エレキギターの総合情報サイト
「Providence(プロヴィデンス)」は株式会社パシフィクス(神奈川県横浜市。社長は奥野猛氏)がプロデュースするブランドです。プロ仕様の高品位なケーブルで知られていますが、名機「VELVET COMP」を代表とするエフェクター群、複数のエフェクターを一括で操作する「ルーティングシステム」でも知られており、内外のプロフェッショナルから絶大な支持を得ています。
Providence(プロビデンス)のギターケーブルについて
Providenceのエフェクター一覧
Providence dS-201RSVを弾いてみた!
Providenceは、
を基本コンセプトとしており、壊れにくくてノイズが少ない、そしてプロの求めるサウンドクオリティを持った製品開発を続けています。また音声信号や電気信号を正しく伝達する性能にこだわっており、試作段階から最前線のミュージシャンやエンジニアを起用、耐久性や電気性能、音楽的音質にこだわる厳しいテストを繰り返しています。
一般的なブランドは自社で企画と開発を行うのが普通ですが、Providence代表の奥野氏はプロデューサーという立ち位置で、プロジェクトごとに各分野の一流エンジニアと共同開発する、というスタイルを取っています。
Providence eH-202TRSC See Through Red Vitalizer
Providenceのギターは、「最高の道具」をトータル的に見たときの「音の入り口」として開発されました。開発においては道具を「武器」、性能や音質を「戦闘力」というキーワードに置き換え、ステージやレコーディングスタジオなどクリエイティブな戦いが繰り広げられる現場で頼りになる、「戦闘力の高い武器」を追求しています。
Providenceが目指すのは常に「その時代での最高」であり、こうして開発されたギターは「現代」という時代を見据えた機能とトーンを持つ、純粋に音楽をプレイするための道具として仕上がっています。では、現代最高の道具を標榜するProvidenceギターの特徴を見ていきましょう。
Providenceギターの前身「Deceiver」の第1号機は、「プレイヤーズプレイヤー」と称される今剛(こんつよし)氏に認められ、長らく氏のメインギターとして活躍しました。今剛氏のギターを全て調整していたのが「セットアップの第一人者」として知られる志村昭三氏で、パシフィクス社長奥野氏とも旧知であったことから、この三者によるコラボレーションが実現しました。
宇多田ヒカル – Automatic
販売数1,000万枚に届こうかというデビューアルバム「First Love」の1曲目にして、宇多田氏のデビューシングル。「15歳女子のデビューシングルに今剛を起用」というニュースは、音楽関係者の間で大いに話題になりました。今氏の味のある脇役ぶり、終盤の情熱的なリードは聞きごたえ十分ですが、このような強力なバックに喰われない、宇多田氏の怪物ぶりも伝わってきます。
今剛氏は楽器やプレイスタイルを音楽に合わせていくタイプのプレイヤーですが、そのため楽器にはドライな感性を持っており、愛着ではなく「仕事の道具」としてギターに接しています。この点で「最高の道具」を目指すProvidenceと意気投合、シグネイチャーモデルの発表につながりました。「プロの仕事としての合理的な判断でギターを持ち替えるという今氏の使用頻度が高い」ということが、Providenceギターの品質を証明しています。
Providenceのギターは、あらゆる音楽を演奏する柔軟な今氏、今氏が全幅の信頼を寄せる志村氏のノウハウに、Providenceの保有する電気的なアドバンテージが加わり、どんな音楽でも対応できる柔軟性を持った現在最高の道具になっています。
電池を必要としないエレキギターの音色は「パッシブサウンド」と言われ、プレイヤーの個性と楽器の持ち味が活きる有機的な音色です。エレキギターのサウンドメイクにおいて重要度の高い音色ですが、エフェクターの回路や長いシールドを通過していく間に劣化したりノイズが乗ったりするデメリットがあります。
電池を使用する「アクティブ」はこうした問題を解決しており、劣化しにくくノイズに強いことからベースでは一般的になっています。ギターでは特にハイゲインなサウンドにマッチしますが、アクティブ化によりトーンも変化することから、「アクティブ臭さ」を敬遠するギタリストも多くいます。
パッシブのトーンを極力そのままにしながら、音質の劣化やノイズに悩まされなくなるようにアクティブ化するのが「バイタライザー(Active Impedance ConverterサーキットVitalizer®-G1)」で、Providenceギターに必須の回路になっています。ON/OFFスイッチが付いていますが、今剛氏は「常時ON」で使用しています。
以下、Providenceブランドのプロデューサーである奥野氏のお話です。
《目指したのは革新的なパッシブサウンド》Providence Guitar訪問インタビュー
Vitalizerを体感してみた。ギター内蔵編
音が劣化する昔ながらのケーブルの代表格「カールコード」をつなげて劣化し果てたトーンが、バイタライザーをONにした途端に蘇る、衝撃の検証動画。取材時にも体験させもらいましたが、動画と同じことが起きました。
奥野 例えば5mのケーブルをアンプ直で使ったら大して変わらないじゃないか、って話になるんですが、エフェクターとかを間に挟むと明らかに劣化します。例えば、ワウペダルとか使うとハイ落ちしますよね?それがVitalizerを使えば一発で解決出来る。「バッファーを使えば良いじゃないか」ってなりますが、殆どの製品が音質の劣化は防げてもアクティブ臭いサウンドに変えてしまうんですよ。
