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フェイザー(フェイズ・シフター)は「位相のずれた音」を原音にミックスすることで、シュワシュワとしたサウンドを作り出すモジュレーション系エフェクターです。同系統のエフェクターにフランジャーがありますが、フェイザーが位相のずれを利用するのに対して、フランジャーは「原音の遅延」を利用しているので、サウンドは似ていますがこれらは別物です。
フェイザーのコントロールツマミは一般的に、
となっているものが多いです。FEEDBACKに関しては、各ペダルによって変化の仕方が異なります。音の「エグさ」や「癖」を調整させるツマミと覚えておけば良いでしょう。
フェイザーは位相シフト回路を通して、波形が微妙にずれたものを重ね合わせることで打ち消し合う部分を周期的に作り出します。これが揺れの元となっているものですが、この位相シフト回路を増やすほど、重なり合う波形が増えていき、音が複雑になっていきます。MXR Phase90に代表されるように4ステージが一般的ですが、中にはステージ数を切り替えられる機種も少なくありません。BOSS PH-3は12段までものステージを切り替えられる、屈指の多段フェイザーです。
フェイザーは主にカッティングなどの「リズムプレイ」で使われることが多いペダルです。ノリノリのファンクや、テンポの速いジャズなど、サウンドに勢いが欲しい時に踏むのが良いでしょう。ギタリストによっては「アルペジオ」やディストーションをかけて「リフ」や「リードプレイ」で使う場合もあります。
六弦かなで「フランジャーとはまた一味違ったウネりのあるサウンドだね♪」
全ての演奏でフェイザー・ペダルは「MXR PHASE 95」を使っています。
0:09〜 カッティングの粒を揃えるために、フェイザーの前段にコンプレッサー(TC Electronic HYPERGRAVITY COMPRESSOR)をONにしています。
1:18〜 フェイザーの後段にディレイ(BOSS DD-500)をセッティング、かけっぱなし(常時ON)にしています。
2:34〜 フェイザーの前段にディストーション(Suhr Riot)をONにしています。
レスリースピーカー 122XB
ロータリースピーカーは救急車のサイレンが自分の前を通り過ぎると音程が下がって聞こえていく【ドップラー効果】を生み出すアンプ内蔵型のキャビネット・スピーカー。ドン・レスリー氏による開発から、一般的に「レスリー・スピーカー」と呼ばれることが多くあり、今ではこの名称が一般化しています。
1960年代以降、様々なジャンルのオルガン奏者によって使われたことで、フェイザーの効果が世界的に認知されることになりました。当時の使用者としては「青い影」で有名なプロコル・ハルム氏などが代表的ですが、ギタリストについてもエリック・クラプトン氏などの例があります。
現在でもその人気は根強く、ギターエフェクターとしても、フェイザーとはまた違う、純粋な「ロータリーシミュレーター」として一つの製品になっているものもあります。
EVH PHASE 90
最も有名なフェイザー使いといえば、フランジャーのページでの紹介しましたが、ヴァン・ヘイレンのギタリスト、エドワード・ヴァン・ヘイレン氏でしょう。氏が使っていたのはMXRのPHASE 90で、自身で編み出した「タッピング奏法」とPHASE 90のフェイズサウンドを組み合わせた楽曲は秀逸です。
今現在、エドワードの象徴でもある「フランケンシュタイン」をモチーフにした「EVH PHASE 90」というシグネチャーモデルが販売されています。通常モデルに、「Script」というスイッチを搭載し、より強烈なサウンドを実現しています。
エドワード・ヴァン・ヘイレン
1970年代に超グルーヴィーな演奏で人気を博したフュージョン・グループStuffは、ギタリストのコーネル・デュプリー氏、エリック・ゲイル氏、そしてキーボードのリチャード・ティー氏、3人ともがフェイザーの使い手として知られています。フェイザーを掛けた粘っこい低域のリフや黒人特有の尾を引くカッティングなどは、Stuffでも良く聴かれるサウンドであり、リチャード・ティーのフェイザーが掛かったエレクトリックピアノはバンドの音を象徴しています。使用機器は判然としていないようですが、Electro-Harmonix Small Stone(後述)ではないかという説が有力なようです。
有名どころではイーグルス「Hotel California」のギターソロ、クイーンの「Killer Queen」が挙げられます。Hotel CaliforniaはElectro-HarmonixのBad Stoneが使われています。
