XSONICスマート・マルチコントローラー「AIRSTEP」に、各社アンプに最適化したスペシャルエディションが登場!

[記事公開日]2022/8/25 [最終更新日]2022/8/31
[ライター]小林健悟 [編集者]神崎聡

AIRSTEPスペシャルエディション

音楽活動をスマートにするアイテムXSONIC「AIRSTEP(エアステップ)」のニューモデルとして、人気の小型アンプの操作に特化した「スペシャルエディション」がリリースされました。機能を絞り込むことで面倒な設定が一切いらなくなり、また価格が大幅に安くなりました。今回は、このXSONIC「AIRSTEPスペシャルエディション」に注目していきましょう。


足元の操作で、各チャンネルの音色やエフェクターを切り替えることができるようになります。そのため練習のクオリティを上げられるばかりか、生配信やライブ演奏など本番でも使えるようになります。これは便利。

ちょっと待って。そもそも、XSONIC「AIRSTEP」って何?

XSONIC AIRSTEP XSONIC「AIRSTEP」

ごもっともな質問です。まずはその基本となっているXSONIC「AIRSTEP」が何なのか、ざっと見していきましょう。一言で言うと、音楽機材や音楽系ハードウェア/ソフトウェアのほとんどをコントロールできるマルチなコントローラーです。自由に設定して、アンプやエフェクター、PCやタブレットを操作できます。

いろいろな方法で機材に接続でき、いろいろな操作ができる。

AIRSTEP:対応機材

AIRSTEPは、MIDI IN/OUT、USB(Type-C)、FS(フット・スイッチ)出力、エクスプレッション・ペダル入力に加えBluetoothアンテナも備えており、有線も無線も、アナログもデジタルも含めてあらゆる手段で音楽機材に接続できます。


AIRSTEP Smart Multi Controller – From Now on, You Only Need One Controller!
各フットスイッチに機能をアサインできる。ギター弾きの自宅録音で録音の開始/停止などを足で操作できるのは、かなり便利。

PCやタブレットも操作できる

Bluetooth接続やUSB接続では、MIDI信号のほかにHID信号も送信できます。HID(ヒューマン・インターフェイス・デバイス)信号は、PCなどのキーボードから発信されるものです。フットスイッチにPCのショートカットキーなどを割り当てることで、DAWやYouTubeのスタート/ストップ、譜面アプリの譜めくりなど、いろいろな操作を足で行えます。

スイッチ5個で、いろいろな操作ができる

フットスイッチには1基あたり8つまで機能をアサインでき、「押す」「放す」「長押し」の3種類の操作、もしくは押すごとにAB切替の操作(トグルモード)に振り分けることができます。ギターアンプのチャンネル切替などのスイッチとしては踏んでいる間だけONの「モーメンタリタイプ」と踏むごとにON/OFFする「ラッチタイプ」の両方が設定でき、ギターのシステムなら踏んでる間だけONのブースターやソロ/バッキング切替スイッチなど、発想次第でさまざまなコントロールが可能です。

接続端子を整理して価格を抑えた「Lite」もある。

Bluetooth接続専用の「AIRSTEP Lite」は、接続端子を大幅に整理しているおかげで、低価格化を達成しています。接続がBluetoothに限定されるだけで、基本的な機能は「AIRSTEP」と同じです。

またAIRSTEPとペアリングすることで、AIRSTEPの増設スイッチとしても機能します。

しかし、自分用にしっかり設定する必要があるのでは?

AIRSTEPはあらゆるデバイスのコントロールが可能で、専用アプリ「AIRSTEPAPP」ですべての設定が可能です。そうは言うものの、自分用に設定するのは面倒なんじゃないかと予想されます。ところが、このアプリから各機材向けにあらかじめ作られたオンラインプリセットを読み込むことができるため、その面倒くささの大部分が解消されます。

AIRSTEPを…
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XSONIC「AIRSTEPスペシャルエディション」

これまで見てきたように、AIRSTEPはさまざまな機材を操作できるフットコントローラーです。このノウハウを生かしつつ、あえて対応する機材を絞り込む形で開発されたのが、4モデルの「AIRSTEPスペシャルエディション」です。最初から設定が完了しているので専用アプリ「AIRSTEPAPP」をインストールする必要すらなく、また特定の機種に特化した専用機なので、安定した作動が期待できます。大幅な低価格化を達成しているところも見逃せないポイントです。

「AIRSTEPスペシャルエディション」の特徴

それぞれそっくりですが、対応するアンプのイメージカラーでモデル名が表示されています。

細かな設定が一切不要

「AIRSTEPスペシャルエディション」では、著名な小型アンプYAMAHA「THR-II」シリーズ、BOSS「KATANA」シリーズ、BOSS「KATANA-AIR」および「WAZA-AIR」Positive Grid「Spark」それぞれに最適化した専用機種として、4モデルがリリースされています。

カンタンな操作でペアリングでき、どのフットスイッチにどんな機能をアサインするかなど面倒な作業ゼロで利用できます。そのかわり各アンプの専用機として完結した製品なので、別の機材を操作するようにフットスイッチをカスタマイズしたり、スイッチやペダルを増設したりはできません。

