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ギタリストが使うコンパクト・エフェクター(ペダル)の中でも最もラインナップが多く種類が豊富なのが、オーバードライブ・エフェクターです。オーバードライブは、エレキギターやエレキベース・シンセサイザーやボーカルの声にも使われる【音を歪ませるエフェクター】としてもっともポピュラーなエフェクターで、様々なメーカーが独自の歪みを追求したペダルをリリースする激戦区でもあります。そんなオーバードライブ・ペダルについて、詳しく見ていきましょう!!
はじめてのオーバードライブ・エフェクター【ギター博士】
オーバードライブは【アンプのボリュームを上げ出力電圧を加えて回路が飽和して出力音が歪んでしまう】状態のことで、もともとは1950年代当時のクリーントーンしか出なかったギターアンプのボリュームを上げすぎた時に偶然見つかった現象でした。エフェクターのオーバードライブはこの歪みを意図的にシミュレーションしたもので、回路内にクリッピングのダイオードを使用します。
オーバードライブは使い方の幅が広く、目的に合わせていろんな使い方ができるエフェクターです。ONに踏みっぱなしでバッキングギターを弾く、というのが定番の使い方だと思いますが、その他にアンプで歪ませた上でギターソロの時だけONにして音を目立たせる「ブースター」として使うこともあります。機種によってディストーションのように激しく歪むものからクランチ程度にまでしか歪まないものまで幅も広いので、自分の目的にあったものを用意しておくと良いですね。
歪み系ペダルを代表とするオーバードライブは、「ギターに近い位置」に接続することをオススメします。ただ、ワウペダルやコンプレッサーを併用する場合、インピーダンスの関係により「ワウペダル(フィルター系)とコンプレッサー(ダイナミクス系)の後段」に繋ぎます。
エフェクターのつなぎ方 – Supernice!エフェクター
オーバードライブは構造によっていくつか種類があります。
内部回路にオペアンプを使われるものと使われない「ディスクリート回路」に分類されます。クリッピングについても「対称クリッピング」「非対称クリッピング」「クリッピングなし」のものに分けられます。
BOSSのオーバードライブ「OD-1X」とディストーション「DS-1X」を比較
オーバードライブとディストーション。さて、この二つはどう違うのでしょうか。言葉の意味では、
overdrive(動詞):酷使する、暴走する
distortion(名詞):歪(ゆが)み、ねじれ
です。音の話をすると、大なり小なり歪(ひず)んでいる音は全てディストーション。音には「ゆがみ」と読まず、「ひずみ」と読みます。エフェクターが生まれる前の時代、ロックギタリストはギターアンプの音量を最大、すなわち「酷使する(overdrive)」ことで「歪んだ音(distortion sound)」を得ていました。
これを耳に優しい音量で出せるようにしたのが、
MXR「Distortion+」:1973年発売(とてもよく歪む)
BOSS「OverDrive OD-1」:1977年発売(マイルドに歪む)
という二つのエフェクターでした。BOSSからは翌年、「Distortion DS-1」もリリースされています。これら商品名から「ディストーションサウンド」、「オーバードライブサウンド」という呼び方が定着し、後発の製品にも影響を及ぼします。ハードに歪むエフェクターはディストーション、マイルドに歪むエフェクターはオーバードライブと呼ばれました。
歪ませる原理は同じなので、シンプルに「違いは歪みの量しかない!」と言いきってもおおむね大丈夫です。しかしたとえばBOSSでは、「DS-1」の歪みを下げても「OD-1」の音にはなりません。中音域の出方に違いを設けるなど、歪み方以外にもキャラクター設定を行なって、おのおのの存在意義を確立しているわけです。
とはいえ今の世の中、ディストーションなみに歪むオーバードライブもあれば、オーバードライブよりマイルドなディストーションもあり、「リリースしたメーカーがどんな名前を付けるか」が決め手となっていて、「実は選ぶ言葉が違うだけ」なのが現状です。
エフェクターの分類の中でも最も数が多いのがオーバードライブ。音の好みも人によって千差万別で、ペダルによって価格帯もバラバラ、良い/悪いの意見が最も分かれ、好みのオーバードライブが見つからず「歪みペダル探しの旅」などと探し続ける人も多数いるといわれる、非常に奥が深いペダルです。オーバードライブのサウンドの違いについて深く知りたくなった人は以下の記事も読んでみると、より世界が広がるかもしれません。
