KAMINARI GUITARS(神鳴ギター)について

[記事公開日]2013/8/19 [最終更新日]2018/5/12
[編集者]神崎聡

KAMINARI GUITARS

KAMINARI GUITARS(神鳴ギター)は株式会社音響商会がプロデュースするブランドで、フェンダーのスチューデントモデルだったスウィンガーを元に制作されたハイクオリティなモデル「KAMINARI Swinger’69」や、エレクトリックベース、ハイクオリティなアコースティックギター用ケーブル「KAMINARI Cable」、ピックアップ「KAMINARI Pickup」など、楽器関係の製品を幅広くリリースしています。

またそれらの製品は「大量生産・消費社会で失われつつある、ひと手間もふた手間もかけて作られていた優れたモノを、現代の技術や知識・これまでの歴史、それらを融合させて新しいモノとして誕生させていきたい」というコンセプトの元、日本とアメリカで製造されています。

エレキギターのラインナップ

KAMINARI Swinger’69

KAMINARI Swinger 69 Swinger’69(made in U.S.A.)。本家はピックアップ1基だが、KAMINARIでは1基の「K-SW1」と2基にアレンジした「K-SW2」をラインナップ。

KAMINARI Swinger 69:ボディ 1960年代後半のデッドストック(売れ残り)パーツを使用した手巻きピックアップを搭載。ブリッジプレートはオリジナルのヴィンテージパーツから採寸し、国産で復刻させたもの。サドルのイモネジは、入手困難な「インチサイズのマイナスネジ」をわざわざ採用し、時代の雰囲気をしっかり演出している。

KAMINARI Swinger 69:ボディバック 本家よりやや厚みを増してムスタングと同じ厚みを持たせているというボディには、コンター加工も施されている。

KAMINARI Swinger’69KAMINARI Swinger’69:【K-SW1】と【K-SW2】
1960年代のラッカー塗料を使用したフィニッシュには、著名な職人によるピンストライプを入れることが可能。

KAMINARI GUITARSのプロデュースするエレキギター第一号「KAMINARI Swinger’69」は、フェンダーのスチューデントシリーズのラインナップとして作られたギター「Swinger」を元にして作られています。本家のフェンダー・スウィンガーはちゃんとしたギターとして使用するのがなかなか難しかったこともありセールスが振るわず、すぐに生産中止となりました。しかしこちらのスウィンガーは現場の要求に十分応じることのできるプロ仕様のギターに仕上がっており、プロミュージシャンの使用例もあって、現在でも流通されています。軽量な本体と同じような軽やかなサウンドを持っており、しかもしっかりとした芯のある鳴り方をします。

フェンダーのオリジナル「Swinger」はピックアップ1基、ショートスケールなんですが、さすがにチューニングの安定度などいろいろ厄介なので、こちらはミディアムスケールを採用しています。また2ピックアップ化しており、デュオソニックと同様に、センターポジションで両シングルコイルが直列の「疑似ハムバッカー」となります。
フロントピックアップは甘ったるすぎない張りのある音ですが、ピックアップの設計については、デッドストックの材料を使用している以外に特別なことはしていません。このくっきりとしたサウンドの要は、「トラスロッド」なんです。
【幅広く、いろんなことを面白く】KAMINARI GUITARS訪問インタビュー

Liquid

Liquid (See-through Metalic Blue Burst) Liquid (See-through Metalic Blue Burst)

Liquid (See-through Metalic White Burst) Liquid (See-through Metalic White Burst)
ボディカラーと同系色のピンストライプが入れられている。

Liquid-2 Liquid-2 (See-through Metalic White Burst)

