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Supernice!インタビュー企画「アーティスト・インタビュー」第六弾には、ボーカリスト神田沙也加さんとのユニットTRUSTRICKのギタリストBillyさんにインタビューをさせていただきました。二回にわたっての今回の企画、第一回はBillyさんがTRUSTRICKに加入された経緯や目指そうとしたもの、そして8月にリリースされる最新シングル『Recall THE END』について語っていただきました。
【楽曲試聴】TRUSTRICK『TRUST』楽曲ダイジェスト
— まずはBillyさんがギタリストとしての仕事を始められてから、TRUSTRICKに加入された経緯や、今回リリースされる新作E.P.『Recall THE END』についてのお話などをうかがわせていただければと思います。今回表題曲のサウンド・プロデュースを担当された特撮、COALTAR OF THE DEEPERS のNARASAKIさんは、もともとBillyさんと非常に深いつながりがあるというお話をおうかがいしていたのですが…
Billy 僕が24歳のころに大槻ケンヂさんのバックバンドを務めた時期がありまして、お仕事としてギターを弾いたのはそれが初めてになります。そのことがきっかけでNARASAKIさんと知り合ってライブにも足を運ぶようになり、NARASAKIさん、大槻ケンヂさん界隈の先輩方には大分お世話になりました。
— TRUSTRICKを始められる前には、インディーズバンドをやられていたというお話でしたが…
Billy TRUSTRICKの前に猫騙(ねこだまし)というバンドに在籍していました。音楽ジャンル的にはオルタナティブロックなので現在の僕の活動と雰囲気は違いますが、作曲面においてポップなメロディーを心掛けるという自分の基本姿勢はこの頃から変わりません。
photo by Hisashi Mori
— なるほど。TRUSTRICKに入ったのは、その猫騙を辞めてすぐという感じなのでしょうか?
Billy すぐでもなかったですね…これから自分の活動をどう展開していこうかと考えつつ曲だけは書き溜めていた中、長年お世話になっている先輩のギタリストの石垣愛さんから「神田沙也加がメンバーを探している」という話をうかがったのがきっかけでした。
— ユニットのメンバー募集というお話ですか?
Billy いや、最初はバンドと聞いていたんですけど、話が二転三転して二人組みユニットでということになりました。さっそくアップテンポな曲を作って石垣さん経由で出したら、いきなり神田本人から返事が来たんですよ。メールを出して2時間後くらい後に(笑)
— 2時間!?(笑)
Billy そう。しかもデモのシンセメロにかぶせるように歌が乗っかって。つまり詞もすでに付いていたということなんですが、ワンコーラスだけだったけどあれには本当に驚きました。「Wonder」というタイトルもついていて。レスポンスがここまで速いパートナーは、後にも先にもいないでしょう(笑)。「スゲーな、これはなにかあるな」と思いつつ、その返事をもらった日のうちに、今度はバラード曲を出したんですけど、それもすぐ「ATLAS」というタイトルで歌詞が付いて返ってきて、そこで2度目の衝撃を受けるわけです(笑)。「では、会いましょう」ということになりました。
TRUSTRICK / ATLAS【Music Video(short ver.)】
— ちなみに、その歌が入ったものが来た時に、なにかピンとくるものはありましたか?
