豊かで、力強いトーン「セミアコースティックギター特集」

[記事公開日]2024/12/24 [最終更新日]2025/4/26
[ライター]小林健悟 [編集者]神崎聡

セミアコ 国産ブランド Landscape のセミアコースティックギター「SA-101」

「セミアコ(セミアコースティックギター)」とは、中空ボディの中心部にセンターブロックを配する「セミホロウ構造」のギターのことで、「フルアコ」と並び「ハコ(箱)モノ」と分類されます。「フルアコとソリッドのあいのこ」とも言われますが、カフェオレがコーヒーやミルクとは全く違う飲み物と解釈されるように、セミアコはソリッドともフルアコとも全く異なる楽器と解釈されています。

ホロウボディの特徴である甘く豊かな、そしてソリッドギターの特徴である引き締まった力強い、二つのキャラクターがブレンドされた独特のトーンを持ち、ハウリングにまあまあ強く、クリーンでも歪ませても良好です。それゆえ「万能なギター」として、ジャズ/ブルーズ/ロック/ポップスなど幅広いジャンルで様々なプレイヤーに愛用されています。今回はこのセミアコに注目し、特徴やバリエーションを追っていきましょう。

小林健悟

ライター
ギター教室「The Guitar Road」 主宰
小林 健悟

名古屋大学法学部政治学科卒業、YAMAHAポピュラーミュージックスクール「PROコース」修了。平成9年からギター講師を始め、現在では7会場に展開、在籍生は百名を超える。エレキギターとアコースティックギターを赤川力(BANANA、冬野ユミ)に、クラシックギターを山口莉奈に師事。児童文学作家、浅川かよ子の孫。

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コンテンツ制作チーム

webサイト「エレキギター博士」を2006年より運営。現役のミュージシャンやバンドマンを中心に、自社検証と専門家の声を取り入れながら、プレイヤーのための情報提供を念頭に日々コンテンツを制作中。


  1. セミアコの歴史
  2. 代表機種ES-335から、セミアコの特徴をチェック
  3. おすすめセミアコのラインナップ

セミアコの歴史

華々しい誕生と、安定した支持

セミアコの歴史は、1958年「ES-335」のデビューより始まります。フェンダーの勢いに脅威を感じていたテッド・マッカーティー氏(1910ー2001、当時のギブソンCEO)は、これに対抗すべく1958年のNAMMショウにあわせていくつものニューモデルを開発していました。

1958年発表のギブソンの製品群

  • レスポール・スタンダード(「スタンダード」の名が付加され、サンバーストカラーに仕様変更)
  • 変形ギター群:フライングV、エクスプローラー、モダーン
  • レスポール・ジュニア(ダブルカッタウェイに仕様変更)
  • ES-335(全く新しい楽器としてデビュー)

この年にデビューを飾った主なニューモデルは、今で言う「王道」ばかりです。しかし時代を先取りしすぎたと見られ、ほとんどのモデルが売り上げ不振からの生産終了を経験しています。この中で唯一ES-335のみが順調に支持を受け、これまで一度も生産をストップしたことがありません。ボディシェイプや仕様ではなく、楽器として全く新しいギターが生き残ったわけです。ES-335はチャック・ベリー氏(1926-2017)、エリック・クラプトン氏(1945-)、ラリー・カールトン氏(1948-)らが愛用し、ロック/ブルーズ/ジャズのプレイヤーを中心としたヒット作となりました。


Chuck Berry – Johnny B. Goode (Live 1958)

他ブランドがセミアコ市場に参入

rickenbacker 330rickenbacker 330

1960年代にはリッケンバッカーが、定番機「330」を中心としたセミアコのラインナップを展開。コード弾きのしやすさと軽快なトーン、またビートルズの使用で支持を集めます。しかしこれらは主にブリティッシュ系ロックバンドの定番機として受け入れられていき、ジャズやブルースでは相変わらずES-335が支持されました。

