はじめての歪みエフェクター、どれを選ぶ?

[記事公開日]2020/6/15 [最終更新日]2024/4/18
[ライター]小林健悟 [編集者]神崎聡

もはやエフェクター界のインフラ「BOSS」

BOSS(ボス)は、世界中で愛されている日本のブランドです。サウンドや性能の良さや頑丈さに定評がありますが、それに加えて供給が安定していることも大きなポイントです。BOSSを置いていない楽器店はほぼ無く、水道や電気のように安定的に手に入れられます。もし何かのトラブルがあってもすぐ買い替えられるのは、ミュージシャンにとって大きな安心要素です。

性能で右に出るものはない
「OD-1X」「DS-1X」

BOSS OD-1X、DS-1X

「Xシリーズ」は、ピッキングの強弱や弦の太さなど多角的な要素を高度に演算処理するデジタルエフェクターです。オーバードライブ「OD-1X」とディストーション「DS-1X」は、それぞれ自身のキャラクターをしっかり持ちながら、4つのツマミで細かなサウンドメイキングができます。非常識なほどノイズに強いのもメリットで、アナログではありえないデジタルだからこその使い勝手の良さがあります。


オーバードライブとディストーションを比べてみた【ギター博士】

BOSS OD-1X – Supernice!エフェクター
BOSS DS-1X – Supernice!エフェクター

癒し系はここまでだ
「MT-2」「MT-2W」

BOSS MT-2、MT-2W

年々深化するメタルシーンにおいて、「メタルゾーン」MT-2はデビュー以来4半世紀というもの王座に君臨してきた絶対的な名機です。どんな非力なピックアップでも凶悪に歪ませることができ、高性能なイコライザーによりBOSS最大というべき幅広さでサウンドメイキングできます。また、アップグレード版の「MT-2W」は、ミニスイッチで二つのキャラクターを切り替えられます。


BOSS MT-2W Metal Zone Sound Examples

BOSS MT-2 – Supernice!エフェクター
BOSS MT-2W – Supernice!エフェクター

デジタル技術で温故知新
「FZ-5」

FZ-5

デジタルモデリング技術「COZM」を駆使したファズ「FZ-5」は、ツマミの操作でファズの名機3モデルのキャラクターを再現することができます。こうした機能は、曲ごとにファズを切り替えるなどの工夫ができ、サウンドのバリエーションを手軽に増やすことができます。「FUZZ」ツマミが12時でオリジナル最大の歪みが得られ、そこから先へ回していくとオリジナルを越えた強力な歪みが得られます。


FZ-5 Fuzz [BOSS Sound Check]

BOSS FZ-5 Fuzz – Supernice!エフェクター

ブースターの王道 Ibanez「Tube Screamer」

アイバニーズの「チューブスクリーマー」はブースターとして使った時、最高の結果を出せるよう設計されています。使い勝手に応じてさまざまなバリエーションがありますが、こちらではコンパクトな「TSMINI」をチェックしましょう。

音はそのままに小さくなった緑の王道
「TSMINI」

TSMINI

「TSMINI」は、チューブスクリーマー定番機「TS808」の回路をそのまま小さくしたモデルです。聞き比べても、違いはほとんど分かりません。TS808と同じカラーリングで、強固なダイキャストボディに収まっており、3つのツマミのうち二つを思い切り小型化しています。


Ibanez TS Mini vs original 1981 TS808【Supernice!エフェクター】

Ibanez TSMINI Tube Screamer Mini – Supernice!エフェクター
チューブスクリーマーってどんなもの?TS系オーバードライブ特集

変態さんご満悦、NYの老舗「Electro Harmonix」

「エレハモ」の愛称で知られるエレクトロ・ハーモニックス社は、1968年創業の老舗メーカーです。代表機種「ビッグマフ」をはじめエンベロープフィルター「Qトロン」、アナログシンセ「マイクロ・シンセサイザー」、もはやエフェクターですらない「RTG」など、スタンダード路線から超マニアック路線まで、たいへん幅の広いラインナップを特徴としています。

70年代サウンドの立役者
「Big Muff Pi」

Big Muff Pi

エレハモの代表機種「ビッグ・マフ」は、公式にはディストーションを自称しています。しかしその独特なサウンドキャラクターから一般には「ディストーションっぽいファズ」、すなわち「ファズ」として扱われています。ビッグ・マフの持つファズ的なニュアンスはギターアンプで再現できないため、ファズとして扱うのが妥当なのです。このブレンド加減が使いやすく、さまざまなジャンルを横断できる名機として永らく愛されています。歴史が長いこともあって、「Muff」と名がつくだけでも現行で20機種ものバリエーションがリリースされています。

