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「サムライギタリスト」との異名をとるMIYAVI(みやび)氏が「これ1本で、どこでも闘えます」と称賛するギターが、フェンダーよりリリースされました。サムライに相応しい日本製、かつあらゆる音楽表現を可能とする多機能なギターに仕上がっています。今回は、この「MIYAVI TELECASTER」に注目していきましょう。
MIYAVI Telecaster
モノトーンのルックスがクールなギターです。
MIYAVI氏は大阪府出身、ピックを使わないパーカッシブな演奏スタイルを武器に若くしてデビュー、これまで12枚のアルバムを発表しているアーティストです。ご自身の活動では約30か国350公演以上のライブ、また8度のワールドツアーに出ています。このほか、
など、ジャンルも国境も超えた活動を続けています。
MIYAVI GUCCI アコースティックライブ 「未来を変える私たちのアクション!」| ELLE Japan
もともとアコギをシバくスタイルでデビューしたMIYAVI氏。エレアコを使いながらもマイク録りで演奏することで、ボディの打撃音がナチュラルに響きます。
このほど発表されたシグネイチャーモデルは、MIYAVI氏ご本人が全幅の信頼を置くフェンダー・カスタムショップ製テレキャスターを出発点に、ご自身の監修で完成されました。その尖った特徴をチェックしていきましょう。
デビュー当初こそアコギのカッティングやスラップ奏法で名を成したMIYAVI氏でしたが、近年ではサスティナーを起用した正反対のフレージングも用いることで、表現の幅を倍増させています。本機のサスティナーは、ピックガード上にスイッチが付いているのが大きな特徴です。大振りのストロークを行うには注意が必要ですが、ピッキングの直後に起動させるなど、クイックな操作が可能です。
ピックアップ配列では、テレキャスターではかなり珍しい、HSS配列を採用しています。サスティナードライバーがフロントピックアップを兼ね、センター位置に「アメリカン・ヴィンテージ’65ストラトキャスター」 シングルコイル、リアにはセイモア・ダンカン「リトル ’59 Tele」ハムバッカーが搭載されます。
セイモア・ダンカン「リトル’59」は、1959年製「P.A.F.」ハムバッカーのサウンドをシングルコイルに収めたピックアップで、出力に頼らず中高域のレスポンスが良い、暖かく滑らかな音色を持っています。
ブリッジはスーパービー社「マーべリック」が採用されており、テレキャスターの個性を残したままでアーミングができます。「マーべリック」のアーム可動部分はリアピックアップのプレートと接しており、「マイクロフォニック」と呼ばれるテレキャスター特有の音響特性を踏襲、今なお支持の厚いブラス製3連サドルにはオクターブ・ピッチを考慮したカットが施されており、正確なピッチで演奏できます。
これまで見てきたように、MIYAVIテレキャスターは全く新しい仕様を採用した最新式のギターです。しかし、ギター本体はというと21フレット仕様でコンター加工もヒールカットも無い、クラシカルな設計です。アルダーボディ、メイプルネック、ローズ指板という木材構成、並びにトーン/ボリュームのフラットノブ、セレクタースイッチのシルクハットノブという操作系は60年代のスタイルです。これに対してピックガードは、黒い一枚板の5点留めという50年代仕様が採用されています。ペグも伝統的なクルーソンタイプです。
また、フロントピックアップを兼ねるサスティナードライバーがボディに直接マウントされており、「高さ調節のためにはピックガードを外さなければならない」というところまで、ヴィンテージ・スタイルを踏襲しています。
MIYAVI氏の意向を反映したシェイプを持つネックについては、やや丸みを残した9.5″指板Rとミディアムジャンボフレットという仕様が現代的です。ネック裏塗装はグロス仕上げで、適度なグリップ感が得られます。
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