エレキギターの総合情報サイト

ピッチシフター・エフェクターについて

ピッチシフター・エフェクター

ピッチシフターは「音程を自由に変えることができる」エフェクターです。音程(Pitch)を変化(Shift)させることから、Pitch Shifter(ピッチシフター)と呼ばれます。

ピッチシフターの使い方

ピッチシフターが一番使われるのはリードプレイにおいてでしょう。4度などピッチを加えて弾いていくと、独特な存在感あるソロを取ることができ、ワーミーなどで音程を猛烈に変化させたソロには、強烈な印象があります。また、5度をプラスすることで単音弾きをパワーコードにしたり、エフェクト音だけを出力して、チューニングを変えることなく半音下げの曲に対応したりすることも可能。アルペジオなどで使用しても面白い効果が得られ、使用法はギタリストの数だけあるといっても過言ではありません。

ピッチシフターの種類

ピッチシフター

「ピッチシフター」とだけ表記すると、通常これを指します。ピッチを+1、-1など数値で決めてそれだけ離れた度数の音を機械的に出力するもの。音程は原音からの一定の距離を保つので、元のフレーズに対して単に平行移動したものがくっついてくる感覚です。曲に合わせてスケールを弾くと違和感が出ますが、その響きの違和感をうまく利用しているギタリストもいる他、4度ハーモニーなどでアルペジオすることで、独特の緊張感のある和音が得られたりするケースもあります。ルートと5度しかないパワーコードに音を足して分厚くすることもできたり、オクターブ上の音を重ね、オクターバーに近い利用法で使うなど、使い方は様々です。冒頭にあるように、エフェクト音だけを出力して、チューニングをそのままに半音下げの曲を弾くとか、カポを付けずに転調に対応するなどという離れ業も可能です。

ハーモナイザー、インテリジェント・ピッチシフター

曲のキーに合わせて、シフトさせる間隔を調整してくれるピッチシフター。”+3rd”など、度数で間隔を決めて、”C major”などキーを併せて設定することで、そのキーに合わせたハーモニーを自動で生成してくれる優れものです。いわゆる一人ハモリが可能で、ツインリードを一人で弾いたり、単音弾きのお供として無類の存在感を発揮します。”Harmonizer”はEventideの商標となっており、DigitechではIntelligent Pitch Shifter、BOSSではHarmonistなど、それぞれメーカーによって異なる名前が付いていますが、各々ほぼ同じものです。弾き語り用にボーカルで使われるケースも増えてきており、入力される演奏から自動でキーを読み取るものもあります。

ワーミーペダル

ワーミーペダルはペダルの踏み込み度合いに連動して、ピッチを連続的に可変させるもの。一気に2オクターブものピッチを上げたり下げたりがペダルの可変で演奏でき、実際に試すとかなり面白いペダルです。連続可変がペダル型の特徴ですが、ペダルを固定しておいて通常のピッチシフターのように使うこともできます。こちらも”Whammy”はDigitechの商品名になっており、似た効果を持つものが、各社別名で主にマルチエフェクターに内蔵されています。

ピッチシフターの基本操作

ピッチシフターのコントロールは主に以下のようになっています。

  • Pitch:音程を決めます。度数が併記されていたり、”+1”や”-2”など原音との音程差で表記されます。
  • Level、Balance:原音とエフェクト音のバランスを調整します。”Dry-Wet”などとなっていることも。
  • Key:ハーモナイザーのみ。曲のキーを設定します。12のキーすべてに対応できるのが普通です。
  • Scale:ハーモナイザーのみ。ハーモニーを付けるためのスケールを設定。
  • Latch / Momentary:通常使用の際は”Latch”、踏んだときだけオンになる仕様が”Momentary”です。


Steve Vai – For The Love Of God Live
ピッチシフターを使っている有名ギタリストといえば、ほぼすべての楽曲にピッチシフターを使ったというアルバムもあるくらい音程変化系エフェクターを多用するギタリスト「スティーブ・ヴァイ」氏に他なりません。氏が使用しているのはTC electoronic「G System」。マルチエフェクターではありますが、高品位なエフェクトが多数搭載され、内蔵するピッチシフトを使用しています。

ピッチシフターの選び方

普通のピッチシフターなのか、ハーモニーを付けるためのものなのか、ワーミーなのか、上で記載した3種類の違いを念頭に置いて選ぶ必要はあります。ただ、インテリジェント・ピッチシフターは通常のピッチシフターとしても使えるのが普通です。ワーミーはその仕様上、他の製品での代替は難しいものがあります。

定番ピッチシフター

BOSS PS-6 Harmonist

BOSS PS-6 Harmonist

BOSSの定番ピッチシフター。通常のピッチシフターの他、3声までに対応したハーモナイザーとしても、エクスプレッションペダルを接続することでワーミーペダルのような使い方も可能。スーパー・ベンド・モードでは4オクターブアップまでの凄まじい可変域を誇ります。デチューンモードを使うと、微妙にずれた音を重ねてコーラスのようなモジュレーションを掛けることもでき、一台で何でもこなせるピッチシフターの代表製品です。

BOSS PS-6 Harmonist – Supernice!エフェクター


Digitech Whammy 5

Digitech Whammy

デジテックの定番ワーミーペダル5世代目。通常の単音の音程変化はもちろんのこと、和音の響きを保ったままの音程変化や、デチューンの掛かり具合をペダルで制御するなど、多彩な表現力を備えたペダルとなりました。4度や5度でのピッチシフト音を加えながらのペダル操作は独特の美しさを持ち、一度取り入れてしまうと病みつきになりそうな面白さがあります。

