エレキギターの総合情報サイト
さてここからは、初心者向けの教則本をある程度修了して、何曲か弾けるようになった人、何曲も弾けるようになって、さらにステップアップしたい人、新しいスキルを身につけたい人などに向けた、いろいろな目的に合わせた教則本を紹介していきます。電子書籍版が出ているものは、出先でちょっと練習するのにも良好です。
112ページ、八幡謙介著、初版発行2009/10/2
新進気鋭のライター、八幡謙介氏のデビュー作。ギターの演奏には「リラックスしたフォームを」とよく言われるけれど、具体的にどうやったらいいのか、テクニカルなプレイには必須となる「親指の屈伸を利用したピッキング」、なかなかうまく使えない左手小指をわざわざ使わない「三本指奏法」など、多くの達人たちのプレイを研究した筆者による、新発想の教則本となっています。「脱力奏法」ができれば、スピードも安定性もはるかに向上できます。なお、「外伝」として「速弾き・スウィープの身体操作」も発売中です。
176ページ、養父貴 著、初版発行 2017/2/24
ギター上達のために必要な知識を、機材、テクニック、リズムのみならずバンド活動やメンタルな部分まで含めて紹介する、総合的なアドバイス本です。しかしながら一般論に終始したヌルい内容ではなく、著者の考え方がしっかり打ち出されていて説得力があり、軽妙な言い回しが読みやすい良書です。
ロックでもジャズでもポップスでも、特に洋楽のアーティストは「ブルースフィーリング」を豊かに持っていて、ココが洋楽とJ-Pop/J-Rockとの大きな違いとなっています。実際に「ブルースとは何か」を学んでみると、それがどういったものかが分かってくるにちがいありません。
160ページ、山口和也著、初版発行2017/6/19
ブルースを学びたい人に向けて、さまざまなグルーヴ、演奏技法、フレーズの作り方を学ぶことができる66曲のブルースが用意されています。ブルースを主体としながらも、ファンキーなものやジャジーなものまで網羅していますので、全方位的にギターの腕前を上げることができます。
ブルースでギターのテクニックとセンスを上達させよう!
バッキングやリードにおける「ブルースっぽさ」を、存分に味わうことができそうですね。
ロベン・フォード著、初版発行2003/12/19
知る人ぞ知る達人プレイヤー、ロベン・フォード氏が自ら解説するブルースの指南書です。付属CDではロベン・フォード氏が解説してくれており、英語で話している内容は教則本で日本語に翻訳されています。ファンならばマストバイの一冊ですが、オーソドックスなフレーズからこじゃれたフレーズ、バッキングの手法まで網羅されているので、ペンタトニックスケールがある程度使いこなせている人のスキルアップにはちょうどいい内容です。
Robben Ford – Please set a date en live dans les Nocturnes de Georges Lang sur RTL. – RTL – RTL
著者のロベン・フォード先生による、テレキャスターでの弾き語り。無伴奏でこのノリと味こそ、知る人ぞ知る達人の演奏です。
ロックやポップスで活躍する多くのギターヒーローが、ジャズからいろいろなことを学んでいます。ジャズは大人っぽくてかっこいいので、1ネタだけでも持っていると嬉しいですよね。
72ページ、菅野義孝著、 初版発行2013/5/27
これからジャズに挑戦してみようという人のための、ジャズギター入門書です。シンプルなフレーズを繰り返し練習することで、だんだん使いこなせるようになっていきます。本書はシリーズ化しており、アドリブやソロギター、黄金コード進行への対応などさまざまなテーマのものが発行されています。
72ページ、ポール・ムッソ著、初版発行2007/7/10
ウォーキングベースを弾きながらコードを響かせる、ジャズやブルースのプレイヤーが良くやる「ウマいヒトっぽい演奏」の手法「のみ」に絞った一冊。ブルース、ラテン、ボサ・ノヴァなどのジャンルをカバーしており、伴奏のネタをひとつ確実に増やすことができます。
256ページ、納浩一著、初版発行2010/11/15
