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自宅で手軽にアンプサウンドを楽しめることから、アマチュア・ギタリストを中心にジワジワと人気が高まっている小型のギターアンプヘッドについて、どのようなメリットがあるか/運搬方法/対応するキャビネットについて、そしておすすめの小型アンプヘッドについて紹介したいと思います。
小型アンプヘッドは小規模ライブハウスなら余裕を持って鳴らすことができます。「15W」程度の定格出力を持つモデルならPAがない環境でもライブが可能で、小規模かつPA環境が整っているライブハウスなら、5W程度の出力を持つアンプで対応できます。
小型アンプヘッドは自宅練習用に導入するのもオススメです。自宅で使用する場合、フルチューブアンプなら「1W〜5W」程度の出力を持つモデルで十分です。それ以上の出力を持つアンプを選択する場合、「アッテネータ」を内蔵しているモデルを選ぶようにしましょう。アッテネータ内蔵モデルは小さな音量でもしっかり歪んでくれるため、自宅でもアンプの歪みを使って練習することができます。
小型アンプヘッドには専用のギグケースが付属するため、ケースに収容して持ち歩くのが基本となります。通常のアンプヘッドやコンボアンプのように重量がないため、持ち運びもかなり楽です。ライブハウスまでの移動手段が徒歩や電車という方も助かるのではないでしょうか。
専用ケースはしっかりとした作りをしていますが、どうしても耐久性が気になる方は、個別に「ハードケース」を購入することをオススメします。ハードケースに収容すると重量が増してしまいますが、元々小型アンプヘッドは軽量なので、問題なく持ち運ぶことができます。
従来アンプの録音には、「アンプ→キャビネット(スピーカー)→マイク」という段階を踏むのが普通でした。アンプ部だけでは音作りこそ可能ですが、それを外に発信する能力を持たないため、スピーカーを通して外に発信、その上でそれを外部からマイクで集音するという流れが必要だったのです。しかしこれは制約が大きく、アンプを大音量で鳴らすための場所、高価なマイクを適切な場所に設置する技術など、演奏とは別の様々な要素が必要です。
そこで、マイクを使わずに直接シールドケーブルだけでレコーダーに送ることができないか、という発想から生まれたのが「キャビネット・シミュレーター」です。スピーカーとマイクを通さずに、アンプ部で作った音色を、あたかもスピーカーにマイクを向けて集音したような音色にしてしまうための技術で、最近のアンプにはこれが付いているものが少なくありません。一般的には「LINE OUT」「D.I. Out」「Emulated Out」などの出力端子を使うことで、無音でのレコーディングが可能です。
KORGとノリタケ伊勢電子の共同開発により誕生した次世代真空管「Nutube」の採用により、最大50Wの出力を誇る真空管アンプ・ヘッドであるにも関わらず、1kgを切る重量とコンパクト・エフェクター並のサイズを達成した新世代のチューブ・アンプ。シリーズにはAC30のサウンドを意識した「AC」、ダンブル・アンプをイメージした「Boutique」のほか、ゲイン量によって分かれる「Clean」、「Rock」、「High Gain」の合計5種類がラインナップされています。
コントロールは「GAIN」、「 TONE」、「VOLUME」の3ノブのみ(MV50 CleanのみTREBLE、BASS、VOLUME)とシンプルです。小型のキャビネットに接続した際の低域不足を解決するため、背面には低域を補正し高域を抑える「EQ」スイッチが搭載されています。
VOX MV50 – Supernice!ギターアンプ
Marshall創業50周年を記念してリリースした1Wアンプ・シリーズのひとつ「DSL-1」のリニューアル・モデル。プリアンプ部の回路が再設計されており、よりJCM2000のサウンドに肉薄しています。真空管にはプリアンプ部に2本のECC83、パワーアンプ部に1本のECC82を搭載しており、1Wの出力ながら迫力のあるサウンドが出力されます。また出力を0.1Wに切り替えることも可能であるため、自宅など大きな音が出せない環境下においてもMarhsallらしいチューブ・アンプ・サウンドを楽しむことができます。
このサイズながら2チャンネル仕様となっており、トラディショナルなMarshallらしいドライブ・サウンドの「Classic Gain」と、モダンなアンプらしい深い歪みの「Ultra Gain」の2種類が用意されています。
Marshall DSL1H – Supernice!ギターアンプ
Studio Vintage SV20H
Marshallの定番アンプを20Wの小出力、小型な筐体に落とし込んだモデルです。Studio Classic SC20H は「JCM800」、Studio Vintage SV20H は「1959 Super Lead」をそれぞれベースにしており、小型ながらも真空管やコントロール部の構成はそれらと同一です。