Billy もちろん、ありましたね。歌い方がすごくカッコいい!って突き抜けているなと思ったんです。神田本人は「ピッチを正確に歌うこと」を身上としていると自分では言っているけど、それができている上で、それ以外のところにも魅力を感じました。
— なるほど。確かに正確さを追い求めるばかりだと嫌味な感じもありますが、神田さんの歌はそう思わせない魅力がありますね。
Billy そう、そこに惹かれたんです、ちょっとピッチやリズムが不安定な感じがあっても、人それぞれの印象や魅力ってあると思うんですけど、神田は歌に対して正確な面を持ちつつも、そんな魅力的な面を持っていたから、この人とやってみたいと思ったんです。ただうまいだけの人じゃない。声を聴いて「こういう音楽が好きなんだ」という音楽的なバックボーンやスタイルみたいなものを感じましたし、自分のスタイルと合わさったらきっと面白いだろうな、と思ったんです。
— 確かにそれは面白そうですね。ただ、例えば今回のように激しいロックだと、神田さんの歌とのバランスという点でこれまでと違った音作りの難しさはありませんでしたか?例えば今までの曲でいえば『未来形Answer』みたいな曲はロックっぽさもありながら、パッと聴いた感じではそれほどギターがガーッと出てくるイメージはないですよね。それは逆に神田さんの歌を前に出すことを意識してのことかと感じました。
Billy 確かに彼女の歌は、倍音が多めで包み込むような感じで声を出すタイプなので、ロックという感じでは違うかもしれない。だからこそ彼女の歌は、幅広いジャンルができますし。これしかできない、というタイプだったら、それを成立させることを考えるんですけど、その意味ではいろんな曲に挑戦したくなるし、そこは楽しんでやらせてもらってますね。
— なるほど。逆に神田さんの影響で、Billyさん自身が新しい分野に開眼したところもあるのでしょうか?
Billy それは確かに。「このボーカリストじゃなきゃ、こういう曲は書けなかっただろう」みたいな曲もいっぱいあります。その歌い手にしかない、その歌い手のためのメロディーラインってあると考えていて、そこを追求することがTRUSTRICKにおける一番のテーマですね。
TRUSTRICK / Recall THE END【Music Video(short ver.)】
— 繰り返しになりますが『Recall THE END』を聴いた印象としては、今までの楽曲と比べると、かなりギターの音が前面に出てヘビーな感じがありますが…
Billy そうですね。でもヘビーなサウンドに対して、必ずしもヘビーなボーカルである必要はないと思っていて、轟音の中に、繊細なボーカルが浮遊しているみたいな感じも好きなんですよね。
— なるほど。今回の曲は、イントロの部分でシンフォニック・メタルみたいな、思わず構えちゃいそうなイメージがありますね。
Billy 言われれば確かに。ただ編成にピアノやストリングスが入っているのでそう感じるかもしれませんが、はじめからシンフォニックであることにこだわったわけではないです。
— イマジネーションの広さがうかがえますね。この曲はアニメ『ダンガンロンパ』シリーズ最新作のエンディングテーマとして使用されていますが、これは楽曲のイメージを意識して、最初から二人で話し合ったこともあるのでしょうか?
Billy そうですね。『ダンガンロンパ』で使われる曲は、これで4作目。このE.P.にも収録されていますが、神田も出演している舞台版のダンガンロンパ「ダンガンロンパ THE STAGE」用に3曲ほど作っています。原作はゲームで、それがアニメや舞台化されたという作品ですけど、特に彼女自身が作品愛というか、作品自体に対して強い思い入れがあり「こういう雰囲気でやってほしい」と要望を受けたことで、舞台用の1曲目ができました。「World’s End Curtain Call」という曲なんですが、ギターソロで両手の人差し指と中指を使ったタッピングを採用してみたり、とにかくインパクトの強いものにしようという意気込みでした。
TRUSTRICK / World’s End Curtain Call -theme of DANGANRONPA THE STAGE-
次作の舞台用のテーマソング「Good Bey School Dayz」では南国の島が舞台になっているということもあり、サビのコード進行でメジャー感を強調して明るい印象にしてみたり。3曲目となる「REBORN AT CAUTION AREA」は無印の「ダンガンロンパ THE STAGE」の再演のテーマソングで、シンセドラムとスラップ奏法を取り入れたベースを土台に、シンセリードも採用して前出の2曲とは違う仕上がりにしてみました。
TRUSTRICK / REBORN AT CAUTION AREA?theme of DANGANRONPA THE STAGE 2016-
今回は『ダンガンロンパ3-The End of希望ヶ峰学園-未来編』というアニメのシリーズ最新作になるんですけど、今までよりもその「絶望」と「希望」というキーワードを考え「絶望」を音で表現しようと思ってこのイメージを作りました。「未来編」のエンディングなんですが、「絶望」というキーワードがあってこそ、そこに立ち向かうというイメージというか。だから向かった先は「希望」、というものを描こうとして作った曲なんです。
— 壮大な世界観を感じますね。一方でこれだけヘビーな曲をTRUSTRICKでやるというイメージは、最初から考えることもありましたか?
