エレキギターの総合情報サイト
「T’s Guitars(ティーズギター)」は、長野県塩尻市に工場を持つ有限会社ティーズギターのブランドです。加工精度の高さと音の良さ、外観の美しさに定評があり、近年ではテクニカル系のプレイヤーを中心に支持されています。Godspeed氏、a2c氏らネット上で活躍するギタリストが愛用したことから、特に若い世代を中心に注目されています。
ティーズギターとしての立ち上げは1987年で、以来カスタムギター製作、リペア、OEM生産を続け、2003年には日本初の「BFTS(バジーフェイトン・チューニングシステム)公認ショップ」になっています。
T’s Guitarsのギターは「カスタムメイド」を基本としています。
好みやこだわりを反映した、理想的なギターを手に入れることが出来ます。
備考:
・カスタマイズ:出来ているものを自分好みに改造すること
・カスタムメイド:好みの仕様で注文して作ること
また、
メイドインジャパンの品質がどれほどのものかがわかる高品位なギターです。音がよく弾きやすい楽器はライブでも録音でも練習でも良好な演奏ができ、上達も早いと言われます。
現在若い世代を中心に注目されているT’s Guitarですが、25年以上のキャリアを持つバンド「シング・ライク・トーキング」のギタリスト西村智彦氏がT’s Guitarsよりシグネイチャーモデルを発表するなど、大御所世代からの再評価も進んでいます。
T’s Guitars 工場内の木材保管庫
T’s Guitars 立ち上げ当初はバブル経済後期で OEM の注文が殺到していましたが、バブルがはじけた時期には注文が少なくなっていきました。そこで低価格のギターを大量に生産する体制から、付加価値のあるハイエンドモデルを生産する体制へと移行していきました。現在も OEM を受注していますが、そのために仕入れる大量の木材から、フィギュアドメイプル、ホンジュラスマホガニーなど、ハイエンドモデル向けの良材を選別してストックしています。
Arc-STD 24 VS100N Centura Blue
ネックへのこだわりはかなり深く、1弦12フレットで1.4ミリ、6弦で1.6ミリという低い弦高のセッティングで出荷できるレベルの、しっかりとした精度の高いネックが作られます。またここまでやり込むことで、一般的に多いネックのトラブルを大幅に軽減しています。
といった大変こだわりのある作られ方をしています。
柾目材は剛性が高く寸法が安定しており、硬質なので弦振動の伝わりがよく、サスティンが伸びて音抜けが良くなります。またジェスカー製のフレットは指板への食いつきがよく、振動の伝達に優れています。ロッドの仕込みなど精度が求められる工程では、20分の1ミリの精度で加工できるNCルータが使用されます。木材は切削すると刃物との摩擦で熱を帯びて変形するので、一気に削ってしまわずに切っては休ませ、削っては休ませといった作業になります。ネックポケットをネックの寸法にキッチリ合わせることで、楽器全体の剛性やチューニングの安定度が向上します。
2020信州ギター祭り展示モデル
T’s Guitarsでは加工技術だけでなく、クラフトマンの「センス」も重要視しています。オーダーメイドを受注する場合にクライアントが言葉で表現しきれていない要望を読んだり、ネックやボディなどの性能を活かしきったり、楽器ごとにベストなフィーリングが得られるようなセットアップに仕上げたりするのに、このセンスが非常に重要となります。
BFTSは著名なギタリストであるバジー・フェイトン氏が考案したチューニング方法で、チューニングについて「不完全楽器」とまで言われることのあるギターの音程感を整える効果があります。もともとギターが構造上抱えている音程のズレを解消し、あらゆるポジションでの調和をとっています。かのラリー・カールトン氏をして、「何十年もギターを弾いていて、初めてチューニングが合った」と言わしめました。
T’s Guitarsは社長みずから渡米してバジー・フェイトン氏の講習を受講し、いち早くこのチューニングを製品に取り入れています。ピッチが整っていると楽器本体の鳴りも整い、コードがクリアに聞こえてサスティンも伸びます。T’s Guitarsのトーンは「澄み切っている」とよく表現されますが、楽器本体の品質に加え、このBFTSもそのトーンに寄与しています。
BFTSについて詳しくは T’s Guitars 代表である高橋謙次氏にお話を伺っています。
普通のチューニングだと、たとえばオープンコードのEとAとを比べるとどこかがずれています。たいがいは2弦と3弦の間ですがここが曲者で、人間の耳にはあまり心地よくない、チューニングの難しいところなんです。これがBFTSだと「平均化」されるため、どこを弾いても同じようにスッキリと響きます。また普通はハイポジションに行くにつれて響きが濁っていき、ハイポジションでコードワークができないくらいになってしまうことは有名ブランドのギターでも珍しくありませんが、ウチのギターはポジションが変わっても違和感が起きません。
