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エフェクター最大手「BOSS」から、革新的なギター「EURUS(ユーラス)GS-1」が発売される!
この意外なニュースに、多くのギタリストが注目しています。「シンセサイザーの音も出せるエレキギター」のようですが、今のところ本体の写真と基本的な仕様が公開されているだけで、デモ音源はおろか取扱説明書も専用アプリも公開されていません。実際にどのような音が出せるギターなのか、このギターによってどんな未来が拓けるのか、多くの謎が残されています。
そこで!現時点での公開情報を基に、発売前のBOSS「EURUS GS-1(以下、EURUS)」がどんなギターなのかを大胆予測していきます!
BOSS EURUS GS-1 Electronic Guitar – Introduction by Yoshi Ikegami
このバックで鳴っている音が、EURUS GS-1の音なのか?そうかもしれませんが、このBGMが何なのかが伏せられている以上、そうじゃないかもしれません。しかしもし、こういう音が自在に作れるのだとしたら・・・。夢が広がりますね。
まず、BOSS公式サイトで公開されているEURUSの仕様を確認してみましょう。乱暴にまとめると、だいたいこんな感じです。
「エレクトロニック・ギター(Electronic Guitar)」という新しい名称が、EURUSがどんなギターなのかを暗示しています。「エレクトロニック」は、シンセサイザーの分野で盛んに使用される「電子の」を意味する用語です。ふだん私たちが馴染んでいる「エレクトリック(電気の)」とは、ちょっと違うわけです。
だいたいのイメージは把握できましたが、もっと突っ込んだ情報は今のところありません。「自分がこのギターを手に入れたら、どのように使うのか?」と考えると、わからないこと、もっと知りたいことが出てきます。
今回はこの3つの謎を考察し、EURUSの機能を予測していきます。
では、BOSS公式サイトの公開情報を基に、EURUSの仕様を考察していきましょう。あなたはどう思いますか?
BOSS及びその親会社Rolandは、1976年発表のギターシンセサイザー「GR-500」以来、半世紀近くこの分野の研究/開発に携わっています。現在ではBOSS「GP-10」、BOSS「SY-1/300/1000」の2シリーズが展開しており、それぞれに違った機能を持っています。この2択ならば、EURUSは「SY」シリーズの機能を搭載しているはずです。「GP」と「SY」を軽く比較してみましょう。
BOSS「GP-10」は、専用デバイデッドピックアップ「GK-3」を介し、ギターやシンセのモデリングを行なうギタープロセッサーです。ギターの音をMIDI信号に変換できるため、MIDI音源との接続でピアノやドラムなど生楽器を再現した音を出したり、打ち込みのリアルタイムレコーディングに利用したりすることもできます。ギター各弦の振動を個別に検出することからチューニングの変更が可能で、また普通のシールドを介した普通のマルチエフェクターとしても使用できます。
SY-1000
BOSS「SY」シリーズは、普通のシールドを通ってきたギターの音をシンセの音にしてしまう、ギターシンセサイザーです。コンパクトな「SY-1」、ミドルクラスの「SY-300」、トップグレードの「SY-1000」共に、エフェクター感覚でシンセサイザーのサウンドを使用できます。シンセの音色は、ピッキングやピックアップ切り替えにも追従します。こちらにはギターの音をMIDI変換する機能はありませんが、SY-1000で専用ピックアップ「GK-3」を使用すれば可能です。
BOSS SY-1 Synthesizer
BOSS SY-300 Guitar Synthesizer
BOSS SY-1000 Guitar Synthesizer – Supernice!エフェクター
まず「GP-10」でシンセの音を使うには、専用デバイデッドピックアップ「GK-3」が絶対的に必要です。EURUSの仕様にその記述はなく、ピエゾピックアップも付いていなければ、ブリッジも特別仕様とはいえ市販品と同等です。EURUSのシンセは専用ピックアップからではなく、ギター本体のピックアップから音を拾っているはずなのです。
また「GS-1 Editorを用いれば、幅広いTYPEとVARIATIONからサウンドを選択できます(BOSSサイトより引用)」という情報も注目に値します。この二つは「SY-1」で音色を選ぶツマミに付けられている名前で、「GP-10」には存在しません。
BOSS SY-1000 Guitar Synthesizer – A New Era of Guitar Synth Innovation
ギターシンセのフラッグシップ「SY-1000」を駆使した、未来感あふれるアンサンブル。EURUSでは、足元のデバイスを増やすことなくこんな音が出せるようになるのでは・・・?
