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かつてはギターアンプといえばボリュームを上げて大音量にしないと歪まないのものでした。しかし技術の進歩によって、アンプ1台で複数のチャンネルを持つアンプが登場し、エフェクターが登場したことでエレキギターは多彩なサウンドを鳴らすことができるようになります。
さらにデジタル技術の進歩によって、1台のアンプで異なるタイプのアンプサウンドやエフェクトを搭載した「モデリングアンプ」が登場しています。
このモデリングアンプとは一体どういったもので、普通のギターアンプとどう違うのでしょうか。モデリングアンプの機能や便利な点を紹介すると共に、各社がリリースする自宅での練習や演奏に最適な小型のモデリングアンプを紹介していきます。
モデリングアンプとは、ディジタル回路技術によって複数のアンプの音質・音色を擬似的に再現したギターアンプのことです(機能として「アンプシミュレーター」と呼ばれることもあります)。
通常のギターアンプはアナログ回路で構成され音色は1種類のみ、歪みの量が異なるいくつかのチャンネルを持つアンプもありますが、基本的なサウンドキャラクターは1種類のみというのが普通です。
一方でモデリングアンプでは、マーシャルのアンプ/フェンダーのアンプ/VOXのアンプと(メーカーは公表はしませんが)有名どころのギターアンプのサウンドが1台のアンプにいくつも収録されます。
ギターアンプだけでなくエフェクトをモデリングする機種も多く存在し、モデリングアンプ1台あれば様々なアンプ&エフェクト・サウンドが得られるため非常に便利です。
いくつものギターアンプやエフェクターのサウンドが1台に集約されているのは非常に便利ですが、音質はモデリング元となる本物のギターアンプにはかなわないというのが定説です。
真空管を搭載したアナログ回路のギターアンプの挙動は大変複雑で、モデリングしたとはいえ「それっぽい音」止まりのものが多い、というのがかつてはほとんどでした。
しかしモデリング技術も年々進歩し、特に2015年以降に登場するモデリングアンプでは、アンプのピッキングレスポンスまでリアルに再現できるようになったモデルが登場するなど、満足度の高いサウンドが得られるようになってきています。
ここからは各社がリリースするモデリングアンプの中から、オススメのモデルを紹介していきます。
Fender Mustang GTシリーズ
Fender Mustang LTシリーズ/GTシリーズは、自宅練習からライブまで幅広く対応できるデジタル・モデリングアンプのラインナップです。コンパクトな筐体に数十種類のアンプモデルやエフェクトを内蔵しており、クリーンからハイゲインまで多彩なサウンドを簡単に呼び出せます。
USB端子を備え、パソコンと接続して音色編集やレコーディングも可能。プリセット音色が豊富に用意されており、ギターをつないですぐに本格的なトーンが楽しめる点が魅力です。
Mustang LTシリーズには、25W出力/8’スピーカーを搭載した小型モデル「LT25」、50W出力/12’スピーカーを搭載した「Mustang LT50」、40Wモデルの「Mustang LT40S」がラインナップ。
上位機種Mustang GTシリーズは、LTシリーズの機能に加えてWiFi、Bluetooth、ルーパーが追加されています。
ロック黎明期のギターサウンドを支えた名機コンボアンプ「AC30」で知られるアンプブランドVOX。同社からは複数シリーズでモデリングアンプを展開しています。
左:VX15 GT、右:VX50 GTV
2019年3月に登場した「VX15 GT」「VX50 GTV」は、VOX最新のアンプモデリング技術「VET」による多彩なサウンドメイキングが可能となった小型コンボアンプ。11種類のアンプモデル/8種類のエフェクトを搭載、アンプモデルは「VOX AC30」のクラシックなロックサウンドからフェンダー系クリーン、マーシャル系クランチ〜ディストーション、メサブギー・レクチファイヤー系ハイゲインなど主要ギターサウンドを網羅。このサイズのアンプとしては他に類を見ない多彩な音作りが可能となったモデルです。
不要な振動を抑える超軽量のABS製密閉ボディに、低音も充実のバスレフ構造を採用するなど、音響特性に優れた設計を採用。小型ながら驚くほどの音量を実現しています。「VX15 GT」が15W、「VX50 GTV」が50Wで超小型真空管NUTUBE搭載モデル。どちらもメンテナンス・フリーで、自宅練習用アンプとしては申し分ないクオリティです。
VOX VX15 GT
VOX VX50 GTV – SuperNice!ギターアンプ
VOX Valve Reactor回路により、デジタルアンプでありながら本物の真空管を搭載することに成功した製品がVOX Valvetronixの「VT20+」です。本機はプリ部に 12AX7(真空管)を採用しているため、真空管アンプのような温かみのあるサウンドを鳴らすことができます。VT20+は定格出力が 20W で、オリジナルの8インチスピーカーを積載したモデルになります。VOX伝統のブリティッシュサウンドを含む33種類のアンプモデルに25種類のエフェクト、高性能オートチューナーを内蔵しています。