また、1966年からフェンダー・コロナドによりホロウボディ市場への参入を狙っていたフェンダーは、1970年に初のセミアコとなるフェンダー・スターキャスターを発表しますが、ギブソンの牙城を揺るがすことなく不発に終わっています。このようにセミアコ市場は永らく先駆者ES-335の独壇場でした。

シンラインの登場で変わっていくホロウ市場

テレキャスター・シンライン ホロウボディのテレキャスター「シンライン」

スターキャスターに先立つ1969年、フェンダーはテレキャスターのボディに空洞を作り、Fホールを空けたテレキャスター・シンラインを発表します。ソリッドギターの軽量化を目的とした設計でしたが、これまでのホロウボディと全く異なる工法は、今で言う「チェンバード・ボディ構造」のヒントになりました。

Freedom Custom Guitar Research「Brown Pepper」 国産ハイエンド・ギターブランドFreedom Custom Guitar Research「Brown Pepper」

シンラインにヒントを得て、ソリッドボディをくり抜いた「チェンバード・ボディ構造」で積極的にアコースティックなトーンを作る試みが各ブランドで多くなされ、ES-335の唯一の泣き所であった「ボディの大きさ」をカバーする、ソリッドギターのボディシェイプを持つスリムなタイプのセミアコが多く生産されています。

チェンバード・ボディをセミアコに含めるかどうかについては意見の分かれるところですが、本記事では「ソリッド、セミアコ、フルアコ」の3択ならばセミアコに該当すると解釈しています。

現在のセミアコは、

  • ES-335を意識したオリジナルモデルやコピーモデル(箱の中央に芯を入れたボディ)
  • シンラインやチェンバード・ボディ(ソリッドボディをくり抜き、中央は残す)

という二つのタイプが各ブランドよりリリースされている情勢です。

代表機種ES-335から、セミアコの特徴をチェック

ES-335 のセンターブロック 引用元:http://www.es-335.net/history.html

ES-335を代表とするセミアコは、中空のボディ内に「センターブロック」と呼ばれる木材を配置する「セミホロウ構造」が最大の特徴。空洞のボディ外殻部分、ソリッドのセンターブロックそれぞれが弦振動に影響を及ぼします。

セミアコはセンターブロックにネックもブリッジもテールピースも取り付ける構造であり、弦振動は第一にセンターブロックが受け止めます。またピックアップもセンターブロックにマウントできるため、ソープバー型P-90などボディマウント型のピックアップが利用できます。
ボディは薄型になる傾向にあり、センターブロックがボディの芯になる構造も手伝い、空洞部分の容積はフルアコより少なくなります。ハウリング防止を目的としてボディには合板が使われるのが基本でもあり、ソリッドに比肩すると言わないまでもフルアコより遥かに高いハウリング耐性を持っています。そのため、大音量での演奏やしっかり歪ませたサウンドの使用が可能です。

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ダブルカッタウェイが基本

ES-335のネックジョイント ES-335のネックジョイント部。ダブルカッタウェイ

現在ES-335をイメージしたセミアコは、ほとんどがダブルカッタウェイです。カッタウェイを設けるとハイポジションでのプレイアビリティが上がる反面、ネックを支える部分の剛性が落ちてしまいます。フルアコのダブルカッタウェイは、1950年代までの技術では強度不足の恐れがありました。その点、センターブロックを持つセミアコはこの部分での強度を稼ぐことができたわけです。

レスポールと同じブリッジを採用

es-335-bridge ES-335のブリッジ構造。レスポールと同様チューン・O・マチックブリッジ

ES-335はセンターブロックがネジを受け止めることができるので、レスポールと同じようにTOMブリッジをボディに直接マウントさせることができます。この設計により、ブルーズやロックでのチョーキングを多用したプレイによってブリッジの位置が動いてしまうということがなく、このジャンルでハコモノのギターがストレスなく活用できるようになりました。

フルアコに使用される単板のトップは割れやすく、ブリッジのネジ留めには耐えられません。フルアコでは基本的に、伝統的なヴァイオリンのブリッジ構造に準拠した、弦の圧力で安定させる設計が採用されます。その一方で、Epiphone Casinoなど合板製のトップを使用するモデルではブリッジをネジ留めできるほか、近年のモデルではピンで仮留めしたり接着したりするフルアコも見られます。

