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Supernice!新インタビュー企画「アーティスト・インタビュー」第二弾には、2016年1月20日に2枚組フルアルバム「noon/moon」をリリースする”東京カランコロン”のギタリスト”おいたん”さんにインタビューをさせて頂きました。3回に渡って掲載します!
──2016年1月20日に2枚組のフルアルバム『noon/moon』を発売されるとの事ですが、今回はどんなアルバムになりましたか?
おいたん 今年(2015年)の1月に「UTUTU」というアルバムを出したんですが、そこではバンドのカラーを出しながらも、歌も活かした曲作りをテーマに、いい折衷案と言うか、いい落としどころを探して曲を作っていったんです。
それから次のアルバムをどうしよかって考えてた時に、2枚組ってこのご時世にあんまり無いけど、あえてやってみたらおもしろいかもね、って話になって。元はミニアルバムを二枚連続でリリースするアイデアもあったんですけど、どうせなら2枚組のフルアルバムにしてコンセプトを付けてみようって事になったんですよ。
元々僕たちは、先にコンセプトを作ることはあまりないんです。セッションを基本として曲を作るので、縦横無尽に曲を作っていくんですよ。ただ2枚組にするなら、分かり易いお題がある方がいいかなと思って「歌をテーマにした一枚(『noon』)」と「遊び心のある一枚(『moon』)」というコンセプトに決めました。
2枚組にしたことによって、敢えて1つの曲を2つのアレンジで録音したり、各アルバムにイントロダクションを付けてみたり、バンドとして初めての挑戦もしています。
──東京カランコロンの曲は、バンドサウンドがとても複雑だったり、変わったアレンジの曲が多いと思うんですが、今回の「歌をテーマにした一枚(『noon』)」はどうやって製作したんですか?
おいたん 歌を聴かせるとなると「シンプルにしよう」って考えがちじゃないですか。コードを鳴らしたり、アルペジオで弾いてみようとか、8ビートを叩こうとか。でもそういった方法論で攻めていくのはおもしろくないなぁと思ったんですよね。あくまで楽器隊の顔が見えるプレイをしながら、歌を聴かせるにはどうしたらいいか、ということを考えてましたね。
やっぱり僕が弾くと、いつも通りの遊んだギターになってしまうんですけど、それでも「遊び心のある一枚」とは違うよ、と。みんなで合唱する曲があるんですけど、そこではあえて合唱と同じラインを弾いたりとか、オブリ(オブリガード)の入る場所をいつも以上に意識してみたり。単純に音数を抑えれば歌が活きてくるだろう、というのは安易過ぎると思ってて。そうではなく、自分たちのプレイを活かしつつ歌を聴かせるにはどうしたらいいか、というのを考えた一枚ですね。
東京カランコロン / 「カラフルカラフル/三毒」
──それでは「遊び心のある一枚(『moon』)」はどのように?
おいたん こっちの方は反対に、いつも遊び過ぎてるのを抑えているんですが、そこをあえて抑えない(笑)。
──なるほど(笑)。
「歌をテーマにした一枚」を作ると決まった時には、「グランドピアノが出てくるのかな」とか「すごいストリングスアレンジをするのかな」とか思ったんです。でもやってみると全然そんなことはなかったですね。むしろ、前作よりも打ち込みみたいな楽器以外の音が少なくなって、あくまで自分たちの楽器の音がとても「整理」されたと思います。それぞれがそれぞれの音を聞いて音を「整理」していくと一人一人の顔がはっきり見えてくると思うんですよ。歌がしっかり聴こえるけど、それぞれの顔も見えてくるので、すごくバンドサウンドのアルバムになったと思います。
続いておいたんさんの使用機材やフレーズの作り方などをお話しいただきました。
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