、ジャズやブルースでは相変わらずES-335が支持されました。
また、1966年からフェンダー・コロナド によりホロウボディ市場への参入を狙っていたフェンダーは、1970年に初のセミアコとなるフェンダー・スターキャスター を発表しますが、ギブソンの牙城を揺るがすことなく不発に終わっています。このようにセミアコ市場は永らく先駆者ES-335の独壇場でした。
シンラインの登場で変わっていくホロウ市場
ホロウボディのテレキャスター「シンライン」
スターキャスターに先立つ1969年、フェンダーはテレキャスターのボディに空洞を作り、Fホールを空けたテレキャスター・シンライン を発表します。ソリッドギターの軽量化を目的とした設計でしたが、これまでのホロウボディと全く異なる工法は、今で言う「チェンバード・ボディ構造」のヒントになりました。
国産ハイエンド・ギターブランドFreedom Custom Guitar Research「Brown Pepper」
シンラインにヒントを得て、ソリッドボディをくり抜いた「チェンバード・ボディ構造」で積極的にアコースティックなトーンを作る試みが各ブランドで多くなされ、ES-335の唯一の泣き所であった「ボディの大きさ」をカバーする、ソリッドギターのボディシェイプを持つスリムなタイプのセミアコが多く生産されています。
チェンバード・ボディをセミアコに含めるかどうかについては意見の分かれるところですが、本記事では「ソリッド、セミアコ、フルアコ」の3択ならばセミアコに該当すると解釈しています。
現在のセミアコは、
ES-335を意識したオリジナルモデルやコピーモデル(箱の中央に芯を入れたボディ)
シンラインやチェンバード・ボディ(ソリッドボディをくり抜き、中央は残す)
という二つのタイプが各ブランドよりリリースされている情勢です。
代表機種ES-335から、セミアコの特徴をチェック
引用元:http://www.es-335.net/history.html
ES-335を代表とするセミアコは、中空のボディ内に「センターブロック」と呼ばれる木材を配置する「セミホロウ構造」が最大の特徴。空洞のボディ外殻部分、ソリッドのセンターブロックそれぞれが弦振動に影響を及ぼします。
セミアコはセンターブロックにネックもブリッジもテールピースも取り付ける構造であり、弦振動は第一にセンターブロックが受け止めます。またピックアップもセンターブロックにマウントできるため、ソープバー型P-90などボディマウント型のピックアップが利用できます。
ボディは薄型になる傾向にあり、センターブロックがボディの芯になる構造も手伝い、空洞部分の容積はフルアコより少なくなります。ハウリング防止を目的としてボディには合板が使われるのが基本でもあり、ソリッドに比肩すると言わないまでもフルアコより遥かに高いハウリング耐性を持っています。そのため、大音量での演奏やしっかり歪ませたサウンドの使用が可能です。
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Gibson ES-335 徹底分析!
ダブルカッタウェイが基本
ES-335のネックジョイント部。ダブルカッタウェイ
現在ES-335をイメージしたセミアコは、ほとんどがダブルカッタウェイです。カッタウェイを設けるとハイポジションでのプレイアビリティが上がる反面、ネックを支える部分の剛性が落ちてしまいます。フルアコのダブルカッタウェイは、1950年代までの技術では強度不足の恐れがありました。その点、センターブロックを持つセミアコはこの部分での強度を稼ぐことができたわけです。
レスポールと同じブリッジを採用
ES-335のブリッジ構造。レスポールと同様チューン・O・マチックブリッジ
ES-335はセンターブロックがネジを受け止めることができるので、レスポールと同じようにTOMブリッジをボディに直接マウントさせることができます。この設計により、ブルーズやロックでのチョーキングを多用したプレイによってブリッジの位置が動いてしまうということがなく、このジャンルでハコモノのギターがストレスなく活用できるようになりました。
フルアコに使用される単板のトップは割れやすく、ブリッジのネジ留めには耐えられません。フルアコでは基本的に、伝統的なヴァイオリンのブリッジ構造に準拠した、弦の圧力で安定させる設計が採用されます。その一方で、Epiphone Casinoなど合板製のトップを使用するモデルではブリッジをネジ留めできるほか、近年のモデルではピンで仮留めしたり接着したりするフルアコも見られます。
レスポールと同じくらいのボディ厚
ES-335のボディの厚さ。わりと薄い
センターブロックを使用するという関係上、セミアコはフルアコに比べてボディが薄くなります。若干の違いこそあれ、おおむねレスポールと同じくらいと考えていいでしょう。フルアコ並みのボディ厚を持つセミアコも極めて稀ながら存在しますが、それだけ厚みのあるセンターブロックを内包するので、かなりの本体重量を覚悟する必要があります。
ES-335とレスポールの違い
Gibson Les Paul Standard
ES-335とレスポールには共通点が多く、細かな違いこそあれざっくり「ボディ仕様以外はだいたい同じギター」と断言して良いでしょう。この例に限らずギブソンのギター開発はボディ仕様の比重が高く、ほとんどのモデルでネックやピックアップ、ブリッジなどがだいたい共通です。ボディ仕様がギターのサウンド、ひいてはギターのアイデンティティを決定している、という点がギブソンの面白いところです。
ES-335とレスポールとの違いは、抱え心地とサウンドに集約されます。レスポールのボディ幅は13インチ、ES-335のボディ幅は約16インチであり、特にピッキングの手つきに影響が出る可能性があります。
サウンド面においては好みがわかれるところですが、レスポールはハウリングに極めて強く、ヘヴィミュージックにおける地獄の窯が煮えたぎっているかのような熱いディストーションまで使用できます。対するES-335はヘヴィ・ディストーションこそ苦手ですが、エアー感を帯びたサウンドの深みにおいてはレスポールの敵ではありません。
ES-335とフルアコの違い
Epiphone Broadway
フルアコはでかいボディを採用するモデルが多く、ボディ幅で17インチを超えるものもあります。弦長においても同様で、ロングスケールを採用するモデルが多くあります。またブリッジが弦の圧力のみで留められることが多く、烈しいコード弾きやチョーキングに不利です。またジャズを念頭に置くセッティングではフラットワウンド弦を使用するわけで、同じ「箱もの」と分類されているとはいえES-335とは全く異なったギターだと言って良いでしょう。ES-335はブリッジがボディにネジ留めされているので、キビキビとしたカッティングやパワフルなチョーキングも余裕です。
サウンド面においては、エアー感による丸みや深みこそがフルアコの得意分野であり、いかにレスポールより深みのあるES-335でも、フルアコほどではありません。
ロックサウンドでもジャジーにも使える!