ジャズ・プレイヤーの間で「黒本」と呼ばれている、ジャズのスタンダード曲集です。ジャズのセッションでは必携の書であり、日本国内で活動しているほとんどのジャズプレイヤーがこの本を持っている、あるいは利用したことがあると言われています。ピアノの人もベースの人も同じ本を使用しますからTAB譜などはなく、内容は全て「音符」です。1コーラスしか書かれていないシンプルな譜面から、いかにして豊かな音楽表現をつむぎだすか、ジャズの醍醐味のひとつです。
「ボサ・ノヴァ(ボサノバ)」は、サンバとジャズを融合させたブラジル発祥の音楽です。本来クラシックギター(ガットギター)を使用するジャンルですが、ジャズプレイヤーを中心に、エレキギターで演奏されることも多くあります。
80ページ、秋野直人著、初版発行2015/3/24
ギターの初心者に向け、楽器の構え方やチューニングの仕方など基本的なことや代表的なコードとリズムを紹介しており、ボサ・ノヴァの代表曲を練習できます。J-popをボサ・ノヴァにアレンジした収録曲もあり、「ポルトガル語で歌ってみよう」なんて課題もあって、ボサ・ノヴァの手法を楽しく習得することができます。
Tom Jobim – Ao Vivo em Montreal – Samba de uma nota só
「超カンタン!!25分で弾けるボサノバ・ギター 誰でもカンタンにボサノバが弾ける」収録曲で、英語名は「One note Samba(1音のサンバ)」です。作曲者アントニオ・カルロス・ジョビン(トム・ジョビン)氏はボサ・ノヴァを作り上げた功労者の一人で、本国のブラジル最大の観光都市リオデジャネイロには、その功績をたたえる「アントニオ・カルロス・ジョビン国際空港」が存在します
88ページ、鳩山薫 監修、初版発行2014/10/27
アントニオ・カルロス・ジョビン氏が作詞作曲、ジョアン・ジルベルト氏が歌い、また演奏した名曲を10曲集め、分析を加えた楽譜集です。ポルトガル語の歌詞も揃っており、CDでは全部の模範演奏を聞くことができます。理論書ではないので「どうしてこうなっているのか」までの解説はありませんが、名手の演奏をそのまま身につけることで、カラダでボサ・ノヴァを覚えることができます。
はじめてのカッティング練習【ギター博士のレッスン】 Cutting Lesson「カッティングの練習」より。
「カッティングがウマい」ギタリストは、リズムがしっかりしているからソロを弾いてもかっこイイです。
160ページ分、山口 和也 著、初版発行2013/7/12
「ファンク系カッティング」というキーワードで、16ビート、シンコペーションといった基本から、単音カッティング、オクターブや複音系カッティング、16ビート・シャッフルなど突っ込んだ内容までを網羅しています。本書の特徴は「ドラムのパート譜が載っている」ことです。ファンクのカッティングはギター単体では成立せず、リズム体との組み合わせによってはじめて成立するからです。他のパートの存在を意識した演奏ができると、バンドマンとしての腕前がグングン上がります。
ジェフ・タメリアー著、初版発行2017/4/20
著者のジェフ・タメリアー氏は、ファンクの代表的バンド「タワー・オブ・パワー(TOP)」に所属していたギタリストです。本書はインタビュー形式での演奏のポイントや奏法解説で構成され、収録曲にはTOPの4曲と本書のための4曲があり、ファンク・ギターの真髄を学ぶことができます。
Tower of Power “What Is Hip?” [Official Audio]
「ジェフ・タメリアー TOWER OF POWER ファンク・ギター」収録曲のひとつ。TOPのベスト版にも入っている代表曲です。
オリジナル曲を作ったりアレンジをしたりする上で、「マンネリ化」は最も避けたいところです。とくにバッキング(伴奏)の手法は豊かに持っているに越したことはありません。また、歌モノならばギターの主な仕事はバッキングであり、実力とセンスが問われます。好きなアーティストの曲を洗いざらい分析して身につけていくのもいいですが、たくさんの用例を収めた「ネタ帳」を持つと、それまで知りえなかった分野の手法に触れることができますよ。
144ページ、浦田康宏著、初版発行2014/12/15