マーシャル系歪みエフェクター特集
トランスペアレント系ローゲインオーバードライブ特集
ケンタウロス・クローン系オーバードライブ特集
ダンブル系オーバードライブ・エフェクター特集
歪みエフェクター探しの旅を終わらせる総まとめ
まずはオーバードライブといえばこれ!と言えるくらい定番な機種をいくつか紹介します。定番であると同時に手が届きやすい価格帯のため、はじめてのオーバードライブ・ペダルにも最適です。
1977年に登場。BOSSのコンパクトエフェクターの第一号機にしてオーバードライブの代名詞ともなったBOSS「OD-1」の後継機種、それがこの「OD-3」です。それまでギターアンプ側で歪ませると音量が上がりすぎてしまうという問題にギタリストは苦しみましたが、「OD-1」の登場によって音量を上げすぎずに音を歪ませるという現在までのスタンダードが出来上がりました。
登場してから40年以上経つ「OD-3」ですが、太く甘いサウンドとクリーンブースターとしても使える汎用性の高さ・値段の安さで現在に至るまで人気が高く、「手元にあって困ることはまずない」オーバードライブ・ペダルです。
発売時期 | 1997年 |
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電池駆動 | ○ |
消費電流 | 9mA |
「OD-3」と共にBOSSの定番中の定番と言えるのがこのペダル、プロギタリストにも愛用している人が多く人気の高い BD-2 Blues Driver(ブルースドライバー)です。「OD-3」はエッジが立ちながらも暖かみのある音なのに対して「BD-2」はジャキーンとした音の立ち上がりが強調された音が特徴。「ブルース」という名前が付いていますが、クリーントーンとほぼ変わらないくらいのクランチサウンドからハードロック・サウンドまで歪みの幅も広く、ピッキングのニュアンスを拾ってくれる高い反応性が特徴的。他社から公式に「BD-2」をモディファイ(改造)したモデルがリリースされるなど、大変人気の高いモデルです。2014年7月にはBOSSが公式にモディファイしたモデル「BOSS BD-2W WAZA Craft」が登場しています。
発売時期 | 1995年 |
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電池駆動 | ○ |
消費電流 | 20mA |
BOSS BD-2 vs BD-2W WAZA Craft
万能型オーバードライブ:BOSS BD-2の魅力とは – Supernice!エフェクター
「OD-3」、「BD-2」に並び、1981年の発売から現在に至るまで定番のドライブ・ペダルとして君臨するオーバードライブ・ペダル。1977年にBOSS初のコンパクト・ペダルとして発売されたOD-1の機構を継承しており、発売から40年経過した現在でも支持を集めるレジェンド的エフェクターです。
3ノブのシンプルな操作系統で、サウンドについては全体的にマイルド。中域の張りとタイトな低域が気持ちの良く、メインの歪みとして運用するのはもちろんのこと、ブースターとしての活用にもマッチするトーンです。アンプをドライブさせることによって得られる歪みの再現性という点では近年のブティック系ペダルやデジタル・プロセッサに引けをとりますが、間違いなくこれにしか出せない音があります。初めてエフェクターを買う方にはぜひお勧めしたい一台です。
発売時期 | 1981年 |
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電池駆動 | ○ |
消費電流 | 10mA |
ギターブランドとして世界に広く知られるアイバニーズが誇る名機エフェクター「Tube Screamer(チューブスクリーマー)」。1979年に初代「TS-808」をリリース、1982年に「TS-9」に改良され、現在も後継機種がリリースされる定番中の定番となったオーバードライブ・ペダル。
歪み成分はほとんどありませんが、無駄な低音のカット・中域の立ち上がり・豊富なサステイーン、そして反応性の良さからブースターとして使った時のサウンドに高い評価を得ています。真空管アンプとの相性は抜群で、クリーントーン時にONにしても、アンプで歪ませた上でONにしてもいいでしょう。
チューブスクリーマーの人気を決定付けたのは1980年代に活躍した故スティーヴィー・レイ・ヴォーン氏でしょう。氏のようなスーパーギタリストの愛用もあって、ドライブペダルとして外せない不動の地位を保っています。