一般に「セミアコ」と言うと、ブルース、ロックンロール、ジャズ、ポップス、フュージョンあたりの音楽で重宝されるイメージを持っている人は多いかもしれません。しかし!セミアコはハウリングの防止をしっかり設計に盛り込んでいるため、大音量で使用できるし、オーバードライヴやディストーションも平気で使えます。さすがにメタルでの使用例は超レアですが、セミアコはクリーンが美しく、そしてしっかり歪ませられるとあって、広くロック系でも使用できる優秀なギターなのです。では、ロックの現場で元気に奏でられるセミアコの姿を見ていきましょう。
Nothing’s Carved In Stone 『Spirit Inspiration』
生形真一(うぶかた・しんいち)氏はELLEGARDEN(エルレガーデン)時代からセミアコをトレードマークにしてきました。エフェクターと言う名前の「男の子の夢」をぎっちり詰め込んだ、やたらでかいエフェクターボードを駆使することでも有名です。
Rush – Tom Sawyer (Live Exit Stage Left Version)
過剰なオーバードライブに頼らずとも「音が太く、豊かに伸びる」というセミアコのサウンドは、シンセやオルガンの太く伸びる音と調和させやすく、分厚いアンサンブルを作り上げることができます。
Foo Fighters – The Pretender (Live At Wembley Stadium, 2008)
フーファイターズのデイヴ・グロール氏といえば、このペルハム・ブルーにリフィニッシュされた「トリニ・ロペス・スタンダード」が永年のトレードマークです。バンドにギタリストが二人いる場合、片方がセミアコだとサウンドキャラクターをしっかり分けることができます。
クリーンやクランチのサウンドにおいては、ピックアップ・ポジションによるサウンドやニュアンスの違いが如実に表れます。硬さと柔らかさを共存させたセミアコというギターは、こうした操作系へのアプローチやピッキングによる表情付けで、さまざまな表現が可能です。
おすすめセミアコのラインナップ
セミアコは魅力的なサウンドと多用途性から、さまざまなブランドからリリースされています。出発点のES-335に寄せているものも遠く離れたものもあり、そのバリエーションは多岐にわたると言って良いでしょう。そんなわけで、おすすめのセミアコを見ていきましょう。
全てのセミアコのお手本となる、王道の定番機
セミアコの歴史はGibson ES-335に始まりました。いかなるセミアコも、ES-335なくしては誕生しなかったと言って良いでしょう。ギブソン以外のセミアコを検討している人も、お手本となったセミアコの姿をチェックするのは決して損ではありません。
Gibson ES-335
全てはこのモデルから始まった。始祖の姿を現代に伝える王道のセミアコ
Gibson ES-335は後に続くセミアコ全ての祖として、デビュー当時の姿をほぼ変えずに現代に伝えられています。姿かたちこそ昔のままですが、現代の製造技術により本体の加工精度、部品の性能ともに高く、正確なピッチで良好な演奏性が得られます。エイジド処理など非採用の新品の姿で出荷されますが、ネックはハンド・ロールド処理により角が丸く整えられ、良好な握り心地です。
T-Type ピックアップはES-335デビュー当時のPAFを意識したハムバッカーで、ギブソン社にて精度の高い測定を通過しています。上位モデルのES-345は、指板やヘッドのドレスアップに加え、ブレーシング材のグレードが上がっています。
弦長、ナット幅
24.75″ / 628.65mm
1.7″ / 43.053mm (.010ー.046 Gauge)
ボディ材
3-ply Maple/Poplar/Maple Top & back
Spruce Bracing, Maple Centerblock
ネック材&接続法
Mahogany (Rounded “C” Profile)
Set-In Neck Joint
指板&フレット数
Rosewood(12″R)、Medium Jumbo 22F
ピックアップ
Calibrated T-Type, Rhythm & Lead
Gibson ES Supreme
美観と機能性を兼ね備えた、最新鋭のES
Gibson ES Supremeはクラシックなドレスアップとグレードの高い木材を採用した、現代仕様の上位モデルです。白蝶貝を贅沢に使用した指板&ヘッドインレイやゴールドパーツは光を受けて美しく輝き、ボディの多層バインディングはステージでギターの存在感を明瞭に浮きだたせます。
グローヴァー社製ロック式ペグ採用により、チューニング安定度と弦交換の効率に有利です。Burstbucker Proピックアップはギブソン伝統のビンテージ・トーンを継承しつつ、アルニコ5磁石の採用でリッチ感、ドライブ感、アタック感を増した、より押し出しのあるトーン・キャラクターを持っています。ボリュームノブのPush / Pullによりコイルタップも使用できます。
弦長、ナット幅
628.65 mm / 24.75 in
43.053 mm / 1.695 in (.010ー.046 Gauge)
ボディ材
3-ply AAA Maple/Poplar/Maple Top & Side & Back
Spruce Bracing ,Maple Centerblock
ネック材&接続法
Mahogany (Rounded “C” Profile)
Glued In, Set Neck
指板&フレット数
