エレキギターの総合情報サイト
「ソニック」は株式会社ラムトリックカンパニーがリリースするギター/パーツのブランドです。同社は1983年に埼玉県川口市に設立、以来「いつもアーティストのそばに寄り添う頼もしい楽器」を目指し、細部まで妥協のないギター/高性能なパーツやメンテナンスグッズなどを積極的にリリースしています。
完成品の販売もされていますが、ギター本体についてはオーダーを受けてから製作しています。セットアップに徹底して手間をかけるというギターはチューニングが安定し、ノイズが少ないなどプロの現場で頼りになるクオリティと信頼性が支持されています。またフルアップポットやターボブレンダーなどのオリジナル回路、チューニングの安定に定評のあるトレモロシステムなど着眼点と品質が多くのプレイヤーに認められ、愛用されています。
組み込みの時にギターに命を与える:Sonicギター訪問インタビュー
Sky-High 小川銀次BANDライブ
故小川銀次氏(1956,9-2015,8)は当初からソニックのギターを愛用していた代表的なヘビーユーザーで、SHSHSなど独特のピックアップ配列、トレモロ付きシンラインなど個性的な仕様のギターを何度もオーダーしていました。
ソニック創立者の竹田豊氏はフェンダー公認リペアマンとしてのキャリアもあり、ソニック立ち上げ以前からギター製作を重ねて来ました。大企業にはできないギター作りを目指してソニックを立ち上げてからも「ギターを知り尽くしている」と言われるノウハウを駆使し、細部の組み込みを追求したギター製作を続けています。
1990年代より執筆活動も行なっており、ギターの構造やリペア/カスタマイズの手法を科学的に解説しています。
これらの著書がロングセラーとなっています。
特に「エレクトリック・ギター・メカニズム完全版」は1992年に発行された「エレクトリック・ギター・メカニズム(電気系テーマが中心)」、翌年発行された「エレクトリック・ギター・メカニズム2(木部、金属パーツが中心)」の内容を統合したもので、20年以上を経た今なお現場で作業するリペアマンやリペアに興味を持つミュージシャンらに読まれています。
ソニックのギターは、「変化する要因やエネルギーをギターに残さ」ず、「パーツ同士がケンカせずに仲良く暮ら」すことを目指して作られます。パーツを取付けるネジ穴の位置から弦を張った状態での力学的な関係まで、とことんこだわり抜き精密にセットアップされているため、状態が安定してチューニングが狂いにくくなります。練習から本番まで様々なシーンで快適に演奏できるプレイアビリティ、「量産では不可能な精度」、「ネジ一本にまでこだわる」と言われるソニックがどんな所にこだわっているのか、ちょっと拝見しましょう。
ペグ:弦を張るとストリングポストが引っ張られて若干傾くことに注目し、それを計算に入れて若干角度を付けてペグを取付けます。弦を張った状態でペグが真っすぐになり、ギアの回転がスムーズになるほかペグ周りのトラブルが回避できます。
フレット打ち:曲がり具合を指板のRに合わせてから打ち込むので、フレットが指板にきちんと納まることからフレット浮きの可能性を大幅に軽減できます。
ネックの仕込み:「カッタウェイ側に傾きやすくなる」というネックの性質に注目し、力学的にバランスがとれる秘伝の形状にネックポケットを加工することで、将来的な「センターずれ」を起こしにくくしています。またブリッジのサドルとの関係を考慮した、絶妙な仕込み角でセットされます。
トラスロッド:アジャスト部の固着を防ぐトルク安定化剤「ロッド・メイト」を開発しています。
ストラップピン:ストラップピンを取付ける箇所を平面に加工することで、ネジが緩むのを防止します。
ネジ穴:ピックガードやジャックプレートなどを固定するネジ穴は、取付け穴の中心を正確に貫くように精緻に空けられます。またピックガード取付け用には、サビを防ぐ意味からステンレスのネジが使われます。
センター出し:ネックポケット、ピックアップキャビティ、ブリッジなどパーツの中心が一直線に収まるように精密に配置されます。