《一人ひとりに届けたい》T’s Guitars訪問インタビュー
T’s Guitarsのラインナップは、
で構成され、これらをベースとしたカスタムメイドにも応じています。
しっかりとした作りのネックとBFTSによって実現した正確なピッチと美しい響きは、これまでの伝統的なエレキギターとは一線を画す個性になっています。またクラフトマンのセンスが存分に活かされたセットアップにより、マテリアルやボディ構造を充分に活かされた、立ち上がりの良い豊かなトーンを持っています。
プロトタイプのArc
他のメーカーにはなかなか無いスタイルとして選択した、ギブソン・レスポールに近いボディサイズ/セットネック/カーブドトップ/ホロウ構造のオリジナルギターです。ピックアップも自社製造で、自然なトーンを重視した控えめなパワーのものが搭載されています。カスタムメイドが前提なので、さまざまな仕様のモデルが作られています。シンクロタイプのトレモロユニットが搭載されているのはアーチトップでは珍しい仕様で、このモデルの大きな特徴になっています。
Arcのナット幅はレスポールより若干狭くなっており、日本人でも弾きやすさを感じられると思います。もともとレスポールの音が好きなんだけど、本体が重かったり、ハイポジションが弾きにくかったりするので、ヒールをなくしてダブルカッタウェイにして、ネックも細めにして、アームも付けて、内部をくりぬいて、自分の好みでフュージョンからハードロックからいろいろな音楽をできるギターにした、というものです。
ネックシェイプはちょっと違いますが、Arcは基本的にDSTと同じように弾けるギターになっています。2ハムの太く甘い音色でもスッキリとしており、雑味がありません。デッドポイントに悩まされずに使える状態が基本です。
チェンバーは、裏側から叩くと分かりやすいです。あまり広くくりぬくとハウリングが起こるので、現在の仕様では小さめになっています。しかし普通のソリッドのギターと比べると、大分違うということがわかります。軽くて疲れにくいです。内部はくりぬいていますが、このボディサイズでフルアコに負けない甘さ、エアー感を実現しています。ナットをきちんと作るなどシビアに調整しておりますので、アームを使用してもそんなに狂いません。
左から:VS100N(Centura Blue) 、VS100N (Vintage Burst) 、Gotoh FB/FA Spalted Maple (Natural) 、Gotoh FB/FA (Vintage Burst) 、VS-100N (Arctic Blue)
グレードの高いフレイムメイプルトップ、ホンジュラスマホガニーネック/ボディバック、エボニー指板というマテリアルに、オリジナルのハムバッカーピックアップ、ウィルキンソンブリッジ、ゴトーロッキングチューナーを載せています。ボディトップにFホールはありませんが内部は部分的にくり抜かれた言わばセミアコになっており、ソリッドギターのタイト感にホロウボディのエアー感を追加したトーンを持っています。よく鳴りますが、気持ちがよくない周波数帯を抑え、気持ちのよい周波数帯を残しています。
スポルテッドメイプルトップ、24フレット仕様、チューン・O・マチックブリッジ搭載など、アレンジを施したさまざまなバリエーションがあります。コイルタップが標準装備ですが、タップしたシングルコイルのトーンはハムバッカーのオマケではなく、音楽的なサウンドでしっかり使えるように設計されています。
左から:Vintage Burst(Wilkinson VS100N bridge)、Vintage Burst(Gotoh FB/FA bridge)、Vintage Natural(Gotoh FB/FA bridge)
Fホールが印象的なArcシリーズ最高峰モデルで、Arc STDと同じボディサイズながら内部が大きくくり抜かれたフルアコになっています。トップはスプルース、バックにはホンジュラスマホガニーを採用し、空気感のある甘さの中に輪郭のはっきりとしたプレゼンスが響く「サイズを超えた本格的なジャズサウンド」を持っています。小振りなボディでフルアコの豊かなサウンドを実現させていますが、リアピックアップを選択してもおいしい低音域がしっかり存在する「使える音」が得られます。ピックアップの出力は抑えめでジャズに特化しているトーンですが、歪ませた音にも魅力があり、幅広いジャンルに使えるギターです。
フルアコながらブリッジ直下は残されており、シンクロタイプのトレモロユニットが搭載されますが、このような構造のフルアコは他にはなかなかありません。
Arachnoid / MintJam
音楽ユニット「MintJam」のa2cシグネイチャーモデルとして、Arcをベ−スとして開発されたギターです。ボディ形状はそのままですが、メイプルトップ/ホンジュラスマホガニーバック、チューン・O・マチックブリッジ採用というレスポールを彷彿させる仕様に変更しています。加えて出力の高いオープンタイプのハムバッカーを搭載させる事で、ロック系に最適なストレートでパワフルなトーンに方向付けています。ブリッジにはTone Pros(トーン・プロズ)社製のロッキングスタッドが使用されており、ブリッジがスタッドに固定され一体化する事で不用な振動が抑えられ、振動の伝導効率が強化されています。