発売時期 | 1982年 |
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電池駆動 | ○ |
消費電流 | 8mA |
Ibanezの伝説的歪みペダル「チューブスクリーマー」をミニサイズに落とし込んだモデル。Ibanez「TS808」に採用されているものと同様のオペアンプ JRC4558 を使用し、初代チューブスクリーマーのサウンドに極めて近い歪みをコンパクトサイズで手に入れることができます。初代はビンテージの名機として非常に高値で取引されていますが、そのサウンドは聴き比べてもほとんど違いがわからないほど。エフェクターボードにも組み込みやすいサイズとコストパフォーマンスの良さが魅力の1台です。
発売時期 | 2015年 |
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電池駆動 | x |
消費電流 | 18mA |
Ibanez TS Mini vs original 1981 TS808
TS(チューブスクリーマー)系ペダルの隠れた名機と呼ばれているのが、MXR「GT-OD」です。緑色のボディは見るからにTS系ペダルであることをアピールしていますが、Ibanezのチューブスクリーマーと違うのは、「単体でもよく歪む」ということです。また、GT-ODは「低音域と中音域が強い」という特徴を持っています。そのため、ブースターとしてはもちろん、前段にブースターを置けばメイン歪みとして使うこともできます。本機は「低音域をブーストしたチューブスクリーマー」と言えるでしょう。
発売時期 | – |
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電池駆動 | ○ |
オーバードライブ・ペダルの名機中の名機、KLONの「Centaur」をELECTRO-HARMONIXの手によって再現したクローン・モデルです。オリジナルのCentaurや他社のクローンと比較するとやや「エレハモ色が強い」と評価されることも多いモデルですが、そのオープンすぎないサウンドと適度なレンジの狭さはソロでのブーストなどにおいてはむしろ強みとなり、ナチュラルでありつつもバンドの中でしっかりと抜けてくれる気持ちのいいサウンドを出力します。何より、クローン・モデルであっても高騰が目立つ近年においては、これだけ高いクオリティを持ちながら安価で手に入れられる本機の存在は非常に魅力的です。
発売時期 | 2014年 |
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電池駆動 | ○ |
KLONのCentaurを再現したSoul Foodに対して、こちらはトランスペアレント系オーバードライブの始祖となったPAUL COCHRANEの名機、「Timmy」を意識したといわれているモデルです。ギターやアンプ、前後段のペダルのキャラクターを損なうことなく素直にサウンドをプッシュでき、ピッキングのニュアンスにもしっかりと反応するのはトランスペアレント系ならではといえるでしょう。Timmyと同じく2バンドEQを搭載しているため音作りの自由度も高く、かけっぱなしの歪みにもブースターにもぴったりな汎用性の高い一台です。またコスト・パフォーマンスにも優れているため、最初の一台にも最適でしょう。
発売時期 | 2015年 |
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電池駆動 | ○ |
オーバードライブ・ペダルの原点といえる「OD-1」のナンバリングを冠する、現代のテクノロジーをふんだんに盛り込んだBOSS渾身の一作です。独自の信号処理技術MDPにより、基音のサウンドを変化させることなくエフェクト処理を行うことで太く、芯のあるトーンを実現しています。ノブは4つと非常にシンプルですが、1つのノブを操作するだけで内部に存在する複数のパラメーターが有機的に変化し、アナログのペダルでは成し得ない直感的かつ高度なセッティングを可能としています。「ギターの個性を最大限に活かす」というコンセプトのもと開発されており、プレイヤーやジャンルを問わず活躍しうる機会の多い一台であるといえます。
発売時期 | 2014年 |
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電池駆動 | ○ |
消費電流 | 45mA |
BOSS OD-1X オーバードライブをギター博士が弾いてみた!
