エレキギターの総合情報サイト
ヘッド部分に刻印されたカスタムショップのロゴ
「フェンダー・カスタムショップ」は、フェンダーにおける最上級のギターを生産するセクションです。工房はレギュラーラインの拠点であるコロナ工場(カリフォルニア州)の一角にあり、世界的に高名な「マスタービルダー」達をはじめとする限られたビルダーが仕事をしています。
フェンダーで「最高のクオリティ」を誇るラインナップは、
などで、厳選された木材を使用してハンドクラフトするのはもちろんのこと、ヴィンテージを追求するあまり敢えて当時の製法にこだわり抜いたり、経年変化や長期間の使用によるキズやサビを再現する「エイジング加工」を施したりするなどの「特別仕様」が中心です。これらは通常のフェンダー・レギュラーライン(USA)のギターと一線を画しており、多くのギタリストにとって『あこがれのブランド』になっています。今回は、このフェンダー・カスタムショップの全貌を見てみましょう。
A Look Inside the Fender Custom Shop
「最高技術によるハンドメイド」が当たり前。フェンダー・カスタムショップの大きな魅力です。
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1: フェンダー・カスタムショップの沿革 2: カスタムショップの特徴 2/1: 高い技術を誇るスタッフ陣 2.2: エイジング加工 3: 【禁断の比較検証】カスタムショップ製ギターと、他フェンダー・ラインナップとの違い 3.1: 比較音源の所感 3.2: 付属品の違い 4: フェンダー・カスタムショップのラインナップ 4.1: Time Machine Series / Limited Edition Series 4.2: Artist Series / Tribute Series 4.3: American Custom / Postmodern 4.4: Artisan 4.5: Builder Select Series 4.6: Team Built Series 4.7: Master Built Series (MBS)
フェンダー・カスタムショップ立ち上げの背景には、フェンダー社の「深刻なピンチ」がありました。
創始者レオ・フェンダー氏の発案により、
など次々と新しい楽器を市場に投入していったフェンダー社でしたが、レオ氏の健康上の問題もあって1965年にCBS社に売却され、1970年には遂にレオ氏が退社してしまいます。レオ氏を追う形で熟練工の退社が相次いだことから、フェンダー製品は技術力の低下に伴うクオリティの低下を招き、業績不振に苦しむことになります。
そんな状況下でも、ジミ・ヘンドリックス氏、エリック・クラプトン氏、リッチー・ブラックモア氏ら名だたるギターヒーローの影響もあり、ヴィンテージギターの人気は高まる一方でした。この波にうまく乗ったのはフェンダーよりむしろ日本製のコピーモデルで、フェンダーの売り上げはさらに追い詰められることになります。
この状況を打破する妙案として採用されたのが、コピーモデルを生産する日本メーカーを味方につけてしまい、「公式のコピーモデル」を展開することでした。海賊版のギターをどうにかしたいフェンダーと、同様のギブソン訴訟をきっかけに合法的なブランド展開を志向していた神田商会、富士弦楽器製造(=フジゲン)との利害が一致し、1982年に「株式会社フェンダージャパン」が設立します。社運をかけた「ヴィンテージシリーズ」は、フジゲンの技術支援スタッフと共同開発されたこともあって、世界的に好評を博しました。
フェンダー社は1985年にビル・シュルツ氏に売却されましたが、生産拠点であるフラートン工場は売却されませんでした。工場を失ったフェンダーはしばらくフジゲン製のギターを流通させていましたが、新設したコロナ工場が整った1987年に杉本眞氏(現Sugi Guitars)を代表とするフジゲンの技術支援チームを迎え、生産体制を樹立していきます。同年「ヴィンテージシリーズ」のスタッフ、また外部から招いたジョン・サー氏(現Suhr Guitars)、ジョン・ペイジ氏(現John Page Guitars)ら著名なビルダーを集めて立ち上げられた「ハイエンド専門部門」がフェンダー・カスタムショップの原形となりました。
Albert Collins – Iceman (From “Live at Montreux 1992” DVD)
