Rachel Mother Goose新作「SYNRA BANSHO」そのこだわり

[記事公開日]2021/6/4 [最終更新日]2021/10/23
[ライター]小林健悟 [編集者]神崎聡

Rachel Mother Goose(レイチェル・マザーグース。以下RMG)4年ぶりの新作「SYNRA BANSHO~森羅万象~」が、メタルシーンを賑わしています。ロック専門誌「BURRN!」で90点という評価の高いレビューを受けたのを皮切りに、Amazonの売れ筋ランキング「メタルミュージック」部門で1位を獲得、今や次々と取材のオファーがあるそうです。そんなわけで今回は、RMGを主導する植木英史さんを直撃、アルバムのことや機材のことなどを伺いました!

植木英史(うえき・ひでし)
RMGのリーダーとして20年間、バンドを牽引する。正統派ネオクラシカル・メタルバンドとして永らく活動してきたが、メジャー入りを果たした前作「TOKIWA NO SAI」からプログレッシブ・メロディックメタルへと軌道修正する。ご自身は無類のイングヴェイ・フリークで、単身スウェーデンに渡り、イングヴェイ・J・マルムスティーン氏が生まれ育った街を歩いたことまである。ご本人と同じ72年製ストラトを持つところから始まり各種機材、作曲法、ステージングやピッキングの入射角まで深く追求する。ギター講師としての顔も持ち、後進の育成に努めている。

Rachel Mother Gooseとは、どんなバンドなのか。

L to R : 堀博貴(Ds)、中村和正(Bs)、Kim Sunghoon(Vo)、植木英史(Gt)、松原匠(Key)

―宜しくお願い致します。遂に発売となりました。おめでとうございます。

植木:ありがとうございます。まずは日本国内で流通が始まりましたが、これから海外へも進出していきます。インディーズ時代と違って海外との交渉をはじめ供給や広報をレーベルに任せられるので、とても助かっています。初回限定版には特典として、ロゴステッカーに加え、ライヴ映像、僕のアルバム解説、レコーディングエンジニアのアレッサンドロ・デルヴェッキオによるメッセージ付き動画を収めたDVDが付きます。

Rachel Mother Goose “Stuck in the past glory” 14 Jul. 2017 at ell.FITS ALL

植木:現在のRMGは、日本人の楽器隊と韓国人ボーカリストという編成です。楽器隊はそれぞれ人づてにに紹介してもらったんですが、キム・ソンフン(Vo)には僕が直接オファーしました。2013年に韓国から来たバンド「Zihard(ジハード)」と競演するイベントがあったんですけど、このとき出演した彼の声に惚れ込んでしまったんです。国を越えてでも次はこの人に歌ってもらいたいと思ってその話を持ちかけ、ソンフンも快諾してくれました。

緻密なアンサンブルは、どうやって構築するのか

植木:転調や変拍子は当たり前で、8ビートがいつのまにか3連のビートに切り替わったりするんですが、こうしたアレンジは急にできるようになりました。新しい音楽に触れる機会が増えたからかもしれません。アレンジは緻密だと思いますが、それでもステージで再現できます。

メンバー全員がそれぞれプロミュージシャンなので、適応する力が特に図抜けています。どうして欲しいかが伝わったら、その場ですぐ音にできちゃうんです。だからと言って、スタジオでジャムりながら模索を続けるやり方では、僕が理想とするアンサンブルにまではなかなか到達しません。新曲に着手するときには、あらかじめバンドスコアを書きあげて、デモ音源も自分で作って、僕のやりたいことをメンバーそれぞれに明確に提示します。責任を持って自分の意図をはっきりと提示してこそ、メンバーから良い提案が得られます。

音色やニュアンスなど、メンバーの判断に任せることも多いです。メンバーそれぞれに尊敬するプレイヤーや好きなバンドがありますから、いろいろなエッセンスが自然と演奏ににじみ出てきます。こうしてできる音が、RMGのアンサンブルなんです。