BOSS OD-1X vs OD-3
定番モデルよりもさらにコストパフォーマンスに優れたオーバードライブ・ペダル、その中でも特に人気な機種を厳選して紹介します。
1948年創業の岩手県の老舗ベーカリー、「福田パン」とEffects Bakeryのコラボレーションにより誕生した、MarshallのBluesbreaker系のオーバードライブ・ペダル。盛岡市民のソウルフードである福田パンのパンの中でも人気の高い、あんバターをサンドしたコッペパンをモチーフにしたキャラクターが描かれており可愛さ満点の一台ですが、サウンドは本格派。プロアマ問わず多くのギタリストの足元で頻繁に見かけるANALOG.MANの「King of Tone」の回路を参考にしており、透明感と存在感を兼ね備えた奥行きのあるサウンドを出力します。
幅広い帯域をプッシュし、ブースト向きの歪みを抑えたクリーンからドライブ・サウンドに至るまで、どのポイントでも気持ちの良いサウンドです。高品位なサウンドでありながら、実売価格は5000円を切るコストパフォーマンスの良さが魅力。ブティック系のサウンドを手軽に味わってみたいプレイヤーにお勧めしたい一台です。
発売時期 | 2020年 |
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電池駆動 | x |
消費電流 | 1mA |
可愛らしい筐体のデザインとリーズナブルな価格、そして何よりこれらからは想像もつかないほど本格的なサウンドで高い評価を得ているEffects BakeryのTS系ペダル。ベーグルをモチーフとしたキャラクターがなんとも可愛らしいです。本家のチューブスクリーマーと同じようにゲインは比較的低いので、アンプやメインの歪みの前段に置いてゲインをブーストしたり、エフェクト・ループやメインの歪みの後段に繋いで音量をプッシュさせるなどの用途に向いています。5,000円台と手頃な価格で手に入るモデルなので、スティーヴィー・レイ・ヴォーンのように2つ繋いでみるのもいいかもしれません。小さな筐体でボードに組み込みやすい上、ノブは比較的大きめのものを採用しており、筐体のコンパクトさと操作性の高さを両立させています。
発売時期 | 2018年 |
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電池駆動 | x |
消費電流 | 15mA |
低価格かつ高品質な製品を多数取り揃えるTC Electronicの中でも最もリーズナブルな価格帯に位置付けられる「Smorgasbord of Tones」シリーズのオーバードライブ・ペダルです。BOSSのBD-2の回路をベースに設計されたもので、真空管アンプのようなピッキングへの追従性とウォームなサウンドが特長の一台です。ゲイン・レンジも非常に広く、いなたいクランチ・サウンドからファズ的な荒くヘヴィな歪みまで幅広く対応できます。何より実売価格は7000円台(2024年4月現在)と非常に安価で、高価なエフェクターも年々増えていく中、気軽に新しいサウンドを試せる本機のような存在は貴重であるといえます。
発売時期 | 2016年 |
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電池駆動 | ○ |
消費電流 | 20mA |
こちらも「Smorgabord of Tones」シリーズにラインナップされているオーバードライブ・ペダルで、チューブ・ライクなサウンドが持ち味のTS系ペダルです。ペダルの名称はスティーヴィー・レイ・ヴォーンの名演で知られるカナダのエル・モカンボに由来すると思われ、ブルース・ロック的なクラシカルなサウンド作りにはぴったりです。もちろん、オリジナルのTSのようにアンプや後段のペダルをプッシュしたり、ソロ用のブースターとして運用するのにも最適で、用途の広さに対する価格のリーズナブルさという点ではやはり他のペダルの追随を許さない、コストパフォーマンスに優れたモデルです。
発売時期 | 2017年 |
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電池駆動 | ○ |
消費電流 | 90mA |
「定番だけじゃ物足りない、もっと歪みの音に拘りたい」という人におすすめの、高い評価を集めるオーバードライブ・ペダルを紹介します。
「トランスペアレント系」という歪みの一ジャンルを作った「Timmy」の設計者であるポール・コクレーン氏とMXRのコラボレーションにより実現した、Timmyを更にコンパクトな筐体に収めたモデル。ギターやアンプの個性をそのまま活かすTimmyの特性や、歪みやコンプレッションのかかり具合を調節してサウンドのキャラクターを調節する「CLIP」スイッチをはじめとしたコントロール類など、Timmyの仕様がそのまま受け継がれています。
安定した生産基盤を持つMXRからリリースされたことにより、よりリーズナブルな価格で手に入れられるようになったのも嬉しいポイントです。9V電池でも駆動可能であったオリジナルのTimmyとは違い、本機はアダプターによる駆動のみという制限はありますが、サイズが小さくなったこと、より低価格で入手できるようになったことはそれを補って余りあるアドバンテージと言えるでしょう。
