エレキギターの総合情報サイト

PRSを代表するモデル「Custom 24」について

PRS Custom 24

ポール・リード・スミス(以下、PRS)の「Custom(=カスタム) 24」は、1985年の鮮烈なデビュー以来PRSの数あるラインナップの中で最も人気が高く、多くのギタリストにとって憧れの楽器になっています。美しいたたずまいとプレイアビリティ、そして幅広いサウンドキャラクターによって、このCustom 24で仕事をバリバリこなすプロミュージシャンも大変多くいます。高級(PRSとしては普通)グレードである「Core Model(=コアモデル)」だけでなく、廉価版となる「S2」や「SE」でもCustom 24はリリースされており、PRSを代表するモデルとなっています。ここではそのCustom 24にスポットを当て、その魅力を紹介していきましょう。

MENU

1: Custom 24の特徴をチェック 1.1: 徹底的に美しいルックス 1.2: 「頼れる楽器」としての性能 1.3: 美しく、そして使えるサウンド 1.4: どうして「Custom 24」という名前なの? 2: 3つのグレードでラインナップを展開 2.1: 1) ボディトップのカーヴィングを比較 2.2: 2) 木材の比較 2.3: 3) パーツの比較 2.4: 4) カラーバリエーションに傾向が? 3: Custom 24のラインナップ 3.1: Core Models 3.2: S2 3.3: SE

Custom 24の特徴をチェック

まずは、Custom 24がだいたいどういうものなのか、ざっくり見ていきましょう。

Custom 24 美しい、とにかく美しいCustom24(Core Model)の全貌。この美しい本体に、良好な演奏性や良好なサウンドを生むための知恵がたっぷり込められています。

PRS Custom 24:ヘッド PRSほぼ全モデルに共通するヘッド形状。デザイン性の高さに加え、ブリッジからペグポストまで弦が一直線になる機能的な設計です。ペグは独自設計のロック式です。

徹底的に美しいルックス

PRS Custom24:ボディ Custom24(Core Model)のボディ

「モダンかつエレガントで、また一見してPRSだと判る」という洗練された美しさが、PRSギターに共通するデザインです。またカラーリングの美しさも見事というほかなく、プレイアビリティとサウンドでPRSのユーザーになるプレイヤーも、多くはまず第一にルックスの格好良さに魅かれるといいます。さらにCustom24では、ボディトップに貼られるフィギュアドメイプルがその美しさに拍車をかけます。Custom24の「美」を愛(め)でるポイントをチェックしてみましょう。

ボディトップの「カーヴィング」

「木目の美しさを一層引き出す」と言われるボディトップのグラマラスな曲面は、PRSが誇る高い技術の証明です。標準機「CORE Model(コアモデル)」の大胆なカーヴィング(削り)は工芸品と呼べる仕上がりで、特に外周とくびれ部分の美しさを強調します。価格を圧縮させたシリーズにおいてもそれぞれに特有のカーヴィングが施され、私たちの目を楽しませてくれます。
またこのカーヴィングは演奏性についても考慮されており、まず本体の軽量化に一役買っています。中央が盛り上がっている形状はピッキングフォームにストレスを生みにくく、また絶妙なところに平面が残されており、ボディトップに指先を置くスタイルのピッキングにもストレスがありません。

アップグレードのオプション「10top」

PRS Custom24 10top 10top の Custom24(Core Model)

美しいメイプルトップのなかでも、「トップウッド全面にハッキリと杢が表れていて、しかも木目の中に点状のスポットが一切ないもの」は、「上位10%のトップ材」という意味で「10top(テントップ)」と呼ばれ、ヘッド裏に製造番号とは別に「10」が記入されます。これによってただでさえプレミアム感のあるPRSに更にプレミアム的な価値が付加されますが、そうでないギターが美しくないというわけでは全くなく、ユーザーとメーカーの美意識の違いもあり、「10topに劣らないレギュラー品」も多く存在します。美しいトップ材には更に上のランクがあり、10topの上が「アーティスト・パッケージ」、更にその上が「プライベート・ストック」に使用されます。