フェンダー・カスタムショップでシグネイチャーモデルがリリースされているアルバート・コリンズ氏(1932-1993)は、人差し指を使ったピッキングで放たれる鋭いテレキャスタートーンから「アイスマン」の異名をとっています。使用する音階は1フレットからの「Fマイナーペンタトニックスケール」一発で、各キーにはカポタストで応じます。時に12フレットにカポをはめることもありますが、ポジション移動をほとんど行わない音遣いでありながら、まったく飽きさせない驚異的な演奏です。
氏のシグネイチャー・テレキャスターは、氏が愛用していた1966年製フェンダー・テレキャスター・カスタムと同仕様となっています。ピックを使用しないコリンズ氏のシグネイチャーモデルにピックが同梱されるのには矛盾を感じさせられますが、ギンギラギンのピックアップカバーを装着すれば、気分はアイスマンです。
フェンダー・カスタムショップのスタッフはフェンダーUSAとは別のセクションとして仕事をしていますが、フェンダー・カスタムショップで開発したパーツをレギュラーラインのモデルで使用するなど、レギュラーラインの品質向上にも貢献しています。
所属するビルダーたちは高い加工技術を持った上、フェンダーのギター作りにおけるノウハウを熟知しています。ヴィンテージモデルを製作するときには、その時代の工具や工法を採用するほどのこだわりぶりです。若手のビルダーに対してマスタービルダーが直接指導することも多く、次の世代への技術の伝承がきちんと行われています。マスタービルダーとして日本人(岩撫安彦氏。現ギブソン・ギター・コーポレーション・ジャパン社長)が活躍したこともありました。
海外のショーで展示されていたカスタムショップ製ストラト。他では手に入らない一点ものが作られるのも、このラインナップの魅力
「エイジング加工」は、プレイヤーが長期間使用することで塗装がはがれたり打痕が付いたり金属パーツがさびたりくすんだりするのを新品で再現する処理で、ヴィンテージギターやアーティスト使用モデルをそのまま再現するのに欠かせない高度な技術です。その加工技術は極めて高く、ヘッド裏に配置されるフェンダー・カスタムショップのロゴがなければ新品だとはなかなか分かりません。
備考:エイジング(aging、ageing)
エイジングの原義は年齢を重ねていくこと、つまり「加齢」である。(Wikipedia)
「そのギターがどんな時間を過ごし、オーナーの許に届けられたか」という歴史を再現するというコンセプトから、エイジング加工ではギターに加えられるダメージの程度にいくつかの段階が設けられています。どんなエイジングが施されているかはモデル名に添えられ、いくつかの加工法は商標登録までされています。こうした記号を把握しておけば、モデル名を見ただけでだいたいどういう感じの状態かを想像することができます。
1960 Stratocaster NOS 3CS 2001
「New Old Stock(新古品)」を意味するNOSは、その当時のモデルを新品として再現・製作されたもので、古い仕様の本体にもかかわらず全く新品の状態です。基本的にエイジング加工は施されません。
当時のモデルが実際には弾かれないままクローゼット(押入れ)に入ったまま、長期間保存された状態を再現しています。木部へのダメージはほとんどありませんが、経年劣化によるごくわずかなエイジング加工が施され、塗装や金属パーツに若干のくすみが生じています。
長年経過したものの、オーナーによって丁寧に扱われ美しく保たれてきたことを想定した、熟成ワインのように複雑な味わいの適度な エイジング加工が施されたもの。
「週末のジャムセッションなど自宅での使用をメインに、長い時間を経てオーナーチェンジを繰り返し何人かの手に渡ってきたが、大事に使われてきたため比較的きれいな状態」を再現しているエイジングです。ウェザーチェック(塗装のヒビ)や多少の打痕など多少のダメージが施されていますが、比較的きれいな状態です。
備考:ジャーニーマン(Journeyman)
いくつものチームを渡り歩く選手のこと。トレードされたり解雇されたりしても、すぐに別のチームで必要とされて契約に至るケースが多い。(Wikipediaより)
Michael Landau Signature 1968 Relic Stratocaster/Black
Michael Landau氏が所有する1968年製ストラトキャスターを再現、リアルヴィンテージを彷彿とさせる貫禄のルックス