歌詞はどうやって書いているのか

植木:英語の歌詞にこだわっているのは、僕が作るメロディに日本語がうまく乗りにくいからなんです。海外に向けて「RMGは日本のバンドなんだ」と訴えたくて、アルバムや曲のタイトルには日本語も使います。

詞の内容は、どれも大きなテーマとして「人の可能性」や「人生観」を語っています。人間は生きる意味が分からなかったり死を恐れたりします。しかし、そういった疑問や悩みは決して解決しません。これに対して「自分は生かされている」という考えがあったら解決するんじゃないだろうか、と訴えたりしてます。

いくら書いても作詞は苦手ですから、自然と自分の経験や心境にリンクした内容です。いったん日本語で書いてから英語に直し、ネイティブの人ににチェックしてもらって完成します。このとき洋楽的な押韻を提案してもらうこともあるんですが、そこよりも歌詞の意味を優先しています。

レコーディングのこだわりは?

植木:ギターの録音では、Marshall「YJM」、Peavey「5150」、Mesa/Boogie「Mark3」という3台のギターアンプを並べて、リアンプして良い音になるまでじっくり設定を探りました。

グルーヴ感を出したくて、ドラムとベースは必ず一緒に、そして1曲ずつイントロからエンディングまで一気に録音します。最高のプレイヤーがキッチリ弾いているのに、別々に録音するとどこかかみ合わないポイントが出てくるんです。しかし一緒に弾いてもらうと、これがピッタリとかみ合ってくるんです。本当に不思議なんですが、人間がわざわざ演奏する意味はこういうところにあると思います。

誰にエンジニアリングしてもらうのか、これはアルバム制作において非常に重要な問題です。今回も前作同様レコーディングを乾冬比古(いぬい・ふゆひこ)さんにお願いして、録音したものをイタリアに送り、ミックス/マスタリングをアレッサンドロ・デルヴェッキオさんに依頼しています。

乾さんは実績のあるエンジニアで、その腕前には全幅の信頼を置いています。デルヴェッキオさんは、欧州のメロディックメタルでナンバー1のエンジニアです。彼の作る音が大好きで、前作から依頼しています。今回は2回目だし、こちらの意図を完璧に理解してくれて、また僕たちを信頼してくれてもいます。ヒデシのやりたいことが俺には見える、わかってるからって言ってくれました。

新作「SYNRA BANSYO」とは、どんなアルバムなのか。

スタジオで「SYNRA BANSHO」を鑑賞しながら、楽曲それぞれの想いを語ってもらった。

植木:オープニングのインスト「Rachel In Wonderland」はキム・ソンフン(Vo)の作曲で、このアルバムの世界観を現しています。ソンフンは積極的に曲や詞を提供してくれるし、アレンジや打ち込みのスキルも確かです。6月にはソロデビューも決まっていて、デビューアルバムのレコーディングでは、RMGのメンバー達も演奏しました。

続く「Under 500 Million」と「Why So Serious?」は、今までのRMGが得意としてきたネオクラシカルのサウンドを、現在のRMGで構築したストレートな曲です。「やはりRMGはこうでなくっちゃ」と思ってくれる人も多いと思います。

Rachel Mother Goose Synra Bansho 公開Movie
この動画で聴けるのが、アルバム1曲目「Rachel In Wonderland」。

4曲目から、さまざまな音への旅が始まる

植木:4曲目「KOTODAMAIST」から、一気にプログレ色が濃厚になります。ネオクラシカル路線を続けてきたRMGですが、前作「TOKIWA NO SAI」からプログレ路線も加え、プログレッシブ・メロディックメタルと言えるサウンドを目指しています。もともとイングヴェイ・マルムスティーンが好きでバンドを始めたんですが、プログレも好きで、ビートルズも好きだっていう想いがありました。こうしたものを開放することで、納得のいくアルバムを完成させることができたのだと思います。

続く「AMATSU KAZE」は、メジャーキー(長調)で展開していきます。僕にとって長調のメタルはいつもチャレンジです。ビートルズが好きで何曲もコピーしましたから、そこから部分転調などコード進行のヒントをいくつも貰っています。やはり、自分でコピーしたものこそが身体に入ってきます。まとまったノウハウとして教わったものは、意外と残りません。

