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「グラビティ・ギターピック(以下、Gravity)」は、加工精度の高いアクリル製ピックをメイドインUSAでハンドメイドしているブランドです。製品はどれも美しく磨かれて手に馴染み、スムースなピッキング体験ができます。レーザーによる刻印や宝石のようなカラーリングのデザイン性も高く、ピックとしてはなかなかの高額ながら、ついつい集めたくなってしまいます。今回は、このGravityに注目していきましょう。
材料となるアクリル樹脂は、透明度と耐衝撃性が高いことから戦闘機のキャノピーや水族館の展示水槽につかわれ、また着色したり粘土のように成形したりが容易なので、照明器具のカバー、看板や標識、日用品など多方面で活用されています。
ピックの材料としては「耐久性が高く長期的に同じフィーリングで演奏できる」のが大きなメリットです。硬質で精度の高い加工ができる半面、あまり薄くすると割れてしまうのが難点でしたが、Gravityはそれを逆手にとって厚くする方向でラインナップを発展させていきました。では、Gravityのピックにどんな特徴があるのかを見ていきましょう。
GRAVITY Razer Standard 2.0mm, Blue
Gravityのピックは、鏡面と呼べるほど滑らかに仕上げられたエッジの効果で弦との摩擦が抑えられ、引っかかることなく滑るようにピッキングできます。このエッジ処理をGravityでは「ベヴェリング・システム」と呼んでおり、ほぼ全てのピックのエッジ全辺を約80度で統一しています(「Edge」のみ60度)。ピック一枚の外周全てが80度になっているということですから、かなり高精度な成形だと言えるでしょう。
このエッジが弦を受け流しますから、弦の引っかかりが極限まで減ります。しかし先端が鋭利なので、しっかりとピッキングのアタックが出るわけです。また80度という角度はじゅうぶんな厚みを確保できるので、普通に使用していても長期的に形状を維持することができます。
また、エッジのバリエーション「Master Finish(マスター・フィニッシュ)」はその逆を行く仕上げで、研磨をかけないザラ付いたままのエッジです。こちらはしっかり弦に食いつくので、たいへんに明瞭なアタックが得られます。
Gravityのピック形状はレギュラーモデルの9種類に「003」を加えた10種類に上り、世の中のたいがいのピック形状をカバーしていると言えます。どれも試したくなってしまいますが、それぞれをまとめてみましょう。
名称 | 特徴 |
---|---|
Classic(クラシック) | 標準的なティアドロップ。 |
Classis Pointed(クラシック・ポインテッド) | ティアドロップの先端を鋭く成形。 |
Sunrise (サンライズ) | ちょっとだけ幅の広い、JAZZスタイル。 |
Striker(ストライカー) | 標準的なトライアングル。「3」を意味する「tri」が名称に含まれているのがちょっとしたこだわり。 |
Stealth(ステルス) | 先端の鋭いトライアングル。 |
Axis(アクシス) | 先端の丸いトライアングル。音が甘くなる。 |
Razer(レーザー) | スリムで先端鋭利なティアドロップ |
Tripp(トリップ) | 「丸、普通、鋭利」の3種類の先端を併せ持つ。やはり「3」を意味する「tri」が名称に含まれている。 |
Edge(エッジ) | トライアングルの角を一つ、超鋭利に成形。 |
03 | ジム・ダンロップ社製「JAZZ III」の形状。 |
表:Gravityのピック形状10種一覧
エッジの成形こそ80度と決まっていますが、普通のもの、鋭利なもの、丸いもの、というように形状にはバリエーションがあります。これに大きさや厚さなどの要素が加わり、一枚のピックになるわけです。
Gravityのピックは、上記10種類の形状に加え、4段階のサイズ、5段階の厚みが選択できます。この時点でバリエーションはかなりの数にのぼりますから、全モデルをずらっと店頭に並べるのはほぼ不可能と言って良いでしょう。
Gravityのサイズには名称が付いており、
厚みにはカラーリングが定まっています。
厚みが増していくと「滑る」感覚が増し、サウンドは柔らかく、また暖かくなります。逆に薄くなると明瞭なアタックが得られます。厚さ「6mm」ともなると弦を一本ずつ弾くのにかなり苦労しますが、コードをジャカ弾きする際には謎の弾きやすさを発揮します。
Gravity未体験のギタリストは、ふつう1mm前後の厚さのピックを愛用していますから、2mmや3mmなんていう厚さのピックなんて想像できないのではないでしょうか。「弾きやすいだなんて、騙されないぞ!」なーんて警戒する人もいるかもしれません。
「厚くて硬い」のがGravityの特徴ですが、「弦に引っかからない」のと「フィット感が高い」のとで、実はクセになるほどの弾きやすさがあります。実際にGravityを使用するギタリストは、初めはおっかなびっくりで1.5mmや2mmのものを試しますが、徐々に厚いものを試したくなります。
Gravityのピックは表面をつるっつるに磨いているので、適度なフィット感とグリップ感があります。それでも滑り止めが欲しいというユーザーに向け、2mm厚以上の物に対して2種類(海外仕様ではもう1種類)のグリップ穴がバリエーションとして用意されています(1.5mmでは割れる恐れがあるそうです)。
Multi Grip Hole仕様:GSUS4PM 4.0mm
10種類の形状、4種類のサイズ、5種類の厚さ、これに滑り止めが2種類という時点で何百というかなり気が遠くなるバリエーションですが、これにさらに素材とエッジ処理のバリエーションが加わりますから、店頭に全モデルをずらっと並べるのは絶望的だと言えるでしょう。そんなわけでラインナップのコーナーでは、日本国内で流通されるGravityのシリーズ分けについて見ていくことにしましょう。
カタくて厚くて色のキレイなGravityの基本モデル。本国アメリカでは顧客が欲しい仕様を指定する受注生産体制をとっていますが、日本国内ではある程度ポイントを絞ったモデル(それでも物凄く多い)が流通しています。
基本モデル9種(Classic、Classis Pointed、Sunrise 、Striker、Stealth、Axis、Razer、Tripp、Edge)において、
で、厚みのバリエーションは2~5種類から選択できます。
アクリルピック・シリーズを…
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「ゴールドシリーズ」はGravityのプレミアムラインで、お値段は¥3,000オーバーという超高級品です。アクリルからさらに一歩進化させた新素材を使い、べヴェリングシステムもブラッシュアップしたことで、優れた耐摩耗性とグリップ感、大きな音量と音抜けの良さを体感することができます。
こちらは基本モデル9種の中から、
の8モデルが流通しており、それぞれ厚さには1.0mm、1.5mm、2.5mmという3段階があります。こちらのシリーズでは、グリップ穴は設けられません。
Gold シリーズを…
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ジム・ダンロップ社の看板商品「JAZZ III」と同じ形状になっている「003」は、アクリルピックとゴールドシリーズの両面から、MiniとBig Miniの2サイズ、厚みは2~4種類のうちから選択できます。本来なら蛍光グリーンであるはずの「1.5mm厚のアクリル003」が赤いカラーリングなのは、本家JAZZ IIIのカラーリングを意識した仕様です。
003シリーズを…
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特別カラー「ディープ・ブラック」に染まった「ファントム」は、本国USAでの取り扱いのない、日本で限定的に流通されているシリーズです。サイズはStandardのみ、厚みは1.5mmのみという限定的なラインナップに「マスター・フィニッシュ」が施され、アタックの弾き立つピッキングができます。ピック形状は、基本モデル9種のうち「Axis」を除く8種がリリースされています。
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