フェイザーには「アナログフェイザー」と「デジタルフェイザー」の二種類が存在します。PHASE 90のような定番コンパクトペダルがアナログフェイザー、マルチエフェクターのようなデジタル製品に搭載されているのがデジタルフェイザーです。それぞれバンドアンサンブルに馴染みやすい温かいサウンド、キラキラとした音抜けの良いサウンドという特徴を持っています。
フェイザーエフェクターと聞いて真っ先に思い浮かぶのがオレンジ色のこれ。MXRの代表機種にしてフェイザーの定番です。つまみはウネリのスピードを調整するSPEEDのみという非常に潔い仕様ながら、どの位置に持ってきても常に使える音を出す絶妙な調整がなされており、その優れた音の質感ゆえに、グレッグ・オールマン氏などのキーボードプレイヤーにも愛用されています。エディ・ヴァン・ヘイレン氏が使用したモデルでもあり、数あるフェイザーから一つ選ぶならば、迷わずこれが挙がるでしょう。
MXR PHASE 90 – の価格を比較する
コンパクトエフェクターの王者BOSSが送るフェイザー。STAGEというコントロールでは4段から12段まで効果を選ぶことができ、FALLやRISEといった他機種では見られない独創的なフェイザーも掛けることができます。音色はきわめて優等生的であり無難なものですが、作れる音の幅は広く、あらゆる曲調に合わせたフェイザーを作ることができるでしょう。タップテンポでのRATE設定が可能。
BOSS PH-3 Phase Shifter – の価格を比較する
Phase90の兄弟機種として75年にリリースされたモデルのリイシュー品。Phase90に比べるとより繊細な掛かり方になっており、掛かっているのかがはっきり分からないほどの微細な効果が得られます。それだけに隠し味として最適で、常にかけ続けることで、自分の音色の要素として入れ込んでしまうことも可能。Phase90とともにMXR製フェイザーの一つの指針ともなっている音色です。
MXR CSP-105 VINTAGE PHASE 45 – Supernice!エフェクター
スイッチでPhase90とPhase45のサウンドを切り替える機能を持ちながら、従来の半分ほどのミニサイズに収めたモデル。二機種の切り替えのみならず、VintageとModernというモードを二つ用意することで、掛かり方にも二種類の幅を持たせました。一台で様々な音が得られる上、サイズも小さくなり、非常に使いやすいモデルです。
MXR PHASE 95 – Supernice!エフェクター
4ポジションで効果の掛かり方を選べるIntensityコントロールが付いた、Phase90の上位モデル。どこに合わせても使える音が出るPhase90になかった過激なフェイザーをカバーしており、ゆったりとしたフェイザーから強烈なうねりをいかしたジェットサウンドまで、幅広く作ることができます。
MXR M-107 PHASE 100 – Supernice!エフェクター
発売当初の1970年代Phase90を外観から内部まで再現したリイシュー品。当時の仕様をほぼ完全に再現しつつも、LEDが付いたり、電源アダプターが使えるようにしてあるなど、現在では当たり前となっている機能はしっかりカバー。現行のPhase90に比べややあっさりと掛かる傾向にあり、常に掛けていてもあまり嫌味にならないため、サウンドの隠し味としても活躍します。
1970年代のヴィンテージフェイザーを意識したサウンドを持つ格安のアナログフェイザー。4ステージのアナログフィルターによるサウンドは、濃密でしっかりと厚めに掛かる印象を覚えます。クリーントーンとの相性はとりわけ良く、Rate、Depth、Feedbackと3つのコントロールから作れる音色の広さも特筆すべき点でしょう。
TC Electronic Blood Moon Phaser – Supernice!エフェクター
つまみとミニスイッチが一つずつという、潔い仕様のElectro-Harmonix定番フェイザー。シンプルな故に人気が高いペダルで、全体的に温かみがあり、ファットな音色が特徴。揺れの速さを変えるRateと、もう一つあるミニスイッチはColorというラベルが付いており、これによって揺れの深さを変えられます。60~70年代によく聴かれるサイケデリックで深いフェイズサウンドを作ることができます。
Electro Harmonix Nano Small Stone – Supernice!エフェクター
オレンジ色の外観にNinetyという名前からも分かる通り、MXR Phase90のクローンとも言えるモデル。コントロールがSPEED一つだけしかない仕様なども共通していますが、オリジナルMXR製品にはないモードスイッチが付いており、Vintage、Modernの二つの音色を選ぶことができます。Vintageは70年代のサイケデリックなサウンド、Modernは深みのある現代的なトーンとなっており、好みやシチュエーションに応じて使い分けることができます。