EURUSの本体は、オーソドックスな木材構成と24フレットの音域に、コンパウンド・ラジアス指板とオフセットウェスト・ボディ形状の演奏性、HH配列&5WAYセレクタースイッチの音色、2点支持トレモロユニット搭載による表現の幅を持つ、使い勝手のよさそうな設計です。近未来を思わせる斬新さを敢えて排した、馴染みやすいシンプルなデザインは、ジャンルを問わず使いやすそうです。日本製なので、品質の高さも充分に想像がつきます。
注目すべきは「これらの仕様がシンセの機能に全く関わっていないらしい」、というところです。ブリッジも市販品(トレモロブロックは特別仕様)なので、必要ならFRTに換装することもできるでしょう。電気部品をいじるハードルは高そうですが、ピックアップ交換やセレクタースイッチの仕様変更などはじゅうぶん可能なはずです。
ただし、ボリュームとトーンもシンセから独立していて簡単に交換できるのかどうか、ここまでは断言できません。でも、ギターから「SY」に接続する感覚で設計している可能性と、使用頻度の高い電気部品の故障/修理の可能性を考えると、この二つもシンセから独立していると考えた方が妥当でしょう。
こうした「改造も含めて純然たるエレキギターとして使える」という特徴は、モデリング機能やMIDI機能を持ち味とした従来のデジタルギターと比べ、まさに画期的と言えます。
EURUSはスマホなどとBluetooth接続して、専用アプリ「GS-1 Editor」でシンセの音をエディットしたり、EURUSの「SYNTH CTL」ノブに機能を割り当てたりすることができます。また、多機能エクスプレッションペダル「EV-1-WL」とBluetooth接続することで、「SYNTH CTL」ノブ同様にシンセのパラメータを変化させながら演奏できるほか、最大2つのスイッチを増設できます。
ここで気になるのは、
「アプリからのパラメータ操作と、ペダルからのパラメータ操作が、同時にできるのか?」
です。
Bluetoothには「マルチペアリング」という機能があり、たとえば一台のイヤホンで音楽を聴きながら電話をかけることができます。しかし、これは「音楽再生と通話」というような異なる機能だからこそ、同時に使用できるのです。同じ機能を使うのなら、いったんペアリングを解除して、別の機器とペアリングして、という操作が必要です。仮にEURUSの仕様がそのままだと、その操作は、
「アプリでペダルに機能を割り当て、スマホとのペアリング解除、ペダルとペアリング接続、ペダルで作動確認、ペダルとのペアリング解除、スマホとペアリング接続、アプリでのエディット続行・・・キーー!!」
となり、エディット作業が地獄絵図となります。
EURUSは、プロミュージシャンが仕事の道具として使うことまで想定して設計されています。であればなおのこと、エディット作業がサクサク進行できる設計でなければなりません。ここで考えられるのが、Bluetoothチップを2基搭載した「デュアルBluetooth」仕様です。Bluetooth自体が2系統あるので、シンセのパラメータに対し、スマホのアプリからでも、ペダルからでも、二つとも接続したままで問題なく操作できるわけです。
ただし、EURUSの「SYNTH CTL」ノブとエクスプレッションペダル「EV-1-WL」とで、別々のパラメータを割り当てることができるのかどうかについて、BOSSのことだから恐らくできるだろうと予測しますが、あくまで予想の域を出ません。
以上、9月発売予定のBOSS「EURUS GS-1」について、3つの予測を立てました。これが当たるか外れるかはさておき、これまでの常識を覆す全く新しいギターがリリースされることに、間違いはありません。シンセの6音色を持ったままギターワイヤレスが使用できるというだけでも、ライブパフォーマンスの可能性がぐっと広がりますね。発売を楽しみに待ちましょう!
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