Ebony (Compound Radius)、Medium Jumbo 22F
ピックアップ
Burstbucker Rhythm Pro, Burstbucker Lead Pro
Gibson ES-339
小型のボディで抱え心地良好なES
Gibson ES-339は約16インチだったボディ幅を14.25インチにまでダウンサイズした、小型のセミアコです。弦長などネック仕様はES-335と同様なので、抱え心地が向上したES-335として使用できます。
’57 Classic ピックアップは1950年代後半に発明された名ハムバッカー「オリジナルPAF」の正確なレプリカで、’57 Classic + は巻き数の多いオリジナルPAFを再現してます。いずれもアルニコ2磁石を使っており、倍音を豊かに含むヴィンテージ・トーンが得られます。
弦長、ナット幅
24.75″ / 628.65mm
1.7″ / 43.053mm (.010ー.046 Gauge)
ボディ材
3-ply Maple/Poplar/Maple Top & Back
Spruce Bracing, Maple Centerblock
ネック材&接続法
Mahogany (Rounded “C” Profile)
Set-In Neck Joint
指板&フレット数
Rosewood (12″R)、Medium Jumbo 22F
ピックアップ
57 Classic, 57 Classic +
Epiphone / Inspired by Gibson Custom 1959 ES-355
現実的な価格で手に入る、ES最上位モデル
ES-355はレスポール・スタンダードに対するレスポール・カスタムに相当する、ESシリーズの特別仕様機です。黒々としたエボニー製指板、光り輝くブロックインレイとヘッドのダイアモンドインレイ、多層バインディングとゴールドパーツという、贅を尽くしたドレスアップが施されます。
エピフォン版のES-355はギブソン・カスタムショップとのコラボレーションで1959年当時のES-355をヘッドの形状まで正確に再現した、精巧なレプリカです。Custombuckerピックアップはカスタムショップのヒストリック・コレクションに採用される、オリジナルPAFの精巧なレプリカです。
弦長、ナット幅
628.65 mm / 24.75 in
43.0 mm / 1.692 in (.010ー.046 Gauge)
ボディ材
5-ply Layered Maple/Poplar
Spruce Bracing, Maple Centerblock
ネック材&接続法
One Piece Okoume (Gaboon Mahogany) or Sapelli (Sapelli Mahogany), 50s Rounded Medium C Profile
Glued In, Set Neck; Long Tenon
指板&フレット数
Ebony (12″R)、Medium Jumbo 22F
ピックアップ
Gibson Custombucker (Neck & Bridge)
手に取りやすい、比較的リーズナブルなモデル
セミアコは工程が多くなかなかのお値段がしますが、そんな中でも各社の企業努力で価格圧縮を達成したモデルがリリースされています。安いとはいえ有名ブランドが社運を賭けたモデルであり十分なクオリティがありますから、初心者さんの1本目としても、中級以上のプレイヤーが手に取るにしても、大変良好です。
Epiphone ES-335 Figured
美しいボディトップ&バックが魅せる、上質のES-335
Epiphone ES-335 Figuredは、ボディトップ&バックにAAAグレードのフレイムメイプルを使用した、高級な外観が特徴のモデルです。小型のブロックインレイも手伝い、格の高さが演出されています。上位モデルでありながらお財布に優しいコストパフォーマンスを達成しているのは、エピフォンの企業努力の結実と言えるでしょう。ES-335のドレスアップモデルであり、ボディ材と指板インレイ以外の仕様はES-335と共通です。
Alnico Classic Pro ピックアップは、ギブソンの名ハムバッカーPAFを再現したProBuckerのマグネットをアルニコVに交換したモデルで、音にブライトさが加わるモダンテイストなキャラクターが持ち味です。
弦長、ナット幅
628.0 mm / 24.724 in Scale Length
Nut Width 43.0 mm / 1.692 in (Graph Tech® NuBone®), .010ー.046 Gauge
ボディ材
Layered Maple, AAA Flame Veneer Top & Back
Layered Maple Side ,Maple Centerblock
ネック材&接続法
Okoume (Gaboon Mahogany) or Sapelli (Sapelli Mahogany) ,Rounded “C” Profile
Glued-In, Set Neck Joint
指板&フレット数
Laurel(Fingerboard Radius 305.0 mm / 12.007 in)、Medium Jumbo 22F
ピックアップ
Alnico Classic PRO Neck & Bridge
VOX Bobcat V90
クラシックなスタイルを継承しつつ、現代的な音楽シーンに通用するアップデート
