エレキギターの総合情報サイト
親の友人から借りた20wのマーシャルを返そうと思っているのですがエピフォン・カジノに合うおすすめのアンプを教えてください。予算は5万円以内で、できればカルロス・サンタナの様な感じがいいです。メチャクチャな質問ですみません – (2011/12/25)10~19歳 男性(高校生・中学生・小学生)
エピフォン・カジノといえば、ジョン・レノン(ビートルズ)、そしてオアシスを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。カジノのようなフル・アコースティック・ギター(フルアコ)タイプのエレキギターは、最大の特徴である甘いクリーントーンの音色を生かすことが、ギターの本来持っているポテンシャルを引き出すことに繋がると思います。ネットで検索すると、ツインリバーブやVOXのビンテージ・アンプがカジノと相性が良いという意見が多い様子です。ここではそれに付随して、エレキギター博士でオススメするアンプと合わせて紹介します。
ソリッドギター/フルアコ/セミアコをギター博士が比較してみた!
動画で使用しているアンプ「Dr.Z Carmen Ghia 1×12」はジャズ向けとは言い難いアンプだが、エフェクターなどのセッティングによっては甘くまろやかなサウンドを出すことができる
ギター博士「アンプのTrebbleツマミを絞ってBassを強調させ、フロント側のピックアップで演奏すれば、わりとどのギターアンプでも甘~いニュアンスが出せると思うゾ!」
セミアコ、フルアコと言えば、ホロウボディの上品なギター。日本では俗に「箱物」と言われ親しまれています。古くはビートルズの面々も使ったエピフォンのカジノは、一時ロックミュージックを代表するギターともなりました。現在はセミアコやフルアコというと、どちらかというとジャズやフュージョンなどのイメージが強くなっています。ここでは箱物ギターを繋いでジャズやフュージョン等の音楽を演奏するために、よく使われるアンプを中心にいくつか候補を挙げてみましょう。
甘く、くつろぎのあるトーン「フルアコースティックギター特集」
豊かで、力強いトーン「セミアコースティックギター特集」
左:Twin Reverb、右:Deluxe Reverb
リハーサルスタジオに置いてあることも多い
言わずと知れたフェンダーの銘機。ブルース系ギタリストなどにも人気ですが、やはりその暖かみとからっとしたアメリカンなサウンドが同居した美しいクリーンサウンドは唯一無二の存在感であり、ブルースやフュージョンのみならず、ジャズにも絶妙にマッチします。エフェクターを掛けても原音の美しさとはっきりした芯を失うことがなく、様々なジャンルの幅広いギタリストに愛されるアンプです。
Fender 65 Twin Reverb – Supernice!ギターアンプ
Fender 65 Deluxe Reverb – Supernice!ギターアンプ
左:JC-120、右:JC-40
定番のJC-120、自宅でも扱いやすいJC-40
スタジオの定番にして超ロングセラー。クリーンの硬い音は好みが分かれますが、もとより甘い音の傾向を持つ箱物ギターにはマッチするサウンドです。この音が良い人にはこれ以上ない選択となり、付属のコーラスエフェクトの美しさはこのアンプならではのもの。大きさ、重さはそれなりにあるものの、トランジスタならではの頑丈さと大出力も捨てがたい魅力です。
2015年に登場した JC-40 は JC-120 に比べて一回り小さくステレオ入力に対応、ラインアウト/ヘッドフォン端子も搭載したモデルです。
Roland Jazz Chorus JC-120 – Supernice!ギターアンプ
Roland Jazz Chorus JC-40 – Supernice!ギターアンプ
上記JCに対して”BC”とも呼ばれるRoland Blues Cube。かつて90年代に発売され高い評価を得たアンプが、2010年代になりブラッシュアップして再発されました。ローランド独自の技術をつぎ込み、真空管アンプを可能な限りエミュレート。トランジスタアンプながら、それを全く感じさせない驚異のサウンドをたたき出します。その名の通り、Bluesにはもちろんのこと、ジャズやフュージョンなども含め、オールラウンドに使える銘機となりました。2016年以降はギター博士も頻繁に使用しています。
真空管を搭載せずチューブサウンドを実現:Roland Blues Cubeとは?
