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ピックアップの磁石の種類、交換方法について

ピックアップの磁石について

エレキギターのピックアップについて調べていくと、「アルニコ」や「セラミック」という言葉に出会います。これはピックアップに取り付けられている磁石のことで、この磁石の種類によって音量や音圧が変わるという性質を持っています。ではその磁石にはどういった種類があって、それぞれどのように音が変わるのでしょうか?

磁石による違い

磁石の種類は大きくわけて「アルニコ」や「セラミック」の2種類が使われています。アルニコは「ヴィンテージ傾向」、セラミックは「モダン傾向」のサウンドになります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

アルニコについて

アルニコは「アルミニウム」と「ニッケル」、「コバルト」からなる「合金」のことです。ピックアップに使われる主なアルニコは「Ⅱ」、「Ⅲ」、「Ⅳ」、「Ⅴ」、「Ⅷ」であり、中でも多いのが Ⅱ と Ⅴ です。Ⅲ と Ⅳ、Ⅷ を使用しているモデルは比較的少ないものの、個性的なサウンドになるとして、一部のファンに根強い人気があります。

これらの記号は「配合比率」を表しており、基本的には数字が大きくなるにつれて高出力となります。例外として、「Ⅲ は Ⅱ よりも出力が低い」ので、出力の高さを順に表すと、

Ⅲ < Ⅱ < Ⅳ < Ⅴ < Ⅷ

となります。「Ⅲ以外は順番通り」と覚えると良いでしょう。
ちなみに、アルニコには経過年数が多いほど「磁力が弱まる」という特徴があります。

アルニコⅡ

SEYMOUR DUNCAN APS-1 SEYMOUR DUNCAN APS-1

アルニコⅡは1950年代のテレキャスターに採用された経緯のあるピックアップで、60年代から70年代のヴィンテージサウンドを再現したモデルに採用されることが多い磁石です。音の傾向としては比較的大人しく、豊かなサステインと中音域のある甘くウォームなサウンドになります。ヴィンテージサウンドを追求しているギタリストは、アルニコⅡのピックアップを一度試してみはいかがでしょうか。
セイモアダンカンのストラトキャスター用シングルコイル「APS-1」や「APS-2」、スラッシュ氏が使用したことで知られるハムバッカー「APH-1」、APH-1のコイルの巻き数を増やした「APH-2」、SHシリーズ「SH-3」「SH-11」「SH-55」などに使用されています。

アルニコⅢ

Voodoo HB-57s Voodoo HB-57s

アルニコⅢは最も出力が低く、磁力が弱く弦振動にほとんど影響を与えないためフロント・ピックアップに適した磁石で、1950年代のギブソンのほとんどのギター/1950年代中旬のフェンダー・ストラトキャスターに搭載されました。
現在はアルニコⅢを使用したモデルはかなり少ないですが、アルニコⅡよりも「中音域が豊か」なので、その特性を生かしてヴィンテージピックアップのクローンを作っているメーカーが多いです。ピックアップの名機であるギブソン「PAF」を忠実に再現した Voodoo の「HB-57s」に採用されています。

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アルニコⅣ

Dimarzio DP261 Dimarzio DP261

アルニコⅣは「フラットな音質特性」を持っていることで知られています。出力は中程度、アタック感はやや弱めという印象で、サウンドはヴィンテージ傾向にあります。ディマジオのPAFクローンモデル「DP261」がアルニコⅣを使用しています。

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アルニコⅤ

SEYMOUR DUNCAN SSL-1 SEYMOUR DUNCAN SSL-1

最も磁力が強く、多くの現行モデルに採用されているのがアルニコⅤです。その音色は「ドンシャリ傾向」にあり、出力と音質特性のバランスが取れていることから、様々なピックアップ(特にリア・ピックアップに最適)に使われています。

セイモアダンカンだと、ヴィンテージ系シングルコイルの代表作「SSL-1」「SSL-2」含むSSLシリーズ全て、テレキャスター用シングルコイル「STLシリーズ」全て、SH-3/SH-11/SH-13/SH-15/SH-55を除いたハムバッカー「SHシリーズ」全てなど、多くのモデルにアルニコⅤが使用されています。

アルニコⅧ

SEYMOUR DUNCAN Alternative 8 Alternative8

アルニコの中で最も出力の高い磁石となります。高出力ピックアップの磁石といえばセラミックが有名ですが、アルニコⅧを採用することで、アルニコ特有のダイナミックレンジと音質特性を兼ね備えたハイゲインサウンドを鳴らすことができます。
アルニコⅧを採用したピックアップとして有名なのが、セイモアダンカンの「SH-15 Alternative 8」です。強力な磁力を持ち、ハイゲインアンプの性能を最大限に引き出すパワーを持っています。

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セラミック

DIMARZIO DP100 DIMARZIO DP100

「セラミック」は高出力のピックアップに採用されることが多い磁石で、ざらっとしたサウンドを持ち低音から高音までバランス良く鳴り、音抜けの良い硬質なサウンドが特徴です。アルニコが金属のような風貌をしているのに対して、セラミックは薄黒く、陶器のような質感を持っています。アルニコのように番号がある訳ではなく、年数が経っても「磁力が弱まらない」という特徴があります。

ディマジオの看板モデルのハムバッカー「DP100」、セイモアダンカンだと「SH-5」「SH-6」「SH-8」「SH-13」などにセラミックが使われています。

磁石の交換方法

ピックアップの磁石は交換することが可能です。アルニコやセラミックなど、リプレイスメント用の磁石は様々なものが販売されています。磁石の交換に関しては、ピックアップを壊してしまうリスクがあるため、自己責任の上で行いましょう。作業に不慣れな方は、工房や楽器店に作業を依頼すると良いでしょう。

Supernice!ギター修理

手順.1

まずはピックアップをギターから取り外し、本体裏にあるネジを外します。次に、本体側面に巻いてある保護用テープを取り外します。そして、精密ドライバーを慎重に差し込み、バックプレートからマグネットを軽く剥がし、反対側から押し出します。

手順.2

マグネットがピックアップから露出したら、指で軽くつまんで引き抜きます。マグネットには「極性」があるので、極性を合わせて新しいマグネットを挿入します。事前にペンなどでマーキングしておくと良いでしょう。万が一、極性を間違えると位相反転してしまうので注意してください。最後に「新品の保護テープ」を側面に巻き直し、ネジ止めをして作業終了です。

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