Bacchus(バッカス)のエレキギターについて

[記事公開日]2024/3/29 [最終更新日]2024/4/1
[ライター]小林健悟 [編集者]神崎聡

Bacchusのエレキギター

「バッカス」は、株式会社ディバイザー(長野県松本市)の運営するブランドです。ディバイザーはこの他にオーダーメイドを受け付ける「STR」、著名ルシアー故百瀬恭夫(ももせやすお)氏の名を後世に伝え「momose」、ジャズ向きのアーチトップモデルを生産する「Seventy Seven」など、さまざまなブランドを展開しています。

バッカスはこのブランド群の中で、売り値で1万円台からの幅広い価格帯で「価格以上のクオリティ」に挑戦するブランドという位置づけで、ビギナーからプロフェッショナルまで幅広く支持されています。

目次

バッカスの歴史 バッカス・ギターの特徴 バッカス・ギターのラインナップGlobalシリーズUniverseシリーズスペシャル・モデルHandmadeシリーズ


Bima Sabta Andiansyah “Abim” with his Bacchus Guitars
インドネシアの天才少年Bima氏。若干11歳とはとても思えない繊細なタッチです。気合が入るところではしっかりギターフェイスも出来ており、すでに達人の域に達しています。ピックガードのビニールが付いたままですが、「まだ取ってしまうのはもったいない」というギターへの想いが伝わってくるようです。

バッカスの歴史

株式会社ディバイザー

1977年に設立したヘッドウェイ工場でアコースティックギターの製造を開始したのが、ディバイザーによるギター製造の始まりです。しかしこの工場は1983年に2度も火災に見舞われ、工具や木材の多くを失ってしまいました。この被害でアコギの生産が停止、その後エレキギターの生産に切り替えていき、1980年代後半よりRiverheadとして、また1994年代からBacchusとして、製品をリリースしています。

様々なブランドで提唱する新しい価値:ディバイザー訪問インタビュー

バッカス・ギターの特徴

「高品質低価格」を深く追及

Bacchus TACTICS24
Global Series「TACTICS24-STD/RSM」
ローステッドメイプルネック&指板、スレンレス製フレットをはじめとする高スペックで10万円以下というコストパフォーマンスを達成。

バッカスは、手工ならではの良さと高いコストパフォーマンスの両立を特に重視することで、多くのファンを勝ち得ています。最高グレード「Handmade Series」ではメイドイン・ジャパンの手工生産品でありながら20万円近辺、定番グレード「Global Series」ではパーツや木材など高スペックでありながら10万円近辺、という具合です。Handmade Seriesについては、昨今では材料費の高騰から値上げではなく生産停止に踏み切ったほどです。価格に対する強いこだわりが伺えます。

オーソドックスながら、他とはちょっと違うアレンジ

bacchus-finish HANDMADE Series BLK/OIL

バッカスは伝統的なスタイルのギターをきっちり製造することを重視しており、ジャンルを問わず幅広く使用できます。しかし単なるコピーモデルに終わらないアレンジが施されるものが多く、派手なカラーリングのモデルに対してすらこのブランド独特の渋さを感じさせます。

またヒール部のスラントカットやジョイントプレート無し、コイルタップなど、フェンダースタイルのギターに対する定番アレンジの他に、「ターボブレンダー」という回路が加えられるモデルがあります(G-Player)。これはリアやフロントにセンターピックアップを「直列で」ブレンドする回路で、極めてマニアックながら可能性を感じさせる、渋いアレンジになっています。

bacchus-p90-type P90スタイルのピックアップを搭載した HANDMADE Series T-MASTER

ストラトタイプのギターに対するアレンジは他のブランドでもやり尽くされた感がありますが、テレキャスタイプはそれに比べて保守的なイメージがあり、大人しいアレンジが多い印象があります。ところがバッカスのテレキャスタイプはフロントがP-90タイプ、ボディにコンター加工あり、さらにはジョイントプレートを排したスラントカット・ヒールなど、思いっきり攻めたアレンジを落ち着いたデザインで渋くまとめています。

木材の良さを楽しめる

Bacchus ボディ材

バッカスは、さまざまな趣向でいろいろな「木材の楽しみ方」を提案するブランドでもあります。たとえば低価格帯からも、フレイムメイプルやバールポプラといった、銘木の表情を楽めるモデルをリリースしています。上位モデルでは桜や吉野杉、栃といった和材を取り入れたり、焼きを入れて木目を際立たせたり、敢えて木材の凹凸を残したりと、素材と見せ方の両面で木材を楽しめるモデルが目立ちます。
また普及価格帯のモデルでは、リッチライトやテックウッドといった、個体差が極めて少ない人工素材を使用する、「むしろ木材に頼らない」というところにまで到達した、柔軟なモデル開発を見せてくれます。

ローステッドメイプル製ネック採用の「RSM」シリーズ

Bacchus BST-1-RSM/M
BST-1-RSM/M(BGM)
従来は高級機にしか使われなかったローステッドメイプルを入門機に投入したのは、おそらくバッカスが世界初。

Global SeriesおよびUniverse Seriesでは「RSM」シリーズとして、ローステッドメイプル製ネックを採用したモデルを積極的に展開しています。ローステッドメイプルは加熱処理で疑似的に経年変化させた木材で、軽やかな鳴りと味わい深い色調が持ち味です。また、ローストの工程でゆがみを生じさせなかったた木材しか使われないため、将来的な安定度の高さが大いに期待できます。

ツボを押さえたピックアップ

レギュラーモデルのピックアップは全て自社開発しており、電気部分においてもしっかりブランドのアイデンティティを主張しています。各タイプのイメージに合わせた素直な設計なので、分かる人なら見ただけでサウンドの傾向が理解できます。
また、スポット生産などスペシャルなモデルには、「モジョトーン(MOJO TONE)」手巻きピックアップが搭載されます。USAノースカロライナ州の工場を拠点とするモジョトーン社は、ヴィンテージ・ピックアップのフィーリングを大切にしながらも、それを越えていくものを目指した製品開発を勧めています。「歪ませた時でも低音弦のアタックを損ないにくい設計」、「ヴィンテージと同じ材料しか使わないが、ハムノイズはキッチリと除去」など、狙いを定めた高性能モデルの開発にも積極的です。

木材やカラーリングなど、いろいろなものが選べる

選択の幅が広いのも、バッカスの特徴です。ボディトップ材のバリエーションはバッカスの得意分野ですが、カラーリングにおいても幅広く選ぶことができます。求めやすい価格ながら本格的なエレキギターとして大いに支持されている人気機種「BST-1M/BST-1R」ならびに「BTL-1M/BTL-1R」では、指板とボディカラーの組み合わせでそれぞれ10種類以上のルックスから選ぶことができます。こうしたギターは記念すべき「人生一本目」の役目を担うことが多いですが、初めて手に入れるギターでは、ルックスは重要なポイントです。

バッカス・ギターのラインナップ

バッカスのギターはエントリークラスからこだわりのプロ仕様までをカバーするレギュラーモデルと、特別な木材や個性的な仕様で製作するスペシャルモデルで展開されています。ラインナップはフェンダースタイルのボルトオン・ジョイントネックモデルが中心ですが、セットネックモデルも高く評価されています。それではシリーズごとに、膨大なラインナップをチェックしていきましょう。

ラインナップ

Globalシリーズ Universeシリーズ スペシャル・モデル Handmadeシリーズ

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