バードインレイ

PRS:バードインレイPRSギターのルックス上、とても重要なポイント

鳥をモチーフにした指板インレイ、「バードインレイ」もPRSの大きな特徴です。はじめはオプションの仕様でしたが、現在ではほぼ標準化しています。2008年まではインレイ全体で鳥のシルエットを作っていましたが、それ以降のコアモデルではアウトラインをインレイにするデザインに変更されており、インレイの素材を何にするか、内側に何を打ち込むのかで多くのバリエーションがあります(最高級機種ではギター全体を覆うドラゴンのインレイを持つモデルなど存在します)。創業者ポール氏の母親はバードウォッチが趣味で、自宅にあったガイドブックの鳥がデザインのモチーフになっているとのことです。

バードインレイは、それぞれどんな鳥?

PRS:バードインレイ

フレット数 英語名 日本語名
3 Peregrine falcon ハヤブサ
5 Marsh hawk ハイイロチュウヒ
7 Ruby throated hummingbird ノドアカハチドリ
9 Common tern アジサシ
12 Coopers hawk クーパーハイタカ
15 Kite トビ
17 Sparrow landing 着地したスズメ
19 Storm petrel ヒメウミツバメ
21 Hawk landing 着地したタカ
24 Screech owl on a branch 枝に留まるヒガシアメリカオオコノハズク

表:バードインレイそれぞれの名称

「頼れる楽器」としての性能

Custom24は、ダブルカッタウェイやアーチトップ、マホガニーセットネック、2基のハムバッカーなど、PRSギターに共通する仕様に準じています。Custom24を知ることは、PRSを知ることにつながるわけです。それでは、Custom24の「楽器としての性能」を見ていきましょう。

独特の弦長と中毒性のあるネックグリップ

PRSはこのごろ市民権を得つつある「25インチ」というネックスケールを最初から採用しています。ギブソン(24.75インチ)とフェンダー(25.5インチ)のおおむね真ん中で切りのいい所であり、「ギブソンからもフェンダーからも、持ち替えに違和感がない」という設計でもあります。

PRS Custom24:ネックグリップ

そのネックグリップは平たい印象ですが、ギブソン系より若干薄く、アイバニーズほど薄くはなく、特に手のサイズに自信のないプレイヤーに訴えるサイズ感です。その範囲内で、4タイプあり、Custom24ではこのうち現代的な視点でオーソドックスだと思えるグリップが選択されています。絶妙な握り心地による謎の弾きやすさには定評があり、「ルックスでPRSに惚れたプレイヤーが、次に虜になるのがこのネックグリップだ」と言われます。加えて本体は軽量であり、重量バランスも良好で、長時間演奏しても疲れにいくいのも大きな特徴です。

名称 ナット幅 ボディ側の幅 ナット側ネック厚 採用機種
Pattern 1 22/32″ 2 1/4″ 27/32″ Custom 22、McCarty、Paul’s Guitar、408、Hollowbody II Piezoなど。22フレット機は全てこれ。
Pattern Thin 1 22/32″ 2 1/4″ 25/32″ Custom 24、Custom 24 Floyd Rose
Pattern Regular 1 21/32″ 2 1/4″ 27/32″ Custom 24、509
Pattern Vintage 1 22/32″ 2 1/4″ 28.5/32″ McCarty594シリーズ

表:4つのネックグリップ

「コイルタップ」によるサウンドバリエーション

PRS:コイルタップCustom24(SE)に搭載される、ノブを引き上げるとトーンが変わる「コイルタップ」

PRSでは、ほぼ全てのモデルでコイルタップが利用できます。Custom24もその例にもれず、2ハムバッカー本来の力強く太い音に加え、シングルコイルの繊細な音色も使用することができます。シングルコイルの呼び出し方にはいくつか種類があり、それによってサウンドバリエーションにも違いが出てきます。

