エレキギターの総合情報サイト
「Squire(スクワイヤー)」はフェンダー社が保有しているギター/ベースのブランドで、主にフェンダーに比べて求めやすい価格帯の製品をリリースしています。フェンダーの廉価版だけでなく独自の仕様や色調のモデルも多く展開しており、ブランド自身の魅力を持っています。ですから、初心者の最初の一本としてうってつけであるだけでなく、調整やカスタマイズ次第で中級者以上の使用にも耐えることができます。ここでは、スクワイアとはどういうブランドなのか、ちょっとチェックしてみましょう。
日本語表記は、スクワイアやスクワイヤーなどがあり「スクワイア/スクワイヤー」と併記するサイトもあります。
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1: Squier by fender:沿革 2: スクワイア・ギターの特徴 2.1: コピーではない、寸分たがわないフェンダーのギター 2.2: 幅広いシリーズ展開と、それぞれの弾き心地 2.3: 全モデル、ヘッド側からトラスロッドを調整できる 3: Squier by Fenderのラインナップ 3.1: Squierのストラトキャスター 3.2: Squierのテレキャスター 3.3: ストラト/テレキャス以外のラインナップ 3.4: 生産完了モデル
Avril Lavigne – He Wasn’t
全世界で4000万枚以上のセールスを記録するロックスター、アヴリル・ラヴィーン氏のシグネイチャーモデルは、彼女を象徴する星印のインレイとチェッカーパターンのピックガードが目を引く、1ボリューム/1ハムバッカーのシンプルなテレキャスターです。1ハムながらセレクタスイッチの操作でシングルコイルとしても使用できる機能があり、ロックに必要なトーンバリエーションはしっかり手に入ります。
スクワイアの起源はバイオリンメーカーから弦メーカーに転身した「V.C. Squier Company」です。1965年にフェンダーの傘下となりフェンダー製品を作るメーカーとなっていましたが、その名残で1982年に新設された「フェンダージャパン」とともに「スクワイア」が新設され、日本のメーカーによる低価格モデルを生産していきました。やがて製造国は日本以外にもアメリカ、韓国、インドネシア、中国、メキシコ、インドなど拡大していき、国産の「フェンダージャパン(現、メイドインジャパン・シリーズ)」、アジア諸国で作る「スクワイヤー」というように分化していきます。
フェンダーに限らず、欧米の企業は権利問題に対して非常にシビアな姿勢をとっています。コピーモデルがフェンダーの権利を侵害しているとして提訴されるのは過去の話ではありません。こうした中、スクワイアはフェンダー傘下のブランドなので、公式コピーですらない、まさにフェンダーそのもののギターを生産できます。ヘッドやボディの形状が同じで、サウンドの要「ピックアップ」はフェンダーが設計することが多く、見た目も音もフェンダーそのものなのです。
Slipknot – The Devil In I [OFFICIAL VIDEO]
「猟奇趣味的激烈音楽集団」との呼び声高い、あらゆるスタイルを融合させたヘヴィメタルバンド「スリップノット」のジェイムズ・ルート氏は、フェンダー/スクワイア両面でシグネイチャーモデルをリリースしています。スクワイアのラインナップでは例外的に、12″(305mm)Rの平滑な指板になっています。
Squireのラインナップは、ナット幅や指板Rなどに現代的な仕様を選択しつつ、弦長やフレット数はお手本となったフェンダーのギターに従っています。いくつかにシリーズ分けされていますが、大ざっぱには伝統的な「ヴィンテージ・スタイル」と現代的な「モダン・スタイル」に大別できます。そこに各シリーズのコンセプトで個性が加えられていくわけです。各シリーズの特徴を概観してみましょう。
「Classic Vibe(クラシック・ヴァイブ)」は、歴史上の名機を再現したSquireのトップグレードです。総じてフェンダーが設計したアルニコ・ピックアップを備えています。「Paranormal(パラノーマル)」は、かつて存在した珍しいモデル、また存在していたかもしれないモデルを再現するシリーズです。
ヴィンテージ・スタイルのネックは総じて「グロスフィニッシュ」が施され、グリップ感のある手触りです。フレットは、細くて背の高い「ナロー・トール」です。また金属部品に軽量なものが多く、倍音豊かで減衰感の心地よいサウンドになる傾向にあります。
モダン・スタイルのシリーズは、共通してネック裏がサラサラの「サテンフィニッシュ」が施されます。金属部品は重厚なものが採用され、くっきり明瞭でサスティン豊かなサウンドが得られる傾向にあります。
「Contemporary(コンテンポラリー)」は、ハード/テクニカル路線に方向付けしたモダン仕様です。多くのモデルでヒールカットが採用されるほか、ジャンボフレット採用で、このシリーズのみ指板Rが12″(305mm)に拡大されています。
「Affinity(アフィニティ)」「Bullet(バレット)」共に、手に入れやすい価格で現代的な解釈のギターを提供するシリーズです。フレットは主に「ミディアム・ジャンボ」が採用されます。
「Mini(ミニ)」は、お子様の純白な心にロック魂を植え付ける英才教育にも、大人のちょっとした趣味にも良好なミニギターです。
Rob Zombie – Superbeast (Live)
マリリンマンソンを辞してロブ・ゾンビ氏のバンドで活躍を続けるジョン5氏はフェンダー/スクワイア両面でシグネイチャーモデルのテレキャスターをリリースしています。2ハムバッカー仕様ですが、リアのみセラミックマグネットを使用したヘヴィサウンド志向になっています。
スクワイヤ・ストラトのトラスロッド部分
フェンダーの特徴的な設計のひとつに「ジョイント部分からトラスロッドの調整をする」というものがあります。ネック本体の剛性をアップさせる妙案でしたが、ネックの反りを調整するためにいちいちネックを外さなければならないのは初心者にはあまりにもハードルが高く、また本家フェンダーでは70年代以降の仕様はヘッド側からロッド調整ができるようになっています。
スクワイアでは、50年代や60年代仕様も含め、全モデルヘッド側から調節できる仕様に統一しています。これによりいちいちリペアマンのところに持っていかなくても、自力でロッド調節に挑むことができます。
ネックの反りを確認・調節する
スクワイアのラインナップのうち、ストラトキャスターについては以下のリンク先の記事で紹介していますので、ここからはストラトキャスター以外のラインナップをチェックしていきます。
まずはテレキャスターに注目してみましょう。シリーズごとに様々なモデルがリリースされていますが、現代的なスタイルのものと伝統的なスタイルのものとに分けてチェックしていきます。
スクワイヤのギターを…
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