《偉人が生んだ高性能ギター》EVHのギターについて

[記事公開日]2020/9/1 [最終更新日]2022/4/5
[ライター]小林健悟 [編集者]神崎聡

EVHのギター EVH Striped Series Frank

「EVH」は、エディことエドワード・ヴァン・ヘイレン氏の名を冠するブランドです。氏の代名詞でもある「ブラウンサウンド」の要となる高性能ギターアンプ、氏が愛用したスーパーストラトのレプリカ、またご本人仕様機などをリリースしていましたが、このほど手に入れやすい普及価格帯のラインナップが充実し、注目を集めています。今回は、このEVHブランドのギターをチェックしていきましょう。


Van Halen – She’s The Woman (Official Video)
歴史の長いバンドでは宿命的なイロイロを経てなお、笑顔のエディは健在。デビッド・リー・ロス氏のキレッキレな動きも健在です。エディ氏の弾くWolfgangは、かつてPeaveyで作られていました。現行のEVH版では、ヘッドの先が二手に分かれているのがルックス上の特徴です。

最強タッグのブランド

EVHはエドワード・ヴァン・ヘイレン氏をアイコンに据え、フェンダー社がプロデュースするブランドです。生きながらにして歴史上の人物となったギタリストと、エレキギター業界の最上位に君臨するメーカーがタッグを組んでいるわけです。エディ氏を担当するのは、マスタービルダーのチップ・エリス氏です。氏は2006年、名高い改造ストラト「フランケンシュタイン」のレプリカを手掛け、エディ氏をして「本物より音が良い」と言わしめています。

EVH版Wolfgang(ウルフギャング)の開発に際し、エディ氏とエリス氏らはミーティングを重ね、さまざまな可能性を検証しました。それは、カスタムピックアップのテストに3か月を要し、塗装は8種類を実際にツアーで使ってみて、といった徹底的なものでした。

エディ氏も開発と検証には積極的で、ピックアップの位置を移動させてスイートスポットを見つけました。また「バイオリンを作るときには、できた楽器に音楽を聴かせて経年変化を促進させる」という話を聞いた時には、ご自身の所有する5150スタジオで1週間、ギターに爆音のハウリングを聴かせるなんてこともしています。

さまざまな検証結果がフィードバックされることで、シグネイチャーモデルの設計は磨かれ続けました。最高の職人が作ったギターを最高の演奏者が、最高の現場で検証し続けたわけです。

フラッグシップ「Wolfgang USA」に見る、EVHの特徴

EVH Wolfgang USA Wolfgang USA

ではさっそく、フラッグシップ「Wolfgang USA」をピックアップして、EVHがどんなギターなのかを確認していきましょう。Wolfgangは1996年からPeavey(ピーヴィー)で作られてきた、エディ氏のシグネイチャーモデルです。現代のWolfgangはPeavey版を出発点としてルックスや材料を継承しながらも、トップ材の厚みや塗装、バインディングなどあらゆる個所が再検討され、中身は9割がた変更されていると伝えられます。

弾きやすく、頑丈なネック

EVHのネックは総じて、フェンダースケール(弦長25.5インチ)で22フレット仕様です。メイプル製のネック本体にはグラファイトのロッドが仕込まれ、さらなる強度を確保します。エンド側に開口したトラスロッドにはアジャストホイールが付けられており、ネックを外すことなくロッドの調整ができます。

指板は12″-16″のコンパウンド・ラジアスで、弦高を下げたセッティングがしやすく、演奏性を重視した設計では決して無視することができない仕様です。本体価格で10万円を大きく下回るグレードでもこの設計が採用されているのは、大いに注目に値します。

またWolfgangシリーズでは、かなり小型のヘッドが採用されています。これは軽量な木材を使用したボディに対してヘッド重量を軽減し、ボディバランスを整える狙いです。