コイルタップの操作 コイルタップの効果 搭載モデル
5Way セレクタースイッチ 両タップのミックス、フロントタップとリアハムバッカーのミックスが得られる Custom 24、Custom 22
ミニスイッチ2個、あるいはトーンポット2基 両ハムバッカーを個別にタップできる。 Custom 24-08、McCarty 594、408、509、Paul’s Guitar
トーンポット1基 ハムバッカー2基の両方がコイルタップされる。 S2 Custom 24、SE Custom 24

表:PRS Custom 24シリーズのコイルタップ類型

カスタム24では「シングルコイル単体」こそ使用できませんが、「コイルタップとピックアップ切り替えの操作を5Wayセレクタースイッチひとつでできる」というシンプルにまとまった操作が大きなメリットです。

豊富なオリジナルパーツ

PRSはほとんどのパーツを独自開発していますが、どれもベースとなったパーツを上回る機能と品質を持ち、楽器としての性能を押し上げています。

フェーズIIIロッキングチューナーCustom24(Core Model)に採用される、フェーズIIIロッキングチューナー。先端部分に小さく「10」と記されているのは「10top」の証です。

i) ロッキングチューナー
PRSは1985年のデビュー当時からストリングポストで弦を固定する「ロッキングチューナー」を採用し、その時点での世界最高品質のペグだと称されました。以来モデルチェンジを重ねており、2015年時点では「フェーズIIIロッキングチューナー」が標準仕様になっています。ストリングポスト先端に弦をロックするツマミがあることはそれ以前の「フェーズII」と代わりありませんが、台座部分のカバーを外してギアを露出させ、軽量化させています(SEのペグではロック機構非採用)。

PRSギターのブリッジCustom24(SE)のブリッジ

ii) 特許取得のブリッジ
PRSのトレモロは、シンクロナイズド・トレモロシステムをアレンジした独自構造で特許を取得しています。ブリッジプレート、サドルともに肉厚で堅牢な構造になっており、チューニングの安定とサスティンに優れています。ピエゾ搭載機(Custom 24 Piezo)では、このブリッジにL.R.Baggs社製のピエゾピックアップが仕込まれます。

PRSギターのピックアップハムバッカー2基が基本スタイル

iii) ピックアップと電装系
PRSではフロントピックアップをベースピックアップ、リアをトレブルピックアップ、センターはミドルピックアップというように、サウンドの特徴で各ピックアップを称しています。

  • HFS:熱く(=Hot)、太く(=Fat)、叫ぶ(=Scream)という意味のリア用
  • Vintage Bass:HFSとマッチングさせたフロント用
  • 59/09:コイルの素材や製造機械などを1950年代と同一にした
  • narrow408:新開発のミニハムバッカー
  • 85/15:85年製ヴィンテージPRSのピックアップを2015年に再現(2019年現在の標準ピックアップ)
  • \m/(metal):メタルに求められる「低音のズムズム感」と「飛びの良いハーモニクス音」を共存させ、なおかつ美しいクリーンまで出せる。
  • HFS(リア)+Vintage Bass(フロント):旧モデルの標準。熱く(Hot)太く(Fat)叫ぶ(Scream)という意味のリア用、これにマッチングさせたフロント用、という組み合わせ。

Custom 24では、このようなピックアップが搭載されます。これらは本来のサウンドだけでなくタップしたサウンドもオマケなどではなく、ちゃんと使える音になるように設計されています。ちゃんと使える音になるように設計されています。「\m/」の表記は、メタルを愛する者が人差し指と小指を立てる「メロイックサイン」を模したものと考えられます。

また、ボリュームポットに「ハイパスフィルター」が標準的に仕込まれているのも重要なポイントです。普通のボリュームで音量を下げると、こもりがちな抜けない音色になりがちです。いっぽうハイパスフィルターを備えると、ボリュームを絞った時の音がイイ具合に細くなり、抜けが良くなります。巧く使えばドライブエフェクター一個で、ボリュームの操作だけでソロ用の深い歪み、バッキング用の浅い歪み、クランチ、クリーンに聞こえるクランチまで使い分けることができます。