レスポールと同じくらいのボディ厚

es-335-bodyES-335のボディの厚さ。わりと薄い

センターブロックを使用するという関係上、セミアコはフルアコに比べてボディが薄くなります。若干の違いこそあれ、おおむねレスポールと同じくらいと考えていいでしょう。フルアコ並みのボディ厚を持つセミアコも極めて稀ながら存在しますが、それだけ厚みのあるセンターブロックを内包するので、かなりの本体重量を覚悟する必要があります。

ES-335とレスポールの違い

Gibson Les Paul Standard
Gibson Les Paul Standard
ES-335とレスポールには共通点が多く、細かな違いこそあれざっくり「ボディ仕様以外はだいたい同じギター」と断言して良いでしょう。この例に限らずギブソンのギター開発はボディ仕様の比重が高く、ほとんどのモデルでネックやピックアップ、ブリッジなどがだいたい共通です。ボディ仕様がギターのサウンド、ひいてはギターのアイデンティティを決定している、という点がギブソンの面白いところです。

ES-335とレスポールとの違いは、抱え心地とサウンドに集約されます。レスポールのボディ幅は13インチ、ES-335のボディ幅は約16インチであり、特にピッキングの手つきに影響が出る可能性があります。

サウンド面においては好みがわかれるところですが、レスポールはハウリングに極めて強く、ヘヴィミュージックにおける地獄の窯が煮えたぎっているかのような熱いディストーションまで使用できます。対するES-335はヘヴィ・ディストーションこそ苦手ですが、エアー感を帯びたサウンドの深みにおいてはレスポールの敵ではありません。

ES-335とフルアコの違い

Epiphone Broadway
Epiphone Broadway
フルアコはでかいボディを採用するモデルが多く、ボディ幅で17インチを超えるものもあります。弦長においても同様で、ロングスケールを採用するモデルが多くあります。またブリッジが弦の圧力のみで留められることが多く、烈しいコード弾きやチョーキングに不利です。またジャズを念頭に置くセッティングではフラットワウンド弦を使用するわけで、同じ「箱もの」と分類されているとはいえES-335とは全く異なったギターだと言って良いでしょう。ES-335はブリッジがボディにネジ留めされているので、キビキビとしたカッティングやパワフルなチョーキングも余裕です。

サウンド面においては、エアー感による丸みや深みこそがフルアコの得意分野であり、いかにレスポールより深みのあるES-335でも、フルアコほどではありません。

ロックサウンドでもジャジーにも使える!

一般に「セミアコ」と言うと、ブルース、ロックンロール、ジャズ、ポップス、フュージョンあたりの音楽で重宝されるイメージを持っている人は多いかもしれません。しかし!セミアコはハウリングの防止をしっかり設計に盛り込んでいるため、大音量で使用できるし、オーバードライヴやディストーションも平気で使えます。さすがにメタルでの使用例は超レアですが、セミアコはクリーンが美しく、そしてしっかり歪ませられるとあって、広くロック系でも使用できる優秀なギターなのです。では、ロックの現場で元気に奏でられるセミアコの姿を見ていきましょう。


Nothing’s Carved In Stone 『Spirit Inspiration』
生形真一(うぶかた・しんいち)氏はELLEGARDEN(エルレガーデン)時代からセミアコをトレードマークにしてきました。エフェクターと言う名前の「男の子の夢」をぎっちり詰め込んだ、やたらでかいエフェクターボードを駆使することでも有名です。


Rush – Tom Sawyer (Live Exit Stage Left Version)
過剰なオーバードライブに頼らずとも「音が太く、豊かに伸びる」というセミアコのサウンドは、シンセやオルガンの太く伸びる音と調和させやすく、分厚いアンサンブルを作り上げることができます。


Foo Fighters – The Pretender (Live At Wembley Stadium, 2008)
フーファイターズのデイヴ・グロール氏といえば、このペルハム・ブルーにリフィニッシュされた「トリニ・ロペス・スタンダード」が永年のトレードマークです。バンドにギタリストが二人いる場合、片方がセミアコだとサウンドキャラクターをしっかり分けることができます。