出力は20Wと、ベースとなったアンプと比べると大幅に小さいものの、小規模のライブハウスであれば十分な音量を稼ぐことのできる出力です。重量はベースとなったアンプの半分以下に抑えられどちらのモデルも10kgを切るため、持ち運びも現実的な重量です。また小型アンプにはお馴染みのパワー・リダクション機能も搭載されており、20Wと5Wの2種類から出力を選択することができるため、幅広いシチュエーションで使用することができます。
Marshall Studio Classic SC20H
Marshall Studio Vintage SV20H – Supernice!ギターアンプ
重量1.62kgとマルチ・エフェクター並の軽量さであるにも関わらず、ブラック・フェイス期のフェンダーの「Super Reverb」の持つ最高のサウンドを手に入れられるアンプです。
ソリッドステート・タイプのプリアンプとデジタル・パワーアンプを採用しており、煩雑なメンテナンスを行う必要もなく、いつでもヴィンテージ・アンプのような素晴らしいサウンドを楽しむことができます。ある程度の音量を出さないとリッチなサウンドが得られないチューブ・アンプと違い、真空管を使用していないため、ベッドルームのような小音量しか出せない環境であっても高品位なサウンドを出力できるのも魅力的です。
「小型、軽量」を謳う同等の出力を持つ他のアンプと比較してもコンパクトさ、運搬のしやすさ、そしてBJFの設計によるサウンドのクオリティにおいてはやはり頭ひとつ抜けています。
One Control BJF-S66 – Supernice!ギターアンプ
SPIRIT OF Rock
手のひらサイズの超小型ソリッドステート・アンプですが、真空管アンプの挙動を忠実に再現したテクノロジーの搭載によるリアルなサウンドが魅力のシリーズです。回路は完全アナログに拘っており温かみのあるサウンドであるのに加え、真空管アンプのチューブに強い負荷がかかった際に起こる、チューブへの電源電圧の急低下を再現したサギング・コントロールが搭載されており、真空管アンプ特有の飽和感と太さがしっかりと再現されています。
美しいクリーン、クランチを出力する「Spirit of Vintage」、ブリティッシュ・サウンドやブラウン・サウンドが得意な「Spirit of Rock」、クラシック・メタルからモダン・メタルまで対応するヘヴィな歪みの「Spirit of Metal」の3機種がラインナップされています。
Hughes & Kettner SPIRIT OF Rock
Hughes & Kettner SPIRIT OF Metal
Hughes & Kettner SPIRIT OF Vintage – Supernice!ギターアンプ
90年代前半にリリースされ、ブティック・アンプ・ブームの先駆けとなったBognerの定番アンプ「Ecstasy Head」のサウンドをコンパクト・アンプに落とし込んだモデルです。片手で持ち運べるサイズ、重量でありながら4バンドのEQや音圧の調節を行うことのできる「VARIAC」スイッチ、「MIDDLE」ノブのかかる周波数を選択できる「MID FREQ」や大まかなゲイン量を選択する「GAIN」スイッチなど、多彩なコントロールが特徴的です。
出力は30Wのソリッドステート・タイプのアンプで、真空管アンプとして音量を下げた際の音質の変化が少ないのも強みのひとつです。また、このサイズのアンプには少ないセンド/リターン端子を備えているのも嬉しいポイントです。
Bogner Ecstasy Mini – Supernice!ギターアンプ
1994年に登場したDiezelの定番ハイゲイン・アンプ「VH4」のチャンネル3(メガ・ディストーション・サウンド)をベースに製作されたミニ・アンプです。メタリカのジェイムズ・ヘットフィールドに使用により人気に火が点き、ドロップ・チューニングを多用するメタル界隈のギタリストに愛用されていたDH4は低域の再生能力に優れていたアンプでしたが、本機においてもそのエッセンスは受け継がれています。駆動系統はチューブからソリッドステート、出力も30Wへと変更されているものの、VH4と比較すると1/10以下の重量は何より魅力的です。
3バンドEQに加えて超高域/超低域をコントロールする「Presence」ノブ、「Deep」ノブが搭載されているほか、背面にはセンド/リターン端子も備えており、サイズ感以上にサウンド・メイクの幅が広い一台です。
Diezel VH micro – Supernice!ギターアンプ
「改造マーシャル系」のアンプで著名なFriedmanのオーセンティックなサウンドを小型の筐体に搭載したミニ・アンプです。大ヒット作となったドライブ・ペダル「BE-OD」のサウンドをベースに設計されており、Friedmanらしい迫力のあるジューシーなドライブ・サウンドが売りです。コントロールは3バンドEQに加え、超高域をコントロールする「PRES」ノブ、低域と高域の大まかな量を調節する「TIGHT」スイッチ、「CUT」スイッチも搭載しており、1チャンネルのシンプルなアンプながらも幅広いセッティングが可能です。