Wolfgang USAでは以上の共通仕様に加え、強度にたいへん優れる柾目材メイプルをネックに使用、エボニー指板を貼りつけるという、これ以上は考えにくい頑丈なネックが採用されています。ネック裏はサテン仕上げ、フレットにはヴィンテージサイズのステンレス製が採用され、表も裏も引っ掛かりの少ない、高い演奏性が得られます。

弦振動をしっかり受け止めるボディ

EVHでボディ材はバスウッドを基本とし、メイプルのトップ材が貼り付けられることもあります。バスウッドは軽量でサウンドに癖がなく、また硬度が柔らかめで適度に軽やかな音を持っており、爆音でも暑苦しくないサウンドが作りやすいのがメリットです。ここに重くて硬いメイプルを合わせたボディは「極上のサウンドが得られる」として、現代の各社ハイエンドモデルで大いに採用されています。

小さめのヘッドも手伝って全長こそコンパクトですが、ボディサイズはそれほど小さくない、むしろ普通の大きさです。ここにネックを約2フレットぶん深く挿しこむことでボディ&ネックの設置面積を確保し、弦振動の伝達効率を向上させています。また、自分から見てナットが近くなることから、低いポジションでの演奏がラクチンになります。

Wolfgang USAのボディトップには5Aグレードのフレイムメイプルが貼られ、立体的なカーブがうっすらと刻まれます。5層ものバインディングが、このボディの美しさをいっそう引き立てます。

ハムバッカー2基の、シンプルな電気系

エディ氏は「部品は少なければ少ないほど音が良い」という信念のもと、ハムバッカー・ピックアップをボディに直接マウントする「直付け」セッティングを発明しました。EVHではそれにならい、全モデルでハムバッカーが直付けです。もともとはフロントピックアップやトーン回路も外していたエディ氏でしたが、近年ではハムバッカー2基、ボリューム1、トーン1、3WAYセレクターという構成に落ち着いています。なお、コイルタップは総じて非採用です。

「EVH Wolfgangハムバッカー」はパワーに頼りすぎず、リア/フロント共に分厚くも表現力のあるサウンドに設計されています。ボリューム全開で分厚く太い音になる一方で、ボリュームを絞るとピッキングニュアンスを活かした味のあるプレイに良好な、クリアなサウンドが得られます。ここで使われている「アルニコII磁石」は、一般にはヴィンテージ系のサウンド向きとされています。しかしエディ氏の愛してやまないサウンドはギブソン「ES-335」だということから、納得のいくチョイスだと言えるでしょう。

3WAYセレクターがリバース接続になっているのは、エディ氏の永年のこだわりです。レバーを上に倒すとリアピックアップ、下に倒すとフロントピックアップが起動します。Wolfgangにおける操作系の配置は考え抜かれており、3WAYセレクター、弦の弾きやすいところ、ボリュームノブ、トーンノブがほぼ一直線上に並んでいます。これはエディ氏の腕の長さで、またエディ氏のストラップの長さで、右手が労せず移動できるところを狙った配置です。

また全モデル共通で、ボリュームポットには「トレブル・ブリード回路」が仕込まれます。これにより、音量を絞った時にも抜けの良さが維持されます。Wolfgang USAなど上位機種では、ボリュームノブがクルックルに回せるように低摩擦のポットが、またトーンノブは誤作動しないように高摩擦のポットが使用されます。

ボディに接したFRTと、便利なDチューナー

エディ氏のFRT(フロイドローズ・トレモロ)は、通常時にボディに接しているいわゆる「ベタ付け」です。このセッティングではアームアップが封じられ、またクリケット奏法ができない、といったところが注意点ではあります。しかしそれと引き換えに、ブリッジからボディへの振動伝達効率が良く、またブリッジ本体の安定度の高さからチューニングの安定度も向上します。チョーキング程度の張力には動じないので、チョーキングを活用した表現に有利です。そして「Dチューナー」を取り付けることができる、という大きなメリットがあります。