VOX Bobcat V90は、1960年半ばにイタリアで生産されていたVOX Bobcatを現代仕様にアップデートしたモデルです。センターブロックにマウントするP-90タイプにソープバー型を採用しているところが個性的です。VOX V90 ソープ・バーピックアップはP-90特有の暖かさを保ちながら、抜けの良い芯の強さを持ち合わせています。
本体はやや大きめのボディとやや幅の広いネックが特徴で、デカいギターをガツンと弾きたいプレイヤーにおすすめです。センターブロックに採用されているスプルースはメイプルより遥かに軽量で、本体重量の軽減に大きく寄与しています。
弦長、ナット幅
スケール:635 mm(約24.5インチ)
ナット幅:43 mm
ボディ材
メイプル合板(ボディ幅:約16.4インチ)
センター・ブロック:スプルース
ネック材&接続法
マホガニー セットネック
指板&フレット数
マッカーサー・エボニー、21F
ピックアップ
VOX V90 ソープ・バー・ピックアップ x 2
Ibanez AS93FM
美しいボディと定番ピックアップでアップデートした、ワンランク上の入門機
Ibanez Artcore Expressionistは、BOXギターを気軽に楽しむコンセプトで展開するArtcoreシリーズのワンランク上に位置するシリーズ。「AS93FM」はボディに美しいフレイムメイプルを使い、ピックアップをアップグレードした上位機種です。Super’58ピックアップは70年代後半から多くのプレイヤーに支持される同社の定番機で、ウォームなトーンとレスポンスの良さが持ち味です。
オクターブ調整に有利なジブラルタル・ブリッジ、弦交換の時短ができるQuik Change IIIテールピース、目盛りと滑り止めの付いたSure Grip IIIなど、長く愛用する楽器としての利便性も高く確保されています。
弦長、ナット幅
628mm Scale
43mm NUT Width(.010-.052 Gauge)
ボディ材
Flamed Maple top & back & sides
Width 15.75″
ネック材&接続法
AS Expressionist 3pc Nyatoh/Maple
Set-in neck
指板&フレット数
Macassar Ebony 305mmR、Medium 22frets
ピックアップ
Super 58 (H) neck & bridge
ARIA Pro II TA-200
生鳴りの良さと暖かな音色が特徴
アリアは1960年代からエレキギターの製造を続けている名門で、Aria Pro IInブランド名は1975年頃から使われています。TA-200は日本人に合わせたサイズ感のセミアコで、手に取りやすい価格設定でありながらマホガニー&メイプルの合板製ボディ、スリットを刻んだマホガニー製センターブロックというボディ仕様を採用しており、軽やかで豊かな生鳴りを作ります。
ブリッジ&テールピースは一般的な設計より重量を増して鳴りを安定させており、弦交換の時短も達成しています。
弦長、ナット幅
628 mm Scale
ボディ材
Mahogany Lamination Maple, Carved Top
Slotted Centerblock
ネック材&接続法
Mahogany, Set-neck
指板&フレット数
Rosewood、22F
ピックアップ
Classic Power “CPH-1C” x 2
プロの使用にも耐える、品質と価格のバランスに優れたセミアコ
中級以上のモデルには、価格とのバランスをうまく取りながらも各ブランドのアイデンティティが強く反映されます。ただよう風格に見合った性能とサウンドが得られ、演奏性も高い優秀な楽器です。長く愛用できる楽器としての魅力や性能があり、プロフェッショナルの仕事にも登板できるポテンシャルがあります。
GUILD STARFIRE I SC
豊かな「箱の鳴り」が得られる薄型シングルカッタウェイ
GUILD(ギルド)は1950年代から続いている名門ブランドで、エピフォンから分離独立した経緯もありエレキ/アコギともに風格のあるゴツい雰囲気が特徴です。同社の薄型アーチトップ「STARFIRE I SC」は一見フルアコと見まごうシングルカットモデルながら、ブリッジ下部にブリッジ・ブロックを配置するセミホロウモデル。ボディに直付けする強固なブリッジを採用しながら大きな空洞部分を確保できることから豊かな箱鳴りを獲得しています。ボリュームノブのスイッチで各個にコイルタップが使用でき、幅広いサウンドバリエーションも持っています。
弦長、ナット幅
24 3/4″ (629mm) Scale Length
1 11/16″ (43mm) Nut Width
D’Addario EXL115 Nickel Wound, Medium (.011 – .049)
ボディ材
Arched Maple Top & Back, Maple Side
with Bridge Block
16 3/8″ (416mm) Width, 1 15/16″ (49mm) Depth
ネック材&接続法
Mahogany (Modern Thin “U” Shape)
Set-In Neck
指板&フレット数
Indian Rosewood 12.5″ (320mm)R、Narrow Tall 20F
ピックアップ
Guild HB-2 Humbucker Nickel Neck & Bridge
D’Angelico Premier Mini DC
ゴージャス感はそのままに、小ぶりなボディで機動性が向上