Billy ありましたね。とは言っても『Recall THE END』のようなメタル的なニュアンスのヘビーさということではなく。1枚目のアルバム『Eternity』のメイン曲である『ATLAS』という曲は重厚なオケに繊細なボーカルがいる、というイメージで作ったもの。そんな感じで実はTRUSTRICKでやろうと最初に描いたものからは外れていないですね。
— そうですか。どうも前作の『innocent promise』や『未来形Answer』からの今作という印象を考えると…そのギャップはすごいですね。
Billy そうですよね、一つ前に神田はジャケットやミュージック・ビデオでメイドさんの恰好をしていたのに(笑)
TRUSTRICK / innocent promise
TRUSTRICK / 未来形Answer
— さらに今回は髪の色が…思い切ったというか。個人的にはすごく良い!と思っていますが(笑)。ところで意外にこういう感じの音が、自分には合う、という思いを持たれてもいるのでしょうか?
Billy いや、どうでしょう?例えばコードのテンション感としてメジャー7thが出たり、9thが出てきたりと、コードワークで自分らしさを見せているところもあって、自分らしい要素は出しているけど、わりと自分が得意とするところがファンクっぽいものだったり、メロウな感じのものなんです。以前発表したアルバム『TRUST』に『MIRRORS』という曲があるんですけど、強いてスタイルという意味でいえば、一番自分らしいかな、と思っています。
— なるほど。他方で、以前ライブを拝見した時に思ったのですが、曲によって印象的だったのは、すごく音色を使い分けるというか、ペダルをパタパタと踏みかえる頻度が多いなという気もしましたが…
ライブ時のエフェクトボード
Keeley Compressor C4、BOSS BD-2、Fulltone OCD、Digitech Whammy (WH-4)、Custom Audio Japan Twin Tremolo、MXR Phase 90、ELECTRO-HARMONIX Small Clone、MXR Micro Amp、BOSS RC-3
Billy そうですかね?自分的にはそれほどでもないと思っていますが…音色を決めているのは、主には3つのペダル。FulltoneのOCDとBOSSのBD-2、それとコンプレッサーですね。中でも音色はこのコンプが結構左右するかなと思っています。特にストラトを弾いている時には、コンプを掛ける、掛けないで全然違うと思っていますし。
カッティング主体でいく時にはコンプを踏んでいます。逆に、TRUSTRICKには『Water Lily』という曲があるんですが、この曲みたいにバレーコードでジャラーンと鳴らすような時には、コンプをオフするとピックアップの特徴が出やすくなって、エッジの尖ったビィーン!っていう感じが出る。そんな中で使っているアンプはMarshall一台だけ。主な音作りは足元のエフェクターで行っていて、アンプの音色自体は変えてないですね。
あとはディレイ、8分だったり4分だったり、符点8分だったりというところで、また一つの曲の中でも使い分けることもありますが、わりとディレイのレベルを深めにしていることもあります。
— 意外に使われているエフェクターの数としては、シンプルですね。プレーされているのを拝見した時には「あんなに弾いているのに足もパタパタと、大変だな」っていう印象がありましたが(笑)。
Billy 実は以前、一つ一つプログラミングして一つ踏むだけでいろんなエフェクターがオンになったり、オフになったり、そういう仕組みもやっていたんですけど、前作の『innocent promise』をリリースした時に行った5月のイベント(新宿ReNYでのライブ)では、プログラミングを敢えてやらずに直感的にやりたいと思ったんです。なので、ちょこまかとペダルを踏む機会が多かったこともあります。実は極端なところ、ワウとディレイ、オーバードライブの3つがあれば、大体どこでもやれるというか(笑)。あとはコーラスがあればなお良し、みたいな。
—曲作りとしては、Billyさんのほうでアイデアを出してメロディを作り、そこから神田さんのほうで詞を付けられるという工程になると思いますが、それが出来上がった時に聴き直されて「大分イメージが変わったな」という印象を受けたことはありますか?