Dチューナーはエディ氏が特許を取得している便利アイテムで、ノーマルチューニングから一瞬にしてドロップDチューニングへ移行、また一瞬にして元に戻すことができます。6弦を1音も下げてしまうと、フローティング設定のFRTではチューニングが崩壊してしまいます。ベタ付けセッティングでは、6弦の張力が落ちてもブリッジの位置が変わってしまうことがない、というわけです。なお、Wolfgang USAのブリッジ下はザグリ加工が施されていますが、これはフローティング設定のためではなく、ブリッジを落とし込む「ロー・セッティング」のためです。

Wolfgang USAでは、このFRTブリッジに「フロイドローズ1000(フロイドローズ・スペシャル)」が採用されています。ドイツ製の「フロイドローズ・オリジナル」のほうがグレードは上であり、ファンの間でも物議をかもす仕様です。しかしこれについては、ブリッジプレートがダイキャスト(鋳造)の「オリジナル」に対し、伝統的なプレス成型の「1000」という違い、また「1000」のほうが大胆なアーミングに対する耐性に優れるという判断が下った、というところが決め手となったと伝えられます。

現代音楽で必要な音と演奏性を突き詰めたギター

以上、EVHのギターをあらためて概観すると、

  • フェンダースケール(弦長5インチ)で22フレットの、硬質なカッチカチのネック
  • 全長はコンパクトだがサイズは小型化していない、取り回しの良い本体
  • ボディに直接マウントされる、2基のハムバッカー・ピックアップ
  • ボディに接したFRTには、Dチューナーが装着される

といったギターだということがわかります。こうした仕様は、現在のエディ氏が自分のサウンドや演奏に求めるものです。しかし力強く抜けの良いサウンドと高い演奏性や利便性には、ハードロック系に限らずさまざまな現代音楽で活躍できる柔軟性があります。

EVHでWolfgangの開発を始めるとき、目指したのは「エディ氏にとっての完璧なギター」を作ることではなかったと伝えられます。もちろん判断や検証はエディ氏の担当ですが、目指したのは最も耐久性があり、最も信頼性があり、最も弾きやすく、そして最も汎用性の高いギターでした。エディ氏がバンドで使用するために開発されたEVH版Wolfgangですが、レギュラーモデルはエディ氏の手を離れ、いろいろなギタリストの演奏を支える優秀なギターとして仕上がっているのです。

EVHギターのラインナップ

では、EVHのギターを一望してみましょう。シグネイチャーモデルにもなっているWolfgangがラインナップの中心で、名機のレプリカやスーパーストラトが後に続いています。

Wolfgangシリーズ

Wolfgang Special(左用あり)

EVH Wolfgang Special

「Wolfgangスペシャル」は、上位機種Wolfgang USAを踏まえた仕様でありながら、装飾を抑える、メキシコ工場で生産するなどの工夫で手に入りやすい価格を実現させたモデルです。

ボディこそバスウッドですが、グラファイトで補強された柾目メイプルネック、コンパウンド・ラジアス指板、ネック裏サテン塗装、EVH Wolfgangハムバッキング・ピックアップ、フロイドローズ「1000」ブリッジ、Dチューナーといった数々の基本仕様に加え、ボリュームポットはUSA同様に回転しやすい低摩擦、トーンポットは回転しにくい高摩擦という構成は、ほぼUSAと同様です。ただし、こちらではジャンボフレットが採用されています。

スペシャルはバリエーションが豊かで、指板にはメイプルとエボニーの2タイプあり、エディ氏の代名詞でもあるストライプ柄を含む合計10種のカラーバリエーションがあります。なお、左用モデルはエボニー指板、ステルスブラックに絞られます。

Limited Edition Wolfgang Special Sassafras

限定生産された「Wolfgangスペシャル・サッサフラス」は、その名の通りボディ材にサッサフラスを使用したモデルです。サッサフラスはブライトな高音域とクリーミーな中音域を持ち、1音1音が明瞭に響くトーンウッドとして注目されています。

1950年代にはアッシュ材の代わりとしてストラトキャスターのボディ材に使用されたことがあり、かのエリック・ジョンソン氏が愛用したストラト「ヴァージニア」のボディ材として特に有名です。