Mesa Boogie Mark V 1×12 Combo
Rectifierのイメージで激歪みの印象が強いメサブギーですが、このMarkシリーズのクリーントーンはFender Twin Reverb以上の美しさとさえ言われる絶品なもの。ジャズはもちろん、その滑らかな歪みでフュージョン、ブルースまで余裕で可能な万能アンプです。真空管アンプならではの手入れは勿論必要で、さらには凄まじく重い筐体など、扱いにくい点もありますが、それに見合う素晴らしいサウンドを得られるでしょう。
MESA BOOGIE Markシリーズ – Supernice!ギターアンプ
Guitarras de Jazz – Henriksen JazzAmp 110 ER & Gibson ES-175
アメリカ発のジャズアンプ。名前がまさにずばりですが、ジャズのために特化されたアンプです。EQの帯域はそれぞれヘルツ数が示してあり、効きの感覚などはまさに箱物ギターの鳴りを最大限にひきだすためにチューンナップされた感があります。トランジスタながら真空管の持つ暖かみを備え、120Wの大出力。ギターのみならずライン出力も想定され、外部キャビネットを繋ぐこともできる取り回しの良さも。ジャズギタリストなら確実に満足できる逸品です。
AER cheeky d. 12″/ Wesley G.
アコースティックアンプの雄、AERがエレクトリック用に開発したアンプ。アコギのアンプで培った技術をそのまま継承した、美しいクリーントーンに加え、歪んだ音もサポート。迫力のディストーションも出せますが、やはりクリーン~クランチの音は明瞭な空気感を持ったすばらしいものです。ジャズはもちろん、軽く歪ませたフュージョンやスムースジャズ系音楽にぴたりとはまるでしょう。10インチのものは廃版で、12インチのみ現行販売中。
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値段からは想像も付かない美しいクリーントーンが出ることで名高いアンプ。トランジスタとは思えない暖かみのある音は、ジャズ系のギタリストからも大きな支持を得ています。値段が安くトランジスタというのもあって、扱いに気を遣わずに済む点は、色んなところに運搬しなければならないギタリストにとってはありがたいポイントです。また、Peaveyだけあって歪んだ音も優秀で、さまざまなジャンルで使われる、安価の銘機です。
最後はベースアンプのご紹介。フィルジョーンズのBASS CUBはベース用という触れ込みですが、ギタリストにも愛用者が多く、楽器の鳴りそのものを重視した素直な音は定評があります。インプットには2系統あり、ベース用とマイクなどを同時接続可能ですが、ギターであってもベースのインプットで使用している人が多い印象です。歪まないので恐らくジャズ限定にはなりますが、6kgで100Wという軽量ハイパワーも、ジャズという音楽を演奏する際に有り難い仕様でしょう。
PHIL JONES BASS CUBを…
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フルアコは、そのアコギに近いボディの構造的に、歪ませるのに向きません。上で挙げたアンプはほとんどクリーン用といっていいものが多く、必然的にジャズ系の要素が強くなっています。
対してセミアコはロック系音楽で使われることも少なくないギターです。MR.335という異名を取ったラリー・カールトンが、歪んだ音でブルースロック的アプローチを取っていることを思い出すこともできるでしょう。フルアコほどでないにしろハウリングの怖さは常にありますが、ストラトなどよりも遙かによく歪むセミアコは数多いです。それゆえにフュージョンでも比較的歪んだ音をメインに出来ますし、オールドスクールなロックの演奏にも向いています。こういうケースであれば、普通のソリッドギターと同じアンプを選べば良いでしょう。
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