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2020年にPlayerシリーズから登場した「LeadII」「LeadIII」
フェンダー・リードはフェンダー・カスタムショップのグレッグ・ウィルソンとジョン・ペイジの監修の下、1979年から1982年までという短期間に製造されたフェンダー・ストラトキャスターとフェンダー・テレキャスターのちょうど中間のようなモデルのエレキギターです。当時ラージヘッドだったストラトキャスターが、スモールヘッドに回帰するきっかけとなったギターでもあります。
1979 Fender Lead I
ストラトキャスターより若干小さいボディ、ネックはロングスケールで、ストラトよりも深くまで切り込んだダブルカッタウェイによって、ハイポジションの演奏性がもうひと押し向上しています。ストラトキャスターと同様のネックとヘッドを持ち、テレキャスター・シンラインのハードテイル・ブリッジとボディ裏の弦留めを持ちます。
ハムバッカー1基の「フェンダー・リードI」は、シングル/ハムとピックアップのサウンドの切替、シリーズ/パラレル切替と2つのセレクタースイッチを搭載、1つのピックアップで4通りのサウンドを出すことができるという多彩なサウンドバリエーションを誇ります。
電気回路がすべてピックガードにマウントされ、木工の工程が少ないハードテイル仕様だという設計によって価格は抑えられていますが、スイッチ操作によるサウンドバリエーションを使いこなすには相当の慣れが求められるため、初心者よりは中級者向けのエレキギターと言えるでしょう。最終的にフェンダーのフェンダー・ジャパンへの事業拡大時に、フェンダーのラインからフェンダージャパンのスクワイアJVモデルに1982年に置き換えられました。
1979〜1982年の当時に作られたリードでは
の3機種が発表されました。
IIIではセレクタースイッチを使うことで7種類ものサウンドを鳴らすことができます。
フェンダー・リードは2020年、NAMMショウで「II」と「III」の復活が発表されました。復活したフェンダー・リードは当時の面影を色濃く残しながら、現代のエレキギターとして変身を遂げています。
現代の若いプレイヤー向きにアレンジしたギターをラインナップする「プレイヤー・シリーズ」よりリリースされた「プレイヤー・リード」は、基本的な外観を残しつつもビビッドなカラーバリエーションを加え、フレット数を現代的な「22」へ拡張、モダンCネックシェイプ、丸みを残しつつやや平たい指板にミディアムジャンボフレット、といったネック仕様による現代的な演奏性を持っています。
ピックアップは「プレイヤー・シリーズ」のコンセプトに合わせたアレンジにより、オーセンティックなフェンダーの音色からややエッジを立たせた、現代のロック系サウンドと相性の良いキャラクターに設定されています。シングルコイル2基の「II」、ハムバッカー2基の「III」共に、ピックアップセレクターと二つ目のトグルスイッチで操作する特殊配線によって、サウンド面の個性が引き立てられています。
シングルコイル・ピックアップを2基備える「プレイヤー・リードII」は、フロント、ミックス、リアともに澄んだ素直なサウンドを持っています。二つ目のトグルスイッチは「フェイズ切替」スイッチで、ミックス時に独特な「フェイズ・サウンド」が得られます。
フェイズ・サウンドの回路は、ミックスする二つのピックアップのうち片方の位相を反転(カンタンに言うと、プラスとマイナスを入れ替える)させます。位相を反転させると、二つのピックアップがお互いを邪魔しあって細いペケペケな音になります。この音はファンク系のカッティングに使いやすいほか、歪ませると独特の感触が得られます。
ハムバッカー・ピックアップを2基備える「プレイヤー・リードIII」は、フロント、ミックス、リアともに甘く太いサウンドを持っています。ピックアップに使われている磁石はアルニコIIで、主にヴィンテージ系のサウンドを意識したピックアップに使われます。二つ目のトグルスイッチは「3ウェイ・コイルスプリット」スイッチで、コイルタップを応用した個性的な設定です。
「3ウェイ・コイルスプリット」スイッチの設定はなかなか珍しく、「真ん中で両方ハムバッカー、片側に倒すとフロントピックアップのみコイルタップ、反対側に倒すとリアピックアップのみコイルタップ」です。面白みがあるのがフロント+リアのミックス時で、「両ハムバッカーのミックス、フロントのみタップしたミックス、リアのみタップしたミックス」というそれぞれ印象の異なる3種類のサウンドを作ることができます。
そのうえ現代の2ハムバッカー機では一般的な「両方タップ」や「両タップのミックス」が使用できない、というところがひじょうに面白いところです。シングルコイル2基のサウンドは「プレイヤー・リードII」のものだというところから、サウンド面でしっかりと、なわばりを分けているのです。
The Lead II & III | Player Series | Fender
プレイヤー・リードII及びIIIの解説をしています。恐らくフェンダー・リードが最も活躍するであろうガレージ系を意識してか、主張の強いビビッドなカラーリングがクールです。
Fender Leadを…
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