うちのvitalizerは100%パッシブのサウンドとは言わないけれど、殆ど変わらないサウンドに出来ます。20mのケーブルを使っても、35mのケーブルでも、vitalizerをオンにするだけで5mのケーブルを使ったサウンドになりますから。例えばキャパ50人のライブハウスで弾いた次の日に、同じシステムで武道館で弾いても同じ音になる。普通は箱が変わるとシステムを変えなければならないけれど、まったく同じので行けるって話ですね。
ちなみに、VitalizerはEQを掛けている訳じゃないんです。音は加工していません。元の音を極力変えないで、インピーダンスだけを下げるようにしている。そして、そのギターが持っている雑味をあえて残すようにしている。そこがミソとも言えますね。今さんは常時オンで使っているのはまさにそれで、インピーダンスを下げつつギターが持つ個性をそのまま残してるから。それを気に入ってくれたんでしょうね。
Providenceギターは、セットアッパー志村昭三氏によって一本一本最終セットアップが施されたのちに出荷されます。志村氏は企画の段階からProvidenceギターに携わっており、使用する材やパーツの選定、製品のチェックと最終セットアップを担当しています。
「ギターそれぞれのクセを読み取って個性を活かし、楽器に命を吹き込む」と称賛されるように、志村氏が調整した楽器は音が良くなり、サスティンも伸びると言われています。Providenceギターは、トッププロの楽器を調整する志村氏による渾身のセットアップにより、そのまま現場に出られるベストなコンディションで手に入れることができます。
上から:RMPR(ラメパープル)、RMBK(ラメブラック)、RMBL(ラメブルー)
「Desperado(デスペラード)」は、Providenceギターの第一弾として開発され、今氏に「自分のリクエストが全て反映された」と言わしめた、「今剛シグネーチャーモデル」です。セットアッパー志村昭三氏によって細部まで追い込んだセットアップを施され、今剛氏の直筆サインが記された証明書が付属します。
2ハムバッカーのストラトタイプを基調として
という仕様でまとめた楽器本体は音の立ち上がりに優れ、中音域が豊かに主張する芯のあるトーンを持っています。またフロント/リアそれぞれのコイルタップと、バイタライザーのON/OFFスイッチを装備しています。
フロント/リアそれぞれのコイルタップ、バイタライザーのON/OFFスイッチ
ペグに採用しているシュパーゼル「6L」ロッキングチューナーは、今氏が音でセレクトして長らく愛用しているという、こだわりのパーツです。ウィルキンソンの定番ブリッジ「VS-100」との組み合わせにより、激しいアーミングでもチューニングが狂わない安定性を持っています。
ピックアップに採用されている「J.M.Rolph Pickup」は、イーグルス、ローリング・ストーンズ、ボンジョビなど世界のトッププレイヤーが信頼する「究極のヴィンテージサウンド」のピックアップを生産することで知られています。本機に搭載される「’59LP PAF Style/Tapped」は、本来タップ機能を持たないレスポール用ハムバッカー「’59LP PAF Style」をタップ対応にカスタマイズした、Desperado専用ピックアップです。
「Heartbreaker(ハートブレイカー)」は、テレキャスター・タイプのボディ形状を出発点としたシングルカッタウェイモデルで、ギタリストにもギターボーカルにもフィットする戦闘力を備えた武器として開発され、
の2タイプがリリースされています。
Heartbreakerシリーズは、
という共通スペックがあり、
など、説明を受けないとなかなか分からない細かな工夫が込められています。先述のDesperado同様に、一本一本が伝説的なセットアッパー志村昭三氏の最終調整を受けて出荷されます。
Hertbreakerに搭載されるピックアップ「eXpresso II」は、横浜を本拠地にする未来志向のピックアップメーカーとして知られる「Kariya-Pickups」とのコラボレーションで開発されました。「プレイヤーが発する音を余すことなく表現する」ことを目指し、単体での音の良さやギターとの相性、さらにはバイタライザーとの相性まで考え抜かれている、まさにHetrbreaker専用のピックアップです。
ギター開発プロジェクト開始と共にピックアップの開発もスタートし、試作品は常にプロビデンスと志村とのテストを繰り返し受けています。フロント+リアのセットで使用されることを前提に、コイルの巻き方を調整して音量差を整え、徹底したノイズ対策が施されています。フロント/リアは逆磁極となっているため、ハーフトーン時にノイズが軽減されます。
「Heartbreaker® eH-202TRSC」は4Aキルテッドメイプルをボディトップに使用、「Heartbreaker® aH-102TRSC」はアッシュ2Pボディというのが両モデルの大きな相違点で、木材の価格に由来する本体価格の差ができています。
キルテッドメイプルのHeartbreaker® eH-202TRSC
これだけではなく、両者で採用されているフレットにも違いが設けられています。メイプルトップモデル「eH-202」では三晃製作所の#213が、アッシュモデル「aH-102」にはジェスカー#9665が採用されています。
三晃の#213は幅の広さからジャンボフレットのカテゴリーに入りますが、伝統的なふつうのサイズにまで高さが抑えられています。低いフレットにはトラッドな雰囲気があってコードが押さえやすく、スライドやグリッサンドがラクです。
ジェスカー#9665はミディアムジャンボに類するフレットで、上記した三晃#213よりちょっと狭く、ちょっと高さがあります。またDesperadoに採用されているJim Dunlop #6105より広く、ちょっと低くなっています。ジャンボフレットは苦手なんだけど、リードが弾きやすいギターを求めているプレイヤーにはぴったりのフレットです。
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