次の「Summon The Instinct To Fight」と「My Ascending Day」は、スラッシュやデスの要素を取り入れた、ライブで盛り上がれるアメリカンなメタルを目指しています。

美しさや荘厳さを帯びる後半戦

植木:8曲目「The Clock Is Tickin’」は、アコースティック・ギターのオーガニックなサウンドをフィーチャーしています。続く「The Sixth Sense」はもともとオープニングにするつもりだったんですが、作っているうちに壮大になっていったので、この位置にしました。次の「Dainsleif」は、このアルバムの中で最も静かなパートと、最もアップテンポなパートが共存しています。ラストの「Tomorrow Is Another Day」は、大好きなバンド「CAMEL」へのリスペクトを込めて、コード進行にひとひねりしています。後半には泣き泣きのギターソロが来ますが、やっぱりウリ・ジョン・ロートのオマージュなんですね。本当に、リスペクトしてるアーティスト達の影響は自然に出てしまうんです。

RMGはやっぱりメタルのバンドなんだ、と確信しています。しかしここまでいろいろな要素を取り入れるまでに、あくまでメタルの枠を守るのか、そこにこだわらずに自分の可能性に挑戦するのか、という葛藤があったのも事実です。メタルとかけ離れたアプローチを多く採用していますが、これらはRMGの世界観をより豊かに表現するものだと思っています。

アルバム発売日を迎えて

植木:僕は誰よりも下積みが長かったと思っていますが、それでも続けてきたからこそ、良い結果を出すことができたと思います。昔から支持してくれるファンは、大切な存在です。僕らは変わっていくところもあるけど、変わらないところは変わらない、そういうところを聴いてほしいです。今作はプログレ要素を積極的に取り入れていますが、従来のネオクラ要素を残しつつどこまで楽しくできるか、という挑戦でもありました。過去のサウンドは、足かせになってはいません。

このアルバムを持ってツアーに出たいところですが、今はなかなか難しいですね。

Rachel Mother Goose “SYNRA BANSHO” Teaser
アルバム「SYNRA BANSHO」のティーザー動画。各曲のイイ所をちょっとずつ聴けます。


以上、新作「SYNRA BANSHO」について、Rachel Mother Gooseを主導する植木英史さんに語ってもらいました。次は、植木さんの機材を見せていただきます。

Rachel Mother Goose植木英史の機材公開

植木英史のエレキギター

Kazu Guitar Village「Ueki Model(burgundy)」

この状態になって4年目くらい。Kazu Guitar Villageとは、その前からの付き合い。型番や愛称など特別な名称はなく、シンプルに「植木モデル」と呼んでいる。

植木:もともとイングヴェイ・マルムスティーンが大好きで、イングヴェイと同じ1972年製フェンダー・ストラトキャスターを使っていました。それゆえこれは自分のギターではない、自分自身のギターが欲しいと思って、バーガンディーのストラトキャスターを手に入れました。しかし、やはりラージヘッドの方が良くて、岐阜県のKazu Guitar Villageさんにネックを作ってもらって完成したのが今の状態です。

烈しいアーミングを駆使することから、ロック式ペグを採用。弦が外れてしまわないよう、あえて背の高いナットに、溝を深く掘っている。

植木:親指を出して弾くことが多いことから、ネックグリップは低音側の厚い非対称で、低音側の指板エッジには丸いスキャロップが軽く入っています。厚みはありますが、12フレット近辺はちょっと薄くなっています。あとは指板R大きめのコンパウンド・ラジアス指板に、ジャンボフレットという仕様です。

「スキャロップにしないのか?」って良く訊かれるんですが、自分としてはスキャロップでもそうじゃなくても同じです。スキャロップ指板は、21フレットからの1音半チョーキングなんかはやりやすかったと思うんですが、今となっては変わりません。