D’Angelico(ディアンジェリコ)は1930にNYで発足したギターの老舗で、ヘッドストックや各部のパーツに代表されるアール・デコ調のクラシックかつデラックスなルックスが第一の持ち味です。同社の「Premier Mini DC」は、ギブソンにおけるES-339に相当する、14インチのボディ幅を持つ小型のセミアコです。レスポールよりちょっと大きめというサイズ感は、箱ものとしては機動力が高く、良好な抱え心地と取り回しの良さがあります。
エボニー製のコントロールノブは高級感を演出しますが、木材ならではの滑りにくさによる操作性の良さも期待できます。
弦長、ナット幅
24.75″ Scale Length
1 11/16” Nut Width
D’Angelico Electrozinc 10’s (10-46) Strings
ボディ材
Laminated Maple Top & Side & Back
14″Body Width, 1.75″ Body Depth
ネック材&接続法
Maple (C-Shape)
Set Neck Joint
指板&フレット数
Walnut 14″R、Medium Vintage Nickel Silver 22F
ピックアップ
D’Angelico Humbucker, Neck & Bridge (Nickel Cover)
Sire H7
「ミスター335」の監修による定番スタイル
Sireはハイクオリティ&ハイコストパフォーマンスで支持される新興ブランドで、まずベース界の巨人マーカス・ミラー氏監修のベースで一世を風靡しました。ギターについては「ミスター335」の異名をとる名手ラリー・カールトン氏が参加、ギター界隈で大いに話題となりました。
同社のH7はセミアコ定番のスタイルを基調とした、ラリー・カールトン氏のシグネイチャーモデルです。本家ギブソンよりややコンパクトなボディとスッキリとしたヘッドストックが本体の特徴で、ロールド・エッジ処理により買ったその日から良好な演奏性です。カールトン氏の監修によるヴィンテージ・スタイルのハムバッカー・ピックアップが備わります。カラーバリエーションにホワイトがあるのもちょっとしたポイントで、白いセミアコを探している人の有力な選択肢となります。
弦長、ナット幅
24.75″ Scale
Bone Nut, 43mm width
ボディ材
Body Material: Top: Flame Maple, Side & Back: Maple (Center Block: Maple)
ネック材&接続法
Mahogany C-Shape
Set-Neck Joint
指板&フレット数
Ebony /Edgeless™ (Rolled Fretboard Edges), 12″R、2.7mm Medium Jumbo 22F
ピックアップ
Larry Carlton Vintage Humbucker Set
Seventy Seven Guitars EXRUBATO-STD/S-JT
国内セットアップで良好な演奏性
Seventy Seven Guitarsは、BacchusやMOMOSE、Headwayなど有力ブランドをいくつも抱えるディバイザーのジャズギター部門です。同社のEXRUBATO-STD/S-JTは、ドッグイヤー型P-90タイプのピックアップを2基備えるセミアコです。このタイプのピックアップ特有の音の太さと鋭さにセミアコ特有の音響性能の加わった、個性的でありながらどこか懐かしいサウンドが得られます。
このタイプのギターとしては珍しい、メイプル製ネックが採用されています。メイプルは「ギターのネックになるために生えている」と言われるほどネック材として理想的で、余程のことが無ければ折れません。
弦長、ナット幅
628mm Scale
43.0mm Width at Nut(.010-.046 Gauge)
ボディ材
Laminated Plain Maple Body
ネック材&接続法
Maple
Set-In Neck Joint
指板&フレット数
Ovangkol 305R、22F
ピックアップ
SeventySeven/AL5S Neck &Bridge
FUJIGEN Masterfield MSA-HP
センターブロックとサイドの一体構造による、豊かな鳴りが持ち味
FUJIGEN(フジゲン)は多くのブランドのギターを手掛ける技術と生産力が強みで、価格に不釣り合いな高品質&高性能が支持されます。Masterfield MSA-HPは日本人の体格を意識したボディ幅15インチのセミアコで、外周とセンターブロックを残して1枚のマホガニー板をくり抜く独自構造「スクープド・リム&インナーブロック」を大きな特徴としています。ボディサイドとセンターブロックが一体となっていることから、弦からボディ全体への振動伝達効率に優れ、アルニコ3を使用するハムバッカー・ピックアップと相まって、美しい響きを生じさせます。
弦長、ナット幅
24.75″ (628mm) Scale
— D’Addario EXL110 (.010-.046)
ボディ材
Curly Maple Top & Back / Mahogany Sides
Top Lacquer Gloss
ネック材&接続法
Mahogany U-Shape
Set-in Neck
指板&フレット数
Rosewood、22F Medium Jumbo C.F.S. (Expert フレット・エッジ)
ピックアップ