クリーンやクランチのサウンドにおいては、ピックアップ・ポジションによるサウンドやニュアンスの違いが如実に表れます。硬さと柔らかさを共存させたセミアコというギターは、こうした操作系へのアプローチやピッキングによる表情付けで、さまざまな表現が可能です。

おすすめセミアコのラインナップ

セミアコは魅力的なサウンドと多用途性から、さまざまなブランドからリリースされています。出発点のES-335に寄せているものも遠く離れたものもあり、そのバリエーションは多岐にわたると言って良いでしょう。そんなわけで、おすすめのセミアコを見ていきましょう。

画像 製品名 指板
フレット数
ピックアップ 特徴
Gibson
ES-335
Rosewood(12R)
Medium Jumbo 22F
Calibrated T-Type, Rhythm & Lead セミアコの王道
Gibson
ES Supreme
Ebony (Compound Radius)
Medium Jumbo 22F
Burstbucker Rhythm Pro, Burstbucker Lead Pro ESを新たな美の高みへと導く機能追加
Gibson
Es-339
Rosewood (12R)
Medium Jumbo 22F
57 Classic, 57 Classic + 抱え心地良好
Epiphone / Inspired by Gibson Custom
1959 ES-355
Ebony (12R)
Medium Jumbo 22F
Gibson Custombucker (Neck & Bridge) カスタムショップとのコラボレーション
Epiphone
ES-335 Figured
Laurel(Fingerboard Radius 305.0 mm / 12.007 in)
Medium Jumbo 22F
Alnico Classic PRO Neck & Bridge 木材のアップデート
VOX
Bobcat V90
マッカーサー・エボニー
21F
VOX V90 ソープ・バー・ピックアップ x 2 ソープバー型P-90タイプ
Ibanez
AS93FM
Macassar Ebony 305mmR
Medium 22frets
Super 58 (H) neck & bridge ワンランク上の入門機
ARIA Pro II
TA-200
Rosewood
22F
Classic Power “CPH-1C” x 2 小ぶりなボディでプレイヤビリティに優れたセミアコ
GUILD
STARFIRE I SC
Indian Rosewood 12.5(320mm)R
Narrow Tall 20F
Guild HB-2 Humbucker Nickel Neck & Bridge シングルカッタウェイ&ブリッジ下部にブロック設置
D’Angelico
Premier Mini DC
Walnut 14R
Medium Vintage Nickel Silver 22F
D’Angelico Humbucker, Neck & Bridge (Nickel Cover) ゴージャス感のある小ぶりなセミアコ
Sire
H7
Ebony /Edgeless (Rolled Fretboard Edges), 12R
2.7mm Medium Jumbo 22F
Larry Carlton Vintage Humbucker Set 名手監修&コスパ良好
Seventy Seven Guitars
EXRUBATO-STD/S-JT
Ovangkol 305R
22F
SeventySeven/AL5S Neck &Bridge P-90タイプを備えるセミアコ
FUJIGEN
Masterfield MSA-HP
Rosewood
22F Medium Jumbo C.F.S. (Expert フレット・エッジ)
FGN Alnico 3 Neck & Bridge ボディサイドとセンターブロックが一体
Tokai
ES201
Rosewood R300
SANKO SBB-214 22f
GOTOH PAF-Vintage MK2 (N & B) Nickel Coverd 国産コピーモデルの雄
YAMAHA
SA2000
エボニー 350R
22/ミディアムジャンボフレット
SAH-SAIIG(アルニコV) x 2 各個にコイルタップ可能
Heritage
Standard H-535
Rosewood 12R
Jescar Medium/Jumbo 22F
Seymour Duncan ’59 (Neck & Bridge) ギブソンのもう一つの本流
Landscape
SA-101
Ebony Fingerboard (Abalone dot position markers)
22Frets.
Original M3/N Alnico #2 Pickup. M3/B Alnico #2 Pickup. 79年製ES-335とバイオリンの工法が開発のヒント
Rickenbacker
Model 330
10”Radius
No Frets: 24
2 Hi-gain Pickup ブリティッシュ・ロックの王道
Gretsch
G2622T Streamliner
Center Block Double-Cut with Bigsby
Laurel 12 (305 mm)R
Medium Jumbo 22F
Broad’Tron™ BT-3S (neck & Bridge) マスターボッリュームが便利
Paul Reed Smith
SE Hollowbody II
Ebony 10R
22F
58/15 LT “S” (Treble & Bass) PRSの演奏性で生鳴りが得られる
Squier by Fender
Classic Vibe Starcaster
フィンガーボード:Maple 9.5 (241 mm)R
Narrow Tall 22F
Fender Wide Range Humbucking X2 むしろ特徴しかない
Bacchus
BARON-JAZZ
Rosewood Fingerboard 305R
Nickel Silver 22F
Original H-H set ミディアムスケール、アーチトップ、Tスタイル、セミホロウ
MD-MM Produce
G1-Reborn SR
Ebony with Abalone original inlay position markers
22Frets with 0 fret
MD-Original M2/N Alnico #3 Pickup
MD-Original M2/B Alnico #3 Pickup
名手の遺産を現実的な価格で実現
EVH
SA-126 Special Matte Army Drab
Ebony 12-16 Compound Radius (304.8 mm to 406.4 mm)
Jumbo 22F
EVH® SA-126 Humbucking (Neck & Bridge) セミアコとソリッドの融合