62 Stratocaster Relic/Faded
「レリック」は、歴史的な遺物や遺跡を意味する言葉です。フェンダー・カスタムショップにおけるレリックは、
など、長期間使用している間に楽器に対して起こるこうした様々な変化を、特殊な加工技術で完全に再現していきます。「ヘヴィ・レリック」という名で、かなりのダメージが刻まれた貫禄たっぷりの外観にされることもあります。
1962 Stratocaster Heavy Relic/Faded Fiesta Red
人気の高い1962年製ストラトを再現したモデル。ピックアップにはHand Wound Fat 60sを3基搭載、サンバーストの赤みが褪色した質感やリアルなレリック加工がクール
60 Stratocaster Heavy Relic Built by Kyle Mcmillin
2018年にマスタービルダーとなったカイル・マクミリン氏が手がけた逸品。厳選されたアルダーボディは、ヘヴィレリック加工による繊細な仕上がりとなっている。
このギターでは、1965年に使用していたジェフ・ベック氏のエスクワイアがフェンダー・カスタムショップのエイジング技術によって完全に再現されています。オリジナルのボディーと同じ位置にダメージを加え、エルボーカット部は使い込んだ汚しが加えられています。あまりの完成度の高さから、ベック氏本人も初見では自分のギターだと思ったと言われていますから、フェンダー・カスタムショップの技術のすさまじさがどれほどのものか類推できますね。
ちなみにピックアップは、1950年代の入社以来60年にわたってピックアップを作り続けてきたアビゲイル・イバラ女史によって、オリジナルの仕様が忠実に再現されています。
Rory Gallagher – Tattoo’d Lady (From “Irish Tour” DVD & Blu-Ray)
ロリー・ギャラガー氏は、 「ポスト・クリーム」の異名をとったバンド「テイスト」でデビュー、卓越した演奏技術とアツいヴォーカルで、死してなお多くのプレイヤーに影響を及ぼしています。フェンダー・カスタムショップでリリースされている氏のシグネイチャーモデルは、トレードマークとなっている塗装の剥げ散らかした1961年製ストラトキャスターを、一個だけ違うペグ、一個だけ違うポジションマークなどまで完全に再現しています。塗装の剥げ方から金属パーツの錆び方、プラスチックパーツの汚れ方など、フェンダー・カスタムショップが誇るレリック加工の粋を感じることができます。
3本のストラトを、同一条件下で演奏してみた
「製造技術が凄いのは分かった。じゃあ、肝心の『音』はどうなんだ?」という皆さん、お待たせしました。Supernice!スタッフの演奏によるフェンダー・カスタムショップ(以下、FCS)のギターのサウンドを、レギュラーラインやスクワイアのギターと比べてみましょう。
使用したギターはギター博士とSupernice!スタッフの私物
の3本です。
スクワイアの「クラシック・ヴァイブ」シリーズは、ブランド内の最高級品として人気のモデルで、3本中最も安い7万円近辺と言う価格帯ながら60年代のテイストをかなり頑張って再現しています。
American Standard Stratocaster通称アメスタは、現代の標準機種となる機能とサウンドを備え、価格帯は20万円近辺です。
最後のFCS 1960ストラトは、フェンダー最高の技術とマテリアルでこの時代の仕様を再現したモデルで、価格帯は40万円近辺です。
それでは、それぞれのサウンドを聴き比べてみましょう。果たして、6倍にもなる価格差の違いが音に出ているのでしょうか。
ギター博士「スクワイアは暴れる感じがあって、アメスタは全体的にクリスピーなサウンドで抜けが良い、そしてカスタムショップはまさにちょうどいい【これぞ王道のロックギター】といった音像ぢゃのぅ!!ハーフトーンの時の薄皮をむいた果物のようなプルンとした感触はたまらんワィ!!!無駄のない出音はCD音源で聴けるようなギターのトーンそのままだと感じたゾ♪」
六弦かなで「ええ〜…かなで、正直全然分かんない…これだけじゃ全部同じに聞こえるよお〜(´・ω・`)」
スクワイアとFCSが比較的近いサウンド傾向にあって、FC5は高域と低域の突出した部分をいくぶん抑えたマイルドな傾向にあるのがわかりますね。しかし、サウンドのクオリティとしてはどうでしょうか。これだけ聴いてみたら、多少の違いはあるにせよ「スクワイアはカスタムショップとなかなかいい勝負をしてるんじゃないか」と思えてきますし、逆に「スクワイアの方が、ひょっとしてイイ音?」って感じる人もいるかもしれませんね。
