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G6119 Chet Atkins Tennessee Rose

グレッチG6119テネシーローズ

「グレッチG6119テネシーローズ」は、始めは「テネシアン」という名前で1959年にG6120ナッシュビルの廉価版として開発されました。廉価版であっても6120ナッシュビル6122カントリージェントルマン同様、チェット・アトキンス氏のシグネイチャーモデルであり、愛用者も多く人気の高いモデルです。

1959年当時のスペックは、ハイロートロンピックアップをリアのみ、ローズ指板、ヘッドは黒塗りでロゴ以外の装飾無しというように、グレッチの基本構造はそのままに、装備や装飾を少なくしてコストダウンをはかっていました。

1962年、カントリージェントルマンがダブルカッタウェイ仕様にモデルチェンジする際、それまでのカントリージェントルマンを継承する形で現在の姿にモデルチェンジします。そこからの歴史の中で、ボディ厚やヘッドデザイン、Fホールの有無、ボディ材の変更などいろいろなマイナーチェンジを経て現在の姿に落ち着いています。

「G6119テネシアン」の名は、グレッチと共同開発をしている故チェット・アトキンス氏の楽曲名が由来だと言われています。
しかし、1979年にアトキンス氏がグレッチとのエンドース契約を打ち切り、名前が使えなくなってしまいました。その代わりに付けられた名前が「テネシーローズ」です。2007年に遺族と再契約してナッシュビルやカントリージェントルマンなどの名称が使えるようになったものの、テネシアンの名はそのまま使われています。

G6119テネシーローズの特徴

グレッチのラインナップでは異彩を放つ、いぶし銀のルックス

G6119テネシーローズのボディ

G6136ホワイトファルコンやG6120ナッシュビルのように、グレッチのギターは鮮やかなカラーのものが多いですが、テネシーローズはG6120ナッシュビルの廉価版だったということもあり、シックなルックスになっています。鮮やかなオレンジとゴージャスなゴールドパーツが印象的なナッシュビルに対して、テネシーローズはダークチェリー、又はダークウォルナットと呼ばれるシックな色調で、金属パーツもシルバーです。ナッシュビルのヘッドにはフレイムメイプルが貼られ、馬蹄形のインレイが埋められますが、テネシーローズのヘッドは黒塗りでブランドロゴ以外の装飾が付きません。こうしたデザインは価格に差をつけるためのものでしたが、落ち着いていて「渋い」と評価され、愛用者を虜にしています。

専用シングルコイル「ハイロートロン」

ハイロートロン

テネシーローズに代々搭載されてきたハイロートロンというピックアップは、どう見てもシングルコイル2連の構造に見え、シングルコイル単体のピックアップには見えません。実はこのハイロートロンは、グレッチの代表的ハムバッカー「フィルタートロン」の片側コイルからポールピースを抜き取って音を拾わないようにし、もう片方のシングルコイルからのみ音を拾うように改造したものです。これによってノイズを除去するというハムバッカーの役割は残し、サウンドはシングルコイルとなる訳です。
シングルコイルはハムバッカーよりもカバーする音域(=周波数帯)が広いため、「高音(ハイ)から低音(ロー)まで拾える」ピックアップだというのが、名前の由来です。パーツが少なくなる分だけコストは安くなるので、廉価版であるテネシアンの標準ピックアップとなりました。

G6119テネシーローズのラインナップ

テネシーローズのラインナップは、現代のスタイルに合わせたものと、ジョージ・ハリスン氏の使用で人気の高い1962年モデルの復刻版に大別されます。だいたいの外観は同じでもそれぞれに細かな違いがあり、こだわるポイントになっています。

G6119 Chet Atkins Tennessee Rose

G6119

現代版のテネシアンは、16インチ幅、2.5インチ厚のボディにフィルタートロンを2基搭載し、0フレットはなく、Fホールが空いています。
ブリッジはアジャストマチックで、シビアなオクターブ調整が可能です。操作系は2ヴォリューム、マスターヴォリューム、トーン、ピックアップセレクタという構成です。

G6120チェット・アトキンス仕様のナッシュビルとボディサイズ、電装系など酷似していますが、全体的に落ち着いたルックスの他、弦長がロングスケールとなっているところが設計上の違いになっています。

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G6119-1962 Chet Atkins Tennessee Roseシリーズ

g6119-1962

人気の高い1962年使仕様のテネシーローズにはいくつかのバリエーションがありますが、共通して

  • 16インチ幅、2インチ厚のボディサイズ
  • 0フレットのあるミディアムスケールネック
  • ボディにペイントされた「シミュレーテッドFホール」
  • トーン10/5/0の3段階を選べるマスタートーンスイッチ
  • 出力をカットするスタンバイスイッチ

という仕様になっており、現代版とも異なっています。

ピックアップは代々ハイロートロンと決まっていましたが、フィルタートロンに交換する改造が流行したことを受けて、現代では

  • ハイロートロン2基搭載(ローズ指板。型番はHT)
  • フィルタートロン2基搭載(エボニー指板。型番はFT)

という2種類がリリースされています。

日本国内限定仕様として、

  • ニトロセルロースラッカー塗装(型番にLが付く)
  • ブリッジをピンで留めて演奏中のズレを止めたブリッジ(型番にPBが付く)

があります。PBはアジャストマチックブリッジでオクターブ調整ができますが、それ以外のモデルには当時の仕様であるバーブリッジが使われています。

以上のバリエーションで、1962年モデルは以下に示す4種類が国内ではリリースされています。

  • G6119-1962HT
  • G6119-1962HTL
  • G6119-1962HTPB
  • G6119-1962FTPB

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G6119-1959 Chet Atkins Tennessee Rose

G6119-1959 Tennessee Rose

G6120ナッシュビルの廉価版としてデビューした当時の仕様を再現したモデルです。リアピックアップのみ、ネックバインディングなし、操作系はマスタートーンスイッチとヴォリュームのみというシンプルな仕様ですが、ピックアップはTVジョーンズ、指板はエボニーであり、決して廉価版とは呼べないスペックになっています。

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G6119テネシーローズの主な愛用者

ジョージ・ハリスン(George Harrison,1943-2001)


Help/The Beatles
ザ・ビートルズのリードギターとして余りにも有名なギタリスト。チェット・アトキンス氏を心酔しており、デビュー当時からグレッチを使用していました。テネシアンの使用は1964年頃からで、1965年のツアーではメインギターだったほか、映画「ヘルプ!」では冒頭部分で演奏しています。

浅井健一(1964-)

BLANKEY JET CITYでデビューし、「ベンジー」の愛称で知られるギターボーカル。愛用しているテネシアンはメイプルトップ、マホガニーサイド&バック仕様の1965年製で、入手のきっかけはメジャーデビューする際、契約金で楽器を購入するときにテネシアンとAmpegのアクリルボディで悩み、その場にいた女子高生に「どっちがいい?」と訊いたとか。椎名林檎の「丸の内サディスティック」で「ベンジーあたしをグレッチで殴って」と歌われています。

チバユウスケ(1968-)

THEE MICHELLE GUN ELEPHANTでデビュー以降、多くのバンドで活動しているギタリスト。
オールドのテネシアンも所有していますが、ステージでは現行の1962年モデルを使用しています。