またこのボディ材に合わせ、ネック材と指板材には柾目のベイクドメイプルが使用されています。ベイクドメイプルは熱処理によって人工的に経年変化を起こした木材で、独特の落ち着いた色調に加え、軽やかでよく響く音響特性を持っています。

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Wolfgang WG Standard

EVH Wolfgang WG Standard

「WGスタンダード」は、フラットなボディトップを採用、Dチューナーと摩擦を調整したコントロールポットを非採用とすることで、さらなるコストパフォーマンスを実現したモデルです。手に入りやすい価格帯のモデルですが、ネック材と指板材にはベイクドメイプルが使用されており、またネックは上位機種と同様にグラファイトで補強されており、決して安っぽいギターではありません。

カラーバリエーションは7種あり、また化粧板でドレスアップしたバリエーションモデルも充実しており、選ぶ楽しさがあります。Dチューナーについては、後から取り付けることもできます。

Wolfgang WG Standard QM/ Standard Exotic

EVH Wolfgang WG Standard QM

「WG スタンダードQM(キルテッドメイプル)」および「WGスタンダード・エキゾチック」は、WGスタンダードのボディトップに化粧板とナチュラルバインディングでドレスアップしたモデルです。「QM」には5色、「エキゾチック」にはスポルテッドメイプル、ポプラバール、ジリコテの3種があります。


Wolfgang® WG Standard Exotic Demo
このギターを買う人は、恐らく全員ががっつり歪ませて弾くことでしょう。しかし、甘いクリーントーンにも深い魅力があります。

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Wolfgang USA

フラッグシップの「Wolfgang USA」には、はじめにチェックしたモデルと同じカラーバリエーションを持つ左用があり、またエディ氏の使用するギターと同じ仕様のシグネイチャーモデルがあります。

Wolfgang USA Edward Van Halen Signature

Edward Van Halen Signature

エディ氏と同仕様のシグネイチャーモデルは、バスウッドボディのトップにビッグリーフメイプル材を貼り付けた2層構造のボディ、このモデルにのみ採用されているアルニコIIIカスタムハムバッカー(フロント)、ノイズなくスパスパと音を切れるキルスイッチ、ストラップピン代わりのアイフック、といった仕様を特徴としており、アイフックに適合した革製ストラップが同梱されます。


EVH Wolfgang USA Edward Van Halen Signature Electric Guitar
ハードロックバンド「VAN HALEN」で使用するためのギターですが、どんなジャンルにでも使用できるサウンドです。古き良きハムバッカーサウンドから現代のディストーションサウンドを作り上げた偉人の、現時点での到達点がここにあります。

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5150シリーズ

5150 Deluxe、5150 Standard 上:5150 Deluxe
下:5150 Standard

「EVH 5150」は、アルバム「5150(1986年)」時代に使われていた「KRAMER(クレイマー)5150」を出発点にしたスーパーストラトです。標準的なストラトよりかなりスリムなボディ、そして「バナナヘッド」または「ホッケースティック」と言われるヘッド形状をオリジナルから受け継いでいますが、中身はしっかりEVHのフォーマットで仕上がっています。

柾目メイプルをグラファイトで補強したネック、コンパウンドラジアス指板とジャンボフレット、アルニコII使用のハムバッカー2基そのほか電気系、Dチューナーを取り付けたベタ付けセッティングのFRT、こうしたさまざまな特徴はWolfgangスペシャルと共通仕様です。とはいえこちらはネック接続にジョイントプレートを使用しているほか、ネックシェイプにも違いが設けられており、楽器としての個性の違いを楽しむことができます。

5150シリーズは、銘木の美しさを味わえる上位機種、ソリッドカラーの標準機、2タイプで展開しています。

  • 5150 Deluxe : ボディトップにキルテッドメイプルをあしらい、指板にエボニーを採用した高級モデル。
  • 5150 Standard : トップ材を非採用、メイプル指板の標準機。