Billy いや、実は意外とそれがないんです。曲作りの時に「こういうイメージ」というのを伝える時も、そうしない時もあるけど、あまりそれほどイメージが逸れるということもないんですよ。
— それは以前からですかね。ではほぼ意識が二人の間で合っていると?
Billy そうですね。なにかメロディラインから意図をくみ取ってくれるというか、キャッチ力があると思っています。ボーカリストとしてだけでなく作詞家としてもすごく才能を感じていますし。
— 素晴らしい才能との出会いということですね。それと今回、ヘビーな音を作るということでNARASAKIさんがアレンジやサウンド・プロデュースを行われていますが、具体的にはどのようなアドバイスを受けられたのでしょうか?
Billy まずはドラムテックによる音作りについてですね。これで大体決まる。生音で聴いていると「こんな音でやっちゃっていいの?」と思うくらい違和感がある音でも、マイクで拾うと「あ、ちゃんとそういうジャンルの音になっている!」みたいな音の作り方とか。ドラムとベースの音作りにも一つ一つこだわりがあって、NARASAKIさんの親しいミュージシャンやエンジニアさんによってそういうものができる。僕のギターのディレクションについてもNARASAKIさんにお願いしていました。だから本当にメインは音作りですね。そこにNARASAKIさんっぽさは出たなと。
— 大分信頼を寄せられているようで。今回参加していただいたことは本当にラッキーでしたね。
Billy いや本当に。一緒にできると思っていなかったんです。でも今回楽曲もこういう方向性だったし、ふと思いついてお願いしたら、快諾してくださったので本当にうれしかったですね。
— そういう意味でいくと、『Recall THE END』のアピールポイントって、どんなところでしょう?特に聴いてほしいところとか
Billy そうですね…結構、僕は歌のメロディにすごくこだわりを持っているんです。先ほどシンフォニックっぽいというお話もありましたけど、歌い出しからメロディの動きが激しいところからそう感じられるのかもしれませんね。歌い手としては歌いづらいだろうなとは思いますが(笑)。その意味では、それをサラッとやっているボーカリスト神田のポテンシャルの高さも感じられると思います。
— すごいですよね、こんな感じもやっちゃうんだって。
Billy そうですね。それとギターについては、フレーズとしてはアルペジオがほとんどなんですけど、コードに関してはマイナーのフォームで「普通はこうじゃないよね?」みたいな押さえ方というか、9thや7thの音の使い方で、自分らしさという部分を出しているところもありますし、そこで「僕らしさ」というものを感じてもらえるかと思います。
— その「普通こうじゃないよね?」という押さえ方とは、例えばどんなやり方をされているのでしょうか?
Billy 例えばマイナーセブンス(m7th)の音って、普通はまず人差し指をバレーしたその中にあって、そこにほかの指でテンションを…という感じで押さえるけど、僕の場合はルートを薬指で押さえて、そこからちょっとポジション的には下のほうに動かしていくんです。それは次のコードへのつなぎというのを意識して。でもほかに押さえている音は、なるべくステイさせるというか、例えば7thや3rdの音をステイさせるというのが、僕は好きなんです。
— なにか単にコードを鳴らすだけでなく、そのコードの中の動きで次のコードを意識して、進行感を出すような感じでしょうか?