実は、こうしたギター単体の音だけで楽器のクオリティを判断できるのは、相当の経験を積んで耳を鍛え上げたスペシャリストに限られます。では、サウンドクオリティの差は、どうやって確かめればいいのでしょうか。
エレキギターのサウンドで非常に重視されるポイントのひとつに「音抜け」すなわち「バンドアンサンブル内での聴こえやすさ」があります。エレキギターは単体で使用することが極めて少ない、バンドの中で鳴らすことを想定した楽器です。ドラムやベース、キーボードなど他のパートがちゃんと聞こえるくらいの音量で演奏しても明瞭に聞き取れるのが、音抜けが良いエレキギターの音です。
そこで、何か音楽をかけながらサンプルを聴いてみてください。音抜けをチェックするためなので、かける音楽はロック系の派手な曲、音の壁ができているようなものが良いでしょう。コレなんかいかがでしょうか。
Orianthi – Highly Strung ft. Steve Vai
サンプルを再生しながら、音楽の音量を上げ下げしてみたり、一時停止してみたりしてください。音楽がかかっている中で、サンプルの音はどう聞こえるでしょうか。また、音楽がかかっている時とかかっていない時で、聞こえ方は変化するでしょうか。
FCSストラトは、音楽がかかっている中でも、単体で聞いているのとほぼ同じトーンで聞こえます。アメスタもかなりそのままに近いトーンです。スクワイアでは音楽の有無によって低音の出方など聴感上のトーンに違いが出てきます。単体で聴くのと同じように聞かせるためには、かなり音量を上げなければなりません。これが「音抜けの差」です。音抜けの良いギターは、自分がセッティングした通りのトーンでバンド内に響き、他のパートの邪魔にもなりません。
音抜けの悪さはエフェクターやアンプなどの工夫でカバーできますが、わざわざそのためのデバイスが増えてしまったり、そのためにノイズが増えてしまったりといったデメリットがあります。音抜けの良いギターはこうした苦労からギタリストを解放してくれますが、そのためには木材やパーツのグレードをかなり上げることに加えて高い精度でしっかり組み上げる必要があるため、ここまでの価格差が生じます。
今回比較した3本は、
というように工場から違い、作業する職人が違います。
木材についてはボディが2ピースか3ピースかといった設計上の違いより、そもそもの材木のグレードや乾燥の程度などに違いがあります。出荷前のセットアップもFCSでは他のものより一歩追い込んだシビアなセッティングになっており、こうしたさまざまな要素の集合体であるストラトキャスターのグレードに結びついているのです。
ハードケースもラグジュアリーな印象
ギターに同梱される付属品も、FCSのものはグレードが上がります。FCS 1960ストラトのハードケースはヴィンテージ風のラグジュアリーな雰囲気を残しつつ、肉厚なクッションでギターを保護してくれます。完全コピーをコンセプトとする「トリビュートシリーズ」では、ハードケースまで本人のものとそっくり同じに再現します。
カスタムショップ認定書。付属品も豪華だ
保証書と仕様書、証明書、ケーブル、革製ストラップ、クリーニングクロスといったグッズも同梱されており、あとはアンプがあれば演奏できます。グッズについてはモデルごとに内容が異なっており、メンテナンスツールやピックが入っていることもあります。肩あてのついたストラップが苦手だという人は、改めてお気に入りのストラップを調達して下さい。
ただしエイジド加工が施されているモデルについてはこうしたグッズは同梱されないようです。ギターだけばっちりエイジドでありながら同梱されるグッズが新品と言うのもバランスが悪い話ですし、さしものFCSもケーブルやストラップまでギターに合わせたエイジド加工を施す意義を感じていないのでしょう。
Pink Floyd – Money (Official Music Video)
ピンク・フロイドとしての活動の合間に多くのサイドプロジェクトをこなすなど、極めて活発な活動を続けているデイヴィッド・ギルモア氏は、シリアルナンバー#0001の1954年製ストラトキャスターを保有していることでも知られています。FCSからリリースされているシグネイチャーモデルは、氏のトレードマークとなっている黒いストラトを再現しています。同梱されるグッズには長年ギターテックを務めたフィル・テイラー氏による解説書、エヴィデンス・オーディオ社製のハイエンドケーブル、3枚組ライブCD/DVDなどがあり、大変豪華です。
