Caparisonのギターについて

[記事公開日]2017/8/13 [最終更新日]2025/9/2
[編集者]神崎聡

「キャパリソン(Caparison)」は、攻撃的な外観と太く美しいサウンドで、ヘヴィ系のアーティストを中心に広く支持されている高級ギターブランドです。海外アーティストに愛用者が多いことから海外のブランドだと思われがちですが、日本で作られる日本発祥のブランドです。今回は、このキャパリソンに注目してみましょう。


  1. キャパリソンの沿革
  2. キャパリソン・ギターの特徴
  3. キャパリソンのラインナップ


GACKT / サクラ、散ル・・・
ギタリストCHACHAMARU氏は、キャパリソンのデビュー作「ホルス(Horus)」の開発に携わりました。現在では主にGACKT氏のバンドGACKT-Jobのバンドマスターとして活躍しており、日本で最も「違いが分かる男」と言われるGACKT氏からは、「日本で3本の指に入るギタリスト」と高く評価されています。

キャパリソンの沿革

キャパリソンは1995年、株式会社共和商会によりデザイナー菅野到(かんのいたる)氏を中心に設立されました。菅野氏は共和商会で日本製ジャクソンの設計に携わっており、「ギターの設計図が10ページにわたる数式で埋まっている」と言われるジャクソンのギター製作ノウハウを深く習得していました。
ところが権利関係の都合で「ジャクソン」のブランド名を使用することができなくなり、共和商会はジャクソンから撤退します。そこで新規ブランドとして立ち上げられたのが、キャパリソンです。

中低域が豊かに響くよう計算されて作られたキャパリソンは、ダウンチューニングを多用するヨーロッパのヘヴィミュージック・シーンにマッチし、まず欧米でヒットします。
共和商会は2011年に破産して全業務終了となりましたが、同年キャパリソンのブランドをイギリスの企業が買収、イギリスの「キャパリソン・ギターカンパニー」が本社、菅野氏が在籍する「キャパリソン・ギターデザイン」社が東京で設計し、日本の工場で生産する、という態勢となって、引き続き上質なギターをリリースし続けています。

キャパリソン・ギターの特徴

キャパリソンのギターは、ジャクソンを知り尽くす菅野氏が「国産ジャクソンのニューモデルとしてリリースするつもりで考えていた」というだけあって、ジャクソンの持つ特徴の多くを継承しています。そこに数々のオリジナル要素が吹き込まれ、オリジナルギターブランド「キャパリソン」のアイデンティティが確立されています。

キャパリソンでは一貫して「デザイン」という言葉を使いますが、これはルックス的なものだけでなく、設計も含んだ総合的な表現です。キャパリソンは「音を追求した結果、優れた形体が完成する」という哲学のもと、ネックのジョイント法やボディ構造、塗装やピックアップにいたるまで、「存在感を持った豊かなギターサウンド」を第一に目指した設計をしています。

「全モデルがプロ仕様」というラインナップになっており、プロミュージシャンがそのまま仕事場に持っていくことのできる高いクオリティで出荷されますが、プロミュージシャンに渡すギターと通常モデルとの間に区別は無く、アーティストが使用しているギターと同じものを手に入れることができます。

一目でそれと分かるヘッド形状

キャパリソン・ギターのヘッド Horus-M3のヘッド

外観上の最も大きな特徴は「デビルズ・テール(Devil’s Tail=悪魔の尻尾)」と呼ばれるヘッド形状で、現在のラインナップでは全モデルに採用されています。ギターのヘッド形状は、ブランドのアイデンティティをもっとも雄弁に物語る重要なポイントです。
リバース・ヘッド的なスタイルを基本とする「デビルズ・テール」ヘッドはかなり独特で、シンプルにまとまったデザインでありながらも一目でキャパリソンだと分かります。デビルズ・テールの鋭角部分は、ギターを構えた時にちょうど天を向き、天を目指す、あるいは天に仇なすような形になります。まさにロック的なアイデンティティを体現した、ギタリストの感性を刺激する秀逸なデザインと言えるでしょう。