ALL-NEW EVH 5150® SERIES STANDARD & DELUXE
個性的なギターであるには違いありませんが、ストラトタイプに慣れたギタリストにとっては受け入れやすいスタイルと言えるでしょう。

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Striped シリーズ

「ストライプ」シリーズは、エディ氏がこれまで愛用してきた歴代のメインギターを再現するシリーズです。レリック加工が施されたモデルもありますが、ルックスこそ再現しつつも中身はEVHのフォーマットに準じています。シリーズの中核になっているスーパーストラトタイプでは、

  • グラファイト補強ロッド内蔵、柾目メイプルネック、カスタム「C」シェイプ
  • コンパウンド・ラジアス指板、ジャンボフレット
  • バスウッドボディには、オリジナルに忠実なストライプ模様
  • 直付けハムバッカーをリアに1基、ボリュームポット1基
  • Dチューナー搭載、ベタ付けFRT

という基本仕様が共通しています。

Striped Series(左用あり)

EVH Striped

3つのカラーバリエーションがあるスーパーストラト「ストライプ・シリーズ」は、デビューアルバム時代に愛用していたモノトーンの通称「フランケンシュタイン」、次のアルバム時代に愛用していた黄色と黒の通称「バンブルビー」、アルバム「1984」時代に愛用していた赤い「フランケンシュタイン」それぞれの模様をしっかり再現しています。

模様は再現していますが、あくまでも新品のギターとして設計されています。ピックアップを外した痕やパーツを外したネジ穴などは再現されず、つるんとしたキレイな状態で出荷されます。なお、左用は赤いフランケンシュタインのみリリースされています。

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Striped Series 5150

EVH Striped 5150

「ストライプシリーズ5150」はボディやヘッドの形状が独特なので、上記「ストライプ・シリーズ」とは別のモデルという扱いです。アレンジを受けてレギュラーモデルになった「5150」は、ハムバッカー2基を備える汎用性を持っていました。しかしこちらの「ストライプシリーズ5150」はやはり、リアにハムバッカー1基という往年のエディ氏と同様の仕様です。


EVH Striped Series Electric Guitar Review
「ハムバッカー1基のみ」という潔い仕様は、ハード/ヘヴィ志向の音楽でしか使えないようないイメージがあります。しかし、本来ピックアップキャビティがあるはずだったところが埋まっていることにより、ジョイント部分の剛性が飛躍的に上がっているのは着目に値します。また現代ヘヴィ仕様では珍しく伝統的なヒール部により、ボディはしっかりネックを受け止めます。他のギターではなかなか味わえない、ソリッドな感触が得られるわけです。

Striped Series Franky

EVH Striped Franky

「ストライプシリーズ・フランキー」は、アルバム「1984」時代に愛用していた赤いフランケンシュタインを手本に、塗装へのダメージやネジ穴など子細まで再現した精巧なレプリカです。フロントのキャビティに残されたダミー・ピックアップ、センターのキャビティに残されたダミー・ピックアップセレクター、必要な面積にカットされたピックガードまでしっかり再現しています。これに激しいレリック加工を施すことて、本物と見分けがつかないほどの貫禄のあるギターに仕上がっています。

Striped Series SHARK

EVH Striped SHARK

「ストライプシリーズ・シャーク」は、アッシュボディ、セットネック、弦長24.75インチといった仕様が採用されている、全EVHラインナップのなかでも異色の存在です。エクスプローラー・タイプのボディを大胆にカットしたボディ形状、半分ずつカラーの異なるペグ、旧式の「ハーモニカ・ブリッジ」など、アルバム「Women & Children First(邦題:「暗黒の掟」)」時代のメイン機をしっかり再現しています。


以上、EVHのギターについてチェックしていきました。エディ氏というパーソナリティを軸としているブランドだけに、ポイントを絞ったラインナップが作られています。しなしギター本体のみに注目すると、他のどのブランドとも違うアイデンティティを持った、個性的なギターだと言えるでしょう。VAN HALENのファンならなおさら、ファンでなくても、むしろ知らなくても、ぜひ手にとって感触を確かめてみてください。

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