重量も1.8kgと軽量で、Friedmanのサウンドを手軽に持ち運んで使用するにはもってこいの一台です。
Friedman BE-MINI – Supernice!ギターアンプ
PeripheryのギタリストであるMisha Mansoor氏とPEAVEY社の共同開発によるシリーズの2作目として発表された小型アンプ。「Invective.120」のサウンドをコンパクトに凝縮する、というコンセプトのもと製作された本機はInvective. 120に比べ大幅にサイズダウン、重量については半分以下の8kgに収められています。小型アンプとしては珍しくクリーン/リードの2チャンネルを備えており、クリーン・チャンネルにはペダルとの相性が考えられた味付けの少ないピュアなサウンド、リード・チャンネルにはヴァン・ヘイレンの愛用していた「6605」のサウンドを継承するハイゲイン・チャンネルが装備されています。
スピーカーやマイク録りのサウンドをエミュレートしたLINE OUT、センド/リターン、グランド・ループを抑制するボタンなど、モダンな機能を豊富に詰め込んだ利便性の高いアンプです。
Peavey invective MH – Supernice!ギターアンプ
「TINY TERROR」など、早い時期からコンパクトで優れたサウンドのアンプをリリースしていたOrangeからリリースされている、フロア・タイプのアンプ・ヘッドです。フロア・タイプであることにより、エフェクターボードに組み込んで足元のみで音作りを完結させることが可能です。小型のアンプといえど、やはり荷物がひとつ増えてしまうのは電車や徒歩での移動が中心となるギタリストには悩みの種であるはず。このようなフロア・タイプのアンプ・ヘッドであれば、自宅でもスタジオでもライブでも、簡単に自分の音を持ち込んでプレイすることができます。
フット・スイッチは2種類のマスター・ボリュームを切り替える機能があり、ソロ時のブーストにも便利です。
Orange TERROR STAMP – Supernice!ギターアンプ
HT-1RH MK2
個人練習向けの1Wフル・チューブ・アンプ「「HT-1R HEAD」の第二世代モデルです。独自のEQ(ISF)コントロールにより、カラッとしたブライトなアメリカン・サウンドからダーティな英国風のサウンドまでバリエーション豊かなサウンド・メイクが期待できます。特徴的なのは、このサイズのアンプには稀なリバーブを備えていることです。1ノブでのコントロールではありますが、大型アンプにおいてもそれは同様である場合が多く、また本機に搭載されているリバーブはスタジオ品質のもので、高いクオリティを持っています。
背面のポートとMac/PCを接続することでオーディオ・インターフェイス的な運用も可能であり、モダンなニーズに準じた多機能なアンプです。
Blackstar HT-1RH MK2
Blackstar HT-5RH MK2 – Supernice!ギターアンプ
プリアンプに12AX7を使用し、パワーアンプがソリッドステートのハイブリッド仕様。小型アンプヘッドカテゴリの第一号として大ヒットした同社のTiny Terrorをさらに小型にしたものです。可愛らしい外観とは裏腹に20Wの出力を実現し、自宅用のみならずライブでも音量的に問題ないでしょう。音色は古いブリティッシュ系を彷彿させるルーズでざらついたもの。より大きなモデルやハイゲインに特化した兄弟機もラインナップされています。
ORANGE Micro Terror – Supernice!ギターアンプ
Tiny Terrorをより「凶悪なサウンド」に変貌させたハイゲインアンプがDark Terrorです。プリ管に「12AX7を3本」使用することにより、Tiny Terrorのサウンドキャラクターを維持したまま、極限まで歪むように設計されているのが本モデルの特徴です。
また、Tiny Terrorには装備されていなかった、「FXループ」が搭載されているのも本モデルの特徴です。
ORANGE Dark Terror – Supernice!ギターアンプ
各メーカーから「小型アンプヘッドに適したキャビネット」が販売されています。アンプヘッド同様にキャビネットもコンパクトなモデルが多く、スペースを取らないので、自宅練習用にオススメです。値段も比較的リーズナブルで、小型アンプヘッドとセットで購入するギタリストが多いです。
コンパクトなキャビネットとはいえ、積載しているスピーカーは「Celestion」や「Eminence」の「10インチスピーカー」あるいは「12インチスピーカー」なので、本格的なサウンドを楽しむことができます。
キャビネット一覧 – Supernice!ギターアンプ
アンプヘッドの売れ筋を…
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