MXR CSP027 Timmy Ovedrive – Supernice!エフェクター
Centaurにインスピレーションを受け、MXRなりの再解釈を施したペダルです。何より嬉しいのはそのサイズで、横幅45mmの超コンパクトな筐体に回路が収められています。Centaur系のクローン・ペダルはオリジナルに倣って大型の筐体を採用するメーカーも多い中、このサイズは非常に魅力的です。筐体側面にはバッファード/トゥルー・バイパスを切り替えるスイッチも装備しており、用途に合わせて簡単に切り替えが可能です。サウンドについても申し分なく、Centaurよりもレンジが広くスッキリとしたサウンドは機材や演奏ジャンルを問わずマッチする汎用性の高さを持ち、一台持っていて損はないといえるペダルです。
MXR M294 Sugar Drive – Supernice!エフェクター
2008年に創立した日本のVEMURAMによる、今や大定番となったオーバードライブ・ペダルです。
60年代のブラックフェイス期のFenderアンプを「Volume=6, Treble=6, Middle=3, Bass=2」にセッティングしたアイコニックなサウンド(このセッティングは「Magic 6」と呼ばれています)のパンチの効いたクリアなトーンを再現する、ロー・ゲインのペダルです。ギターの特性を維持した扱いやすいドライブ・サウンドと広いヘッドルームが特徴で、不自然なコンプレッションのない素晴らしいサスティーンを実現しています。
このペダルを使用している現代のレジェンド・ギタリスト達も数多く、このペダルとVEMURAMの人気に火をつけたマイケル・ランドウはもちろんのこと、トモ藤田、マテウス・アサト、スコット・ヘンダーソン、マット・スコフィールドなど枚挙にいとまがありません。
普段どんなジャンルをプレイしていたとしても、ぜひ一台は手元に置いておきたい優秀な歪みです。
VEMURAM Jan Ray – Supernice!エフェクター
マーシャル系のブティック・アンプの雄であるFriedmanのアンプ・ヘッド「BE-100」のサウンドをコンパクトなエフェクターに落とし込んだオーバードライブ・ペダルです。
本家のBE-100は60~80年代のクラシックなマーシャル・サウンドを志向した、ブルースからヘヴィなロックまで対応できるハイゲイン・アンプでしたが、本機にもそのサウンドの太さ、ダイナミクス、鋭さが十分に再現されています。
コントロールも基本的なゲイン、ボリューム、3バンドEQに加え、超高域を制御する「 Pres」ノブ、サウンドのキャラクターを決定する「Tight」ノブの計6つが搭載されており、アンプと変わらないような操作感とサウンドの多彩さが魅力です。また内部のトリマーを操作することで、ゲイン・レンジを調節することも可能です。
「どんなアンプでもBE-100のサウンドにする」という謳い文句の通り、サウンドの高い再現性と強烈なキャラクターに惹かれてしまう一台です。
Friedman BE-OD – Supernice!エフェクター
米国オハイオ州発の人気エフェクター・ブランド、EarthQuaker Devicesのオーバードライブ・ペダルです。回路はオール・ディスクリート(集積回路を使用せず、単機能のパーツで組み上げられたもの)で、歪みのキャラクターを決めるダイオードはゲルマニウムとシリコンの2種類が搭載されています。ゲルマニウムはトランスペアレントな柔らかいサウンド、シリコンはエッジの効いた現代的なサウンドで、1台で異なるキャラクターの歪みを使い分けられるのは便利かつコスト・パフォーマンスに優れた仕様だといえるでしょう。ジャックが筐体の上部に設けられているため、ボードのスペースを節約できるのも嬉しいポイントです。
EarthQuaker Devices Special Cranker – Supernice!エフェクター
本機はオーバードライブの代名詞的ペダル、チューブ・スクリーマーをEQDのスタイルで再解釈したモデルです。JFETの採用など回路の大幅な見直しが行われており、ノイズの低減やトーン・ノブの効きの改善、ヘッドルームの増大など、TSの持っていた弱点が取り払われ、より使いやすい仕様となっています。サウンドについてもオリジナルのTSと比較してクリアーで立体的なものとなっており、特に高域の煌びやかさという点ではオリジナルのTSを凌駕します。さらにクリッピング・モードを3種類から選択でき、マーシャル的なサウンドからクリーンなブーストまで、幅広く対応できるのも大きな魅力でしょう。
EarthQuaker Devices Plumes – Supernice!エフェクター