  • Big Muff Pi:本来のでっかい本体を継承した、現時点での完成形。
  • Green Russian Big Muff:1990年代後半にロシアで製造されたビッグマフの回路を再現。
  • Op-amp Big Muff:1970年代後半の名機「V4」を再現。
  • Ram’s Head Big Muff Pi:1973年製の名機「V2」を再現。
  • Triangle Big Muff Pi:1969年製の名機「V1」を再現。


Electro-Harmonix Green Russian Big Muff by Prana

ファズペダルの定番、BIG MUFF特集

まさかの2タイプで展開。どっちが好き?
「Crayon」

Crayon

「クレヨン」は、アンプのキャラクターを極力変えることなく歪みを加える「トランスペアレント系」と称される歪みエフェクターです。しかしゲインの幅はかなり広く、クランチからディストーションまでカバーできます。トレブルとベースのツマミがあるのも便利です。またエフェクターでは極めて珍しく、本体のデザインに2タイプあるのも特徴です。


【日本語字幕版】Electro-Harmonix Crayon

Electro Harmonix Crayon – Supernice!エフェクター
トランスペアレント系ローゲインオーバードライブ特集

幻のサウンドを求めやすく
「Soul Food」

Soul Food

「ソウル・フード」は鮮明で自然なサウンドを持ち味とするオーバードライブで、「ケンタウロス・クローン系」に属します。1990年代を席巻したKLON社「ケンタウロス」の登場は、現行品にプレミアムが付くほどの事件でした。オリジナルは希少でかなりの高額ですが、そのクローンとしてリリースされる各社のモデルもなかなかの高額です。この情勢に対してエレハモが一肌脱いだ結果がこのソウル・フードで、世界中のミュージシャンが夢中で求めた音が、比較的手に入れやすい価格で手に入れられます。


Electro-Harmonix SOUL FOOD

Electro Harmonix Soul Food – Supernice!エフェクター
ケンタウロス・クローン系オーバードライブ特集

スタジアム・ロックの分厚いサウンド
「Flatiron Fuzz」

Flatiron Fuzz

「フラットアイアン・ファズ」は、70年代のRAT2をエレハモ的に昇華させたファズ/ディストーション・ペダルです。ビッグ・マフが「ディストーションっぽいファズ」と呼ばれるのに対し、RAT2は「ファズっぽいディストーション」と呼ばれます。ディストーションのエッジ感と言うよりむしろ、むっちりと詰まったサウンドが持ち味です。歪みを控え目に設定するとマイルドに、しっかり上げるとワイルドに響きます。


Electro-Harmonix Flatiron Fuzz (字幕入り)

Electro Harmonix Flatiron Fuzz – Supernice!エフェクター

ジャムやバターを塗るように、組み合わせを楽しむ「Effects Bakery」

「エフェクツ・ベーカリー」は、パン屋のイメージで可愛らしさを演出しつつ、本格的なサウンドを低価格で実現するブランドです。今や強豪がひしめく「ミニサイズ、低価格」市場において同社は、ユルい外観、本格的で個性あるサウンド、使い勝手の良さの3つで存在感を発揮しています。ミニサイズの本体から若干はみ出すほどの大きめのツマミは扱いやすく、電源をトップに配することでボードへの収まりも良好です。

伝統を継承した、今の音
「Bagel OverDrive」

Bagel OverDrive

「ベーグル・オーバードライブ」は、ロゴマークのモチーフになるほど象徴的なエフェクターです。「TS系」に分類される伝統的なキャラクターを持ちつつ、現代に求められるまんべんなくフラットなサウンドと、アンプのような反応の良さを持っています。ベーグルの起源は中世ヨーロッパと言われますが、その名を冠した同製品はシンプルな材料でシンプルに味わえる、時に組み合わせを楽しむことができる、幅広い柔軟性を持っています。


Effects Bakery Bagel Overdrive

Effects Bakery Bagel OverDrive – Supernice!エフェクター

クリーンアンプで活きる
「Croissant Distortion」

Croissant Distortion

「クロワッサン・ディストーション」は、アンプをしっかり歪ませた音を目指したディストーションです。クリーン設定のアンプとシングルコイルの組み合わせに対しても、奥行きと粘りを加えることができます。GAINツマミは12時まででエッジを持ち上げ、12時からは低域の迫力を持ち上げるように設計されています。ギターの音量に対してもうまく追従するので、手元の操作だけでもじゅうぶんな表現が可能です。