Liquid-2:ボディバック Liquid-2 ボディバック:ハイポジションでの演奏性は非常に高い。

ストラトタイプの「Liquid(リキッド)」は、ダイナ楽器が保有するブランド「D-SOUND GEAR」と KAMINARI GUITARS のコラボレーションで生まれた国産エレキギターです。
左右非対称のオリジナル・ボディシェイプ、メタリックのバーストにボカシを施した特別なカラーリングが大きな特徴で、ピックガードのある「Liquid」とピックガードの無い「Liquid-2」がリリースされています。特にLoquidシリーズ特有の「シースルー・メタリック」カラーは、外周のギラギラ感とアッシュの木目が両立しているもので、おそらく世界的に見てもこのモデルだけの個性的なものです。両機ともオリジナルピックアップ、やや丸みを感じられる250R指板、フェンダースケール、22フレットの「ツバ出し指板」、コイルタップのないシンプル設計といった楽器本体はほぼ共通で、パーツ類の仕様によってキャラクターが設定されています。

フロントピックアップが指板に近いようにも見えますが、これは1フレット分だけネックから指板が飛び出している「ツバ出し指板」になっています。フロントピックアップの位置をココにしたいと思っても、これに22フレットのネックを挿してしまうと、ネックとフロントピックアップの間が狭くなりすぎてしまいます。それではネックポケットの強度が大幅に低下する恐れがあるため、21フレットのネックを挿してネックポケットに幅を持たせてしっかりジョイントさせ、指板だけ延ばしているわけです。
「《他社ができたことはウチもできます》ダイナ楽器訪問インタビュー」より

Liquid Liquid-2
ピックガード あり なし
ピックアップ SH(ピックガードマウント) HH(ダイレクトマウント)
操作系 1Vol、3Way 1Vol、1Tone、3Way
ペグ ゴトー製クルーソンタイプ ゴトー製クルーソンタイプ(マグナムロック)
ブリッジ Wilkinson by GOTOH “VSVG”(ベンドサドル) Wilkinson by GOTOH “VS100”(ブロックサドル)

表:二つのLiquid仕様比較

LiquidとLiquid-2とでは、ピックアップ配列、ピックアップのマウント法、操作系、サドルの仕様に大きな違いがあり、両者はピックガードの有無だけでなく、楽器的に全く異なったアプローチをとり、それぞれの音を持っているギターになっていることがわかります。

Liquid:指板インレイ ローズ指板にはダイヤ型のポジションマークが。

Liquid:ヘッド部分 オリジナルシェイプのヘッドストックには、「KAMINARI」と「D-SOUN GEAR」ふたつのブランド名が併記。

RAIKIRI

KAMINARI RAIKIRI

KAMINARI RAIKIRI2

見る者に強烈なインパクトを感じさせる「RAIKIRI(雷切)」は、レスポールを基本としながらも「ネックグリップ以外は木部で丸いところがない」というカクカク感を前面に打ち出した斬新なデザイン。研磨しすぎるとカクカク感が失われてしまうため、製造過程ではかなり神経を使うと言われています。またルックスだけでなく、GOTOH製バータイプのブリッジを採用、ヘッド角を60年代のギブソンと同じ14°にするなど、随所にこだわりの光るモデルで、クッキリとした硬質な、重みのあるサウンドが特徴となっています。サスティンもかなり豊かで、リードプレイにもたいへん良好です。

KH-CYGNET

KH-CYGNET

KH-CYGNET(Apple Green Metalic) 金属プレートの存在感がすごい。男性目線ではカッコ良い、女性目線では可愛いと感じられる面構えのよさがある。
  • ノンリバース・ファイアーバードを思わせるスタイル。ボディが薄く軽量で、スリムで抱えやすく弾きやすいギターだが、全長はストラトより長い。
  • このタイプのギターなら鉄板のミニハムバッカーは、パワー感と引き締まり感を合わせ持つキャラクターで、明瞭な響きと抜けの良さを持つ。
  • 背面は大胆にカットオフされており、軽くて抱えやすい。ヒール部分の木材量は確保しながら、ハイポジションでの演奏性も考慮されている。
  • ヘッドデザインには可愛らしさがあるが、クリップチューナーを使いやすい、不意の衝突からペグをガードする、といった実用的な機能も。ヘッド側には「HISTORY」のロゴだけで、「KAMINARI GUITARS」のロゴはテールピースカバーに記載。

