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ジャクソンの「MJ」シリーズは、日本の工場でていねいに作られた、同ブランドの上位グレードです。今のところ定番機種に絞ったラインナップが展開されていますが、アーティストモデルも含まれており、今後の発展が期待されます。ここでは、メイドイン・ジャパン「MJ」シリーズに注目していきましょう。
The Jackson® All-New MJ Series
新しく立ち上げられたMJシリーズ、暁の出陣。いまのところ変形は控えめで、実用的なモデルが中心です。
ジャクソンはUSA発祥のブランドですが、その歴史には日本との深いつながりがあります。
故ランディ・ローズ氏より端を発したジャクソンの隆盛でしたが、高額で普及しにくいのが泣き所でした。そこで1980年代から、高級な従来モデルはアメリカで引き続き生産し、普及価格帯モデルを日本で生産する、という体制がしばらく続きました。
90年代のうちは日本の商社がブランドを保有した時期もあり、権利関係のいろいろで「Grover Jackson」や「Jackson Stars」へと名を変えたこともあります。またこの頃、ジャクソンが作れなくなったことを受けて、日本製ジャクソンの開発スタッフが新たなブランド「Caparison」を立ち上げたこともありました。
手に入れやすい価格のギターとしてスタートした日本製ジャクソンですが、現体制においてその役割は「Xシリーズ」や「JSシリーズ」に任され、日本製は「Proシリーズ」以上の高級モデルという立ち位置です。
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MJシリーズは現在のジャクソンで採用される数々の特徴、伝統の意匠「コンコルド・ヘッド」と「シャークフィン・インレイ」、エボニー製「コニカル・フィンガーボード(コンパウンド・ラジアス指板)」、反りやねじれに強い「グラファイト強化ネック」、そして各モデルの象徴的なボディ形状をそのまま継承しています。
ポプラが主体だったボディ材はアルダーやマホガニーに変更、FRT(フロイドローズ・トレモロユニット)はボディ・トップに半ば沈めるように配置(レセス・マウント)するといった仕様は、現代のジャクソンにおけるレギュラー・スペックです。また、このMJシリーズでは、サイドポジションに視認性の良好な蓄光素材が使用されています。
MJ Series Rhoads RRT
頑丈なネックは弦振動を吸収しないのでサスティンが伸びることから、現代のメタル用ギターでは「ネックの強さ」が特に求められます。ジャクソンのネックは、グラファイトの補強を埋設している時点で、通常のネックよりもはるかに頑丈です。これに加えMJシリーズでは、スルーネック仕様機「Soloist」と「Rhoads」ではメイプルを重ねた3層、ボルトオンジョイント仕様機「Dinky」ではメイプルとウォルナットを交互に重ねた5層のネックが作られます。
これにカチカチのエボニー指板とジャンボフレットも手伝い、安心の安定性とロングサスティンが実現しています。
MJシリーズのレギュラーモデルで採用されているピックアップは、今のところ
以上の組み合わせです。パッシブのハムバッカーとしては、メタルミュージックのみならず、あらゆるロックミュージックにおいて実績のある、王道ど真ん中の仕様です。ピックアップに相当深いこだわりを持つプレイヤーでなければ、このまま業務レベルの演奏ができます。
ペグとFRTは、信頼の厚い日本のGOTOH社製が採用されています。GOTOH製FRT「GE1996T」は、本家フロイドローズより精度が高いと言われるほど、高く評価されています。
ではここから、MJシリーズのラインナップをチェックしていきましょう。今のところ変形はランディVのみ、ディンキーとソロイストが中心という展開です。
ボルトオンジョイントのスーパーストラト「ディンキー」は、リバースヘッド、ボディにダイレクトマウントするHH配列、FRT装備、といった共通スペックに、ボディ材やトップ材でバリエーションを展開しています。メタルミュージックやテクニカル系のイメージが強いディンキーですが、広くロックやポップスなど他ジャンルでも受け入れやすいルックスになっており、いろいろな音楽で使用できます。
ネックバインディングが施されない代わりに指板のエッジは滑らかに処理され、またネック裏はオイルフィニッシュされており、運動量の多い演奏に特に良好です。
電気系はHH配列に対し、5WAYセレクタースイッチが備えられています。一般的なハムバッカー単体およびミックスに加え、フロントとリアのそれぞれをコイルタップした、シングルコイルのサウンドが手に入ります。
スルーネックのスーパーストラト「ソロイスト」は、ボディにダイレクトマウントしたHH配列の「SL2」1モデルで、アルダーボディにダンカン製ピックアップという組み合わせです。3WAYセレクタースイッチ装備でコイルタップは非採用、カラーバリエーションは白と黒のみという、しっかりメタルミュージックに振りきったギターに仕上がっています。
こちらはネックバインディングあり、ネック裏はボディと同じ色でグロス塗装という仕様で、しっとりと手に馴染む、昔ながらのジャクソンの弾き心地になっています。
ジャクソンのスタート地点である、いわゆる「ランディV」は、グロスブラック、TOMブリッジ仕様の1モデルという潔い展開です。エスカッションマウントのハムバッカー、22フレット仕様、2V1Tの操作系という組み合わせは、メタルシーンを席巻した名機「ランディV」の雄姿そのものです。
GOTOH製ペグはロック式となっており、弦交換の時短とチューニングの安定に有利です。FRT仕様機ではJB(TB-4)が使われていたところ、こちらは弦間ピッチに合わせてJB(SH-4)を採用しているところに、芸の細かさを感じさせます。
MJシリーズは立ち上げたばかりということもあって、アーティストモデルは今のところ1モデルのみです。しかし今後、こちらのグレードでいろいろなアーティストのモデルがリリースされることが期待できます。今後が楽しみですね。
プログレッシブメタルバンド「Periphery」所属、ミーシャ・マンスール氏のアーティストモデルは、メタルミュージシャンのシグネイチャーモデルでありながら、ほかのジャンルにも使用できる優秀なHSSストラトとして仕上がっています。
フルサイズボディにピックガード装備の「SO-CAL」をベースに、キャラメライズド(=ローステッド)メイプル製ネック&指板を採用しています。ヴィンテージライクな風合いに加え、しっかりとした強度が得られます。ステンレス製フレットが採用されており、滑らかな演奏性と、音の鋭い立ち上がりが得られます。
ベアナックル社製HSS配列のピックアップは、筋肉質なリアとヴィンテージ系のフロント&センターという組み合わせで、リア&センターのミックスでコイルタップが起動します。
Misha Mansoor Demos his MJ Series Signature Misha Mansoor So-Cal 2PT
以上、ジャクソン「「MJ」シリーズに注目していきました。今や「日本製」という時点で、高精度な加工やていねいな仕上げなど、スペックにあらわれる以上の品質が世界的に信頼されています。しかしそういう品質は、実際に触れてみなければなかなかわかりません。ぜひ実際に、日本製ジャクソンのクオリティとポテンシャルを確認してみてください。
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