FCSのラインナップはカタログに記載されるレギュラー品と、ショップやユーザーから受注するオーダーメイドの二つに大別されます。それでは、まずレギュラー品のラインナップからチェックしていきましょう。
Time Machine「1961 Relic Stratocaster」、Time Machine「1962 Relic Telecaster」
「タイムマシン・シリーズ」は、可能な限り当時の製法を用いてヴィンテージギターを再現するモデルで、オールドのヴィンテージギターそのままの雰囲気を楽しむ事ができます。
現在では6機種(Stratocaster ’58/’61/’67、Telecaster ’51/’59/’62)がラインナップされています。これらの年代はストラト/テレキャスともにフェンダーUSAの「アメリカン・ヴィンテージ」シリーズとお互いに衝突しないようになっており、またアメリカンヴィンテージはまっさらな新品として(FCSにおけるNOS)、逆にFCSタイムマシンシリーズはしっかりエイジド加工が施されているところに大きな違いがあります。
【現代に転生した名機】Fender American Vintage Stratrocaster徹底分析!
タイムマシンシリーズのギターは、
という仕様が共通しており、ヴィンテージギターの復刻をコンセプトに挙げながらも、フレットのサイズや指板Rの部分で現代版のフィーリングがミックスされているのが分かりますね。またネックに柾目材(クォーターソーン)が使用されるものもあり、プロの酷使に耐える現代のハイエンドギターとしても十分以上に使えるギターになっています。「ヴィンテージが欲しかったら探して買えばいい。FCSは、現在においてわざわざ作る意味があるギターを作る」といったポリシーが伝わってくるようですね。
タイムマシン・シリーズのギターを…
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「リミテッド・エディション」は、アーティストモデルやマニアックな仕様のギターを小ロット生産するシリーズです。サンバーストの上から別の色を塗って長期間使用し、剥げてきた塗装の間からサンバーストが顔をのぞかせるもの、かつて存在していなかったモデルにもかかわらず、エイジド加工により何十年も使われたような「歴史」が刻まれているものなど、FCSの遊び心が楽しいラインナップです。
リミテッド・エディション・シリーズのギターを…
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「アーティストシリーズ」は、
を中心としたラインナップです。
John 5氏やジェフ・ベック氏、ロバート・クレイ氏らのモデルは本人が実際に使用するそのままのスペックが再現されます。
アルバート・コリンズ氏、ダニー・ガットン氏、ロリー・ギャラガー氏のモデルは、彼らが生前愛用した名器を、マイケル・ランドウ氏のモデルは、本人が愛用しているヴィンテージギターを再現しています。
John 5 Signature Telecaster
“Devil Knows My Name” Teaser
John 5氏は、ゴシックなファッションとカントリーをベースとしたプレイスタイルのミスマッチ感が印象深いギタリストです。FCSでリリースされている氏のシグネイチャーモデルはモノトーンを基調としたクールなルックスと独特なヘッド形状に特徴があり、ビグスビー搭載機と非搭載機があります。
Robert Cray – Smoking Gun
ロバート・クレイ氏は、メンフィス・ソウルやテキサス・ブルースなどをルーツとする、マイナー調のしっとりとした楽曲に定評のあるアーティストです。1980年のデビュー以来、ブルースのニューウェーブとして注目を集め、1987年には、エリック・クラプトン氏のオープニングアクトに抜擢、来日公演にも同行しています。氏のシグネイチャー・ストラトキャスターは、渋いカラーリングと305Rの扁平な指板、ハードテイル(トレモロなし)のブリッジを特徴としています。
George Harrison Rosewood Telecaster