Effects Bakery Croissant Distortion

Effects Bakery Croissant Distortion – Supernice!エフェクター

可愛らしいけどマニアック「Animals Pedal」

ほんわかとした可愛らしいイラストが目を引く「アニマルズ・ペダル(旧称ナインボルト・ペダル)」は、1万円前後の手に入れやすい価格帯ながら全製品でトゥルーバイパスを採用、伝統的なサウンドをベースに現代的なテイストを加えた、使いやすいエフェクターをリリースしています。ミニスイッチによるモード切り替えを備えたモデルもあり、マニアックな作りを楽しむことができます。

抜けの良い基本の歪み
「SURFING BEAR OVERDRIVE」

SURFING BEAR OVERDRIVE

サーフィンする熊がコーヒーブレイクをたしなむイラストが可愛い「サーフィン・ベアー・オーバードライブ」は伝統的なTS系サウンドをベースに、現代のギターサウンドに求められる基本の歪みを目指したエフェクターです。各帯域がまんべんなくフラットに出て、強弱表現には素直に反応し、かつ中域が豊かに響きます。


Ninevolt Pedals: SURFING BEAR OVERDRIVE

Animals Pedal SURFING BEAR OVERDRIVE – Supernice!エフェクター

これこそが良い音だ
「Vintage Van Driving Is Very Fun」

Vintage Van Driving Is Very Fun

「ヴィンテージヴァン・ドライヴィング・イズ・ベリーファン」は、同社が「絶対的に良い音」と胸を張るオーバードライブです。全帯域がバランスよく出ながらじゅうぶんなワイルドさもあり、アンプに直接つないでいるかのような反応の良さを持っています。ミニスイッチによる切り替えで、クリーンブーストから軽めのオーバードライブまでの「BOOST」、ローゲインブーストからミディアムゲインのオーバードライブまでの「OD」が選択できます。


Animals Pedal Vintage Van Driving is Very Fun Overdrive

Animals Pedal Vintage Van Driving Is Very Fun – Supernice!エフェクター

3つの顔を持つクラシックディストーション
「Tioga Road Cycling Distortion」

Tioga Road Cycling Distortion

「タイオガロード・サイクリング・ディストーション」は、カリフォルニアのエフェクターメーカー「Wren and Cuff Creations」とのコラボレーションで生まれたクラシックディストーションです。伝統をそのまま持ってくるのではなく、解像度を全体的に持ち上げた、中域の迫力と豊かな倍音成分を持った現代の音を作っています。ミニスイッチで歪みの質感を切り替え、対称クリッピング / クリッピングバイパス / 非対称クリッピングを選択できます。


Animals Pedal Tioga Road Cycling Distortion

Animals Pedal Tioga Road Cycling Distortion – Supernice!エフェクター

扱いやすいのに、マニアも納得
「FISHING IS AS FUN AS FUZZ」

FISHING IS AS FUN AS FUZZ

「フィッシング・イズ・アズファンアズ・ファズ」は、初めてファズを持つ人には使いやすく、知り抜いたマニアな人も納得できることを目指したエフェクターです。ディストーション的なニュアンスが立っている名機として「ロシア製のビッグマフ」をモデルに、高域と低域を引き締めて明瞭に響かせ、音量と歪みはもう少し上に行けるようになっています。


Ninevolt Pedals: FISHING IS AS FUN AS FUZZ

Animals Pedal FISHING IS AS FUN AS FUZZ – Supernice!エフェクター

シンプルな中に、驚きの性能「One Control」

「ワン・コントロール」はスウェーデンのビルダーBJFことBjorn Juhl(ビヨン・ユール)氏とのコラボレーションで高品位なエフェクターをリリースするブランドです。カラーリングをイメージしたモデル名と尖ったサウンドコンセプト、ミニサイズの本体ながら電池を内蔵できる驚きの設計が特徴です。このほか18Vまでの高電圧駆動ができるなど、中上級者にとっても有用な機能が盛り込まれています。

相手を選ばない万能オーバードライブ「Strawberry Red Over Drive」

Red Strawberry Over Drive

「ストロベリーレッド・オーバードライブ」は、上質と呼ばれるアンプに共通する「おいしいところ」をフォーカスしたオーバードライブです。ギターもアンプも選ばずギタリストの求める音が出て、完全なクリーンからハードな歪みまでをカバーさせることで、歴史上の名機を追わないオリジナルのサウンドを構築しています。低域が膨らんで聞こえるような時には、側部のトリムポットでローカットできます。