バッキングをリフ、ストローク、カッティング、アルペジオ、コンピングという5つのカテゴリーに分け、ロック、メタル、ブルース、R&B、カントリー、フォーク、ジャズ、ラテンなどさまざまなジャンルで、合計250もの用例を収めたサンプル・フレーズ集です。収録されている用例を参考にすれば、自分なりのバッキングを作ることもできます。
160ページ、ヨアヒム・フォーゲル著、初版発行2001/7/31
チャック・ベリー氏、ジミ・ヘンドリックス氏、キース・リチャーズ氏、ジミー・ペイジ氏、エドワード・ヴァン・ヘイレン氏、ポール・ジャクソン・Jr.氏、プリンス氏など、音楽史において重要な意味を持つ名だたる名手のバッキングフレーズを、合計240例紹介しています。ジャンルはロックンロール、ロカビリー、ファンク/ソウル、ハードロック、メタル、ジャズなど大変幅広く、ネタ帳としても、また音楽的な見識を広げるための起爆剤としても意義のある一冊です。この本が発行された時にはまだ生まれていなかった人も多いであろう古い本ですが、現代の音楽シーンで活躍している達人プレイヤーはたいがいこのあたりのアーティストの演奏をしっかりチェックしているものです。
96ページ、小林信一著、初版発行2014/7/24
著者の「地獄シリーズ」は、速いこと、テクニカルであること、メカニカルであることのカッコよさを世に提唱した革命的な教則本ですが、その難しさのあまり速弾きにあこがれるギタリストの多くを「挫折という地獄」に送りこんでいった問題作でもあります。本書はシリーズ開始10周年にして通算10作目となる記念すべき1冊で、速弾きをやさしく解説する「地獄ギター・シリーズ史上最も簡単」な教則となっています。本書のために書き下ろされた各練習フレーズや収録曲は「著者のギター愛が強く感じられる」と言われるクオリティで、楽しく練習を続けることができます。とはいえ終盤にはかなりレベルが上がりますから、農業でもやるつもりで年月をかけて続けてみてください。
ギタリストにとって「音楽理論」は、「知らないと何となく不安なもの」ナンバー1に君臨し続けています。知らなくても音楽はできるしスーパーギタリストの全員が音楽理論に通じているわけでもありませんが、コードネームと押さえ方の関係が分かったり、唐突に登場する変なコードの意味が分かったり、コード進行を見ただけでキーや使えるスケールが分かったりするのは、かなり嬉しい体験ですよ。
いちむらまさき著、初版発行2015/6/19
ギターをやっていると「いったいどれだけコードを覚えればいいのか」と悩んでしまいませんか?本書はギターのコードを「7つのルール」で考えていくことで、600ものコードを自分で導き出せるようになることができる指南書です。各コードの活用方法と共に、その裏付けになっている音楽理論の紹介もされているので、本格的に音楽理論を勉強する前に予備知識を仕入れることもできます。
239ページ、宮脇俊郎著、初版発行2008/11/25
「なぜ理論を学ぶのか?」「 五線譜を読むにはどうすればいいのか?」「 コードとは何?」 そういった素朴な疑問に、ギター教則本の第一人者、宮脇俊郎氏が独特の軽妙な語り口で解説してくれる理論書です。「基礎の基礎だけを徹底的に解説する」をコンセプトにしており、音楽理論に興味がわいてきたという人から、いままで音楽理論の勉強で何度も辛酸をなめた人まで、本当に最後まで読むことができる入門書になっています。
278ページ、北川祐著、初版発行2004/12/22
ポップスで使用される音楽理論をイチから徹底的に解説した、音楽理論解説書の定番。音楽教室のプロ養成科で教材に指定されることも多く、音楽理論に関する内容は余すことなく網羅されています。ただしそれゆえに、この本で勉強するためにはちゃんとした指導者のレクチャーを受ける必要があるでしょう。一人で読んでいると睡魔に襲われる、恐ろしい本でもあります。なお、理解を促進させるための「音楽理論ワークブック」も発行されています。
264ページ、渡辺貞夫著、初版発行 2004/7/1