原音を大切にした味付けの少ない「トランスペアレント系」と呼ばれるオーバードライブの新機軸。販売終了した同社のMayflower Overdriveを継承したという位置づけの製品で、ゲインを上げるにつれて中域が絶妙に足され、キラキラした成分が増えていく感はまるで上質な絹を思わせるようです。コンプレッションの度合いを調整するスイッチの搭載、そして各コントロールの効きも大変良く、シンプルな割にサウンドの幅広さはかなりのもの。軽くドライブさせてのブルースやファンク調のプレイ、アンプをプッシュするクリーンブースターやハイゲイン時の下支えとしてなど、多彩な活躍の場を求めることができるでしょう。
WALRUS AUDIO WARHORN – Supernice!エフェクター
BOSSのフラッグシップ・モデルである「500」シリーズの高品位なサウンドはそのままに、ボードに組み込みやすいサイズに落とし込んだモデルです。外部フット・スイッチやエクスプレッション・ペダル、MIDIによるコントロールにも対応しているほか、ノイズゲートや内部ルーティングの変更機能、プリセットの保存など、単なる歪みエフェクターの枠には収まらない、マルチ・プロセッサ的な性格を持ち合わせたペダルです。
これだけ多彩は機能を持ってはいるものの、操作系統は非常にシンプルで操作感に優れているほか、回路もアナログとデジタルを組み合わせたハイブリッド・タイプのものであるなど、アナログ・エフェクターのサウンドやわかりやすさを好むプレイヤーも満足のいく一台です。
演奏中の誤動作を防止するパネル・ロック機能など、痒いところに手が届く機能も搭載。
ドライブ・モードは12種類、ブースト・タイプは15種類と、コンパクトながらもプレイヤーの好奇心をくすぐるバリエーション豊かなサウンドが詰まっています。
BOSS OD-200 HYBRID DRIVE – Supernice!エフェクター
高い品質の空間系、揺れ系でプロの使用者も多いStrymonからリリースされたオーバードライブ・ペダルです。
入力段にアナログ回路、その後段に位置するゲイン・ステージにはDSPによる処理を採用した、アナログとデジタルのハイブリッド・ペダルで、ギターのダイナミクスやピッキングのニュアンスを殺すことなく、解像度の高いサウンドを実現しています。
コントロールは基本的なゲイン、ボリューム、3バンドEQに加えておおまかな歪み量を設定するスイッチやmidプッシュ・スイッチのほか、+6dBのブーストのON/OFFを切り替えるスイッチを接続する端子や、パラメータのコントロールが可能なエクスプレッション・ペダルを接続する端子など、モダンな操作系統がコンパクトなボディに凝縮されています。
またお気に入りのセッティングは「FAVORITE」フット・スイッチに保存しておけるなど、多彩な機能が目立つペダルではありますが、一度弾けばそのサウンドのクオリティの高さに驚かされるに違いありません。
Strymon Riverside – Supernice!エフェクター
「理想のサウンドを形にする」というコンセプトの基発足した創立15周年プロジェクト「Integrated Series」の第一弾として、FREE THE TONEの技術やノウハウがふんだんに駆使されたドライブ・ペダルです。
回路やパーツの選定はもちろんのこと、筐体の材料などにまで気を払い、ノブには新規に真鍮削り出しのカスタムノブを使用するなど、出音に関連しうる要素を徹底的に数年間の歳月をかけて検証、試作を繰り返した珠玉の一台です。
他の追随を許さないダイナミック・レンジとレスポンス、優れたサスティーンや倍音成分を持ちつつもファットでクリアーなドライブ・サウンドが特徴で、マーシャルのプレキシ・アンプに代表されるような英国ハード・ロックらしいトーンをイメージして製作されています。
従来のバッファー回路とは異なる「HTS(Holistic Tonal Solution)」回路を新たに搭載しており、サウンドの質とノイズの少なさを両立させることに成功しています。
FREE THE TONE FM-1V FIRE MIST – Supernice!エフェクター
「FM-1V FIRE MIST」と同じく、FREE THE TONEの創立15周年プロジェクト「Integrated Series」の第二弾として製作されたドライブ・ペダルです。
こちらのペダルにもFREE THE TONEの蓄積してきた知識やセンスが凝縮されており、サウンドの追求も狂気的といえるほど追求されています。コントロールも「LEVEL」、「TONE」、「DRIVE」の3つから成っており、「FM-1V FIRE MIST」と基本的な仕様は同一ですが、こちらはFender系のサウンドを狙って設計されています。ブラック・フェイス期のFenderアンプに代表されるアメリカンなブルース・サウンドを目指して作られており、「FM-1V FIRE MIST」と比較して歪みの量は少ないものの、適度なコンプレッション感と粘り気のあるサウンドはまさにヴィンテージ・トーン。
アンプライクなローゲイン・ペダルをお探しの方にぜひお勧めしたい一台です。
FREE THE TONE SS-1V STRING SLINGER – Supernice!エフェクター
オーバードライブの売れ筋を…
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