Q&A.68 コードチェンジのコツ・練習方法

[記事公開日]2016/12/7 [最終更新日]2016/12/7
[編集者]神崎聡

私はギター初心者なのですが、どうしてもTab譜を弾いていてコードチェンジというか音が変わるところの手の移動で、音がプツリと切れてしまうんです。
そのコードには開放弦が無くて、他の弦はミュートしてあるんですが、お手本の演奏を聴いていると音が切れずに繋がっています。
どうしてなのでしょうか? というか、どうやったらそのように弾けるようになるのでしょうか?
教えて下さい! – (2012/5/4)10~19歳 女性(大学生・短大生・専門学生)

はじめまして。
僕は最近エレキギターのストラトタイプのものを購入しました。今はコードを押さえる練習をしているのですが、
いまいちうまく押さえることが出来なくうまく鳴ってくれません。
特にコードのチェンジが出来ません。
なにか良い練習方法があれば教えていただけませんか。
ご連絡お待ちしています。 – (2011/8/4)10~19歳 男性(中学生)

コードチェンジを上手くできるようにするためには、基本的にはネチネチと練習するしかないんですよね。けど同じ練習ばかりやっていると退屈になって楽しくなくなってしまうので、いくつかバリエーションを紹介します。飽きたら次の練習方法を取り入れていく、というやり方をしてみて下さい。
曲は覚える、というより慣れてしまうという方がしっくりくるかもしれません。

ということで、今回はギター博士による「コードチェンジのコツ」を紹介します。コードチェンジの時に遅れてしまう/次のコードが押さえられない、と悩んでいる人は参考にしてみてください。

4拍目の裏にブラッシングを入れる

コードチェンジの時、4拍目の裏にブラッシングを入れて次のコードの準備をする、というギター博士によるテクニックの紹介です。博士は速いテンポのストロークをする時など日常的に使っているのだそうです。

動画のギターフレーズで、4拍目の裏にブラッシングを入れたTab譜が以下

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ギター博士「そんなに不自然にはならないし、こうすることでコードチェンジがスムーズになるゾ♪」

コードチェンジの時の運指を工夫する

コードチェンジの前後で、共通する指のポジションがある場合、その部分を押さえっぱなしにして、残りの指をチェンジする、というやりかたです。

C → Am

例えば C → Am というコード進行の場合

C、Amに共通する指の位置

2弦1フレットの人差し指(以下「人」)、4弦2フレットの中指(以下「中」)、のポジションは共通しています。なので「人」「中」をキープしたまま、薬指だけを動かしてコードチェンジすることができます。

Em → B

Em、B7に共通する指の位置

Em → B というコード進行の場合
5弦2フレットの中指のポジションは共通しています。
なので「中」をキープしたまま、残りの指を動かしてコードチェンジできます。

Dsus4 → D

Dsus4、Dに共通する指の位置

Dsus4 → D というコード進行の場合
人差し指、中指、薬指と3つのポジションが共通、1弦3フレットの音か1弦2フレットの音かの違いだけとなっています。さらにギターの構造上、同じ弦で高いほうのフレットを押さえて弾いている場合、低いフレットのポジションで押さえていても、音程は高いフレットのままで鳴らすことができます。したがって、Dsus4の時から1弦2フレットの中指を準備しておく → 小指だけを離せばDになる、というように、工夫次第で指の動きをかなり省エネできます。


以上、3つの例を挙げてみましたが、実際の演奏では他にも様々なパターンのコード進行が出てきます。新しいコード進行に出会った時でも自分なりに指の動かしかたを工夫して、押さえやすいフォームを探してみましょう。

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ギター博士「初めは少し苦労するかもしれんが、慣れてきたら音も途切れずにスムースなコードチェンジができると思うんで、かなでもフテ寝せずに試してみて欲しいのぅ!」

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六弦かなで「ハイ博士ぇ!」

その他コードチェンジの練習方法

アコースティックギターで練習する

例えばアコースティックギターで練習するというのはいかがでしょう?(アコギを持っていればの話ですが)
アコギはエレキに比べて弦を押さえる力が必要です。しっかりと押弦しないと綺麗な音は出ません。またアコギは速弾きやタッピングなど、エレキでできるようなテクニカルなプレイに適していない造りなので、アコギで色々と練習を続けていると、エレキに戻ったときに演奏がとても楽になると感じますよ。

指を柔軟にするためのストレッチ・フレーズの練習

アコギを持ってなければエレキで地道な練習です。
コードを押さえて音を綺麗に鳴らすには、指が柔軟なことが大切です。基本的なストレッチ・フレーズの練習をみっちりやるといいと思います。下のリンク先に練習Tab譜が置いてあります。速弾きのための練習とありますが、指を柔軟に扱うためのストレッチでもあります。

パワーコードで練習してみる

いきなり5,6弦をセーハしてコードを鳴らすのって、初心者さんは難しいんじゃないでしょうか。
だったらまずはパワーコードで練習してみましょう。

パワーコードのほとんどが、4,5弦もしくは5,6弦を押さえる形となります。好きなアーティストのコード譜を、全てパワーコードに変えて演奏してみましょう。Fコードが押さえにくい人も、パワーコードなら楽に押さえることができますよね。
パワーコード

左手がスムーズに動くように

コードチェンジで音が途切れてしまう基本的な原因として考えられるのは、まずは左手の動きです。
例えば曲を演奏中していて、次に来る音や展開が頭の中にイメージ出来ていないと、ひとつひとつのコードを押さえる事は出来ても、曲が進行する流れの中で自然な「ノリ」を出すのは難しくなってしまうでしょう。
ですので、Tab譜ではどの音を出すのか確認するだけにしておき、後は出来るだけ何も見ずに演奏する方が良いでしょう。覚えてしまう事で、左手がスムーズに次の音を出せるようサポート出来ます。

右手のストラムを一定に

また、ギターを始めたばかりの時は、どうしても左手の練習ばかりに気をとらがちですが、ピッキングやストロークなどの右手の動きは左手と同じくらい重要な役割をしています。コードや音を繋ぐという意味では、この右手も肝心になってきます。

コードストロークなどでは右手のストラム(弦をかき鳴らす事)を一定のビートに保つように、上から鳴らすダウンストロークも下から鳴らすアップストロークも、自分で弾いていて違和感がない程度には練習しておくと良いと思います。
左手と右手を組み合わせて練習する時には、まずは全体のテンポをスローにして演奏出来るか確認してみるのも手です。

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