全てのモデルでヘッド角はキャパリソンが理想とする「15度」と決まっており、ナットにしっかりと弦の張力がかかることで張りのある弦振動が得られます。またストリングガイドやテンションバーを必要としない、スッキリとした印象になります。

現行モデルでは全機種で「Pro. Black」塗装が施されます。キャパリソンの「プロ塗装」は、塗料に細かい粒子を混ぜてキラキラとした光沢を持たせるものです。しかしこれはルックスのためだけでなく、鳴りにくい重い塗装膜によってヘッド部の余計な振動を制御する効果があります

斬新な「クロック・インレイ」

指板を彩る「クロック・インレイ」は文字通り時計をかたどっており、1フレットは1時、3フレットは3時というように、各ポジションを時刻で表わす「遊び心」を感じさせるデザインになっています。

  • 名称が一般化したドットやブロック、トラペゾイド(台形)
  • ブランドを象徴するシャークフィン(ジャクソン)やツリー・オブ・ライフ(アイバニーズ)

など、このクロック・インレイのように名称が定着しているものはデザインが洗練され、完成されています。

また指板インレイにおいて、「斜めの楕円形」はクロック・インレイの他にほぼ例がありません。遠くから見て文字盤が読めなくてもクロック・インレイだと判別が付きますから、先述「デビルズ・テール」ヘッド形状と併せてキャパリソンの重要な個性となっています。

スムーズなプレイを支えるネック

Brocken FX-WMのボディ裏側 Brocken FX-WMのボディ裏

ナット地点で300Rから最終フレット地点で400Rまで変化する「コニカル・フィンガーボード(=円錐指板、コンパウンド・ラジアス指板)」、ジャンボフレット採用、という仕様はジャクソンの影響を色濃く反映させているポイントです。円錐指板は弦高を下げるセッティングに特に有利な設計で、押弦に有利なジャンボフレットと相まって、テクニカルな演奏を強力にバックアップします。

ナット幅の比較

ナット幅においては、ヘヴィ/テクニカル志向のギターとしてはちょっと個性的なコンセプトが感じられます。ライバルのギターと比べてみましょう。

項目 Caparison Jackson Ibanez
6弦 42mm 42.8mm 43mm
7弦 49mm 47.6mm 48mm
8弦 54mm 55mm 55mm

表:ヘヴィ系3社のナット幅比較

キャパリソンは全モデル共通してこの数値です。ジャクソンはJSシリーズのディンキー、アイバニーズはPrestageシリーズのRGの数値を使用しています。キャパリソンは6弦と8弦で比較的狭く、7弦で比較的広いナット幅が採用されているのが分かりますね。

6弦のナット幅42mmはフェンダーに近く、コード弾きのミュートやチョーキングなどで、日本人が親指を出してネックを握る時に有利に働きます。特にキャパリソンでは、6弦モデルのみ低いポジションでDシェイプ、高いポジションでCシェイプへと変化するネックグリップを採用しています。低いポジションでは親指を出して演奏しやすく、高いポジションでは親指の位置に自由度が高くなるような設計です。

7弦では親指をミュートに使用することがほぼないことから、ネックの幅を広く取っています。幅の広いネックはハンマリングやプリングなど左手の技を使用する際に有利になるほか、木材量が増すのでネックの剛性や音響特性が向上します。いっぽう8弦では弦間を若干狭くすることで、演奏性の向上を図っているようです。

ネック厚みの比較

ネックの厚みに対しても独自のコンセプトが見られ、単純に薄さを追求するということはなく、また厚ければいいという考えでもありません。そんなわけで、他のブランドの製品と比べてみましょう。

キャパリソン
多弦を含む全モデル
Ibanez RG
Wizard HP
Gibson Les Paul Standard 2017 HP (Slim Taper) Les Paul Traditional 2017 T (Standard)
1フレット 21.0mm 18mm 20.32mm 20.777mm
12フレット 22.0mm 20mm 22.225mm 24.46mm