美しく、そして使えるサウンド

  • ギブソンとフェンダーの中間となるネックスケール
  • シンクロナタイプのトレモロ
  • マホガニーセットネック

という楽器本体の仕様から、PRSはギブソン・レスポールフェンダー・ストラトキャスターの中間と表現されることが多くあります。しかし粘りや荒々しさ、またギラギラした凶暴さを抑え、中音域がしっかり主張する、抜けとキレのある実用的なサウンドは他の何者でもないPRSのサウンドだと認知されています。また音色は素直で変なクセもなく、エフェクターを駆使したサウンドメイキングが良好です。

「バーサタイル(=何でもできる)」を目指しているPRSのギターは、レスポールのようにどっしりと太く粘っこいとか、テレキャスターのように鋭く立ち上がるとか、そのような際立った個性を持つ指向から敢えて距離を置き、

  • 分離とまとまりのバランスがよく、クリアに美しく響くこと
  • トレブルやローの暴発を抑えて中域が豊かに主張する、抜けのよい聴きやすいトーンを出すこと

といった「音を出す道具として便利なサウンド」を狙って設計されています。ローの響きが整理されていることから「音が軽い」と言われることもありますが、これはバンドアンサンブルにおいても埋もれてしまうことがない「抜け」を生み出すバランスを狙った結果です。Custom 24もこのPRSサウンドにのっとっており、メイプル&マホガニーボディの特徴である温かく明瞭な弦振動、24フレット仕様により引き締まったフロントピックアップのトーン、またトレモロ搭載によりストラトキャスターの様な軽やかな立ち上がりのあるキャラクターを持っています。


Orianthi – According To You
故マイケル・ジャクソン氏を支えた最後のギタリストとして世界中に知られたオリアンティ女史。クールな美貌に似合わない、いきなりの速弾きでビビらせる茶目っけもしっかり持ち合わせています。

そもそも、どうして「Custom 24」という名前なの?

”Custom(=特注)”の意味

PRSのギターはモデル名が仕様を暗示しているものが多くありますが、Custom 24もその一つです。現在では廃盤となっており中古市場でしか見られませんが、オールマホガニーボディの「Standard(=スタンダード) 24」をベースとし、特注でボディトップに美しいメイプルをラミネイトするという抜本的な改造(=カスタム)を行なったのが「Custom 24」というわけです。「Standard 24」は木目を塗りつぶす塗装が基本でしたが、Custom 24では美しいメイプルの模様をアピールするためシースルー塗装が基本となっています。

”24”の意味と意義

また、「24」という数字は24フレット仕様であるという意味です。PRSは24フレットのギターと22フレットのギターを生産しており、Custom 24に対してCustom 22というモデルがありました。このCustom 22もCustom 24の人気に押されて一時期廃盤になっていましたが、現在ではCustom 24と異なるキャラクターのギターとして復活しています。

Custom22 とはどう違うの?

Custom22 と Custom24 の違い 上半分:2013 Custom 22、下半分:2014 Custom 24

フレットが多ければ音域が広がり案すが、違いはそれだけではありません。PRSは指板に隣接するようにフロントピックアップを配置しますから、22フレットと24フレットでフロントピックアップの位置が大きく異なり、サウンドに大きな違いが出るのです。24フレット仕様のフロントPUは22フレットと比べて2センチほどセンターに寄って配置されますから、やや引き締まったブライトなキャラクターになります。これはモダンなサウンドを必要とするプレイヤーにとっては「リアピックアップのトーンとの違いがはっきりとわかるが、違いすぎていないから使いやすい」と感じられることが多くあります。

《ヴィンテージへのオマージュ》PRS Custom 22 – エレキギター博士

3つのグレードでラインナップを展開

Custom 24は、

  • 標準機「Core Model(コアモデル)」:30万円以上
  • 価格圧縮したメイドインUSA「S2」:15万円近辺
  • エントリークラス「SE」:7万円近辺~10万円近辺まで

の3つのグレードでラインナップされています。コアモデルとS2はPRSの自社工場で作られていますが、SEはアジアの提携工場で作られています。いろいろな観点から、それらの違いをチェックしてみましょう。

