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初心者にこそ知って欲しい、メジャースケール練習のポイント

メジャースケール

突然ですが、「ドレミファソラシド」は弾けますか?

「ゆっくりだけど弾けるよ!」と言う人も、「これから覚えるところ!」と言う人も、「めっちゃくちゃ速く弾けるよ!」と言う人もいるでしょう。今回はこのドレミファソラシドを、もう一歩踏み込んで知りましょう、というお話です。アドリブ演奏/作曲/アレンジといった音楽表現をしようと思った時に、きっと役に立つでしょう。

「初心者だから、まだうまく弾けないよ」と思っているあなた、大丈夫です。むしろゆっくり練習している間に覚えた方が効率が良い、ということもあるのです。

メジャースケールとは?

「メジャースケール(major scale。長音階とも)」とは、ドレミファソラシドの学名です。スタート地点により「Aメジャースケール」、「B♭メジャースケール」、そして今回使用する「Cメジャースケール」というように、ABC(音名)が付きます。CメジャースケールをTAB譜で表記すると以下のようになります。

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ギター博士「Cメジャースケールだけを使ってギターソロを弾いてみたゾ♫お日様のような明るいサウンドぢゃ!」

ギター博士が教える「メジャースケール6つのポイント」

それでは博士の動画から、メジャースケールを練習するうえでのポイントをチェックしていきましょう。


初心者にこそ知って欲しい、メジャースケール練習に関する6つのこと。

1「声に出して練習する」

まずは声に出して、ドレミファソラシドを歌ってみましょう。ドを弾いた時は同じ高さになるように「ド」と、レを弾いた時にはまた同じ高さになるように「レ」と声を出していくわけです。こうして練習することで、メジャースケールの響きを身体に馴染ませることができます。ポジションだけを覚えるのでも、速さを追求するのでもなく、スケールの「響き」を感じてください。

またこれは、「正しいピッチで歌う」、「楽器のサウンドから音高を聞き取る」という、歌唱と聴音のトレーニングでもあります。耳コピーの入り口にもなるわけです。

2「英語表記も意識する」

ドレミファソラシドの英語表記

次はドレミファソラシドを、英語表記でも覚えてみましょう。ドレミを歌ったように、こんどはC、D、Eと声を出していくわけです。エレキギターでは特に英語表記がたいへん重要ですから、ぜひしっかりと覚えてください。

ドレミ…は日本語ではない

実は、ドレミはイタリア語です。これが英語ならCDEとアルファベットで、日本語ならハニホとカタカナで表記します。日本語表記は「ト音記号」「ハ長調」といった用語でよく使われますね。

伊・英・日の音階表記 表:伊、英、日の音階表記

「ドはスタート地点ではなかった!」というところが重要で、実は「ラ」こそがそもそもの出発点です。これを「ドから読んだものがメジャースケール」なのです。

3「1オクターブ=12半音」

ドレミファソラシドの最初の「ド」から次の「ド」までを「1オクターブ」と言います。現代音楽の多くは、この1オクターブを12等分した音律(平均律)でできています。ギターで言うと、開放弦(0フレット)から見て12フレットは1オクターブ上と言い、

  • 1フレットぶんの音程を「半音」
  • 2フレットぶんの音程を「全音(1音)」

と言います。

「1オクターブは12半音」で、「12フレットで1オクターブ」となるわけです。「音の高さ」は12等分なのに、「フレットの間隔」は音が高くなるにつれて狭くなっていく、という違いが面白いですね。

動画では、5弦3フレットの「ド」から同じく5弦の15フレットの「ド」までを弾いています。このようにどの音からでも、そこから12フレット上がると1オクターブ上、となります。指板のポジションマーク(3、5、7、9、12フレット)がオクターブ(15、17、19、21、24フレット)の関係にある、ということろも密かなポイントです。

4「全全半全全全半」

全全半全全全半

メジャースケールでは、隣どうしの間隔は「半音」か「全音」です。その並び方は、ルート(ド)から「全音、全音、半音、全音、全音、全音、半音」と決まっています。これをコンパクトに「全全半全全全半」と覚えておきましょう。ミとファ、及びシとドの間隔が半音で、他はすべて全音です。