別売りのフットスイッチを接続することで、パッチやエフェクトのオンオフを切り替えることもできます。自宅練習からちょっとしたパフォーマンスまで、あらゆる場面で活躍する万能モデルです。
VOX VT20+ – SuperNice!ギターアンプ
THR10
YAMAHAの小型モデリングアンプ「THRシリーズ」は、オフステージでの使用に特化したデスクトップ・アンプという新しい概念のモデリングアンプ。CDラジカセのような一風変わったデザインが特徴的で、どこへでも持ち運びできる小型サイズながら、搭載される2つのスピーカーによって小型アンプとは思えない立体的で迫力あるステレオサウンドを鳴らします。
標準モデル「THR5」で5種類のアンプタイプを搭載し、エフェクト搭載/USBインターフェイス機能/クロマチックチューナー/タップテンポ機能/電池駆動対応など、クラス最高峰の多機能を誇りながらもリーズナブルな価格を実現。AUX端子を使ってのオーディオ機能や、USBオーディオIF機能も搭載し、PC用スピーカーやレコーディング用アンプとしても利用可能。その汎用性と使い勝手の良さから、上級者までも含めて強い人気を誇ります。
2011年に初登場した「THR5」を皮切りに
と次々にバリエーションモデルが登場。ロングセラーを誇る人気シリーズです。
左上から:CUBE-10GX、CUBE Street、CUBE Street EX、MICRO CUBE GX、CUBE Lite、Mobile CUBE、CUBE-20XL BASS
ローランド「CUBEシリーズ」のモデリングアンプ。
CUBE 15X / 20X / 40X / 80X の登場に始まり、
...と用途別に豊富なラインップを揃えています。
自宅練習用としてはコンパクトな多用途モバイル・アンプ「MOBILE CUBE」が特に人気が高くオススメです。
ROLAND MOBILE CUBE – SuperNice!ギターアンプ
AMPLIFiシリーズのギターアンプは、Line 6が誇るモデリング技術を独自5スピーカーを搭載したギターアンプに落とし込んだハイクオリティなコンボ・アンプ。驚きのフルレンジ・サウンドが楽しめるだけでなく、専用アプリ「AMPLIFi Remote」でワイヤレスに音作り、Bluetoothステレオ・スピーカー・システムによってスマホやタブレットなどiOSデバイスの音楽プレイヤーの楽曲をワイヤレスでリスニングできるという、次世代ギターアンプの先駆けとなったモデルです。
Fender Mustang Micro
ヘッドホンアンプは、自宅や外出先でも本格的なアンプサウンドを楽しめる手のひらサイズの小型アンプです。ギターを直接接続し、ヘッドホンでモニターするだけなので、大音量を出せない環境でも練習が快適。さらに一部のモデルはアンプモデルやエフェクトだけでなくリズムパターンを内蔵しており、簡易的なセッションやフレーズ練習にも活用できます。
USB端子を備えてパソコンに録音できるタイプや、Bluetooth対応でスマホの音源と合わせて演奏できるタイプも登場し、携帯性と機能性を両立。自宅練習用のサブ機材としてだけでなく、アイデアスケッチや移動先での練習にも適しています。
アンプ/キャビネット・シミュレーターは、自宅練習からライブ、レコーディングまで幅広く活躍する便利な機材です。一般的なアンプの重量や大きさに比べ、コンパクトエフェクター同様のサイズで持ち運びが容易。内部にはデジタルモデリング技術が搭載されており、多彩なアンプサウンドを再現できます。
さらにキャビネット・シミュレーションを備えることで、ライン出力でも実際のスピーカーを通したような質感を得られるのが大きな魅力です。
このジャンルではリーズナブルな製品が多く存在するなか、高度なモデリング技術によって本物の真空管アンプに肉迫する、リアルなギターサウンドを実現した高級機も存在します。
KEMPER PROFILING AMPLIFIERは正式には”モデリングアンプ”ではなく、”独自のプロファイリング・テクノロジーによってどんなアンプの音響特性も取り込むことができる「プロファイリング・アンプ」”というコンセプトの究極のギターアンプです。
フェンダーストラトキャスターとアイバニーズRGを比べてみた!
2:19〜8:57 全てのギターサウンドがKEMPERで音作りされている
2017年よりギター博士の動画でも導入しています。非常に高価な機材ですが、迫真に迫るリアルなアンプサウンドが得られます。気になる人は以下のページでチェックしてみてください。
未来のギターアンプを手に入れよう!プロファイリングアンプKEMPERについて – SuperNice!ギターアンプ
ギターアンプの売れ筋を…
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