「KH-CYGNET(シグネット)」は、KAMINARI GUITARS、History(島村楽器)、シンガーソングライターMayu氏という三者のコラボレーションモデルです。小柄で手も小さいというMayu氏がストレスなく演奏できることを目指し、

  • 弦長はミディアムスケール
  • ネックグリップはスリムで本体も軽量

でありながら、ステージでの存在感をしっかり主張できる、むしろ普通のストラトキャスターよりも全長のある大型の「ライブパフォーマンスギター」に仕上がっています。

このギター最大の特徴はオリジナル設計によるアルミ製「ボディ直付け」テールピースで、

  • 弦振動をボディにロスなく伝達して豊かなサスティンを得ること
  • 金属のキャラクターが反映された倍音を得ること

に成功しています。金属プレートの存在感が際立っていますが、これはテールピースのカバーであり、テールピース本体に接してはいません。テールピースの個性を活かしつつ、必要以上の金属感は加わらないようにする工夫です。
「全10色」というカラーリングにはポップな印象のものも多く含まれており、選ぶ楽しさがあります。このうち「オールドココナッツ」や「ミルクティー」など5色は人気投票で決定する、というイベントが行われました。


Mayu「Young Life 」MV
派手な弾きっぷりと独特のハスキーボイスを持ち味とするMayu氏。アコースティックギターがメインの楽曲ですが、随所でシグネットも登場しています。

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SUNRISE

kaminari-guitars-sunrise引用 http://kaminari-guitars.com/?p=1951

シンガーソングライター秦基博氏のオーダーによって開発が進められたKAMINARI流テレキャスター、秦氏が演奏に集中できるプレイアビリティと、楽曲にフィットする抜けの良いサウンドを突き詰めています。ネックグリップはご自身がメインで愛用するアコースティックギター(Gibson J-45)の握り具合を意識しており、「ストレスの無い持ち替えができる」とのこと。ほのかなサンバーストがかかったボディカラーはこのJ-45と同じ色合いに仕上げられており、一般的なテレキャスターらしからぬ独特の雰囲気を帯びています。バック面のみに入れられたピンストライプは、密かなおしゃれポイント。50本完全限定生産なので現在の入手は極めて困難ですが、横浜中華街のショールーム「KAMINARI YOKOHAMA」には、ご本人が使用したという「SUNRISE」が展示されています。


秦 基博 × KAMINARI GUITARS
KAMINARI GUITARSのアコースティックギター専用ケーブルを愛用しているという秦氏。40秒近辺からKAMINARIケーブルの色合いについて魅力を語っていますが、動画で「シャツとケーブルの色が一致している」というのは、大きなポイントではないでしょうか。

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エレキギター以外の製品

KAMINARIケーブル

KAMINARI Curl cable

KAMINARIブランドの主力製品であるギターケーブル。中でも製品第一号となったカールケーブルは、”エフェクターのような”と例えられる、高品質で耐久性の高いケーブルです。ケーブル全体ではなく一部のみをカール形状にすることで特有のサウンドを得つつレンジの幅をキープ。
耳に痛いと感じるハイの尖った部分が自然に抑えられることでミドルが立ち、アンプのイコライジングでは得られない効果が表れます。エレキギター用のCurl Cableの他、60年代初期の細身のレトロなケーブルを元に作られたMersey Beat 60′s Cable、ベース用に作られたElectric Bass Cable、アコースティックギター用のAcoustic Cableなどが存在します。
KAMINARIケーブル

KAMINARI Pickups

KAMINARI Pickups

60年代デッドストックのヴィンテージエナメルコイルを使用しハンドワイヤリングで巻き上げたストラトキャスター用リプレイスメントピックアップ【KP-ST】、ムスタング、デュオソニック、ミュージックマスター用の【KP-FT】の2種類が存在します。

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