Digitech Whammy 5 – Supernice!エフェクター


おすすめピッチシフター

TC Electronic Quintessence Harmonizer

Quintessence Harmonizer

TonePrintに対応したハーモナイザー。キーに合わせてハーモニーのスケールも選べる独自のコントロールに加え、感圧型のスイッチを使ったMASH機能では、エフェクト音だけを1音上げることでペダルスティールのような効果を得ることもできます。フットスイッチモードをモーメンタリーモードに設定することで、踏んでいる間だけハーモニーが付けられる機能は地味ながらかなり重宝します。そんな中でも最大の機能はやはりTonePrint。ハーモニーを生成するための度数からスケールまでを、文字通り自由自在に設定することができ、自分だけの設定に基づくハーモナイザーが作れます。小さな筐体ながらできることが非常に多く、同価格帯では屈指の多機能モデルです。

TC Electronic QUINTESSENCE HARMONY – Supernice!エフェクター


Earth Quaker Device Rainbow Machine

Earth Quaker Device Rainbow Machine

「ディレイとピッチシフターを融合させたペダル」が Rainbow Machine です。ピンク色のボディが可愛らしい本機ですが、エレキギターとは思えないカオスなサウンドを作り出すことができる、いわゆる「変態系ペダル」です。

モジュレーションディレイとピッチシフターを同時に鳴らしているようなサウンドで、ありそうでなかったユニークなペダルです。もちろん設定次第で通常のピッチシフターとして使用することもできます。

Earth Quaker Device Rainbow Machine – Supernice!エフェクター


DIGITECH Whammy Ricochet

Whammy Ricochet

ワーミーペダルからペダル部分を排除して、普通のフットスイッチを取り付けたもの。ペダルの踏み込み具合に応じた連続的な可変はできませんが、スイッチでワーミーを掛けることができ、エフェクトボードの省スペース化にもつながります。可変するスピードはつまみで決めることができるので、速さを調整することで、ペダルっぽい挙動も可能。追従が素早い単音モードと、和音を保ったままの移動に対応するコードモードを設定でき、踏んだときだけオンになるモーメンタリーモードも選択可能です。

DIGITECH Whammy Ricochet – Supernice!エフェクター


ハイエンドピッチシフター

Eventide PITCH FACTOR

Eventide PITCH FACTOR

Eventideが誇るピッチ系の代表的製品にして、全てのピッチシフターの最高峰に位置するモデル。元々はラックシステムに使われていたものがコンパクトエフェクターとしてリリースされたもので、通常のピッチシフターのほか、キーを自動検知してハーモニーを生成してくれるDiatonicモード、シンセサイザーのように自動アルペジオを出力するアルペジエイター機能や、それを応用したきらめくようなCrystalモードなど、スタジオユースから譲り受けた数々の機能は実に多彩。デチューン機能では本家のコーラスエフェクターを凌駕する美しさを誇り、内部にはディレイやチューナーも内蔵し、軽くマルチエフェクター的な機能も持ち合わせています。

Eventide PITCH FACTOR – Supernice!エフェクター


Electoro Harmonix HOG2

Electoro Harmonix HOG2

ピッチシフターの中でも「色モノ」と呼ぶに相応しいのがエレハモの HOG2 です。ピッチシフターはもちろん、ハーモナイザーやオクターバーなど、あらゆる音程変化系エフェクターを内蔵している万能ペダルです。

公式で「ギターシンセサイザー」と銘打っているように、設定次第ではオルガンのようなサウンドを作り出すことも可能です。ギターサウンドだけでは物足りないというピッチシフターマニアの方にオススメしたい一台です。

Electoro Harmonix HOG2 – Supernice!エフェクター


DIGITECH Whammy DT

Whammy DT

通常のピッチシフターとワーミーが一体になった最強のワーミーペダル。通常のワーミーでできること全てのほか、別途ドロップチューニングに対応し、専用のスイッチまで搭載しています。ドロップチューニングも1オクターブまで対応し、持ち替えやチューニングの手間なしに半音下げが一瞬で実現します。また、ペダル部分はそれとは別枠で搭載され、通常のワーミーペダルと同じく、単音での強烈な音程変化から、度数を設定してのピッチシフトまで、多彩な表現が可能です。

DIGITECH Whammy DT – Supernice!エフェクター


clear

ピッチシフターは音痩せがある?

一般的なコンパクトタイプのピッチシフターの場合、構造上どうしても「音痩せ」は避けられません。元々複雑な仕組みのエフェクターなので、部品数が限られてくるコンパクトタイプだと、音質確保にも限度があるからです。
音痩せ対策としては、前段に「高品質なバッファ」を接続するのが良いでしょう。ピッチシフターを繋げても芯のある太い音になります。トゥルーバイパス仕様のハイエンドモデルを買うのも良いでしょう。

ピッチシフターの接続順

ピッチシフターは「歪み系の前段」に繋ぐことをオススメします。特にハーモナイザー系ペダル(ハモりなどを出力できるペダル)はノイズが比較的多いので、必ず歪み系ペダルの前段に繋ぐようにしましょう。

ピッチシフター・エフェクター一覧 – Supernice!エフェクター