著者の渡辺貞夫氏は、「ナベサダ」の愛称で知られる日本のトップアーティストです。本書は氏が音楽留学で学んだジャズの音楽理論をまとめたもので、これによってジャズの手法が日本に持ち込まれ、「和製ジャズのモダン化が進んだ」と言われている歴史的に重要な書物です(初版が最近なのは、第4版だから)。プロも愛読するような本なので独学では難しいかもしれませんが、教室の先生やジャズをたしなんでいる知り合いにいろいろ質問することができれば、これ一冊で音楽理論をしっかり勉強できるようになります。
アドリブをができるようになるための知識やフレーズを収めた教則本は、各ジャンルでいろいろなものが発行されています。フレーズ集はスケールの用例やジャンルの理解を進めるために必要なものですが、ここではアドリブの考え方を解説している指南書を紹介します。
96ページ、八幡謙介著、初版発行2013/4/11
アドリブをやってみたいけどやり方が分からないとか、やってみたけどなかなかできないなど、アドリブに関する悩みを解消してくれる入門書です。フレーズを覚えるばかりではなかなかできた実感が得られない「アドリブ」をテーマに、どう考えてアプローチするべきか、どうやってフレーズを崩すのか、セッションでは何を思えばいいのかなど、独特の論調で分かりやすく解説されています。アドリブというと敷居が高い印象ですが、この本では極めて簡単なフレーズを使っているので「難しくて弾けない(泣」となることはほぼなく、アドリブの考え方をしっかりインストールすることができます。
Going Down The Road Feeling Bad (Live on Letterman)
現代の達人と呼び声高いジョン・メイヤー氏。ギターもボーカルも一流ですね。このようなギタリストになるための、ギターを弾きながら歌う「ギターボーカル」のための教則本には「コレ!」といったものがないのが現状です。
ギターを構える姿勢は若干猫背になりますから、「背筋を伸ばして胸を張る」のを基本としている「ボーカルの発声法」が使えません。常に顔をマイクに向けてギターを弾かなければならないし、「歌わないと弾けるのに、歌うと弾けない病」をどうやって治療すればいいのか、なかなか難しい問題です。
ギターボーカルにはギターボーカル独特の悩みや解決法があるはずで、ギターだけ、あるいはボーカルだけトレーニングしてもなかなかうまくいかないものです。しかしながら、ギターの教則やボーカルの教則本はたくさん出版されているのに、残念ながら「ギターボーカル向け」という教則本はありません(出版社の皆さん、ビジネスチャンスですよ!)。
ただ、ギターボーカルには「リズムを演奏しながら歌う」ということが義務付けられますから、リズムについて深く研究する必要があります。そんなわけですから、ここではリズムを深~く考えるための書籍を紹介します。
448ページ、友寄隆哉著、初版発行2014/2/7
「何年、何十年と黒人音楽を聴いていてもそのリズムが真似できないならば、聴くだけではもはや黒人ミュージシャンのようなリズム感を手に入れるのは困難だ」という考えから、本書ではかなりの文章量で、またあらゆる角度からリズムについて考しています。それこそ人種ごとに違う立ち居ふるまいから言語、武道の奥義に至るまで、リズムに通じるさまざまな分析や考察が紹介されます。非常に分厚い本ですから、まずは目次から、興味を引いたものをかいつまんで読んでいくとよいでしょう。
以上、いろいろな教則本を紹介していきました。読んだだけでギターがグングン巧くなるなんてウマい話はありませんから、読んだことをしっかり実践して、ひとつひとつ確実に身につけていってください。そこで重要なのが、「本当にできているかどうかは、自分ではなかなか分からない」ということです。
できたかどうかを自分で実感できる人はいいですが、課題の理解度やテクニックの習得について、なかなか自分に「合格」は与えられないという人も多いことでしょう。ギター教室の先生やバンドメンバーなど、誰かに演奏を見てもらって、できているかできていないかを判定してもらえれば、練習はぐんとはかどります。
※当サイトではアフィリエイトプログラムを利用して商品を紹介しています。
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