表:各ギターにおける、1フレット地点および12フレット地点でのネックの厚み

キャパリソンは多弦を含む全ラインナップで、ネックの厚みが共通しています。アイバニーズのRGがここまで薄いネックにこだわっているのも凄いところですが、ギブソンとの比較では面白いことが分かります。キャパリソンのネックは1フレット地点において、ギブソンよりも厚くなっているのですが、12フレット地点まで来るとギブソンより薄くなっています。比較的オーソドックスなネックのギターからキャパリソンに持ち替えると、ハイポジションに行くにつれてネックが薄くなっていくような錯覚を覚えることでしょう。

キャパリソンのネックは、低いポジションではガッシリと握れる頼もしさがあり、高いポジションではテクニカルな演奏をサポートする薄さがある、というバランスを狙って設計されているのが分かりますね。

音を追求するネックジョイント

キャパリソン・ギターのネックジョイント Brocken FX-WMのネックジョイント

ネックのジョイント法には深いこだわりがあり、デタッチャブル、スルーネックそれぞれの理想的な音を追求した設計となっています。ジョイント部分の設計は音程の正確さやチューニングの安定においても重要なポイントで、キャパリソンのネックジョイントは演奏性を考慮しながらもネックの剛性や安定性まで計算されいます。

そのためデタッチャブルネックでは接合部分を大きめに取り、かつセットネック並のタイトさで成形されます。「ネックジョイントにシムを必要としない」のは、もはや国産エレキギターでは当たり前の水準とすら考えられていますが、当然キャパリソンでもシムを使用せず、キッチリとジョイントされます。

スルーネックにおいては、いたずらに滑らかな成形に走ることなく、デタッチャブル同様にしっかりとヒールを立たせています。低音をくっきりと立たそうと思ったら、ヒール部分には十分な厚みが必要です。ヒールにしっかりとした存在感がありますが、深いカッタウェイを施すことで、27フレットまで余裕で手が届くほどの演奏性が達成されています。

スルーネックモデルのジョイント部はフィニッシュも見どころで、ボディのグロス(つやあり)塗装からネックのオイルフィニッシュへと、自然に変化していきます。

考え抜かれたボディ構造

「ハイポジションで特に顕著な演奏性」、「抱えた時のバランスの良さ」を大きな売りにしているキャパリソンのボディですが、モデルごとに目指すサウンドを得るため、さまざまな工夫が凝らされています。

M3

「M3」は、デタッチャブルネックモデルに採用されるボディ構造です。ネックとほぼ同じ幅のメイプル材を中央に配し、両サイドからマホガニー材で挟むことで、「マホガニー+メイプル+マホガニー」というように「M」で始まる材木が3つ並ぶことになります。中央のメイプル材がメイプルネックとジョイントされることで、「疑似スルーネック」的な豊かなサスティンを持ちながら、ネジ留め方式の立ち上がりの速さも兼ね備えています。

採用モデル

  • DELLINGER-M3 MJR MICHAEL J. ROMEO SIGNATURE
  • DELLINGER PROMINENCE/DELLINGER 7 PROMINENCE
  • HORUS-M3

WM

「WM」は、ウォルナットを表側、マホガニーを裏側に配した二層構造です。ウォルナットは中低域が豊かに響く木材ですが、硬質でやや重いこともあって出音の立ち上がりが早くコシが強いという性質も兼ね備えており、一般的なボディ材としてはベースに多く採用されています。マホガニーがバックに貼られるのはギターとしてのサウンドを失わせないためで、多弦の低音でもダウンチューニングしても、ベースっぽくなくあくまでもギターの音として聞こえます。

ウォルナットもマホガニーも、木材の音響特性が活きるよう充分な厚みが確保されています。低音志向のギターに特に良好で、8弦の開放から1弦の27フレットまで、均一に整えられた鳴り方がメリットです。塗装はあえて導管を埋めず、木目のデコボコを感じられる艶消しの仕上がりです。

採用モデル

  • APPLE HORN 8 MATTIAS IA EKLUNDH SIGNATURE
  • BROCKEN Series

AM

「AM」は広いレンジを確保しながらアタック感を増強させるべく、ライトアッシュをトップに、メイプルをバックに配した二層構造です。トップのアッシュには十分な厚みを持たせていますが、アッシュだけでは明るく軽快な音になりがちであることから、メイプルのバック材でサウンドを整理しています。

