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Gretsch 6122 Country Gentleman(カントリージェントルマン)は、6119テネシーローズ、6120ナッシュビル、6121ソリッドボディに並ぶ、故チェット・アトキンス氏との共同開発によるグレッチの代表機種です。アトキンス氏自身の使用はもちろんの事、初期のザ・ビートルズで故ジョージ・ハリソン氏がメインで使用したことでも有名になりました。アトキンス氏との契約の関係で、グレッチがこのモデル名を使えない時期がありました。その時には「カントリークラシック」というモデル名で生産されています。
6122のボディ裏
カントリージェントルマンは17インチもの幅のあるボディが特徴で、このサイズのボディゆえに深みのあるサウンドが得られます。しかし大きすぎるボディは共鳴しやすく、エレキギターではフィードバックが起こりやすくなり制御しにくくなります。そこで通常のフルアコに採用されるボディトップのFホールを空けず、代わりにFホールをあしらったペイントが施されました。このペイントは単なるデザイン的な意味だけではありません。「F」の横線がブリッジのおおよその位置を現しているのです(G6122II など現代版モデルにはfホールが空けられています)。
Fホールは電装系を設置するときの入り口にもなるため、カントリージェントルマンではその代わりボディバックに円形の穴を開け、白い蓋で塞ぐようになっています。これを合皮のカバーで覆うことで、見た目に安っぽくなくバックの保護にもなっています。
スポンジでミュートすることができる
故ジョージ・ハリソン氏の使用で有名となったダブルカッタウェイモデルに採用された、右手の代わりにスポンジでブリッジミュートをやってくれる機能です。ブリッジの両側付近にレバーがついており、これを操作する事でブリッジ手前に配置されているスポンジが持ち上がったり引っ込んだりし、ミュートのON/OFFが切り替わります。
両側のスイッチでそれぞれ1〜3弦/4〜6弦のミュートを操作できる事からダブルミュートと名付けられました。スイッチからスポンジまでは板バネで連結されますが、この大規模なシステムはバックが開口しているカントリージェントルマンだからこそ搭載できたものだと言えるでしょう。
左:G6120DC ナッシュビル、右:G6122-1962 カントリージェントルマン
6120ナッシュビルにも、チェット・アトキンス氏名義でダブルカッタウェイモデルが存在します。6122カントリージェントルマンにも初期モデルのリイシューとしてシングルカッタウェイモデルがあります。使っている材木やピックアップは同じです。よく似ている両者の違いは第一にボディサイズで、ナッシュビルは16インチで厚みがあり、カントリージェントルマンは17インチで薄くなっています。
ナッシュビルはロカビリー好きにはたまらない、甘い箱鳴りの響きが得られます。カントリージェントルマンはVOXのギターアンプにつなぐ事で、初期ビートルズを彷彿させるキラキラしたサウンドが得られます。いずれもアトキンス氏が使用したモデルですが、ビートルズが好きならカントリージェントルマン、ブライアン・セッツアーが好きならナッシュビル、というようにユーザーは誰を追うかで選ぶ傾向にあるようです。
The Beatles on the Ed Sullivan Show, 9th February 1964, performing “I Want To Hold Your Hand”
ビートルズのリードギターとして活躍しながら、エリック・クラプトン氏など他アーティストとも親交を深め幅広い活躍をしていました。カントリージェントルマンは初期の作品のレコーディングやエド・サリバン・ショー出演時などで使われておりトレードマークとなっていましたが、1966年の来日公演ではエピフォン・カジノに持ち替えており、カントリージェントルマンを演奏するジョージが見たかったと言うファンをちょっとがっかりさせたとか。
カントリージェントルマンは、故チェット・アトキンスとのコラボレーションの過程でボディ厚やコントロール系、ピックアップなど、少しずつ仕様を変えていきました。現在その特徴的な3つのモデルと、現代版にアレンジされた2つのモデル、合わせて5タイプのカントリー・ジェントルマンがリリースされています。
歴代のカントリージェントルマンは、
を共通スペックとし、コントロール系や電装系が変化していきます。ボディ厚は徐々に薄くなっており、1958年モデルと1962年モデルでは2センチもの違いがあります。
記念すべき初期モデル。厚さ2.75インチ(70ミリ)のシングルカッタウェイ・ボディで、2基のフィルタートロンを搭載。操作系は各ピックアップのボリューム+マスターボリューム、ピックアップセレクタ、マスタートーンスイッチという構成です。
厚さ2.25インチ(57ミリ)のシングルカッタウェイ・ボディでTVジョーンズピックアップを2基搭載。やや広いロングスケールネックにはゼロフレットも追加されています。マスタートーンスイッチの代わりにトーンポットが付けられています。
G6122-1959 を…
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厚さ1.75インチ(44.45ミリ)、フロント・ピックアップに TV Jones Super’Tron、リア・ピックアップに Super’Tron Classic Plus を搭載、1959年カントリー・ジェントルマンを再現した「Vintage Select Edition」シリーズのG6122。新開発「Squeezebox」コンデンサー採用、フィードバックを抑えるためシミュレイテッドFホールが設けられています。
G6122T-59を…
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ジョージ・ハリスン氏が使用していたことで知られる1962年製カントリー・ジェントルマンの仕様を再現した「Vintage Select Edition」シリーズのダブルカッタウェイG6122。新開発Squeezeboxコンデンサー装備、ピックアップは TV Jones Classic を2基搭載、「G6122-1962」同様のストリング・ミュートを装備しています。
G6122T-62を…
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厚さ2インチ(50.8ミリ)のダブルカッタウェイ・ボディに2基のフィルタートロンを搭載。ネックはミディアムスケールに戻りましたが、ゼロフレットは継続。1〜3弦/4〜6弦別々にミュートがかけられる特徴的な「ダブルミュート」、音が出なくなる「スタンバイ・スイッチ」が新たに設けられます。
G6122T Players Edition Country Gentleman
fホールにまでバインディングが施され、よりくっきりとした印象に
現代版のカントリージェントルマンは、高い人気の1962年モデルがベースです。通常の6弦モデルと12弦モデルがありますが、
を主な共通スペックにしている他、弦の本数以外にも違いが付けられています。
現代的なアプローチが施された「Players Edition」シリーズのカントリージェントルマンでは、2-1/4インチ厚の薄めボディ、MLブレイシング採用、ゴトー製ロック・タイプ・マシンヘッド、新開発Squeezeboxコンデンサーを採用。演奏性や鳴りが向上されています。
G6122T Players Edition Country Gentlemanを…
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ボディ厚は2.25インチ(57ミリ)に変更、ロングスケールになりゼロフレットは廃止、特徴であったダブルミュートも現代の音楽では用途がなく廃止。スタンバイスイッチも外されてシンプルな操作系になりました。
そして最大の変更点として、ボディトップに実物のFホールが設けられました。本来のグレッチはボディトップのカーブを一枚板から削り出して成形していました。これが「鳴り過ぎ」てハウリングが起こるのを制御するため、「Fホールを空けない」という独特の設計になったのですが、現代のグレッチは合板を曲げてボディトップを成形します。合板は適度に鳴りにくいため、Fホールを空けるくらいでちょうどバランスがとれます。またわざわざバックに蓋を設けなくても良くなりました。
ダブルミュートは廃止したものの、スタンバイスイッチ、ゼロフレット、ミディアムスケールネック、シミュレーテッドFホールを継承した12弦です。カントリージェントルマンの中で唯一ナチュラルカラー(アンバー・ステイン)であることも特徴です。
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