FGN Alnico 3 Neck & Bridge
本家に迫る、本家を超える、強力なセミアコ
高級なモデルはやはり、ES-335を出発点としたモデルが目立ちます。これらはES-335へのリスペクトを高く持ちながら、いちブランドとしての存在意義を強く主張する、この1本だけでそのブランドを語ってしまっても問題のない強力なセミアコです。
Tokai ES201
ナット幅41mmのスリムなネックが生み出す高い演奏性
TOKAI(トーカイ)は静岡県浜松市に拠点を構える、国産ギターメーカーの老舗です。コピーモデルの高いクオリティに定評があるほか、アルミ製ボディが異彩を放つTalbo(タルボ)に象徴される尖った一面を持っています。
王道のスタイルに大きめのピックガードを備えるセミアコES-201Fは、フレイムメイプル製ボディと1Pマホガニー製ネック、ローズウッド指板という木材構成にストラップピンにまでGOTOH製というレベルでグレードの高い部品を採用する充実したスペックの国産モデルです。ナット幅41mmという細身の非対称ネックはセミアコの分野では特異な仕様で、ストレスの無いスムーズな運指が可能です。
弦長、ナット幅
625.0mm Scale Length
41.0mm Nut Width
ボディ材
Flame Maple Body Material
Gloss Nitrocellulose Lacquer Finish
ネック材&接続法
Mahogany1P
ES Asymmetry “U”Shape / 1F:21.0mm 12F:25.6mm
指板&フレット数
Rosewood R300、SANKO SBB-214 22f
ピックアップ
GOTOH PAF-Vintage MK2 (N & B) Nickel Coverd
YAMAHA SA2000
ただならぬ高級感を帯びながら価格を抑えた国産モデル
YAMAHAは国内最大級の総合的な楽器メーカーで、どの分野においても高品質な楽器を現実的な価格でリリースしています。同社におけるセミアコの歴史は古く、第一号機の発表は1966年にさかのぼります。
その歴史を受け継ぐSA2200は、杢の美しいボディやさまざまな意匠でただならぬ高級感を漂わせながら現実的な価格帯に収まっているヤマハらしいモデルで、独自技術IRAにより塗装と木部の間に生じているストレスが解消された豊かな鳴りも持ち合わせています。専用ハムバッカー・ピックアップは、トーンノブのプッシュ/プルで各個にコイルタップ可能です。
弦長、ナット幅
628.6mm スケール
ナット素材/幅:牛骨/43mm(D’Addario EXL110)
ボディ材
アーチド・メイプル+シカモア(トップ&バック)
バーチ+シカモア(サイド)
メイプル+スプルース(センターブロック)
ネック材&接続法
マホガニー
セットネック
指板&フレット数
エボニー 350R、22/ミディアムジャンボフレット
ピックアップ
SAH-SAIIG(アルニコV) x 2
Heritage Standard H-535
伝統の遺産を受け継ぐこだわりの木工が魅せる、上質のセミアコ
Heritage(ヘリテイジ)は、工場閉鎖を不服とするギブソンの職人が自らの職場だった工場を買い上げ、1985年に設立したブランドです。その経緯からギブソン型のギターを得意とし、非合理とも思えるていねいな手作業が世界的に支持と羨望を集めています。
Standard H-535はES-335をモデルとしたセミアコで、こだわりの木材と確かなパーツで構成されています。ネック材のマホガニーに「Genuine(本物の)」と謳っているあたり、並々ならぬこだわりが伝わってきます。
ブリッジとテールピースにはロック機構が備わっており原稿感じに脱落しにくく、作業の時短に大きく寄与します。
弦長、ナット幅
24-3/4″ Scale Length
Bone Nut (Elixir 10-46 Strings)
ボディ材
Laminated Curly Maple (Top & Back), Solid Curly Maple Rim Wood
Nitrocellulose Body Finish
ネック材&接続法
Genuine Mahogany (Standard Neck Profile)
Set-In Neck Joint
指板&フレット数
Rosewood 12″R、Jescar Medium/Jumbo 22F
ピックアップ
Seymour Duncan ’59 (Neck & Bridge)
Landscape SA-101
新旧の設計理念を取り入れた、音で勝負する上質のセミアコ
Landscape(ランドスケープ)は、ギタープロデューサー大和俊夫氏がそのキャリアを活かし、「オーガニック・トーン」というブランドコンセプトのもと高品位で個性的なギターやベースをプロデュースするブランドです。
同社のSA-101はヴィンテージの「枯れた良い音」を新品で出す、従来の設計も新しい設計も織り交ぜた、音で勝負できるセミアコとして開発されています。エボニー指板とスプルース単板削り出しのトップ採用はバイオリンの工法をヒントにしており、明瞭勝つ豊かな鳴りが得られます。このほか楽器としての性能を向上させる設計が多く採用されますが、センターブロックの形状やヘッド角など、オリジナルへの敬意もしっかり込められています。
弦長、ナット幅
12F=314mm
—
ボディ材
Solid spruce top & block in center / Hollow body construction.