空間系の最高峰strymonのロータリーエミュレーター。フェイザーと言うよりその前身とも言えるロータリースピーカーのシミュレーターと呼べる製品ですが、その気品を感じる広がりは最高峰フェイザーとしての利用も十二分に想定できるものです。薄く掛けて音に深みを与えるも良し、深く設定して水中で鳴らしているかのような空間的効果を与えるも良し、設定次第では高品質なコーラスエフェクターのような音色も得られ、あらゆる使い方に対応できる幅広さもまた魅力です。
Strymon Lex Rotary – Supernice!エフェクター
スタジオ機器と同クオリティの最高峰エフェクターを多数リリースするEventide。こちらはそのモジュレーション系モデルで、コーラスを始めとするモジュレーションエフェクトを網羅したものです。中には非常にクオリティの高いフェイザーやロータリーが含まれ、フェイザーについては5種類、ロータリーについては2種類のモデルがそれぞれ搭載されています。10のつまみによる直感的なコントロールに、PCでの複雑な調整、MIDIによるパラメータのリアルタイムコントロールなど、できないことはないレベルの製品で、そのずば抜けた高音質からもプロの使用者が多いモデルです。
Eventide ModFactor – Supernice!エフェクター
昨今ハイクオリティなエフェクターで人気の高い、カナダ発empressのフェイザー。フェイザーの波の部分を5つのつまみで調整、その上にはそれを補足するかのように5つのミニスイッチが付いており、多岐に渡る設定が可能。従来のフェイザーにはないフランジャー的なサウンドまでをカバーしています。2,4ステージに加えて3ステージの回路が用意され、Waveformのコントロールで波形を選択することで、揺れ方を調整できます。その中でももっとも目玉となるのが、様々な効果を自動で設定できるオートモード。面白い効果をワンタッチで得られるこのオートモードはフェイザーの新たな可能性を感じさせてくれます。
EMPRESS Phaser – Supernice!エフェクター
フィンランドのMad Professorが送るフェイザー。通常のSPEEDコントロールの他、トーンを調整するResonance、揺れ方を変えるRotatingスイッチを搭載し、二種類のフェイザーを使い分けることができる高品位フェイザーとなっています。オレンジという外観からもMXR製品を意識しているのは明らかで、音色もそれを踏襲した嫌味のないもので、さらっとした質感は様々な音楽に合わせやすい印象を覚えます。
MAD Professor New Tiny Orange Phaser – Supernice!エフェクター
最新技術を詰め込んだエフェクターを多数リリースするSource Audioのフェイザー。Uni-Vibe的なサウンドを出すVibe、4ステージのClassic、8ステージのMulti、3種類のフェイズサウンドを出すことができます。Classicでは今までのいわゆるフェイザーサウンドを彷彿させるオーソドックスなもの、さらに玄妙な印象を覚えるMultiモードは深みがあり、とりわけ音楽的。Vibeモードではオールドスクールなサウンドを堪能できます。本体でのコントロールの他、モバイルアプリを使っての調整では波形なども選択可能。シンプルな見た目と裏腹な幅の広さも魅力です。
VintageとSmoothの二種のサウンドを使えるTC Electronicのフェイザー。いわゆるMXR的な薄味フェイザーからフランジャーをも想起させるほどの強烈なうねりまで、幅広く調整可能です。本体での調整でも十二分に様々な音を作れますが、Tone Print機能を使用して、ゼロから作り替えることも可能。手に取りやすい価格もあり、次世代フェイザーの定番機と言っても良い存在です。
TC Electronic Helix Phaser – Supernice!エフェクター
70年代に一世を風靡したBad Stoneを現代にリイシューしたモデル。当時のものに比べて小型となっており、特徴のある音色をそのままに現代的な使いやすさを獲得しています。独特のうねりは現在に渡るまで人気を誇り、調整幅は限定されますが、これでのみ得られる独特のフェイズサウンドがハマると、他の機種は考えられないという中毒性があります。70年代のロックサウンドが好きな人ならまず間違いなく、とくに歪んだ音との相性が抜群です。
Electro Harmonix Bad Stone – Supernice!エフェクター
フェイザーはモジューレション系ペダルなので、「歪み系の後段」に繋ぐのが定石です。仮にオーバードライブとディレイ、フェイザーを接続するとなった場合、
ギター → オーバードライブ → フェイザー → ディレイ → アンプ
という風に繋ぐと良いでしょう。
フェイザー・エフェクター一覧 – Supernice!エフェクター
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