《歴史はここから動き出す!》バンドの始め方

[記事公開日]2024/3/20 [最終更新日]2024/3/23
[ライター]小林健悟 [編集者]神崎聡

バンドのやり方

同級生や同僚と組めれば良かったんですが、そうもいかない場合、どうやってメンバーを集めてバンドを結成すればいいでしょうか。そんなわけでここでは、あなたがバンドを始めるべくメンバーを集めたり、またバンドに加入したりするために、どんなことをすればいいのか、またどんなことに注意するべきかを考えていきましょう。

メンバーの探し方には、いろいろある。

思いもかけないところでメンバーが見つかることもありますし、知人や友人が紹介してくれることもあります。良い人が実は近くにいた、ということもあるのでいろんな人に訊いてみましょう。行きつけの楽器店があるのなら店員さんに訊いてみるのがいいですし、ギター教室などスクールに通っているならば、担当講師に相談してみても良いでしょう。コミュ力に自信のある人なら、ライブ会場で演者や観客と知り合いになることから発展させることも可能です。いろいろな方法で探すことで、良い結果を得る可能性を上げることができます。

実際にメンバーを募集する/メンバー募集に応募する

バンド女子

ギター担いで街を歩いていたら、ちょうどギタリストを探していたドラマーに声をかけられる、そんな事態はなかなか起きません。現実的には、いろいろなところで展開されるメンバー募集を利用して、自分でもメンバーを募集したり、気になった募集に応募したりすることになります。

「メンバー募集サイト」を利用してみる

「バンドメンバー募集」で検索して、メンバー募集サイトをいろいろとチェックしてみましょう。SNSにメンバー募集のコミュニティがあれば、そちらも有望です。ほとんどのサイトで活動地域で絞り込むことができるので、現実的なメンバー探しが可能です。サイトでのメンバー募集は比較的手軽にでき、またたくさんの人に見てもらえる可能性が高いのがメリットです。ただしその手軽さから、相手と音信不通になったりドタキャンされたりすることもあります。これについては雨や風のような自然現象だと割りきって、ダメージを負わないように心がけましょう。
なお、投稿の更新や修正ができる機能に付随して「最終更新日時」が表示されます。この表示は募集するにも応募するにも重要で、1ヶ月以内など比較的新しい日付は「今まさに、募集しています!」というメッセージになります。逆に何カ月も前など日付が古いと「もう募集は終わっていて、投稿を消していないだけ」の可能性が高いと考えられます。

「バンドメンバー募集掲示板」を利用してみる

ライブハウス

楽器店、練習スタジオ、ライブハウスなどバンドマンが集まる場所の一角に、多くの場合「バンドメンバー募集掲示板」が設けられます。お近くのショップやスタジオをチェックしてみましょう。このリアルの掲示板とネットでの募集とを併用するのが、メンバー募集の王道です。
バンドメンバー募集掲示板はほとんどの場合無料で利用でき、活動エリアの近い人にアクセスしやすいのが大きなメリットです。ただし店員さんなど掲示板の管理者から了承を得る必要があり、また掲示できる面積に限りがあるので、順番待ちになる可能性があります。

募集する/応募するには

重要な情報を確認しよう

メンバー募集においては、

  • 練習する曜日/時間帯/場所
  • ジャンルや曲目/カバーかオリジナルか

この2点が特に重要です。バンドとして活動する上で、最も妥協しにくいからです。ジャンルや曲目については、これから経験を積んでいこうというバンドであれば「何曲かカバーして、順次オリジナルを模索していく」という方向性が一般的ですし、「特にこだわらない。とにかくバンドがやりたい!」という人もいます。

24時間以内に返信しよう

返信が早いと高確率で好感を持たれますが、一般に「返信は24時間以内に」済ませるのが良い、と考えられています。それ以上返事を待たせるのは相手に失礼ですし、1日の間に「すいません後で返信します」の一言すら返せないほど忙しい人に、バンド活動は困難だと考えていいでしょう。
「試しに会ってみる」の精神で会ってみる
やりとりの手段が音声通話やビデオチャットに移行することも、実際に面会することもあるでしょう。だからといって「必ずその相手とバンドを結成しなければならない」とまでは考えないようにしましょう。また万が一、趣味や価値観などに相手との距離を感じるようなら、やりとりの中断もやむを得ないことです。
実際に会ってみた相手とその場で意気投合することもあれば、逆もあり得ます。イッパツでベストな相手と出会うことはほぼない、くらいの気持ちで面会に臨みましょう。
ギターの練習以外に、今できることは何か?