ネック材&接続法
Mahogany + Maple + Mahogany 5ply Set-Neck.
Set-In Neck Joint
指板&フレット数
Ebony Fingerboard (Abalone dot position markers)、22Frets.
ピックアップ
Original M3/N Alnico #2 Pickup. M3/B Alnico #2 Pickup.
個性の爆発する、独自のスタイルを持ったセミアコ
ES-335と大きく距離をとった我が道を行くセミアコも、各社からいろいろリリースされています。このうちリッケンバッカーは他の追随を許さない金字塔を打ち立てていますが、他のモデルもハマる人にはベストな選択となる、高い性能と良好なサウンドを持っています。
Rickenbacker Model 330
歌ものにめっぽう強い、他の何とも違うブリティッシュ・ロックの象徴的ギター
Rickenbacker(リッケンバッカー)はその起源を1925年までさかのぼる歴史あるブランドで、フェンダー・テレキャスターに20年も先立つ1931年に世界初のエレキギター「フライングパン」を発表した、尖った製品開発が持ち味です。
定番機「 Model 330」はES-335と一線を画すスタイルとサウンドを持ったセミアコです。特にコードが美しく響く音色に定評があり、ボーカルへの馴染みやすさはずば抜けていると言っても良いでしょう。いじり甲斐のある操作系も大きなポイントです。
弦長、ナット幅
24 3/4″ Scale Length
1.63″ (41.4mm) Nut Width
ボディ材
Maple, Semi-Acoustic
ネック材&接続法
Maple, Set-in
指板&フレット数
10”Radius、No Frets: 24
ピックアップ
2 Hi-gain Pickup
Gretsch G2622T Streamliner Center Block Double-Cut with Bigsby
グレッチの伝統を守りながら現代のサウンドが得られる、ロケンローなセミアコ
Gretsch(グレッチ)は起源を1883年までさかのぼる長い歴史を持つ老舗ブランドで、特にフルアコの分野でギブソンと覇を競いました。2016年に発表されたStreamliner Collection(ストリームライナー・コレクション)はクラシkックなたたずまいと新開発のピックアップ、そして手に入れやすい価格を特徴とする新しいシリーズです。
G2622T Streamliner Center Block Double-Cut with Bigsbyは、ロケンローな雰囲気を帯びたダブルカッタウェイのセミアコです。Broad’Tron™ BT-3S ピックアップはアルニコ5とアルニコ2を組み合わせた構造で、力強い中域とタイトでふくよかな低域、滑らかで明瞭な高域がバランス良く得られます。マスターボリュームのスイッチで、両ハムバッカーのコイルタップが起動できます。
弦長、ナット幅
24.75 Scake Length
1.6875″ (42.86 mm) Nut Width
ボディ材
Laminated Maple with Center Block
1.75″ (44.45 mm) Body Depth
ネック材&接続法
Nato (Soft “C” Neck Shape)
Set-In neck Joint
指板&フレット数
Laurel 12″ (305 mm)R 、Medium Jumbo 22F
ピックアップ
Broad’Tron™ BT-3S (neck & Bridge)
Paul Reed Smith SE Hollowbody II
高い演奏性と優れたサウンドが高次元で融合したホロウモデル
Paul Reed Smith(PRS) SE Hollowbody IIは、PRSの持ち味である抱え心地の良さや弾きやすさをほぼそのままに、豊かな生鳴りが得られるギターです。エアー感が得られるもののボディサイズはほぼソリッドギターなのでハウリングしにくく、ハード過ぎない程度のオーバードライブまで使用可能です。PRS 58/15 LT “S”ピックアップは58年製のハムバッカーを2015年に再現したモデルで、ヴィンテージ特有のクリアでウォームなサウンドを持っています。L/R.Baggs社製ピエゾ搭載モデルもリリースされており、こちらはエレキ感覚で演奏できるエレアコとして使用できます。
弦長、ナット幅
25″ Scale Length
1 11/16″ at the Nut (PRS Classic 10-46 Strings)
ボディ材
Maple Top (Flame Maple Veneer)
Middle Wood : Mahogany
Back Wood : Maple
ネック材&接続法
Mahogany Multi-Ply (Wide Fat Neck Shape)
Set-In Neck Joint
指板&フレット数
Ebony 10″R、22F
ピックアップ
58/15 LT “S” (Treble & Bass)
Squier by Fender Classic Vibe Starcaster
定番機のスタイルから解放された、フェンダーにしか作れなかったセミアコ
Squier by Fender Classic Vibe Starcasterは、フェンダーが独自開発したセミアコ「スターキャスター」をスクワイアのフォーマットで再現したモデルです。左右非対称のボディ形状が第一の特徴ですが、太さの中に鋭いニュアンスを含むワイドレンジ・ハムバッカー、片側6連のペグ配置、25.5インチのフェンダースケール、そして何より4点留めボルトオンジョイントが大きな特徴。
一般的なセミアコの常識から大きく逸脱した個性的なモデルであり、ギターで個性を発揮したい人、他にない音楽を演奏したい人に強烈におすすめです。
弦長、ナット幅
25.5″ (648 mm) Scale
1.650″ (42 mm) Nut Width (.009-.042 Gauges)
ボディ材