One Control Strawberry Red Overdrive

One Control Red Strawberry Over Drive – Supernice!エフェクター

二つの顔を持つ究極のTS
「Persian Green Screamer」

Persian Green Screamer

「ペルシアングリーン・スクリーマー」は、歴史に残る究極のTS系を目指して設計されたエフェクターです。名機に迫る「Vintage」と新たなTS系を提唱する「Modern」の2モードを、ミニスイッチで切り替えることができます。「Vintage」モードではクリーミーで暖かい立体的な音色が得られ、トーンの効きは控え目です。「Modern」モードでは完全なクリーンブースト、プリアンプやコンプレッサーのような働きもできるトランスペアレントなTS系となり、トーンはしっかりかかります。


One Control | Persian Green Screamer

One Control Persian Green Screamer – Supernice!エフェクター

踏む高級アンプ
「Golden Acorn OverDrive Special」

Golden Acorn OverDrive Special

「ゴールデンアコーン・オーバードライブ・スペシャル」は、ごく限られたプレイヤーしか触れることのできない伝説的なアンプ「ダンブル」の特徴を再現したエフェクターです。分離が良くクリアで、かつまとまったサウンドが持ち味です。強弱の幅が大変広く確保されており、透き通るクリーンからヘヴィなドライブまで、ピッキングのタッチとボリュームポットで操作できます。


One Control | Golden Acorn OverDrive Special [Designed by BJF] demo by Jake Cloudchair

One Control Golden Acorn OverDrive Special – Supernice!エフェクター
ダンブル系オーバードライブ・エフェクター特集

英国風ミッドブースター
「Purple Humper」

Purple Humper

「パープル・ハンパー」は、ブリティッシュ・ギターアンプを大出力でぶっ放した時のような太いサウンドを手に入れることができるミッドブースターです。クリーンはプリップリに、アンプやエフェクターの歪みは立体的なヴィンテージトーンへと変貌させ、かつ音抜けが維持されます。


One Control Purple Humper

One Control Purple Humper – Supernice!エフェクター

ディストーションを、見直そうじゃないか
「Anodized Brown Distortion」

Anodized Brown Distortion

「アノダイズドブラウン・ディストーション」は、ディストーションの再定義を目指し、大出力のアンプが持つ反応の良さと扱いやすさを備え、しっかり歪みながら音が前に飛んでいくエフェクターです。強弱の幅をたっぷり取ることで、がっつり歪んでいてもアタックが明瞭です。しっかり歪みながら、ギターのボリュームノブやピッキングの操作にもしっかり反応します。


One Control Anodized Brown Distortion

One Control Anodized Brown Distortion – Supernice!エフェクター

ディストーションは、ここから始まった「MXR」

ニューヨークに本社を構える「MXR]は、1973年に世界初のディストーションペダル「ディストーション+」を世に放ったブランドです。「ダイナコンプ(コンプレッサー)」や「フェイズ90(フェイザー)」など、歪み意外にも歴史的な名機を数々リリースしています。

自然派志向のオーバードライブ
「M-193 GT-OD OVERDRIVE」

M-193 GT-OD OVERDRIVE

「GT-ODオーバードライブ」は、滑らかで温かなドライブサウンドが得られるエフェクターです。サウンドキャラクターへの影響は少なく、自然のままのギターの音に歪みを加えることができます。軽快なカッティングでも気持ちがよく、伸びの良いリードサウンドも得られます。単体でもじゅうぶん歪ませることができますが、ブースターとしても良好に機能します。


MXR GT-OD pedal demo / Charlie Parra

MXR M-193 GT-OD OVERDRIVE – Supernice!エフェクター

イロイロできるメタルディストーション
「M-116 FULLBORE METAL」

M116 FULLBORE METAL

「フルボア・メタル」は、3バンドEQとノイズゲート、スクープ機能まで備えたメタル向けディストーションです。3バンドイコライザーでは中域の周波数帯を操作することもでき、「SCOOP」スイッチを押すと、低域と高域をもう一息持ち上げることができます。ノイズゲートも備わっているので、キレッキレのヘヴィリフも明瞭に表現できます。


MXR Fullbore Metal

MXR M116 FULLBORE METAL – Supernice!エフェクター

ワウペダルと仲良くできる
「M-296 Classic 108 Fuzz MINI」

MXR M296 Classic 108 Fuzz MINI

「クラシック108ファズ・ミニ」は、ファズの名機「ファズフェイス」をエフェクターボードに収まりやすい四角い本体に収めたエフェクターです。モダンな風合いでクラシックなファズトーンが得られるほか、「BUFFER」スイッチを起動させると、前段につないだワウペダルとの相性が良くなります。


