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Gretsch G6129 Silver Jet

グレッチG6129シルバージェット

「グレッチG6129シルバージェット」は、1953年にデビューしたG6128デュオジェットのマイナーチェンジ版として、1955年に発表されました。
ドラムの表面を彩るスパークルをそのままギターのトップに使用するアイディアは、ギターもドラムも作っていたグレッチならではのものです。他に前例はなく、大変斬新な発想でした。当時はシルバーの他に赤や緑など多くのバリエーションがありましたが、現代ではシルバーが定番機として残されており、50年代を象徴するギターの一つと考えられています。

G6129 シルバージェットの特徴

シルバースパークルの、圧倒的な存在感

グレッチの特徴を語る上では、第一に「ルックスの格好良さ」を語らない訳には行きません。どんなジャンルでも使えるわけではない、音楽を選ぶ楽器でありながら、今なおカントリー/ロカビリーだけではない多くのギタリストを魅了するのは、グレッチの突き抜けた格好良さです。

デュオジェットとシルバージェットの比較 デュオジェットとシルバージェットの比較

「世界一美しい楽器」と賞賛されるG6136ホワイトファルコンは、ルックスだけでなくボディやヘッドの設計もこのモデル専用のものでした。しかしながらG6129シルバージェットはG6128デュオジェットと区別されるモデルでありながら、相違点はボディカラーのみで、それ以外の設計に違いはありません。
よって、このシルバージェットこそ、ルックスの格好良さにこだわるグレッチを象徴する一本だと言っても過言ではありません。アーチを描くボディトップはステージのライティングを複雑な角度に反射し、まばゆく輝きます。

セミホロウのエアー感、軽くてステージ向き

グレッチの「ジェットシリーズ」はフェンダーに対抗するため、「ソリッドボディ」として発表されましたが、実際にはボディ内部に空洞を持つ「セミホロウ・ボディ」構造となっています。このためマホガニーボディ/ネック、メイプルトップというレスポールと同様の仕様ながら、あたたかいアコースティックなニュアンスが加わり、エアー感のあるサウンドになります。
またこの構造によりボディが軽量化され、ステージで長時間構えても疲れにくくなっています。

特徴的な「ダイナソニック・ピックアップ」

ダイナソニック・ピックアップ

1957年モデルのシルバージェットをはじめ多くのグレッチのギターに搭載されているダイナソニック・ピックアップは、固定式のポールピースの列とネジで高さが調整できるポールピースの列で構成されており、一見ハムバッカーのようにしか見えません。しかしながら、この二つのポールピースをまとめてコイルが巻き付けられていますので、れっきとしたシングルコイルです。ポールピースの高さを各弦ごとに調整できるシングルコイル・ピックアップは、当時としては画期的な発明でした。

このダイナソニックはポールピース自体に磁気を帯びさせており、この点ではフェンダーのピックアップと同様の設計で、ボディから垂直方向、縦長の磁界で弦の振動をとらえます。一方ギブソンのピックアップは磁石の土台に鉄のポールピースを立て、ボディから水平方向、横長の磁界で弦振動をとらえます。縦長の磁界でとらえるとブライトな、トレブリーなサウンドになり、また横長の磁界でとらえるとファットな、メロウなサウンドになる傾向があります。このことから、ダイナソニックは大型のシングルコイルでありながら、P-90などとは異なり高音が主張するブライトなサウンドキャラクターを持っていると言えます。

現在ダイナソニックはピックアップ専門メーカーセイモアダンカンが生産しています。そのためもあり、また他の機種とは全く異なった独特の設計のため、ピックアップ単体の価格が約4万円と高く(=2基で約8万円。ギターが買えてしまいますね)、こだわりのモデルにのみ搭載されます。現代版のシルバージェットと1957年モデルとで3万円ほどの価格差がつけられていますが、ピックアップの価格差が反映されています。

G6129 シルバージェットのサウンドと愛用者

ステージで輝くシルバージェットを見ると、「ステージ映え」とは、まさにこの楽器のためにある言葉だと思わされます。

ブライアン・セッツアー(Brian Setzer、1959 – )

現代のグレッチを語る上では欠かす事のできないプレイヤーです。G6120ナッシュビルをメインに使用していますが、ライブでは何曲かで1957年製のヴィンテージ・シルバージェットを惜しみなく弾き倒します。動画ではいつものナッシュビルによるグレッチサウンドよりも低音の押し出しが強く、より攻撃的なサウンドが確認できます。
シルバージェットを演奏するブライアン・セッツアー氏 – Youtube

福山雅治(1969-)

ビールのCMにてシルバージェットを使用。銀色のラベルとイメージがマッチしており、キャンペーンで配られたTシャツにもシルバージェットが描かれました。
CMでシルバージェットを演奏する福山氏の動画はこちら! – Youtube

ジョー・アルコール

ガレージロック/ガレージパンクのシーンで活躍している日本人ロッカージョー・アルコール氏のトレードマークはダブルカッタウェイのシルバージェット。現在廃盤ですが、ダブルカッタウェイのデュオジェットと同一仕様です。

G6129 シルバージェットのラインナップ

シルバージェットのラインナップは、現代のシーンに合わせた現代版と、ブライアン・セッツアー氏の使用で人気の高い1957年仕様モデル、同じく1957年モデルのレリック仕様で構成されています。いずれもシングルカッタウェイで、ダブルカッタウェイ仕様はリリースされていません。またどれもボディ/ネックの寸法は共通で、パーツなど細かなポイントに違いが設けられています。
型番に必ず「T」が付けられていますが、これはビグズビー「トレモロ」搭載を現しています。現在生産されているシルバージェットには全てビグズビーが搭載されていますが、過去にはトレモロレスのモデルもあり、その場合「T」は付きません。

G6129T Silver Jet

g6129-silver-jet

  • マホガニーボディ/ネック
  • サムネイルインレイ付きエボニー指板
  • 2基のフィルタートロン・ピックアップ
  • スペースコントロール・ブリッジ
  • 3段階のトーンを切り替えるマスタートーン・スイッチ

というスペックで、ボディカラー以外はG6128T Duo Jetと同一仕様となっています。

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G6129T-1957 Silver Jet

g6129t

最も人気の高い1957年仕様は、

  • マホガニーボディ/ネック
  • ハンプブロックインレイ付きローズ指板
  • 2基のダイナソニック・ピックアップ
  • スペースコントロール・ブリッジ
  • マスタートーン・ノブ

と言う仕様で、指板材とインレイ、ピックアップ、トーン回路が現代版との違いになっています。

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G6129TCS-1957 Silver Jet Heavy Relic

g6129tcs-1957-relic

カスタム・ショップのマスター・ビルダースティーブン・スターン氏が製作し、レリック加工を施したモデルです。

  • マホガニーボディ/ネック
  • ハンプブロックインレイ付きローズ指板

という仕様を継承していますが、ニトロセルロース・ラッカーフィニッシュを採用する事で永年の仕様でルックスに更に味が出るように、またピックアップは高級機御用達のTVジョーンズを搭載し、サウンドの品質が上げられています。
ピックガードは敢えて取り外してありますが、ネジ穴はそのまま残し、ピックガード本体も同梱されます。
ビグズビーのトレモロユニットはそのまま採用されていますが、ペグにシュパーゼルロッキングチューナーを採用、ブリッジはピンで留めてズレないようにされており、ルックスの変更を可能な限り減らしながらチューニングが安定するように工夫されています。