Billy そうです。例えば3小節はそのステイさせる音を中心として、四つの音で変化をさせる、あるいはまた戻るとか。そういうのがすごく気に入っていて。
— そんな部分ではジャラーン!と一発鳴らして済ましてしまう人が多い中、自分らしさという面のアピールになりますね。
Billy 後々聴き返してみると「ん?なんか(音が)ぶつかってるな?」ということも、正直時々あるんです。でもたとえぶつかっていても「これはこれでいく」と決めた曲も何曲かある気はします。理論的に整理されているというよりは、聴感上カッコよければいい、みたいな。
— それは大事ですね。また、E.P.の3曲目「永遠 (78th last hope Remix)」についてお聞かせいただきたいのですが、今回の収録曲ではこの曲以外はわりとゴリゴリの音で攻めているという感じもありますが、この「永遠」だけ全く違う雰囲気というか、エレクトロ・ポップみたいな雰囲気ですよね。この曲を入れられた理由はどのようなものなのでしょうか?確かセカンドアルバム『TRUST』に収録されている曲だったと思いますが…
Billy そうですね。実はもともと『TRUST』に入っているバージョンのものは、『ダンガンロンパ』の舞台版テーマ曲の候補にも挙がっていた曲だったんです。結果的にそうはならなかったんですけど、歌詞の内容としてはその候補としてテーマに沿った、主張のある曲なので、今回はこれをこのパッケージの中に入れることで、バラエティ感を出したいという意図がありました。
—なるほど。ただ曲のイメージとして、他の曲のトゲトゲしい感じとはまた違いますね。
Billy 確かに。「Remixをやってみたら?」という神田からの提案を受けてこの曲を入れることになりましたが、自分としては一度正解にたどり着いた曲なので、これをもう一つの正解に、となるとちょっとキツイなと。イメージが固まるまで大分時間を要しましたね。
—確かにそれは難しそうですね。どのようにこの曲の方向性を決められたのでしょうか?
Billy 歌メロの持つその要素が、わりとボサノヴァに近いんじゃないか?ということに気づいたんです。それから、元々バンド編成の曲だからリアレンジするなら打ち込みがいいなと考えて、ボサノヴァ×テクノという落としどころに辿り着きました。
— エレクトロの音色でも、かなりこだわりがあるのでしょうか?
Billy エレクトロについてはどっぷりハマったというよりは、ずっと前から色んなジャンルを聴いていてその中のひとつという感じです。時期によって自分の中の流行りの音楽が変わる方なんですが、エイフェックス・ツインは特に聴いていたと思います。実は昔、着メロの制作に携わっている時期があって、そこでシンセの知識を得ることができたんです。楽器の波形を切ってコンバーターに読み込ませて、鍵盤に割り当てる、みたいなこともやっていましたし、FM系音源の原理についても勉強していました。アナログシンセでの音作りも好きな作業ですが、自分好みの音を一から作っていると時間がかかりすぎてしまうこともあって、今はソフトシンセのプリセットを使うことも多いですね。
— すごいですね!なんでもできちゃいますね、こりゃ(笑)
Billy (笑)着メロはプロとしてギタリストの仕事をする前のことですけどね。そこで音楽制作の核みたいなものができたんだと思います。もう一度ハマったらそればっかりになってしまうくせがあるんですけど。実はそのころはあまりギターを弾いていなかったんです(笑)。
— でもある意味、そこがBillyさんのバランス感覚につながったのでしょうかね。一方でこの楽曲は、このE.P.の中でも本当にアクセントになっているというか、5曲なのに幅が広がっている感じもあります。
Billy そうですね。エレクトロでも最近の派手な感じじゃなくて、僕が好きな古いアナログ系のシンセ、KORGのMS-20とか、Polysixを中心に編成されています。ソフトシンセですけど。それとTR-808系のリズム音の組み合わせで。
—なるほど、面白い試みですね。その中でギターにもなにかこだわりがあったのでしょうか?
Billy はい、何か面白いことができないかと思いまして。アコギのパートはもともと1本のフレーズだったものを、定位をセンターと左、右に振って一旦バラバラにして、パズルみたいに組み合わせたいなと考え構成してみました。そんな感じでなにか自分の上に降ってくるものがあったら、それを最後までやりたくなるんですよね。
続いてインタビュー第二段では、Billyさんの音楽遍歴や音作り、使用機材、テクニックやプレースタイルなどをうかがいました。
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