いくつかのスイッチモードを装備

どれかのスイッチを押したまま電源を入れるなどの操作で、フットスイッチの「コントロールモード」を選択できます。選択できるモード数はモデルによりさまざまですが、だいたいは「全てのフットスイッチ一発で音色を呼びだす」というモードと「音色を順番に呼びだす代わりに、エフェクターを個別にON/OFFできる」といったモードの組み合わせになっています。

最大300時間使用できる充電式バッテリー

同梱のUSBケーブルや別売ACアダプターから給電して起動しますが、充電池を内蔵しているので電源ケーブルを抜いた状態で最長300時間の連続使用が可能です。

「AIRSTEPスペシャルエディション」のラインナップ

YAMAHA「THR-II」対応型:AIRSTEP YT Edition

AIRSTEP YT Edition

YAMAHAデスクトップアンプ「THR-II」シリーズに最適化したモデルAIRSTEP「YT」Editionは、電源を入れるや否や自動的にTHR-IIからの電波をキャッチし、Bluetooth接続します。コントロールモードは3つあり、Mode1ではユーザーメモリーボタンに保存している1~5の音色をそれぞれ呼び出します。Mode2とMode3ではコンプレッサーやモジュレーションエフェクトなどのON/OFFが可能です。

ただし、サウンドメイク専用アプリ「THR Remote」で音色を管理している場合、THR-II本体の1~5に保存する音色の名前は「USER MEMORY 1」のようなデフォルト設定に戻しておく必要があります。また「 THR Remote」と同時に使用することができないため、AIRSTEP「YT」Editionを接続する前にTHR Remoteとの接続を切っておく必要があります。


THR-II Amp Wireless Footswitch – AIRSTEP YT Edition

Positive Grid「Spark」対応型:AIRSTEP Spk Edition

AIRSTEP Spk Edition

Positive Gridの小型アンプ「Spark」に最適化したAIRSTEP「Spk」Editionは、3タイプのコントロールモードのどれを選択しても、ドライブペダルのON/OFFスイッチが確保されているのが特徴です。

サウンドメイク専用アプリ「Spark App」については、iOS版はAIRSTEP Spk Editionと同時に使用可能です。今のところAndroid版では今のところ同時に使用することができませんが、次回のアップデートで可能になる予定です。

こうした通常の仕様に加え、iOSアプリ「Loopy HD」やMac/Win用アプリ「Mobius Looper」を使用してループ演奏ができる「ルーパーモード」を備えています。ルーパーモードでは、3つのスイッチでルーパーを操作しつつ、残る2つのスイッチでアンプのチャンネルを切り替えることができます。


Spark Amp Wireless Footswitch – AIRSTEP Spk Edition

BOSS「KATANA-AIR」「WAZA-AIR」対応型:AIRSTEP BW Edition

AIRSTEP BW Edition

BOSSのワイヤレス専用機「KATANA-AIR」および「WAZA-AIR」に最適化したAIRSTEP「BW」Editionは、Bluetoothによるワイヤレス接続です。スマートデバイスをAIRSTEP BW Editionとペアリングすることで、フットスイッチを使いながら専用アプリ「BTS App」を使用することもできるようになっています。


コントロールモードはKATANA-AIRおよびWAZA-AIRそれぞれに4タイプずつあり、長押しで別の音色を呼び出すなど、多彩な操作が可能です。

将来的には「PocketGT」「GT-1000」へのサポートが予定されているほか、他の3モデルでは特に機能が設定されておらず保留になっていた、本体背面のファンクションボタンを長押しすることで、現在のパッチをKATANA-AIRやWAZA-AIRに保存することができます。


KATANA-AIR Wireless Footswitch – AIRSTEP BW Edition

BOSS「KATANA」シリーズ対応型:AIRSTEP Kat Edition

AIRSTEP Kat Edition

BOSSのモデリングアンプ「KATANA」シリーズの大多数、KATANA 50/100/Head/ArtistそれぞれのMk IとMk IIに最適化したAIRSTEP「Kat」Editionは、本体とUSB接続して使用します。スマホとBluetooth接続ができるため、これまで使用できなかったモバイルアプリ「BTS App」での音づくりができます。なお快適に使用するためには、USBケーブルの長さは2m以上が推奨です。


右端のフットスイッチ長押しで音色を切り替える「チャンネルモード」とエフェクターを切り替える「エフェクトモード」を往復します。またその他のスイッチを長押しすることで、チャンネルABの切替やエフェクターの調整など、さまざまな操作ができます。

AIRSTEP Kat Edition接続時は、KATANA Librarian(有料のサードパーティアプリ)を使用してKATANA Ampをワイヤレスでエディットすることも可能。BTS Desktop同様の強力なアプリです。



KATANA MkII & I Footswitch – AIRSTEP Kat Edition – Control KATANA 100 MkI Demo


以上、小型アンプを便利に使用できるコントローラー、XSONIC「AIRSTEPスペシャルエディション」をチェックしていきました。各社それぞれのアンプに最適化されているので、各モデルの機能をしっかり使うことができますし、安定した作動が期待できます。

小型アンプは家庭での使用が想定されていたこともあり、足元での操作はできないのが普通でした。AIRSTEPスペシャルエディションを導入することで、これら小型アンプで快適に演奏できるばかりか、そのままライブハウスに出演だってできてしまいます。新しい可能性を拓くフットスイッチ、ぜひ実際にチェックしてみてください。

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