世界中で愛されるYAMAHA「PACIFICA」シリーズの魅力[記事公開日]2020年3月18日
[最終更新日]2021年5月13日

では、パシフィカのラインナップをチェックしていきましょう。パシフィカの「高い演奏性、幅広く使える機能性」をコンセプトに、4シリーズ11モデルがリリースされています。

各モデル名の違いは?

現在のパシフィカでは、モデル名を「3桁の数字」+「仕様の表示」で構成しています。3桁の数字は「グレード、ハムバッカーの個数、シングルコイルの個数」を表しています。仕様の表示について、主なものは

  • V:トレモロ装備
  • H:ハードテイル・ブリッジ装備
  • M:メイプル指板
  • FM:フレイムメイプルトップ
  • QM:キルテッドメイプルトップ

となっています。たとえば「611VFM」なら「600シリーズ、ハムバッカー1基、シングルコイル1基、トレモロ装備、フレイムメイプルトップ」を、「120H」なら「100シリーズ、ハムバッカー2基、シングルコイルなし、ハードテイル・ブリッジ」を意味します。

600シリーズ

ヤマハ・パシフィカ600シリーズ

パシフィカのフラッグシップ「600」シリーズは、「フレイムメイプルトップ&マッチングヘッド」という美しいルックスに、セイモア・ダンカン社製ピックアップ、グローヴァー社製ロッキングチューナー、グラフテック社製ナット&ストリングガイドなど高品位なパーツを備えた、まさにハイグレードな仕様になっています。

最近では、鈴木健治さんや弓木英梨乃さんが愛用されているのでも有名ですね。プロの現場で耐え得る完成度の高さながら、それをこの価格で実現しています。この高品位なパーツが活きてくるのもPacifica自体の土台がいいからと言えるのではないでしょうか。


エレキギターの一つの完成形、YAMAHA PACIFICA 600シリーズ7機種を弾いてみた!

PACIFICA 612 VIIX MSB

現代の高級ギターは、モダンな仕様でもトラッドなニュアンスが求められています。このことから600シリーズでは、ヴィンテージ・トーンを意識したピックアップ、トレモロには6点支持のヴィンテージ・スタイルが採用されています。

ピックアップはヴィンテージを意識しつつも、リアには高出力モデルがセレクトされており、幅広いサウンドにマッチできます。6点支持のトレモロはウィルキンソン社製で精度が高く、アーミングは滑らかです。またネジでサドルを固定する同社の独自構造により、豊かなサスティンとグローバーのロック式ペグとも相まって高いチューニング安定度も得られています。

ラインナップは新たに加わった「PAC612VⅡX/VⅡFMX」、定番機種「PACIFICA 612VIIFM」、P-90タイプのピックアップを採用した「611シリーズ」が存在します。ボディ、ネック、指板材などの基本木材と構造は全て共通で、2種類のピックアップ構成(612/611)、2種類のブリッジ仕様(V/H)が性能面でのバリエーションを作っています。ここにさまざまなカラーリングを施すことで、豊かな製品群を構成しています。詳しくは次の特集記事をご覧ください。

YAMAHAパシフィカのフラッグシップ「PACIFICA600」シリーズ特集

300シリーズ

パシフィカの中堅クラスに位置する300シリーズからは、P-90タイプのシングルコイルを使用した、ハードテイルのモデルがリリースされています。

PACIFICA311H

YAMAHA PACIFICA311H 311H:
ヴィンテージホワイト
ブラック
レッドメタリック

「311H」はフロントピックアップにP-90タイプ、リアにハムバッカーを使用し、ハードテイル仕様のブリッジを載せたモデルです。先述の611HFMと比べると、グローヴァー社製ロッキングチューナーとTUSQナット&ストリングガイドは継承しており、ピックアップがオリジナルモデルに、ブロックサドルが金属製になり、フレイムメイプルの化粧板を排しているところが大きな相違点です。

P-90タイプのフロントピックアップは太く存在感のあるサウンドを持ち、リアのハムバッカーはエッジの立った高出力モデルです。両方ともアルニコV磁石を使用した、本格的なピックアップです。

小さなところにもポイントが

「600」と「300」では、ヘッド面に付けられる「ストリングガイド」にまでもグラフテック社製の人工象牙BLACK TUSQが採用されています。BLACK TUSQは潤滑性が高く、一般的な金属製のものより弦との摩擦が低く抑えられます。こういう小さなところにも高機能な部品を採用することで、チューニングの安定度がもう一息高められているわけです。