Custom24:3モデル 各グレードのCustom24
左から:SE、Core Model、S2

1) ボディトップのカーヴィングを比較

3グレードのCustom24 上から:SE、Core Model、S2

ボディトップが描く立体的な曲面は、PRSの美の象徴でもあります。きちんと仕上げられた曲面はそれ自体の美しさだけでなく、光を当てた時のテカり方も楽しむことができます。この「美の演出」のために、どれだけ人の手がかかっているのかを見てみましょう。

Custom24:3モデルのボディ横断面図 図:各グレードのボディ横断面図(右側が高音弦側)

SEでは、比較的やんわりとした曲面が作られます。
コアモデルでは、ボディ外周からいったん沈んで、中心に向かって大きく浮上していく複雑な曲線が描かれます。ホーン部分では切削面が中央で山脈を形成し、中央の平面部にはいつの間にか達しているという滑らかさです。仕上げる何歩か前の「粗加工」までは自動化されていますが、ツルッツルの曲面にまで磨きあげるのは職人の手作業にゆだねられています。
いっぽうS2では対称的に、高音側と低音側で角度の違う直線的な加工が施されます。コアモデルと比べればシンプルですが、じゃあコレの仕上げは簡単なのかというとそうでもありません。凹凸なく「平面がボディラインに沿って曲がっている」感じに仕上げつつ、かつ中央の平面との境界線をしっかり残してピッカピカに磨き上げるのには、高い加工技術が必要です。

以上から、グレードの上下に合わせて、トップ材を加工する手間が掛けられているのが判ります。

2) 木材の比較

では次に、おそらくPRSがもっともこだわっているであろう木材について、グレードごとの違いを探してみましょう。各グレードのCustom 24を並べてみます。

Custom 24 (Core) S2 Custom 24 SE Custom 24
トップ材 Carved Figured Maple Maple Maple with Maple Veneer
バック材 Mahogany Mahogany Mahogany
ネック材 Mahogany Mahogany Maple
指板材 Rosewood Rosewood Rosewood

表:Custom 24各グレードの木材比較(公式サイトでの表記)

トップ材では共通してメイプルが使われますが、表記に違いがありますね。コアモデルでは「杢のバッチリ入ったメイプルを、職人が削って仕上げています」みたいな書き方をしているのに対し、S2ではかなりアッサリしています。S2のメイプルトップにも杢は入りますが、将来的な木材不足を見据えてのことなのか、「杢が入っている(Figured)」という表現は控えられています。コアモデルでもS2でも、トップのメイプルは杢の入った高品位なものを必要な厚さで使います。いっぽうSEでは、メイプルのトップ材にグレードの高いメイプルの化粧板を貼りつけてドレスアップしています。こういう作り方から、まれにとんでもなく美しいトップを持つSEが発見されることもあります。

3) パーツの比較

3つのグレードでほぼ同じスタイルのパーツが使われていますが、それらを並べて比較してみましょう。

Custom 24 (Core) S2 Custom 24 SE Custom 24
ブリッジ PRS Patented Tremolo, Gen III PRS Patented Tremolo, Molded PRS Patented Tremolo, Molded
ペグ PRS Phase III Locking PRS Low Mass Tuners PRS SE Tuners
ピックアップ 85/15 85/15 “S” 85/15 “S”
操作系 Volume and Tone Control with 5-Way Blade Switch Volume and Push/Pull Tone Control with 3-Way Blade Pickup Switch Volume and Push-Pull Tone Control with 3-Way Blade Switch

表:Custom 24各グレードの主要パーツ比較(公式サイトでの表記)

ブリッジの仕様はほぼ共通ですが、コアモデルでは随所にアップグレードを施した最新版が採用されています。S2とSEのブリッジは共通仕様です。ペグについては、コアモデルで裏のフタまで外して軽量化させたロッキングチューナーが、S2ではそこまではいかないにしても軽量(Low Mass)なロッキングチューナーが、SEでは標準的なロトマチックタイプのペグが採用されています。ピックアップはほぼ同仕様で、コアモデルでは「85/15」が、S2とSEでは価格を圧縮したと見られる「85/15 “S”」が採用されています。

操作系は1V1T(ボリューム1、トーン1)、セレクタースイッチという構成こそ共通ですが、コアモデルでは5Wayセレクタースイッチでコイルタップを含むピックアップ切り替えを行い、S2とSEではトーンポットのスイッチでコイルタップ、3Wayセレクタースイッチでピックアップ切り替えを行います。

4) カラーバリエーションに傾向が?