これを踏まえた上で、弦1本でメジャースケールを弾く練習をしてみましょう。5弦3フレットの「ド(C)」からスタートして、全音離れた5フレットの「レ(D)」、また全音離れた7フレットの「ミ(E)」、半音離れた8フレットの「ファ(F)」というように、「全全半全全全半」を意識して弾いてみてください。

全全半全全全半 メジャースケール上の各音の隔たり

5「ルートから始めてルートで終わる練習」

「スケールの響き(スケールのカラー)」を意識してみましょう。スケールは単なる音の配列ではない、スケールには響きがあり、それを感じられるようになろう、というわけです。「ドレミファソラシドー」や「「ドシラソファミレドー」のように、ルート(ド)から初めてルートで終わるように弾くと理解しやすいです。

逆にそれ以外の音で始まったり終わったり、またスピードやポジションに気を取られたスケール練習では、スケールの響きに鈍感になってしまうかもしれません。音域を拡張したポジションを弾く練習でも、最初と最後は「ド」になるように弾くのがおすすめです。

して欲しくない練習

6「シ→ドの解決感に注目する」

演奏を「ドレミファソラシーー」でとどめると、「メロディが終わっていない」とか「最後にドを弾きたい」などと感じる人もいるでしょう。「シ」の音には「解決(終止)したくなるイメージ」があり、次に「ド」を弾きたくさせる力が備わっているのです。こうしたことから、「シ」は「ド」を導く音、「導音(leading note)」と呼ばれます。

「シ」の次に「ド」を鳴らすと解決した、と感じるのは「解決感(終止感)」と呼ばれます。ここに注目し、実際に解決を感じられるようにしましょう。この感覚は、アドリブや作曲/アレンジを行う時にたいへん重要です。

ギター博士

ギター博士から一言

今回の内容は初心者にとってはまだ早いんじゃないか、って考える人もおるかもしれんのぅ。しかしな、「ギターの初心者」が「音楽の初心者」とイコールではない、とわしは考えておるんじゃ。

ギターは始めたばかりかもしれないが、ピアノや吹奏楽など他の楽器に触れた経験はある、という人もおるじゃろう。また、歌を歌ったり、手拍子でリズムを取ったり、ということも立派な音楽表現なんじゃ。そういう経験から、今回のポイントがすでに身についていた、という幸運な人もおるじゃろう。初めて知ったという人は、これから身につけていけばいいんじゃ。

ギターがスムーズに弾けない今だからこ、弾く練習に音楽的なトレーニングを合わせることで、音楽的にも効率よく成できるのじゃ。今回のテーマについて参考にしてくれたら、わしはとっても嬉しいぞ。


以上、博士の動画を基に、メジャースケールを練習する上での6つのポイントを見ていきました。この中で重要なキーワードがいくつもありましたね。「スケールの響き」「オクターブ」「半音」「全音」「解決(終止)」の5つは特に重要です。音楽理論を理解するため、また音楽的な感覚を会得するため、ぜひしっかり覚えてください。

メジャースケールを使った演奏&奏法解説

Cメジャースケール:Tab譜 クリックして拡大

この演奏のポイント①「異弦同音で弾いている」

2小節目の冒頭

  • 2弦8フレット
  • 3弦12フレット

はどちらもGの音であり、「異なる弦の同じ音 = 異弦同音」となっています。
この音を交互に弾くことで、1弦上だけで弾くのとニュアンスが変わってきます。

この演奏のポイント②「異なるコードを組み合わせて弾いている」

6小節目では Em7 と CM7 のアルペジオを組み合わせて弾いています。それぞれのコードの構成音は

  • Em7:EGBD(ミソシレ)
  • CM7:CEGB(ドミソシ)

となっており、Em7 と CM7 のコードの構成音が非常に近いことも関係しています。詳しくは以下のページを見てみましょう。
代理和音

そしてこのことを理解するには、まずはコードの構成音について知っておく必要があります。様々なコードの成り立ちについて理解を深めることで、バッキングギター/コードワークなど楽曲のアレンジに役立てることができます。

コードの構成音・成り立ちを理解しよう!