PACIFICA311Hを…
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200シリーズ

ゴージャスな意匠の「200シリーズ」は、楽器としての弾きやすさとサウンド、仕上がりの美しさや加工精度など工業製品としての品質、共に優れたハイコストパフォーマンス・モデルです。現在では、後述する112Vをベースとした2タイプがリリースされています。

PACIFICA212VFM/212VQM

YAMAHA PACIFICA212VFM 212VFM:
トランスルーセントブラック
キャラメルブラウン
タバコブラインサンバースト

YAMAHA PACIFICA212VQM 212VQM:
タバコブラウンサンバースト
トランスルーセントブラック
キャラメルブラウン

フレイムメイプルトップを採用した「212VFM」、キルテッドメイプルトップを採用した「212VQM」ともに、112Vのボディトップとヘッドに銘木の化粧板をあしらって高級感を演出したモデルです。212は求めやすい価格のギターですが、メイプル柄のフィルムや写真を貼っているわけではなく、薄くスライスした本物のフレイムメイプル/キルテッドメイプルが使用されています。本物のメイプルは模様に立体感があり、見る角度を変えると模様が動いて見えますが、212でも同じように動く模様を楽しむことができます。

PACIFICA212を…
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100シリーズ

ベーシックグレードとなる「100シリーズ」は、もっとも低価格でありながら、ボディにはアルダー、指板にはローズウッドを用いた本格的な木材構成です。パシフィカの上位モデルは、この本体に高級な部品や化粧板を載せるなどグレードアップを施すことで成り立っています。すなわち600シリーズの高いクオリティは、この100シリーズが秘めるポテンシャルの高さを表しているのです。これから始める人の最初の一本としても、経験者のサブとしても良好です。

PACIFICA112V/112VM/112VMX YNS

PACIFICA112V PACIFICA112V:
オールドヴァイオリンサンバースト
ブラック
イエローナユラルサテン
ユナイテッドブルー
ヴィンテージホワイト
ソニックブルー

「112V」はローズ指板、「112VM」はメイプル指板、「112VMX YNS」はメイプル指板で黒いピックガードを使用したモデルです。ローズ指板とメイプル指板の音の違いについて、愛好家の間では多く語られます。しかしあまり気にせず、顔つきだけで判断しても大丈夫です。どちらも指板に使う木材として、たいへん優秀です。

PACIFICA112VM PACIFICA112VM、一番右:PACIFICA112VMX YNS

また、カラーリングが豊富に取り揃えられているのもうれしいポイントです。ブラック、サンバースト、ナチュラル、レッドメタリックといった定番色に、ソニックブルー、アイスブルー、ソニックピンクなど淡い中間色もあって、選ぶ楽しさがあります。

PACIFICA112を…
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PACIFICA120H

YAMAHA PACIFICA120H 120H:
ヴィンテージホワイト
イエローナチュラルサテン
タバコブラウンサンバースト
ブラック

「120H」はハムバッカー・ピックアップを2基備え、ハードテイル・ブリッジを採用したモデルです。フロントでも高出力の太い音が得られるほか、ストレート感のある弦振動が得られる構造です。また、トーンポットに仕込まれたコイルタップ起動スイッチにより、両ハムバッカーをタップすることができます。ハムバッカー2基、あるいはシングルコイル2基のギターとして使用できるわけです。

PACIFICA120H:ピックアップ配線図

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PACIFICA112JL

YAMAHA PACIFICA112JL 112JL:
イエローナチュラルサテン
ブラック

左用の「112JL」は、パシフィカ100シリーズのロングセラーのレフトハンドモデルです。全ての電装パーツはピックガードに収められていて、コントロールノブに樹脂製のハットノブ、トレモロ部のサドルもプレスタイプを使用し、トラッドな雰囲気を感じさせます。しかしピックアップにはモダンなセラミック磁石を使用しており、クッキリとした音像が得られ、またドライブサウンドが美しく響きます。なお、こちらはコイルタップ非搭載です。


以上、YAMAHAの代表機種パシフィカをチェックしていきました。スタイルを選ばない弾きやすさと幅広いサウンドバリエーションにより、どんなジャンルの音楽でも活躍できるギターです。このようなギターは1本持っておくと助かる場面が多いですから、初めての一本としても、その日のための一本としても、ぜひ前向きに検討してください。