「トリビュートシリーズ」は、アーティスト本人が愛用したギターを、仕様とコンディション、また及びヘッドに残るタバコで焦げた跡やボディの傷、塗装の剥げ具合など至るところまで、「完全に再現」するという「人間の限界」に挑戦した逸品です。発売とほぼ同時に完売してしまうことも珍しくないコレクターズ・アイテムになっており、日本人では福山雅治氏がエリック・クラプトン氏の「ブラッキー」を再現したモデルをライブで使用した事があります。
現在トリビュートシリーズからは、ジョージ・ハリスン氏の愛用した、ボディもネックもローズウッドを使用した「オールローズ・テレキャスター」がリリースされています。オリジナルは1968年にフェンダーがハリソン氏にプレゼントしており、『Let it Be(ザ・ビートルズ)』のレコーディングなどで使用されました。音の立ち上がりの速さと鋭さに特徴のあるギターになっています。
過去には
など、音楽史に燦然と輝くさまざまな名器を再現しています。
American Custom Stratocaster、American Custom Telecaster
Postmodern Stratocaster、Postmodern Telecaster
「アメリカンカスタム」、「ポストモダン」両シリーズは、FCSが過去ばかり追っかけているブランドではないということがわかる、ヴィンテージスタイルのギターに現代風のアレンジを施したラインナップです。いずれもストラトキャスターとテレキャスターがリリースされており、「ポストモダン」にはレリック仕様もあります。かなり立ち位置の近いモデルなので、表で見比べてみましょう。
American Custom | Postmodern | |
ボディ材 | 軽量なアッシュ | 同左 |
塗装 | ニトロセルロースラッカー | 同左 |
ネック材 | 熱処理を軽く施したAAAグレードのバーズアイメイプル | 希少だが木目がまっすぐで大変頑丈な柾目材のメイプル |
ネックグリップ | 大型の「C」 | 60年代風の丸みを帯びた「C」 |
指板R | コンパウンド(9.5~12) | 同左 |
ピックアップ | FCS製ハンドメイド | 同左 |
電気系 | ストラト:1V1M、1ブレンダー テレ:4点スイッチで、シリアル/パラレルが可能 |
ストラト:ヴォリュームポットに「ハイパス・フィルター」 テレ:グレースバッカー・トーン回路 |
特筆事項 | ストラト:ピックガードを8本のネジで固定する50年代風の外観 テレ:くびれの付いた新設計のブリッジ |
ストラト:「スタガードペグ」が採用されており、ストリングガイドを必要としない。 テレ:くびれの付いた新設計のブリッジ |
ニトロセルロースラッカーは時間が経てば経つほど硬化が進行し、何年も過ぎると楽器のサウンドもそれに従って向上していきます。プレミアムなネック材、各モデルに違いのある電気系に並々ならぬこだわりを感じさせますね。
American Customシリーズのギターを…
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Postmodernシリーズのギターを…
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Spalted Maple Artisan Stratocaster、Spalted Maple Artisan Telecaster
「職人,職工,技工」を意味する「アーティザン」と名付けられたシリーズは、程よい熱処理により飴色を帯びた1ピースメイプルネックに、エキゾチックな木材で作ったボディを組み合わせたラインナップです。「ミディアムローステッド・バーズアイメイプル」と呼ばれるネック材は、Sago New Material GuitarsやMOMOSE Custom Craft Guitarsなどで使用されている「サーモウッド」と同様のものですが、最高級のバーズアイメイプルを使い、あまり濃い色になってしまわない、おいしい色合いを出しています。ゴールドパーツとアノダイズドピックガードのマッチングも相まって、ゴージャス感と木のあたたかみが美しく調和している宝石のようなギターです。
ストラトキャスターとテレキャスターが出ていますが、いずれも50年代の設計をベースにしており、ネックグリップはこの時代の特徴をとらえた「10/56 Large “V”」となっています。しかし上述した「タイムマシンシリーズ」同様に弦長25.5インチ(648 mm)、ナット幅1.650″インチ(42 mm)、指板R9.5インチ (241 mm)で、やや大きめのフレットと牛骨ナットを備えており、現代の音楽で演奏しやすいスタイルになっています。
