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オーバードライブ・エフェクターについて

ギタリストが使うコンパクトエフェクターの中でも最もラインナップが多く種類が豊富なのがオーバードライブ・エフェクター。エレキギターやエレキベース・シンセサイザーやボーカルの声にも使われる【音を歪ませるエフェクター】としてもっともポピュラーなペダルで、様々なメーカーが独自の歪みを追求したペダルをリリースする激戦区でもあります。
そんなオーバードライブについて、詳しく見ていきましょう!!

オーバードライブとは

オーバードライブは【アンプのボリュームを上げ出力電圧を加えて回路が飽和して出力音が歪んでしまう】状態のことで、もともとは1950年代当時のクリーントーンしか出なかったギターアンプのボリュームを上げすぎた時に偶然見つかった現象でした。エフェクターのオーバードライブはこの歪みを意図的にシミュレーションしたもので、回路内にクリッピングのダイオードを使用します。

オーバードライブは構造によっていくつか種類があります。
内部回路にオペアンプを使われるものと使われない「ディスクリート回路」に分類されます。クリッピングについても「対称クリッピング」「非対称クリッピング」「クリッピングなし」のものに分けられます。

オーバードライブの使い方

オーバードライブは使い方の幅が広く、目的に合わせていろんな使い方ができるエフェクターです。
ONに踏みっぱなしでバッキングギターを弾く、というのが定番の使い方だと思いますが、その他にアンプで歪ませた上でギターソロの時だけONにして音を目立たせる「ブースター」として使うこともあります。機種によってディストーションのように激しく歪むものからクランチ程度にまでしか歪まないものまで幅も広いので、自分の目的にあったものを用意しておくと良いですね。

定番のオーバードライブ・エフェクター

まずはオーバードライブといえばこれ!と言えるくらい定番な機種をいくつか紹介します。定番であると同時にギター初心者でも手が届く低予算のオーバードライブです。

BOSS OD-3 OverDrive

BOSS OD-3BOSS OD-3

1977年に登場。BOSSのコンパクトエフェクターの第一号機にしてオーバードライブの代名詞ともなったBOSS「OD-1」の後継機種。それまでギターアンプで歪ませると音量が上がりすぎてしまうのが難点でしたが「OD-1」の登場によって音量を上げすぎずに音を歪ませるという現在までのスタンダードが出来上がりました。
登場してから30年以上経つ「OD-3」ですが、太く甘いサウンドとクリーンブースターとしても使える汎用性の高さ・値段の安さで現在に至るまで人気の高い、【手元にあって困ることはまずない】オーバードライブです。

BOSS OD-3 - Supernice!エフェクター

BOSS OD-1X

2014年、BOSS ODシリーズの最新作「OD-1X」が登場しました。OD-1/OD-3に比べて歪みの幅が広くより強く歪むようになり、ワイドレンジで現代的なニーズに応えたモデル。BOSS の新しい定番になること必至のこのペダル、どんな音がするかはギター博士の演奏を聞いてみて下さい。

使用機材

  • Sadowsky Metroline R1

    エレキギター

    Sadowsky Metroline R1 CUSTOM

  • BOSS OD-1X

    エフェクター

    BOSS OD-1X

  • BlackStar HT-5R

    アンプ

    BlackStar HT-5R

clear

ギター博士「HIGHとLOWのツマミがあることでBOSSのODシリーズの中ではダントツに音作りの守備範囲が広い。「HIGH」の食いつきはBOSSらしさがあるのぅ。「HIGH」と「LOW」を上げて「GAIN」をフルアップにすると(動画 4:20〜)、ドンシャリ気味な、より次のステージに進んだような歪みになると感じたゾ!」


OD-3 と比較して

OD-3 vs OD-1X
OD-1X と OD-3 とを比較した動画です。こうやって聞き比べると、サウンドのキャラクターが違うのがわかる気がしますね。古いからといって OD-3 が劣るわけではないと思います。中域の「ギャリッ」とした鋭い感触は OD-3 ならでは。
OD-1X はそれに比べてよりモダンというか粒の揃った現代的なサウンド。ローゲイン時の煌びやかなトーンは OD-1X のほうがあるような気がします

BOSS OD-1Xの価格比較 - Supernice!エフェクター

BOSS BD-2 Blues Driver

BOSS BD-2

「OD-3」と共にBOSSの定番中の定番と言えるのがこのペダル、プロギタリストにも愛用している人が多く人気の高い BD-2 Blues Driver(ブルースドライバー)です。「OD-3」はモコモコとした暖かみのある音なのに対して「BD-2」はジャキーンとした音の立ち上がりが強調された音が特徴。「ブルース」という名前が付いていますが、クリーントーンとほぼ変わらないくらいのクランチサウンドからハードロック・サウンドまで、歪みの幅も広くロックやジャズなんかにも使える、人気の高いオーバードライブです。

値段の安いペダルの中ではトップクラスでピッキングのニュアンスを拾ってくれる高い反応性が特徴で、腕のあるギタリストでも満足して使えるでしょう。

BOSS BD-2 Blues Driver - Supernice!エフェクター
万能型オーバードライブ:BOSS BD-2の魅力とは

Ibanez Tube Screamer TS-9

1979年にTS808として初登場、1982年にTS9に改良され現在まで人気の高い、アイバニーズのデュアルオペアンプを使用したダイオードによる対称クリッピングのドライブ・ペダル TS-9 Tube Screamer(チューブスクリーマー)。
歪み成分はほとんどありませんが、無駄な低音のカット・中域の立ち上がり・豊富なサステイーン、そして反応性の良さからブースターとして使った時のサウンドに定評があり、現在でも絶大な人気を誇っています。真空管アンプとの相性は抜群、クリーントーンのギターソロなんかに使うのも良し、です。