PRSといえば、美しいカラーリングも重要なポイントです。各グレードで、どんなカラーリングがあるのかを見ていきましょう。まずは、公式サイトで紹介されているカラーリングです。

公式サイト記載のカラーバリエーション ヘッドその他
Core Models レギュラーモデルにて、塗りつぶしのブラックやゴールドを含む18種類。オプションの「アーティスト・パッケージ」限定で、グラデーションやナチュラルを含む10種類。 ヘッドには、ローズウッドの化粧板が貼られる。パーツ類のカラーリングは基本的に全色で共通。
S2 サンバースト、アーティスト・パッケージ限定「ホエール・ブルー」を含む6種類で、全てシースルー。 ヘッドは黒の塗りつぶしあるいはボディと同色(マッチングヘッド)。パーツカラーは共通。
SE アーティスト・パッケージ限定「ホエール・ブルー」を含む4種類で、全てシースルー。メイプル以外の銘木をトップにあしらったナチュラルカラーが2種。 ヘッドは黒の塗りつぶしあるいはナチュラル。ボディカラーに応じてピックアップ(黒黒または黒白)、エスカッション(枠)、コントロールつまみの色が異なる。

表: 各グレード「Custom 24」のカラーバリエーション(2019年6月時点)

コアモデルでは、オプションも含めると「28種類!」という膨大なカラーバリエーションが見られます。一つのモデルに対してこれほどのカラーバリエーションを用意するブランドは、有名なところではPRSしかありません。ビビッドな明るいものからシックに落ち着いたものまで選択肢も豊富であり、市場には現在廃盤となった旧カラーや限定モデルなどのカスタムカラーも出回っていますから、いったい何色あるのかを数えることが徒労になるレベルです。

いっぽうS2とSEでは価格圧縮のため、色の選択肢は絞られています。またどんな現場にも馴染みやすい、落ち着いた色調で占められています。とはいえ限定カラーやショップオーダーなどのカスタムカラーを採用したモデルも多く流通されており、明るい色調のモデルも多く確認できます。SEのみで、パーツカラーにも変化を付けているというのは興味深いポイントです。

サウンドに違いはあるの?

  • ネック材の違いこそあれ、マホガニーボディ、メイプルトップ、ローズウッド指板という木材構成が共通
  • カーヴィングの違いそこあれ、シルエットの共通するボディ形状
  • 基本設計が共通するブリッジとピックアップが載っている
  • コイルタップを利用したサウンドバリエーションがある

といった点で、3つのグレードには数多くの共通点があります。そのため、どれも共通してPRSらしいリッチなハムバッカーサウンドを持っています。じゃあ3つとも同じ音がするのか、と言えばそこまで乱暴に断言することはできません。ユーザーの間では、グレードが上がるにつれ、サウンドのまとまり感や音抜けは大きく向上する、という声が多く上がっています。特にコアモデルとS2は同じ木材構成で、また同じ工場で作られますから、理論上ピックアップ以外は楽器としては同じだということができるでしょう。


Blindfold PRS Guitar Test – The Custom 24 Shoot Out
目隠ししてコアモデル、S2、SEに触れ、どれがどれだかを当てるゲームです。ロブ・チャップマン氏(左側)はコアモデルをちょっと弾いて、「高級機の感触だ」とすぐに見破りました。さすがですね。しっかり歪んでいるサウンドでは、弾いている本人が悩むくらいに、3つのグレードで同じ傾向、近いクオリティのサウンドが出ています。しかし音の伸びやツヤ感は、上位機種が優っているようです。あなたはどう感じましたか?

Custom 24のラインナップ

では、いよいよCustom 24のラインナップをグレードごとにチェックしていきましょう。コアモデルのCustom 24を出発点に、さまざまなバリエーションが派生しています。