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【ワウワウ】と人間の声のように鳴り、「ギターを歌わせるエフェクター」「感情に最も近いエフェクト」と言われるのがワウ・ペダルです。エレキギターだけでなくベースやキーボードなどに使用されることもあり、定番機種からハイエンドモデルまで種類も豊富。有名な CRYBABY ワウにもいくつかのラインナップがあり、一見するだけではそれぞれどんな音色なのかはわかりませんね。
そこで今回、ワウをリリースする代表的なブランド「VOX」「Dunlop」「Morley」3社のワウの中からそれぞれ1台をピックアップし、ギター博士がまったく同じフレーズを弾いてみて各社のワウの特徴を比較してみました!
「ワウペダルが欲しい、しかしどれを選べばいいかわからない」というワウ初心者は要チェックです!!
まずは今回比較するのに用いた3社のワウ・ペダルを紹介します。
世界初のワウ・ペダルを生み出した VOX。スタンダードなワウ・ペダルともいえる VOX ワウのラインナップは「V847-A」「V845」「V846 HW」の3種類。
今回使用する V846 HW は、伝説的ロックフェス【ウッドストック】でのジミ・ヘンドリックスによるアメリカ合衆国・国歌の演奏で使用した V846 を、トゥルーバイパスなど現代的なニーズに対応/厳選したパーツとハンド・ワイヤード配線によって低ノイズ化が計られた復刻版ワウ。
高級感あるルックスのモデルです!
1966年に初登場、クライベイビーの呼び名で有名なのが Jim Dunlop のワウ。ラインナップは「GCB-95」「GCB-95F」「GCB-95Q」の他に有名ギタリストのシグネイチャーモデルが数多く登場しています。
今回使用する「GCB-95F」は、スタンダード・モデルである GCB-95 に比べてより低音域が強調されたモデル。
ギター博士が所有している GCB-95F はかなり年季が入っていますね!
VOX、クライベイビーの後発ワウとして登場した Morley、スティーブ・ヴァイが使用したことで一躍その名を知らしめたワウ・ペダルです。
光センサーによって可変幅を感知するという方法によって低ノイズかつスムーズなワウを実現、バネ式でペダルから足を離すとペダルが戻ってOFFになる機能など、それまでのワウにはなかった革新的な機能を搭載、
今回使用する MAVERICK は、Morleyのペダルシリーズの中でも最小サイズで使い回しの良いモデルです。
Sadowsky Metroline R1 CUSTOM
使用したエレキギターはサドウスキーの Metroline R1 CUSTOM。
ギターはアンプには通さず、パソコンにオーディオインターフェイス経由で繋いで生音を収録、アンプシミュレーターでクリーントーンと歪み2種類のサウンドを作り、それぞれ3つのワウをかけくらべてみました。
クリーントーン、リードトーンそれぞれのフレーズはまったく同じなので比較しやすいと思います!
V846 HW は、例えるなら「チャカポコ」と言うような、これぞファンク!と言うような、ザ・ファンキー・サウンド。
GCB-95F は、例えるなら「ウォウウォウ」と言った、ダーティーでアシッドなサウンド。
Maverickは、GCB-95Fのようなダーティな感じがない、スムース&クリーンなサウンドじゃな。
V846 HW は、かかとの側に踏み込んでもブーミーになりすぎない。リードギターでも使いやすいワウじゃな。
GCB-95F は、かかり方がエグく、太さがあるのぅ。低音が効いた歪みサウンドだとブーミーに聞こえる時があると感じたゾ。
Maverickは、かかり方がわかりやすい!クリーントーンで弾いた時よりも歪ませて弾いた時のほうがマッチしていると感じたゾ。
3つのワウを聴き比べてみて、いかがでしょうか。ギター博士の感想も踏まえてそれぞれのワウを評価してみました。
V846 HW は、プリント基板を使用せず職人の高い技術力によるタレットボード・ハンド・ワイヤード配線、ヴィンテージ仕様のHaloタイプ・インダクター、純国産・釜屋電機製カーボン・コンポジット抵抗、トゥルーバイパス回路など、徹底的にこだわり抜いたパーツを使用。VOX 社の本気が伺えるモデルですね。
ON/OFF スイッチが少し硬いと感じるかもしれませんが、立って演奏するには問題ありません。
ノイズが少なくワウのかかり方も上品、3つのワウの中でももっとも高品位なサウンドと言えます。ルックスに高級感があるのも Good。
ワウ初心者から慣れている人でも満足できるスタンダードな一台。
ただし電池対応のみ、アダプターには非対応です。
VOX ワウと並んで世界的な定番ワウである CRYBABY。GCB-95F は CRYBABY シリーズの中でも最も「エグい」音が特徴のモデルですね。VOX ワウに比べても可変域が広くブーミーな低音と派手なかかり方が特徴で、とにかくダーティーに荒々しくロックなワウ・プレイをしたい人におすすめできるモデルです。
ベーシックなサウンドを求めるなら「GCB-95」、周波数帯域を調節/踏込時のみにエフェクトがオンになる「95Q」、6段階の周波数幅切り替えが可能な「535Q」、そして有名ギタリストのシグネイチャーモデルと、豊富なラインナップもチェックしてみるといいかもしれません。
Maverick は。先に紹介した2つのワウよりも小さくコンパクト・サイズでエフェクターボードにも組み込みやすい、踏んでいる間だけオンになるスイッチレス仕様、クラブ・ミュージック的なアプローチにも使用できるスムースなサウンドなど、VOX/クライベイビーのワウにはない魅力をしっかりと持っているモデルです。
スイッチレス仕様なので使いやすいのですが、オン時は常に動かしていないとオフになってしまう、というのがポイントですね。
V846 HW | GCB-95F | Maverick | |
電源 | 9V電池 | 9V電池、アダプター | 9V電池、アダプター |
寸法 WxLxH | 102 x 253 x 80 mm | 102 x 280 x 64 mm | 114 × 171 x 88 mm |
重量 | 1.3 kg | 1.7 kg | 0.92 kg |
発売日 | 2011年 | 2007年 | 2010年11月 |
Jim Dunlop CRYBABY GCB-95F – Supernice!エフェクター
VOX V846 HW – Supernice!エフェクター
Morley Maverick – Supernice!エフェクター
以上で今回のレビューは終了です。3つのワウは価格帯も同程度で、それぞれに魅力を備えているモデルでした。
今回はスタンダードとも言える3社のワウを比較しましたが、より機能が充実した高級なハイエンド・ワウ・ペダルも存在しますので、気になる人はチェックしてみるといいかもしれませんね。
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