植木:ボリュームポットには、非常に軽く回せるものを使っています。ボリュームを上げっぱなしだとハウリングが起こるので、1拍でもブレイクがあれば、ボリュームを切ります。セレクターは3点式で、ハーフトーンは使いません。センター・ピックアップはかなり下げていますが、クリーントーンなどで使います。

シンクロナイズド・トレモロユニットはフローティング設定。

植木:アームをプラプラにしていることもあって、シールドがアームを捕まえてしまうことがあるんです。その予防として、このガムテープは絶対的に必要です。

Kazu Guitar Village「Ueki Model(see through white)」

うっすらと浮き出る木目が美しい。ガムテープが貼られていないことからも、ライブではあまり使わないことが類推できる。

植木:こちらは72年製ストラトキャスターのイメージで、アッシュボディ、メイプル1Pネックという仕様です。バーガンディを作る時に、一緒に作ってもらいました。ライブではサブという扱いですが、チョーキングで歌うような演奏ではこちらの方が気持ちよく弾けるので、レコーディングで重宝します。「メイプル1Pネック」というところに秘密があるのかもしれません。

植木:僕にとって、21フレット仕様は重要です。22フレット仕様はいまだに慣れません。

Kazu Guitar Village Dinky Type HSH

センボディ、メイプルネック、ローズ指板、トム・アンダーソン製ピックアップという構成。

植木:こちらは、バッキングのレコーディングで使いました。このような見た目ですが、ピックアップのパワーは控え目で、上品な歪みが得られます。

Picks

植木:自分モデルもありますが、最近はジムダンを使うことが多いです。

植木英史のアンプ/エフェクター

「YJM」は、「イングヴェイ・J・マルムスティーン」の頭文字。

植木:もともとはイングヴェイを目指して集めた機材ですが、自分のアイデンティティが形成されていくにつれ、バンドで鳴らしたい音が徐々に変わってきています。ストラトキャスターはこのまま使っていきたいんですが、エフェクターやアンプについては変更していくかもしれません。

Marshall「YJM」

キャビネットは1994年頃のものだが、貫禄のある育ち方をしている。

植木:マーシャル「YJM」は、オールドの1959と同じ音が出ます。アンプ自体にもブースターとゲートが付いていますが、ゲートを使わなくてもノイズはほぼ出ません。Bキャビの方が音の飛びが良いと思います(前面が斜めになっているのは「Aキャビ」、コレのような真っすぐなものは「Bキャビ」)。ライブではキャビネットを8台並べて、マーシャルの壁を作ります。

フットスイッチがあるのに「チャンネル切り替え」は存在しないのが、Marshall「YJM」の特徴。その代わり、イングヴェイ氏ご愛用のブースターとノイズゲートを再現した回路が組み込まれている。

Roland テープエコー「RE-101」

植木:テープエコー「RE-101」は、アンプのセンド/リターンにつないでいます。古いものですが、これは僕にとってなくてはならないものです。メンテできるエンジニアさんが大阪にいらっしゃるおかげで、状態はバッチリです。

テープは常時回っていて、必要な時だけアンプ側でONにします。テープエコー自体の起動スイッチは、入れた瞬間にテープが回り始めます。だから起動の直後は「ニュル」っという音になってしまうんです。むしろそこが良いという愛好家もいるんですけどね。

ライブ用エフェクターボード

ライブ用のエフェクターボード。ボード自体、そしてボードを収めるケースまで自作とのこと。

植木:全てアナログで、ブースター+ノイズゲート、フェイザー、フランジャー、コーラス、アナログディレイという構成です。フェイザーは、個人ビルダー太田さん製作の「BEF」です。

もともと全部を直列で使っていたので、スイッチャーもそれぞれのエフェクターを一個ずつON/OFFする設定です。こうした方が、使わないエフェクターに信号が通らない分だけノイズが減ります。

Seymour Duncan「805」

中央の小さなツマミが3バンドEQ。高低域を持ち上げ、中域をカットしているのがわかる。

植木:歪みはアンプに任せていて、この「805」でブーストします。イングヴェイも使っていたDOD「250」の「ジャギーン」っていう暴れる音は大好きなんですが、ハイテンポで押し出しを強く保つためにはドンシャリにする必要があったんです。その点、「805」は3バンドEQが便利です。しっかりブーストしながら、EL34管独特の「ギャギャギャ」って言うニュアンス、またしっかり抜けてくるエッジ感を失いません。