自己紹介文の作成

メンバーを募集するにしても、募集に応募するにしても、あなたがどんな人で、どんなバンドをやりたいかを見ず知らずの相手に伝えるための「自己紹介文」が必要です。ちゃんとしたものを作っておけば、募集サイトの投稿ルールや応募する相手に合わせて修正しながら、使いまわすことができます。メンバー募集サイトを見ると、自己紹介文の実例をたくさん閲覧できますよ。
内容については、「練習する曜日/時間帯/場所」と「ジャンルや曲目/カバーかオリジナルか」が絶対的に必要です。このほかあなたの年齢、ギター歴やどんな活動をしていきたいかなどいくつか加えて、あなたの人物像の解像度をちょっと上げておくといいでしょう。なお、ネット記事における読んでもらいやすい文章量として、「段落あたり200文字以内」が適量だと考えられています。ちなみに、この段落でだいたい200文字くらいです。

演奏動画を作っておく

自分の力量ややりたい音楽を伝えるには、動画が一番です。いい機会なので、動画撮影にもチャレンジしてみましょう。動画に残すつもりで演奏しなければならないため、良い練習にもなります。編集を加えるなど動画自体のクオリティにこだわる必要はありません。また、顔出しも必須ではありませんが、今後のためにある程度の動画を作成する練習をしても良いでしょう。YouTubeであれば、全世界への一般公開だけでなくURLからしか閲覧できない「限定公開」も可能です。

youtubeやニコ動など「弾いてみた」動画を撮影する方法

バンドサークルやセッションイベントに参加

バンドサークル

「バンドサークル」は、加入者の間でバンドを結成して練習したり、またライブを楽しんだりするための集まりです。組んだバンドはライブをやったら解散して、また次のライブのために組みなおすのが普通です。「セッションイベント」は、その場に集まった人でいきなりライブ演奏するイベントです。どちらについても、参加したりしなかったりできる気軽さがメリットです。
こうした集まりで知り合った相手とバンドを結成できるかもしれませんが、それよりむしろ知り合いを増やし、バンド演奏の経験を積み上げられるメリットを重視したほうがいいでしょう。参加者の多くがすでに自分のバンドを持っていたり、またはバンドを組むほどではないと思っていたりしているのが普通です。

《体当たりレビュー》メタルセッションに参加してきました。 – エレキギターニュース.com

六弦かなで

「トラブル回避」について、いちおう考えておく

男女の出会いやビジネスの勧誘といった目的を隠した連絡が来る場合も、稀ながらあります。全く知らない者同士が音楽を通してつながるのはドラマチックですが、それなりに注意も必要なのです。知らない相手とのやり取りですから、トラブルの発生についてもある程度の想定はしておきましょう。
あなたが未成年ならば、保護者の理解と協力を得ておきましょう。異性との面会であれば、カフェや練習スタジオなど、人の目があって賑わっている場所を選んでください。互いに信頼する前の段階でそれを不快に思うような相手とは、距離を置くのが安全です。

六弦かなで

六弦かなで「かなでは学校でバンドメンバー探してるよ♫このベース良いな、このドラム良いなって思ったらとにかく話かけまくってる!で、かなでが作った曲を聴いてもらって、良いねって言ってくれる人がメンバーになってくれたよ!
なかなかメンバーって見つからないよね、でも絶対いい人に出会えるから、話しかけまくってね!
頑張ろう!🥰」


以上、バンドを始める上でのメンバーの集め方を見ていきました。この時点では「音楽をやりたい」という気持ちだけでしかつながっていない誰か。そんな相手との緊張感のあるやりとりは、バンドをやろうとでも思わなければなかなか味わえない、貴重な体験です。まだ見ぬあなたのバンドの歴史は今、この瞬間に動き出したのです。とはいえ同じ気持ちでバンドに向き合うことのできる仲間に、すぐに出会えるとは限りません。メンバー探しは気軽に、また気長に続けましょう。

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