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左から、Ever Green、Dragon Frut、Stone Blue、Moon White。USA製とは異なるカラーバリエーション。
ポールリードスミス(Paul Reed Smith。以下PRS)の「PRS SEシリーズ」は、高級ブランドPRSのイメージとクオリティを堅持しながら手に入れやすい価格を達成、第一号の「サンタナSE」が発表された2001年以来、世界中で厚く支持されています。このSEシリーズに、名手ジョン・メイヤー氏のシグネイチャーモデル「SE Silver Sky(SEシルバースカイ)」が遂に加わりました。
USAモデル「Silver Sky」とほぼ変わらない仕様でありながら約30%という思い切った値付けということもあり、日本に先立って発売されたアメリカでは、発売日を待たずして初回出荷ぶんが完売するなど大いに話題になりました。今回は、この「SE Silver Sky」に注目していきましょう。
6 Guitarists Play “Wild Blue” with John Mayer | SE Silver Sky | PRS Guitars
古き良きヴィンテージギターをこよなく愛する二人の屈強なギターマニア、ジョン・メイやー氏とPRS社長ポール・リード・スミス氏が、2年がかりで作り上げた「Silver Sky」。SE Silver Skyはこの設計理念をほぼそのまま継承しています。
PRSにかつてなかったフェンダースタイル。しかし大胆なカットを施した高音側のホーンは、いかにもPRSらしい
ではさっそく、SE Silver Skyの特徴をチェックしていきましょう。PRS「Silver Sky」の設計理念や仕様をかなり継承していますが、より多くの人が受け入れられるよう、いくつかのアレンジが加えられています。ギター本体はポプラ製ボディ/メイプル製ネック/ローズ指板という木材構成で、今のところメイプル指板モデルはありません。またPRSは木材の美しさで主張するブランドですが、SE Silver SkyはUSAモデル同様にシースルーのカラーバリエーションがなく、またUSAモデルとは異なる4色で展開しています。
ココひとつ取っても深く考え抜かれているヘッドストック。なお本シリーズではペグのロック機能は非採用で、スカーフジョイントが採用されている。
ヘッドはPRSおなじみの形状を出発点としながら、演奏性と機能性をアップデートしたオリジナルデザインです。演奏の邪魔にならないよう大胆にカットされた1弦側、ナット位置が触感でわかるよう持ち上げた6弦側というヘッド形状に、クルーソンタイプのペグを互い違いに配置させてヘッドストック自体の強度を確保、チューニングの安定を図っています。
ドットインレイを意識した、ちいさめのバードインレイ。
「635JM」と名づけられたネックシェイプは、USAモデルをそのまま継承しています。1963年製と1964年製のヴィンテージギターを比較検証して開発されたことから、63と64の間の「63.5」が名前の由来です。他のSEモデルよりわずかに肉厚で、程よいグリップ感が得られます。
弦長はPRS標準の25″よりやや長い25.5″で、USAモデルで7.25″だった指板Rは、より幅広く手に取ってもらえるよう8.5″に拡大しています。なお、出荷時の弦は10-46のゲージです。
身体にフィットする、曲面的なカット。
ヒール部は丸く整えられている。
ボディの表裏には曲面的なカットが施され、身体へのフィット感が得られます。ジョイントヒール部は曲線的に整えられており、ハイポジション演奏時に掌に優しい設計です。ココの厚みまでは削らず、しっかり残すのがサウンドのためのこだわりポイントです。
SSS配列、1V2T、5Wayセレクタースイッチ、2点支持ブリッジ、という組み合わせ。さすがルックスにこだわるPRSらしく、コントロールノブとスイッチノブはもちろん、ジャックプレートまでオリジナル要素がある。
専用ピックアップ「635JM”S”」は、USAモデルのピックアップ「635JM」のSE版です。サウンドはUSAモデル同様、耳に痛い「アイスピック・サウンド」の成分をカットした、しかし風通しの良い高域、そして芳醇に響く中域が持ち味です。クリーントーンには太く艶があり、ドライブサウンドではバイト感とアタック感が得られる、さまざまなジャンルで使える音です。
The SE Silver Sky | Demo | PRS Guitars
5ポジション、すべての音が美しい。
USAモデルで6点留めだったトレモロユニットは、SE版ではより動かしやすい2点支持に変更されました。ユニットを支えるネジ「ナイフエッジ・スクリュー」はトレモロユニットを面ではなく点で支えることで、アーミング時のチューニングの狂いを最小限に抑えます。
サドルこそヴィンテージ風味のスチール製ですが、アームのトルクをイモネジで調整することもできる、バリバリに現代仕様のユニットとして仕上がっています。なお出荷時の「ベタ付け」セッティングは、ジョン・メイヤー氏のこだわりです。
以上、「SE Silver Sky」をチェックしていきました。単なる廉価版にとどまらず、指板Rやトレモロユニットなどでモダン要素を増強したアップデートが施された、アイデンティティのあるギターとして仕上がっています。ヴィンテージギターをスタート地点として開発されたギターですが、ヴィンテージを感じるかどうかよりも、弾きやすくて音の良い、新しいギターだと言えるでしょう。
しっかり使えるグレードの楽器としては手ごろな価格なので、ストラトキャスターを代表とするSSS配列機の市場において、有力な選択肢となっていくのが容易に想像できます。ぜひ実際にチェックしてみてください。
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