メイプルの個性を強くさせすぎないため、および重量調整のため全体的な厚みは抑えられているので、重くて弾きにくいということもありません。「アタックを重視する」というコンセプトから、アームの付いていない固定式ブリッジのモデルに採用されています。

採用モデル

  • DELLINGER II FX-AM/DELLINGER 7 FX-AM
  • HORUS FX-AM

音のため、かたくなに譲らないセッティング

FRT(フロイドローズ・トレモロシステム)はボディに落とし込まず、ボディからやや浮いた、ちょうどTOM(チューン・O・マチック)ブリッジと同じような高さにセッティングされます。そのためボディからの弦高がやや高く、レスポールの感触に慣れている人にとっては受け入れやすい半面、低いセッティングを好むギタリストにとっては弾きにくく感じられるかもしれません。

キャパリソン側も「落とし込んだセッティングの方が好まれやすい」ということは一応認めつつも、これだけはかたくなに譲っていせん。FRTはボディのトップ面と同じ高さまで落とし込んでセッティングするのが現代の流行ですが、この低さだとキャパリソンが理想とする「豊かな中低域」が損なわれると考えているからです。

自社開発のピックアップと安心の電気系

ピックアップ

フロントピックアップ「SH-27F」 TAT Special FMのフロントピックアップ「SH-27F」

ピックアップはサウンドを決定づける重要なパーツであるため、キャパリソンでは他社有名ブランドのピックアップに頼ることなく、各モデルのコンセプトに合わせたピックアップを自社開発しています。特に27フレット機専用のフロントピックアップ「SH-27F」は、通常のフロント位置から大きく外れた位置にマウントされながらも、フロントピックアップの音になるように設計されています。

それぞれのピックアップはさまざまなアンプやエフェクタなどの使用環境、またライブやレコーディングなどの演奏環境をシミュレートし、幾度となくテストを繰り返して完成に至ったもので、わざわざ他社製品に交換しなくてもプロの現場にそのまま持っていくことができる品質と性能を持っています。

プロ仕様の配線とノイズ処理

キャパリソンでは自社ピックアップの特性に合わせた配線材/ハンダが選択され、CTS社製ボリュームポット、Switchcraft社製アウトプットジャックなど、プロの現場で信頼されるパーツが使用されます。もちろんハンダ付けの作業も極めてていねいに行われており、出来栄えの美しさ、また信号のロスが少なくなることから音抜けの良さに定評があります。
全モデル一貫してトーン回路を持たないのも大きな特徴で、音抜けを重視したロック志向のギターとしてのキャラクターを確かなものにしています。

ドームのライブで「ジー」とノイズが響き渡ったら、興が醒めてしまいます。プロの現場ではサウンドの美しさより、S/N比(サウンド内のノイズの比率。ノイズの少なさ)が特に重視されることがあるのです。そこでキャパリソンは、「全モデルプロ仕様」のコンセプトのもとノイズ対策も徹底しています。キッチリとしたハンダ付けはもちろんのこと、回路は導電塗料とアルミのカバーでしっかりシールドされます。
キャビティ側の導電塗料とカバーのアルミは蓋を閉じた時にきちんと接するので、回路はノイズを防ぐ箱に完全に収まることになります。その結果、ハイパワーなパッシブピックアップを用いた回路ながら、極めてノイズの少ない美しいサウンドを得ることができます。

キャパリソンのラインナップ

では、キャパリソンのラインナップを見ていきましょう。現在のキャパリソンのラインナップは、ヘヴィ系に特にマッチするレギュラーモデル5タイプ、アーティストモデル2機で構成されています。