立ち上がりに優れるため速弾きに特に良好ですが、音の分離がよくクリーンの響きも美しいため、ロック系を中心に幅広いジャンルにフィットします。コイルタップしたトーンにも張りがあり、クリアーな響きが得られます。
ボディのシルエットをArcから継承しながらも、メイプルトップ/アルダーバック、フラットトップ、内部に空洞を持たないソリッド構造、メイプルネック、ボルトオンジョイントという仕様にアレンジすることで、タイトさとレスポンスが強化された、異なる個性を持つギターに仕上がっています。コイルタップも装備しており、特にロック/ポップス系のサウンドにぴったりですが、高額なT’s Guitarsのラインナップとしは価格が抑えられています。
定番とも言えるストラト系をベースにボディサイズを若干落として取り回しを良くした、T’s Guitarsのクオリティとプレイアビリティをしっかり体験できるシリーズです。他社に先駆けていちはやく取り入れたドロップトップは、楽器本体の美観に大きく貢献します。
メーカーとしてはフェンダースタイルのボルトオンジョイントを最も得意としているので、今でこそフラッグシップの座をArcに譲っていますが、DSTシリーズこそが T’s Guitars の真骨頂だとも言えるでしょう。
シングルコイルはハムバッカーと併用することを考え、ヴィンテージ系のものに現代風のアレンジを施しております。6弦から1弦まで、フラットに響きますよ。ヴィンテージ系の音色を狙ったシングルもありますが、これを載せている機種は今のところありません。
一番気を使って製造しているのはネックです。ネックも一緒に共振して音色を作る、というのはヴィンテージギターの特徴ですが、これに対してティーズのネックは「振動のエネルギーを伝達する」という役目を重視しており、堅めに作っています。その結果、立ち上がりが早くて、反応があって、という楽器になっていると考えています。
左から:Quilted Maple (Trans-Brown) 、Quilted Maple (Arctic Blue) 、Koa (Natural)、Maple (Natural)
DSTシリーズの基本モデル。フィギュアドメイプルをトップに、欲しいサウンドに応じてバックはアルダー/アッシュ/マホガニーなどを選択します。トップの美しさで主張するためにピックガードはありません。エルボー部分のカーブに合わせてトップを曲げて貼付ける「ドロップトップ(ベンドトップ)」には、高度な加工技術を必要とします。ピックアップ配列はSSHを基本としており、トーンポットがコイルタップのスイッチになっています。
Spider(BLACK/BLUE) 、Spider(BLACK/RED) 、Spider (BLACK/WHITE)
アッシュトップ/アルダーバックのフラットトップボディにメイプル指板ネックをマッチングさせ、ハムバッカーピックアップを2基マウントしたモデルです。トップにあしらったアッシュの木目が美しいギターですが、価格は比較的抑えられています。
Droptop Special Wide Flame、Droptop Flame Maple、Droptop Quilted Maple、Droptop w/Floyd Rose Quilted Maple、Trans-White
ピックガードに電気系をマウントした、ストラトライクな外観のギターです。アッシュボディが基本ですが、トップにメイプルをあしらったドロップトップ仕様もあります。またフレット数も22フレットと24フレットがあり、22フレットモデルではSSH配列、24フレットモデルではHSH配列が基本仕様です。
T’s Guitarsの25周年を記念して開発されたギターで、一見するとDST-Droptopのようですが、
と言ったポイントに違いがあります。さらに立ち上がりの良い、キレのあるトーンになるように設計されています。
“Gate of Fate” from CHUNITHM(チュウニズム)
「T’s Guitarsからのストラトへの解答」と云われるモデルで、Godspeed氏の使用でも知られます。柾目材メイプルネック、フレイムメイプルトップ、ホンジュラスマホガニーバックという贅沢なマテリアルに2基のハムバッカーピックアップが載せられています。
ピックアップセレクタはフロントハム、フロントシングル、フロントハム+リアハムのハーフ、フロントシングル+リアシングルのハーフ、リアハム、という配線になっています。「センター+リア」をよく使うストラトに慣れたプレイヤーにとっては、いつもと同じ位置で「フロントシングル+リアシングルのハーフ」になるところが使いやすいポイントです。
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