全てのセミアコのお手本となる、王道の定番機

セミアコの歴史はGibson ES-335に始まりました。いかなるセミアコも、ES-335なくしては誕生しなかったと言って良いでしょう。ギブソン以外のセミアコを検討している人も、お手本となったセミアコの姿をチェックするのは決して損ではありません。

手に取りやすい、比較的リーズナブルなモデル

セミアコは工程が多くなかなかのお値段がしますが、そんな中でも各社の企業努力で価格圧縮を達成したモデルがリリースされています。安いとはいえ有名ブランドが社運を賭けたモデルであり十分なクオリティがありますから、初心者さんの1本目としても、中級以上のプレイヤーが手に取るにしても、大変良好です。

プロの使用にも耐える、品質と価格のバランスに優れたセミアコ

中級以上のモデルには、価格とのバランスをうまく取りながらも各ブランドのアイデンティティが強く反映されます。ただよう風格に見合った性能とサウンドが得られ、演奏性も高い優秀な楽器です。長く愛用できる楽器としての魅力や性能があり、プロフェッショナルの仕事にも登板できるポテンシャルがあります。

本家に迫る、本家を超える、強力なセミアコ

高級なモデルはやはり、ES-335を出発点としたモデルが目立ちます。これらはES-335へのリスペクトを高く持ちながら、いちブランドとしての存在意義を強く主張する、この1本だけでそのブランドを語ってしまっても問題のない強力なセミアコです。

個性の爆発する、独自のスタイルを持ったセミアコ

ES-335と大きく距離をとった我が道を行くセミアコも、各社からいろいろリリースされています。このうちリッケンバッカーは他の追随を許さない金字塔を打ち立てていますが、他のモデルもハマる人にはベストな選択となる、高い性能と良好なサウンドを持っています。

豊かな生鳴りと取り回しの良さを両立させた、チェンバード・ボディ仕様機

ボディをくり抜いてホロウ化したチェンバード・ボディも、セミアコの仲間だと分類できます。ソリッド・ボディの高い演奏性でセミアコのサウンドが得られる、機能性に富んだギターです。そのヒントとなったテレキャスター・シンラインについては特集記事に任せ、ここではテレキャスターとも距離をとったモデルを見ていきます。


以上、Gibson ES-335から始まったセミアコについて、その全体像やラインナップを追っていきました。箱ものは1本あるとなにかと有用ですが、セミアコは特にソリッドとの近さから持ち替えの抵抗が少ない、大変便利なギターです。ぜひ実際にチェックしてみてください。

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