牛骨ナット:摩擦が少なく耐久性に優れる「無漂白オイル漬け牛骨ナット」を使用。フレットより僅かに高くなる位置まで溝を切ることでオープンコードが弾きやすくなり、また溝の深さが適正になるようにナット本体の高さも操作します。
ネックコンディション:限りなく真っすぐになるようにセットアップします。仕込み角、ナットの調整と相まって、極端なローセッティングでもバズノイズの出ないコシのある弦振動を生むことが出来ます。
フレット処理:「世界でもトップクラス」と言われるフレットサイドの丸い仕上げにより、特にポジション移動時のストレスを感じさせません。
コントロールノブ:低すぎてボディに接すると回しにくい、高いと格好わるいということで、ソニックこだわりの高さでセットされます。
配線:適切な配線の取り回しにより、「ピックガードから外しても自立するほど安定」します。
ポット:フルアップ時に完全なバイパスになる「フルアップ・ボリューム」、「フルアップ・トーン」を標準装備。楽器が本来持っていた倍音を、ポットの回路で削る事なくアウトプットできます。またガリノイズを防ぐ導電性グリス「ポット・メイト」を開発しています。
ピックアップ:フルアップポットと併せることを想定し、「充分な中低域とエッジの効いた倍音」を持つ「Jupiter」、またフルアップポットを使用しない前提で高域のレンジを広く取ったハンドワイヤリング「Legend」という二種類のピックアップシリーズを持っています。
ノイズ対策:アッセンブリのキャビティには、カーボンよりもシールド効果の高い銅を主原料とした導電塗料が塗布されます。
ソニックでは他社製品のリペアも受け付けています。しかしソニックの目指すセッティングには各パーツが機能し合うバランスが求められ、ちょっといじった程度ではとうてい到達することができません。よってソニックが他社製品のリペアを請ける場合、初回は「Tune-up(チューンナップ)」という抜本的なリペアのメニューを受けることになります。
メニュー内容はロッド調整や配線総取替、ナット交換はもちろんのこと、フレット交換、指板研磨、ジョイント部修正、全パーツ取付け位置修正といった容赦のないもので、預かったギターを一旦完全に分解し、不具合を修正してセットアップしなおします。工賃が10万円を超え、また3ヶ月以上の期間を要する大規模な工事になりますが、トータルバランスがとれることで楽器の持つポテンシャルが最大限に引き出される、極めて良好なコンディションが実現します。
2013年に発表されたテレキャスター・タイプ
現在ソニックでは、
のオーダーを受け付けており、ショップがオーダーしたSTRやTELが店頭に並ぶこともあります。ボディ材やナット材、塗装やパーツなど「その他」が選択できる余地が多く、個性とこだわりを追求するオーダーをしっかり受け止めることが出来ます。
電気回路ではフルアップボリューム/フルアップトーンが選択できるほか、スタンダードな配線の他にシングルコイルで疑似ハムバッカーのサウンドを得る「ターボブレンダー」や「ターボスイッチ」が選択できます。また、変則的な配線についても「かなり特殊なものまで」受け付けています。
トレモロのセッティングでは
の3種類が選択できますが、トレモロユニットの可変幅に応じてネジの締め方を変えています。ソニックの開発した「Stable-Tune Tremolo Kit」は一見伝統的な6点留めのシンクロナイズド・トレモロユニットですが、シンクロとしては「史上最もチューニングが安定する」と標榜する、チューニングの安定に特化したユニットです。
秘密はネジとユニットの接点部分にあり、動かしたトレモロから手を離せば最初の位置に完全に戻るように設計された、精密な加工が施されています。またここでもネジに対する深いこだわりがあり、トレモロの支点となる6本のネジは「より真っすぐで、より真円の出たもの」を追求して調達しています。
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