アーティザンシリーズのボディには、
というように、エキゾチックな雰囲気に満ちた銘木がふんだんに使用されます。
Artisanシリーズのギターを…
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ギタリストならば誰しも、自分の考えた「夢のギター」というものを思い描いたことがあるでしょう。ボディ材やネック材はコレで、こんなピックアップが載って、こんな弾き心地で、こんなルックスで、こんな音がする、などなど考えるとワクワクしますね。オーダーメイドで、その夢を叶えた人もいるかもしれません。その夢が、フェンダーギターを知り尽くしたマスタービルダーが思い描いたものだったとしたら、果たしてどんなギターになるんでしょうか。「ビルダー・セレクト」シリーズは、まさにそんなコンセプトで、マスタービルダー自身が「手元に置いておきたい」と思い描いた「夢のギター」のラインナップです。
シニアマスタービルダーのユーリ・シスコフ氏から若手マスタービルダーのジェイソン・スミス氏まで、それぞれの夢やワガママがいっぱい詰まった特別なギターを、マスタービルダー自身が製作します。ロベン・フォード氏専属のグレッグ・フェスラー氏による1969年式ストラトキャスター、シニアマスタービルダーのユーリ・シスコフ氏による1963年式ストラトキャスターなどフェンダー既存のモデルを踏襲したものが多いですが、春畑道哉氏(Tube)のシグネイチャーモデルを製作したジェイソン・スミス氏による1ハムのストラトなど個性的なモデルもリリースされています。
ここから先は、オーダーメイドによる「一品もの」のシリーズです。世界中からオーダーが殺到するため、発注から納品まで3年以上待たされることもあるようです。ユーザーがショップを通してオーダーすることもありますが、ショップがオーダーして店頭に並べることも多いです。
「チーム・ビルト」は、何人ものビルダーによる共同作業で製作される、カスタムオーダー品です。木材のグレードやパーツ、カラーリングなど専用のオーダーシートに並ぶ数々のオプションから、好きな仕様を選んでオーダーすることができます。思い通りの仕様が実現する上に、カスタムショップのオーダーメイドとしては比較的安価にできるのが魅力です。
Team Builtシリーズのギターを…
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Master Built 63 Stratocaster Heavy Relic by Dennis Galuszka
デニス・ガルスカ氏が手がける究極のヴィンテージ・レプリカ
「マスタービルト(MBS)」は、FCSの中核をになうマスタービルダーが、一人で最後まで作り上げる、極上に贅沢な逸品です。一人のマスタービルダーによるオールハンドメイドで、ヘッド裏には製作したビルダーのサインが記されます。「マスタービルダーを一人占めにしたギター」の価値は非常に高く、新品で手に入るフェンダーギターとしては最も高額です。ヴィンテージギターに匹敵するプライスが付けられるものも珍しくありません。
オーダー内容はヴィンテージスタイルのレプリカにとどまらず、希少材の使用や特殊なパーツによるスペシャルモデル、過去にアーティストのために作ったギターをそのままもう一度製作するなど、かなりスペシャルなものまで対応できるほか、アップチャージにより「担当するマスタービルダーを指名できる」というオプションまであります。
Fender Custom Shop Pine Cone Strat by Yuriy Shishkov
シニアマスタービルダー、ユーリ・シロコフ氏による超ラグジュアリーなストラト。宝石がちりばめられていますが、凄すぎて全く意味がわからないギターですね。
マスタービルトは、NAMMショウなどに出展するショウモデルとして製作されることもあります。世界的な楽器の祭典を彩るのにふさわしいゴージャスな木材を贅沢に使用した、たいへん美しいギターです。ショップが買い付けたショウモデルが販売されることもあり、「眼福(がんぷく。珍しいもの、美しいものなどを見ることのできた幸せ)」とはこのことだと感じさせられます。
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