BOSS Nose Suppressor「NS-2」

植木:これはイングヴェイと同じで、付けっぱなしです。いろいろ試したんですが、結局コレが一番使いやすいと判断しました。

Jim Dunlop「Echoplex Preamp」&Artisan Resin「Custom Wah」

植木:「Echoplex Preamp」はエフェクターの最後段に配置し、基本的にかけっぱなしです。中低域が増して「ゴンゴンゴン」という音圧が出るんですが、会場の響き方によっては使わないこともあります。

「Artisan Resin(アーティサン・レジン)」はOUTRAGEさんのエフェクターを製作してる日本の個人ビルダーさんです。これはワイドレンジな現代のワウではなく、ある地点から一気にかかるヴィンテージ・スタイルで、「ココカコッ」の「カ」が『カ!』って出ます。全開だとノイズにしかならないようなピーキーな仕様なので、使い手を選ぶかもしれません。

ケースとペダル以外は全てを自社で作っているとのこと。

クリーントーンは、どうやって作っているのか

植木:現代では、アンプのクリーンチャンネルでクリーンを出すのが当たり前になっていると思います。でも僕にとってはあまり気持ち良くなくて、歪んだ状態からギター側のボリュームを絞ってクリーンを出しています。クリーンと言っても、ちょっとだけ歪んでいるのが好きなんです。

これはエンジニアさんから訊いた話なんですが、クリーンと言っても倍音の中には必ず歪んだものが含まれているんだそうです。「人間が心地よいと感じる音には、必ず歪んだ成分が含まれている」とのことで、シンセでオーケストラ風に弾くにしても、素のままでは耳に馴染まなくて、録音の時にマイクプリでちょっとだけ歪ませるそうです。「少し歪んでいないと心地よくない」という感性は、たぶん正しいんだと思っています。

以前まで使っていたディマジオ「HS-3」ピックアップは低出力だったため、クリーンにしようとしてボリュームを絞るとNS-2に吸い取られてしまうことがありました。今ではパワーのあるディマジオ「FS-1」に換装していて、吸い取られることもありません。昔の僕にとってFS-1は制御しきれないじゃじゃ馬ピックアップだったんですが、ちゃんとコントロールできるようになりました。

アナログへの深いこだわり

アナログの爆音は、やはり気持ちが良い。

植木:前回のレコーディングでは、デジタルのシミュレーションアンプを試したこともあります。アナログとデジタルを聞き比べると、デジタルだとかなり音量を上げないと音像がはっきりしない、アナログだとちょっとした音量でもはっきりと聞こえる、という印象でした。大音量でアンプを鳴らすような昔ながらのレコーディングだったので、爆音でなければデジタルでも良いのだろうとは思います。時代に逆行するようですが、僕の好きな音は、やはりアナログなんです。

アナログについては、良さを伝える人も扱えるエンジニアも少なくなっている現状だと思います。将来的には、本当に好きな人にしか味わえない、コアな趣味になっていくでしょう。でも一方で、これだけデジタル全盛なのに、ヨーロッパではメタルのLPが売れるんです。カウンターカルチャーの隅っこで、こういうマニアックなものが大当たりすることがあるんですよ。僕もアルバムを通して、アナログの良さを証明していきたいと思っています。

-ありがとうございました!

植木:ありがとうございました。


以上、新作「SYNRA BANSHO」を発表したばかりの植木英史さんに、バンドのこと、アルバムのこと、機材のことなどを語っていただきました。傑作と呼ばれた前作を越えたと評価されるアルバム「SYNRA BANSHO」は、卓越した演奏技術を前提としたバンドアンサンブルと緻密なアレンジに、美しいハイトーンボーカルが乗る至高のサウンドで、アルバム全体で何度聴いても聴き飽きない作品です。ぜひチェックしてみてください。

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