指が太く、短いのでコードがひきにくい《指の広げ方》

[記事公開日]2016/9/16 [最終更新日]2016/9/25
[編集者]神崎聡

ギター始めてすぐの中3です
自分は指が太く、短いのでコードがひきにくいんです
どうすればよいのでしょうか
(練習あるのみ!みたいな回答ではなく、具体的なアドバイスをお願いします) – (2011/3/1)10~19歳 男性

「指が短くてもギターが弾けますか?」とはよく聞かれる質問ですが、実際には指の短いのはあまり関係ありません。指が長くても、指と指の間がしっかり開かなければ弾けませんし、逆に短くても指同士がちゃんと開けば大丈夫です。ここでは各コードやフレーズについて、どういう風に指を広げれば良いか考えてみましょう。

指の広げ方の基本形をみてみよう

オープンコード時の指の広げ方

C

指の広げ方:C

人差し指から薬指まで指板に対して斜めに指が出てくるのが正しいのですが、指がうまく広がらないと難しいので、慣れない内は真下から指を垂直に出す形になりがちです。最初は到底出来ないように思えるかもしれませんが、指が広がるようになってきたら出来るようになるので、この基本の形を覚えておきましょう。

G

指の広げ方:G

中指、薬指、小指で押さえます。指はCよりも少し縦に近くなります。理想を言えば5弦2fの中指と6弦3fの薬指はフレットの際まで広げておかないといけないのですが、中指-薬指の間は広がりにくい場所なので、ちゃんと広がるようになるにはこれまた少し慣れがいるところです。

D

指の広げ方:D

適当に押さえるのは簡単ですが、しっかりとフレットに近づけて押さえるのが難しいコードです。しっかりフレットの際までもっていこうと思うと、かなり広げなければならないのがわかります。小指を1弦3fに置いてDsus4にしなければならないことも多いので、小指を置いても余裕のあるフォームにしておく必要があり、そうしようと思うと、やはり斜めに指が出てくるフォームが理想的です。

バレーコード時の指の広げ方

F

指の広げ方:F

まず親指はネックの裏。このコードはアコースティックギターの最初の関門ですが、指を広げるという観点から行くと、そこまで広げなければならないコードではありません。親指をネック裏にしっかり回せば、あとは指が届くと思います。

B

指の広げ方:B

エレキでは人差し指、薬指を2本だけ使い、セーハで押さえることが多いです。少し押さえにくいですが、慣れれば出来ると思います。薬指を反らせて1弦の音を出しましょう、と書いてある本などが多いですが、遺伝的な要素が強いらしく反らない人はなかなか反らないので、1弦はミュート状態でいいと思います。かくいう筆者も反りません。ただし、1弦4fを押さえてしまうとB6という別のコードになるので、最低でもミュート状態には出来るようにしましょう。

指の広げ方:Bその2

アコースティックギターでは握力が必要なので、指を3本使うケースが多く、もっとも厄介な形です。中指~小指で縦に3つ並べて、人差し指を6弦セーハ。中指と人差し指がなかなか広がらないと思いますが、中指~小指の3本を先に置いて、最後に人差し指を置くようにすると、うまく押さえられます。Fと同じく親指はネックの裏側にします。

ギターソロ時の指の広げ方

ソロの場合、どういうソロを弾くのかによって2種類のフォームを使い分けますが、ここではネックを握りこむ「ロックフォーム」を基準にして進めます。ハンマリング、プリング、チョーキングなどはロックフォームの方がやりやすいため、それを基本にして演奏しておくことで、いつでもそれらのテクニックが繰り出せる状態になります。上記のCコードの時のフォームに近い形になるのですが、それ以上に倒れた状態になります。ソロを弾くためにはそのまま指を広げて3フレット間隔ぐらいまで伸ばせると良い感じです。5f~8fを人差し指~薬指で自由に弾けるぐらいが目安です。

solo-yubi-hirogekata ロックフォーム:ネックを握りこむ

ちなみに、親指をネック裏に添える「クラシックフォーム」であれば、指は広がりやすいですが、チョーキングなどのテクニックに移行しにくいので、テクニカルなフレーズを弾く時以外は、ロックフォームで指を広げている方が良いです。

solo-yubi-hirogekata2 クラシックフォーム:親指をネック裏に添える

指のストレッチ

yubi-stretsch

適当に弾くだけにするより、それ専用の練習をするとよく広がるようになります。なかでも指同士のストレッチは単純で効果が出やすいです。

右図のように、指と指を横に広げます。中指と薬指の間は少し開きにくいですが、人差し指~中指間と、薬指~小指間はだいたい90度ぐらいまで開くようになるのを目標にやってみましょう。お風呂の中など、からだが温まっている時にやるのが効果的ですよ。

指の稼動領域を広げるのにいいかもしれない練習方法

実際にソロ的な単音を弾いて指を広げていこうという、指と指の間を広げる練習です。いかに指を広げれるかを意識して練習していくとポジション移動も楽になってくるのではないかと思います。練習の手順については次のページを参考にしてください。
速弾きを上達させるためのコツ

練習方法-1

練習方法-2

練習方法-3

上に挙げた練習方法以外でも自分で工夫してみてください。
ポイントはキチンとミュートすること。この練習方法に限らず、コードを弾く時にも、鳴らすべきでない他の弦の音が出ないように注意してください。
コードを綺麗に鳴らすためには、指を立ててしっかりと弦を押さえなければいけません。そのために一本一本の指を自在に動かせるように練習する必要があります。


指を広げるには色んな方法がありますが、指のストレッチや、それ用のフレーズを練習するなどは、直接目的に沿うので効果的ですよ。ただ、この手の練習はあまり面白くないので、最初は指がきれいに届かなくても、最初は曲を弾きながら無理矢理押さえて慣れていくという方法でも良いと思いますよ。何より一番大事なのは「指が短いのを言い訳にしないこと」です!

※当サイトではアフィリエイトプログラムを利用して商品を紹介しています。