MXR Classic 108 Fuzz

MXR M296 Classic 108 Fuzz MINI – Supernice!エフェクター

「M-294 Sugar Drive」

M294 Sugar Drive

「シュガー・ドライブ」は、透明感のあるクリーンからなかなかのハードドライブまでをカバーする「ケンタウロス・クローン系」に分類されるエフェクターです。アンプのような反応の良さがあり、ギターの音量やピッキングのタッチにキレイに応答します。側部のスイッチによりバッファーのON/OFF切り替えもできます。


MXR Sugar Drive | Winter NAMM 2018

MXR M294 Sugar Drive – Supernice!エフェクター

「TS系」の生みの親「MAXON」

「マクソン」を展開する株式会社日伸音波製作所は、アイバニーズのチューブスクリーマーを初号機から生産してきました。その歴史を今に伝えるODシリーズは国内生産の高品質がサウンドにも寄与し、音にこだわるギタリストを虜にしています。

高品位な日本製TS
「OD-9」「OD808」

MAXON OD9、OD808

踏み心地の柔らかい電子スイッチを採用したOD-9、カチリと感触のある機械式スイッチを採用したOD808、いずれもチューブスクリーマーの伝説的なサウンドを現代に伝えるエフェクターです。どこか懐かしいルックスのOD-9は中域が豊かに増強される太い音、シンプルなルックスのOD808は若干ざらついたサウンドがハイゲインアンプのブーストにマッチします。


Maxon OD-808 Overdrive – The Original Green Overdrive!

MAXON OD9 – Supernice!エフェクター
MAXON OD808 – Supernice!エフェクター

これを知ってからファズを語れ Jim Dunlop「FUZZ FACE」

かのジミ・ヘンドリクス氏がこれまでの常識を覆すのに使われた伝説的ファズ、それが「ファズフェイス」です。円盤状の本体はエフェクターボードへの組み込みにう若干の工夫が必要ですが、これから成長していくギタリストがファズを学ぶためには、こうした本物のデバイスを使用するのが重要です。

伝説的ファズの現代標準
「JD-F2 FUZZ FACE」

JD-F2 FUZZ FACE

現代のファズフェイスには、大型のものと小型のもの、またシグネイチャーモデルや限定版などさまざまなラインナップがあります。その中でこの「赤くてでっかいやつ」が現代の標準で、ここを出発点に派生モデルが枝分かれしています。シングルコイルとの相性が特に良好で、ギター側の音量を上げるとしっかり飽和した詰まったファズサウンド、音量を絞ると密度感も抑えられ、コードがシャキっと響きます。


Dunlop Fuzz Face Shoot Out w/ Jeorge Tripps & James Santiago

Jim Dunlop JD-F2 FUZZ FACE – Supernice!エフェクター

ヨーロピアン高品質「tc electronic」

デンマーク発「TCエレクトロニック」は、創業した1976年以来、プロフェッショナル向けのオーディオプロセッサーを作り続けているブランドです。ギタリストからは特にデジタルチューナーが厚く支持されていますが、どの製品についても一貫して妥協のない高品質を達成しています。

原音が活きるクラシックディストーション
「Dark Matter Distortion」

Dark Matter Distortion

ダークマターは「理論上存在しているはずなのに、実在の確認ができていない物質」です。その名を冠する「ダークマター・ディストーション」は、ギターのサウンドに個性を追加せずそのまま歪みを加える、あたかも歪みだけが加わったかのように聞こえるディストーションです。2バンドEQによって高域と低域を操作でき、ミニスイッチの切り替えで伝統的なディストーションと低音の豊かな現代的ディストーションを選択できます。


Dark Matter Distortion – Official Product Video

TC Electronic Dark Matter Distortion – Supernice!エフェクター


最初の一台として歪みエフェクターを手に入れたら、次に何を調達するべきでしょうか。ブースターとしてのもう一台、またはいろいろな表現のためのディレイ、コーラス、ワウあたりが妥当だと考えられていますが、これからギターを弾いていく上で、必要性を感じたものを手に入れてください。最初の一台とまったく違ったキャラクターを持つ歪みエフェクターを探しても良いでしょう。

エフェクターのサウンドは練習でカバーできず、持っていなければその音が出せません。またエフェクターを使いこなすには、その特徴をしっかり心得る必要があります。ここは経験の蓄積がものを言う分野ですから、さまざまなエフェクターに実際に触れてみてください。

※当サイトではアフィリエイトプログラムを利用して商品を紹介しています。