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リディアンフラットセブンス(b7th)スケールは、メロディックマイナースケールの4番目の音から始まるスケールです。メロディックマイナーがルートから見て【全音 → 半音 → 全音 → ④全音 → 全音 → 全音 → 半音】という音程になっているのに対して、リディアンフラットセブンスでは【①全音 → 全音 → 全音 → 半音 → 全音 → 半音 → 全音】となっています。
そしてその名の通り、リディアンスケールの7番目の音をフラットさせたスケールです。
「リディアンの明るさと浮遊感」+「ミクソリディアンのブルージーな要素」を併せ持ち、ジャズやフュージョンでは定番のスケールとして認知されており、ロックやプログレッシブな文脈でも用いられます。
リディアンフラットセブンススケール(以下 Lydian ♭7)は、一般に「リディアン・ドミナント・スケール」とも呼ばれます。名前が示す通り、「リディアンの特徴(#11)」と「ドミナントの特徴(♭7)」を合わせ持ったスケールです。
Cをルートとした場合、音列は以下の通りです。
C Lydian ♭7 = C, D, E, F♯, G, A, B♭
インターバルで表すと:
1, 2, 3, #4, 5, 6, ♭7
Lydian ♭7 は、ドミナント7thコード上で機能します。
例えば、C7コードに対して通常はCミクソリディアンを適用しますが、C Lydian ♭7を使うと「F♯(#11)」という新しいテンションが加わります。
単なるブルージーなC7ではなく、ジャズ的で開放感のあるC7を演出できます。
Lydian ♭7スケールは、ドミナント7thに特徴的なテンションを数多く含んでいます。C Lydian ♭7を例に整理すると:
このように、ドミナント7thに考え得る「美味しいテンション」をほぼすべて内包しています。
この組み合わせが、ジャズギタリストが「V7コードで一気に空気を変える」ためにLydian ♭7を選ぶ大きな理由です。

ギター博士「世にも奇妙な響きがするスケールぢゃのぅ。」

このギターソロの奏法的なポイントは、7,8小節目のポジショニングにあります。この部分はCリディアン♭7thスケールの中から音をいくつか選んでコードにし、そのコードを弾いたポジションを骨組みにして、まわりのスケール音を肉付けしていく、という方法でソロを弾いています。今回の場合だと、「C7(9#11)」というコードを”骨組み”にして、そのコードを中心に”肉付け”している、という構成になっていますね。

特に今回の場合、「F♯」「B♭」がCリディアン♭7thスケールの特徴的な音となっているので、この2音を中心にメロディ作りしていくと、リディアン♭7thスケールのコード感をより感じやすくなるでしょう。是非参考にしてみて下さい!
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