Laminated Maple
ネック材&接続法
Maple “C” Shape
Bolt-On Joint
指板&フレット数
フィンガーボード:Maple 9.5″ (241 mm)R、Narrow Tall 22F
ピックアップ
Fender Wide Range Humbucking X2
豊かな生鳴りと取り回しの良さを両立させた、チェンバード・ボディ仕様機
ボディをくり抜いてホロウ化したチェンバード・ボディも、セミアコの仲間だと分類できます。ソリッド・ボディの高い演奏性でセミアコのサウンドが得られる、機能性に富んだギターです。そのヒントとなったテレキャスター・シンラインについては特集記事に任せ、ここではテレキャスターとも距離をとったモデルを見ていきます。
Bacchus BARON-JAZZ
ありそうでなかった、Tスタイルのアーチトップ
Bacchus BARON(バロン)は、Tスタイルのアーチトップ・ボディにミディアムスケールのネックをプレートジョイントする、フェンダーやギブソンではなかなかできなかったギターです。
BARON-JAZZはスプルーストップ&ナトーバックのセミホロウボディ、メイプルネック&ローズウッド指板という本体、またボディトップに空けられたFホールが特徴です。音色には丸みがあり、クリーンやクランチのサウンドで甘いジャズトーンが得られます。
弦長、ナット幅
628mm(24.75inch) Scale
42mm Width at Nut (Graphtech® TUSQ XL)
D’addario® 010 – 046 Strings
ボディ材
Spruce Top, Nyatoh Body
ネック材&接続法
Maple
4 Bolts with Plate
指板&フレット数
Rosewood Fingerboard 305R、Nickel Silver 22F
ピックアップ
Original H-H set
MD-MM Produce G1-Reborn SR
ロック/フュージョンに特化した演奏性が持ち味
MD-MM Produceは、日本の伝説的スタジオミュージシャン松原正樹(1954ー2016)氏のギター開発を発端とする、ロック/フュージョン志向のブランドです。
G1-Rebornは同ブランド最上位モデルMD-Premier G1の生まれ変わり (Reborn) として開発されたモデルで、名機の姿をほぼそのまま再現しています。0フレット採用により開放弦を含むすべてのポジションに音の統一感が得られ、低弦高のセッティングにより軽いタッチでスムースな演奏性が得られます。
ピックアップは国産ハイエンドモデルの採用実績を積み上げているKARIYA-PICKUPSとの共同開発で、タッチの再現性に優れ、コイルタップ時にも埋もれない明瞭度を持っています。
弦長、ナット幅
24.75inches Scale
—
ボディ材
Quilted Maple Arched top, Mahogany Back
Hollow-chamber / F-hole Body Construction
ネック材&接続法
Mahogany + Maple + Mahogany 3ply Neck
Set-neck joint and heel-less cutaway
指板&フレット数
Ebony with Abalone original inlay position markers、22Frets with 0 fret
ピックアップ
MD-Original M2/N Alnico #3 Pickup
MD-Original M2/B Alnico #3 Pickup
EVH SA-126 Special Matte Army Drab
ウルフギャング・ヴァン・ヘイレン氏監修、ハードロックでも使えるチェンバードモデル
2024年に発表されたEVH SA-126 Specialは、エドワード・ヴァン・ヘイレン(1955-2020)氏のご子息、ウルフギャング・ヴァン・ヘイレン氏監修のもとで開発された新発想のモダンギターです。チェンバード加工されたマホガニーとメイプルトップのホロウボディ、バスウッド製センターブロック、マホガニー製ネックをボルトオンジョイント、という本体の構成は「セミホローとソリッドボディのハイブリッド」と表現され、これまでありそうでなかった斬新な組み合わせです。ネックはスリムでフレットはでかく、コンパウンドラジアス指板も手伝い、ロックミュージックにおけるリードもリズムも良好に演奏できます。
EVH SA-126ピックアップの開発にはフェンダーのティム・ショー氏が参加しており、エレガントナクリーンから肉厚なオーバードライブ、さらにその向こう側へ行くハイゲインまで良好に響きます。
弦長、ナット幅
24.75″ (629 mm) Scale Length
1.75″ (44.45 mm) Graph Tech® TUSQ®(.009-.046 Gauges)
ボディ材
Maple top, Chambered mahogany body with a basswood centerblock
1.75″ (4.45 cm) Body Depth
ネック材&接続法
2-Piece Mahogany (EVH® Modified “C” Backshape) with graphite reinforcement
4 Bolts Joint
指板&フレット数
Ebony 12″-16″ Compound Radius (304.8 mm to 406.4 mm)、Jumbo 22F
ピックアップ
EVH® SA-126 Humbucking (Neck & Bridge)
以上、Gibson ES-335から始まったセミアコについて、その全体像やラインナップを追っていきました。箱ものは1本あるとなにかと有用ですが、セミアコは特にソリッドとの近さから持ち替えの抵抗が少ない、大変便利なギターです。ぜひ実際にチェックしてみてください。
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