Brocken

「ブロッケン」シリーズは、

  • ダウンチューニングに適した27インチのスーパーロング・ネックスケール
  • 27フレットまでの広い音域

この二つを兼ね備えたギターです。

「27」という数字はロック的には非常に意味があり、ジミ・ヘンドリクス氏、ロバート・ジョンソン氏、ブライアン・ジョーンズ氏(元ローリング・ストーンズ)、ジャニス・ジョプリン氏、ジム・モリスン氏(ドアーズ)、カート・コバーン氏(ニルヴァーナ)など名だたるミュージシャンが27歳で亡くなっています。一流のミュージシャンはこの年齢で死にやすいという考えまで生まれ、「27クラブ」と称する「27歳で亡くなったアーティスト一覧表」が存在するほどです。

弦長が長くなること、また太いゲージの弦により強い張力がかかることから、ネック本体はメイプル&ウォルナットの5ピースに、さらに内部にチタン・バーを仕込んで補強することで、ネックの安定性が確保されています。GOTOH社製のロッキングチューナーとグラフテック社製ナットとのコンビネーションが加わることで、チューニングの安定度は理想的な水準まで高められています。

先述した「WM」ボディ構造は高域から低域まで幅広いレンジを持ち、またダークなサウンドが得られます。ネックが長くなることから、重量調整のためボディ厚は5mmほど縮小、約40mmとなり重すぎず抱えやすいバランスになっています。

BrockenのPUシステム Brocken:5Wayセレクタの動作

2基のハムバッカーは、5Wayセレクタスイッチの操作で内側同士、外側同士のハーフトーンまで得られ、サウンドバリエーションも充分です。

TAT Special

キャパリソンの最高グレードである「TAT」は「Through and Through」の略称で、スルーネック構造と一貫するキャパリソンのコンセプトの双方を示唆しています。デビュー当時はジャクソンのソロイストを思わせる左右対称形のボディシェイプでしたが、27フレット仕様の「スペシャル」へとモデルチェンジする際、最終フレットへのアクセスを容易にすべく高音側のカッタウェイを深くし、かつバランスをとるために低音側のホーンを延長し、非対称形の新しいボディシェイプへと生まれ変わりました。このボディシェイプは27フレット機の完成形として、他のモデルにも影響を及ぼしています。

Horus

「ホルス(Horus)」は、日本人ギタリストCHACHAMARU氏とのコラボレーションでキャパリソンが最初に完成させたギターです。

  • 特徴的なヘッドデザインやクロックインレイ
  • 非対称ボディと共
  • 当時まだ一般的ではなかった24フレットを超える超高音域
  • 27フレット専用に開発されたフロントピックアップ
  • テクニカルなプレイを支えるミディアムスケール

という組み合わせとなったホルスのデビューは、衝撃的と言うべきものでした。

誕生から20年以上を経たホルスのヘッドにはモデル名に代わって、エジプト神話に登場する天空と太陽の神「ホルス」の左目である「ウアジェトの目」が記されています。ウアジェトの目は満ち欠けする月の象徴であり、全てを見通す知恵や癒し、修復、再生、完全なるものなどの意味を持ちます。

ホルスの非対称ボディには、数多のブラッシュアップを経てTAT Specialで完成に至ったシェイプが活かされ、27フレットへのアクセスが容易になるなど演奏性が向上しています。

Delinger

キャパリソンの「デリンジャー」は、

  • ストラトタイプからややダウンサイジングしたボディシェイプ
  • ハムバッカー&FRT装備

という仕様で、ディンキータイプど真ん中のギターです。現在のデリンジャーは、これまでキャパリソンが積み上げてきたノウハウによりブラッシュアップされ、ただのディンキーにとどまらない大幅な進化を遂げています。

Orbit

非対称のVシェイプを持った「オービット」は、ステージ映えするギターとして強烈なインパクトを持っています。ランディVに準拠した非対称のシェイプにも理由があり、左右対称のVシェイプは中音域の存在感がぼやけるという考えに基づいています。

以上、キャパリソンのギターについて見ていきました。キャパリソンのコンセプトであるサウンドと演奏性に対する追求が、ボディ構造やピックアップだけでなくボディシェイプや塗装にいたるまで、まさに総合的なものであることが分かります。国内での取扱店は多くありませんが、ショップで見かける機会があったらぜひ手に取ってみてください。

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