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ブラックトップ・シリーズ(Black Top Series)は2010年に登場したラインナップで、伝統的なフェンダーのギターにハムバッカー・ピックアップを搭載、近年のへヴィなサウンド嗜好を反映したNEWシリーズです。
ラインナップはストラトキャスター、テレキャスター、ジャガー、ジャズマスターというフェンダーを代表する各モデルの4種類。全てメキシコ工場で製造されており、ハムバッカーの厚みあるパワフルなサウンドにフェンダーの伝統的な機能とルックスがミックスされています。
リアにハムバッカーを搭載するというカスタマイズはフェンダー社のギターではよく聞きますが、ユーザーのニーズに応えフェンダー社が公式にこれを実現したかたちとなります。
フェンダーアンプ・スタイルのノブ
4機種共通でボディはアルダー材、ストラトキャスターとテレキャスターのみメイプル/ローズウッド両方の指板が用意されています。
通常モデルと異なる点として、4機種共通でトーンコントロール類はフェンダーのアンプノブ・スタイルを採用。
ジャガーとジャズマスターではお馴染みの「プリセット回路」がブラックトップ・シリーズでは省略されており、1vol, 1tone となっています。
ギブソン、PRSといったハムバッカー搭載のギターはボディにマホガニーを採用して温かみのある太いサウンドを実現しているのに対し、フェンダーギターのボディにはアルダー材を採用しています。音の立ち上がりが速いという特性を持つアルダー材に、ブラックトップ・シリーズではハムバッカー・ピックアップを組み合わせており、パワフルさと音の立ち上がりの速さが両立されたサウンドとなっています。
搭載されているピックアップ Hot Vintage Alnico Humbucking Pickup はビンテージ・アルニコという名前があるように、決してハードロックやヘヴィメタル・テイストのサウンドを出力するわけではなく、フェンダー伝統のサウンドの延長上のトーンと言えます。
※AMERICAN STANDARD Series など近年のフェンダーUSAギターには予めボディのリア・ピックアップ部分にザグリが入れてある場合があり、好きなタイミングでシングルコイルからハムバッカーに交換することができます。単にストラトやテレキャスターでヘヴィなサウンドを求めている場合は、ブラックトップ・シリーズでなくこれらのギターも選択肢に入れておくといいでしょう。
ブラックトップ・シリーズのストラトキャスターは、ピックアップにハムバッカー2基搭載ながらトグルスイッチは 5 ウェイとなっており、フロントのみ/リアのみ/センターで両ハムバッカーのミックス/通常モデルのハーフトーンにあたるポイントで「両ハムバッカーの内側のシングルコイルのミックス」と「ネック側のシングルコイルのみ」の5種類のサウンドを鳴らすことができます。
ピックアップはハムバッカー2基搭載。コントロールノブと3ウェイト・グルスイッチが通常モデルとは逆に配置されており、トーンコントロールへのアクセスが容易になっています。
ブラックトップ・シリーズのジャガーはトレモロ非搭載、アジャストマティック・ブリッジを採用したことで通常モデルのジャガーでは苦労するチューニングの安定性を得られています。冒頭でも述べたように「プリセット回路」は外されており、コントロール類の操作がしやすくなっています。
ブラックトップ・ジャズマスターは他のBlacktopシリーズと違い、フロントにP-90を元に開発された Duncan Designed Humbucking Pickup を搭載、リアの Hot Vintage Alnico Humbucking Pickup はカバーが外されています。トレモロ搭載、3ウェイトグルスイッチによってP-90らしいサウンドを得られるとあって、ブラックトップ・シリーズの中でも特にユニークなスペックを誇ります。
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