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メジャースケールの4番目の音から並び替えると、リディアンスケール(Lydian Scale)となります。
メジャー3度(長3度)を含むため「メジャー系スケール」に分類されます。
インターバル構成は1-2-3-♯4-5-6-7です。
例えばCリディアンの構成音は C–D–E–F♯–G–A–B で、Cメジャースケール C–D–E–F–G–A–B と比べると4番目の音(F)がF♯に変わっていることがわかります。
メジャースケールが完全4度(P4)を持つのに対し、リディアンスケールは増4度(♯4, または♯11)を持ちます。
この1音の違いがリディアンを特徴付けるポイントです。
メジャースケールでは4度音がしばしば“不協和”とされ回避されますが、リディアンでは増4度を含むことで意外性と明るさが加わります。
リディアンスケールの音階
リディアン・モードで組まれるダイアトニック・コードでは、II(長二度上)にメジャーコードが現れる点が特筆されます。
例えばCリディアンでは、通常のCメジャーキーならDmになる II がDメジャーになります(Dコードの構成音D-F♯-AにF♯=♯4が含まれる)。
このⅠ–Ⅱの並び(C–Dメジャーなど)はリディアン特有の明るい高揚感を生み、モード感を強調する進行としてよく使われます。
トニックをベースに据えたⅠ–Ⅱ/Ⅰ反復は、モード感(浮遊感)を維持したまま展開できるため作曲・編曲で重宝されます。
リディアン・モードの魅力は、多くのプロギタリストが実証しています。
なかでもジョー・サトリアーニやスティーブ・ヴァイはリディアン愛用者として有名で、1980年代以降このモードをギターソロや作曲に積極的に取り入れたことで、多くのロック/フュージョン系ギタリストに影響を与えました。
ジョー・サトリアーニでは「Flying in a Blue Dream」が代表的で、曲全体がCリディアンを軸に展開され浮遊感たっぷりのサウンドを作り出しています。イントロのアルペジオからすでに♯11音(1弦2フレットのF♯)が鳴らされており、これが曲のムードを決定付けています。
リディアン♭7(リディアン・フラットセブンス)スケールは、その名の通りリディアンの第7音を半音下げた音階です。
リディアン・モードの明るさにドミナント7thの要素である土臭さを加えたようなサウンドになります。
リディアン♭7はドミナント7th系のコード上で使われます。
特に解決しないドミナントモーション(裏コードや♭II7など、一時的なV7)に対するアプローチとして定番で、不安定さを和らげつつ独特の色彩を与えます。
リディアン・スケールの指板上のパターンは、基本的にメジャースケールのポジションを流用できます。
4番目の音をすべて♯4に置き換えるだけで、そのキーのリディアン・スケールが得られます。
スケール練習をするときは、各ポジション内における増4度(♯4)の位置を常に意識しましょう。
リディアンであることを明示したい時はこの♯4をフレーズの中で積極的に聞かせると良いでしょう。
ギター博士「何ぢゃこの感覚は?!言葉に言い表せない不思議な雰囲気ぢゃ!!」
7小節目の音使い、「M7」「#11」「M7」「ルート」の音を中心にフレーズすることで面白い世界観を出しているとのこと。リディアンスケールはメジャースケールの4番目の音(IV)をシャープさせただけの音階です。この4番目の音 = 11th の音を意識してフレージングすることで、よりリディアンらしさを演出することができますね。
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