チューブスクリーマーの人気を決定付けたのはスティーヴィー・レイ・ヴォーンです。氏のようなスーパーギタリストの愛用もあって、ドライブペダルとして外せない不動の地位を保っています。

Ibanez Tube Screamer TS-9 - Supernice!エフェクター
チューブスクリーマーってどんなもの?TS系オーバードライブ特集

Fulltone OCD

Fulltone OCD

本機は「OBSESSIVE COMPULSIVE DRIVE」、略して「OCD」と呼ばれているブティック系ペダルで、煌びやかで太いサウンドが特徴の「優等生ペダル」です。サウンドキャラクターは「マーシャル系」で、実機のブリティッシュアンプを鳴らしているような、上品なオーバードライブです。
OCDは単体でもよく歪むペダルですが、最も美味しいポイントは「クランチ」だと言われています。スイッチオンにするだけでサウンドに独特の「艶」と「コシ」を与えるので、常時オンにしてプリアンプ代わりに使っているギタリストも少なくありません。

Fulltone OCD - Supernice!エフェクター

MXR GT-OD

MXR GT-OD

「TS系ペダルの隠れた名機」と呼ばれているのがMXRのGT-ODです。緑色のボディは見るからにTS系ペダルをアピールしていますが、Ibanezのチューブスクリーマーと違うのは、「単体でもよく歪む」ということです。
また、GT-ODは「低音域と中音域が強い」という特徴を持っています。そのため、ブースターとしてはもちろん、前段にブースターを置けばメイン歪みとして使うこともできます。本機は「低音域をブーストしたチューブスクリーマー」と言えるでしょう。

MXR GT-OD - Supernice!エフェクター

MAXON OD820

MAXON OD820

「弁当箱」の愛称で呼ばれるMAXONのOD820ですが、その外観とは裏腹に、真空管アンプの性能を最大限に引き出す「優秀なブースター」です。単体としてもそれなりに歪みみますが、ブースターとして使って初めて真価を発揮するペダルと言えます。
本機の特徴としては、「クリーンと歪みをミックスしている」という点が挙げられます。そのため、ゲイン0の状態でブーストすると「クリーンブースター」として使うこともできます。「自然な歪み方」をする、オーバードライブペダルの傑作です。

MAXON OD820 - Supernice!エフェクター


Fulltone FullDrive 2

Fulltone FullDrive 2

90年代に製造され、ブティック系歪みエフェクターの元祖とも言えるFullDrive 2は、オーバードライブとブースターが1つになった2フットスイッチ/ツインペダル式のエフェクターです。ONにした時の中域を押し出した密度の高い歪みが特徴で、特にハムバッカー搭載ギターとの相性は良好。ブースターをONにするとギターソロに最適なロングサスティーンが得られます。
初期モデルの他、2007年にはコンプカットモードを搭載した Fulltone Fulldrive2-MOSFET が、20周年だった2014年にはFULL-DRIVE 3が、これまでリリースされています。

Fulltone FullDrive 2 - Supernice!エフェクター


格安オーバードライブ・エフェクター

コストパフォーマンスに優れていながらサウンドクオリティは「安かろう悪かろう」と侮れない、"使える"格安オーバードライブを紹介します。

ARION MTE-1

ARION MTE-1

格安ドライブ・ペダルの代名詞と言えば ARION の「MTE-1」です。サウンドは TS系(チューブスクリーマー系)で、ブースターとして使用するのがオススメです。プラスティック製のケースなので耐久性が心配されますが、元々作りがしっかりしているため、強く踏み込んでも問題ありません。
そんな MTE-1 ですが、回路自体は「チューブスクリーマーと殆ど変らない」ということをご存じでしょうか。そのため、モディファイ(改造)をして TS そのままのサウンドを得ているギタリストも少なくありません。ARION 製品はリーズナブルな価格もあって、モディファイが盛んに行われています。

ARION MTE-1 - Supernice!エフェクター


DigiTech BAD MONKEY

DigiTech BAD MONKEY

定評あるエフェクターブランドDIGITECHの格安ドライブ・ペダルが BAD MONKEY です。アナログ回路を採用の4ツマミでブースターとして使うこともできます。
5,000円前後の価格ながらチューブスクリーマーTS9系を忠実に再現したサウンドはかなり評価が高く、初心者でも「買い」なペダルです。

DigiTech BAD MONKEYの価格比較・レビュー - Supernice!エフェクター


BEHRINGER OD300

BEHRINGER OD300

とにかく安いエフェクターをラインナップ豊富にリリースしている老舗の格安ペダルブランド「BEHRINGER」のオーバードライブ/ディストーション「OD300」。ディストーションまでの歪みを得ることができ、3,000円を切るという価格帯ながら「そんなに悪くない」「妥当に使える」という評価を得ており、エフェクター初心者の最初の歪みペダルとしても最適です。

BEHRINGER OD300の価格比較・レビュー - Supernice!エフェクター


Ibanez TSMINI

Ibanez TSMINI

格安ではありませんが、市場価格7,000円前後と「割安」となっているオススメのペダルが Ibanez の TSMINI。伝説的歪みペダル「チューブスクリーマーTS808」に採用されているものと同様のオペアンプ JRC4558 を使用し、初代チューブスクリーマーのサウンドに極めて近い歪みをコンパクトサイズで手に入れることができるペダルです。初代はビンテージの名機として非常に高値で取引されていますが、そのサウンドは聴き比べてもほとんど違いがわからないほど、同じトーンに聞こえます。
リードトーンに厚みが欲しいという人はチェックしてみて下さい。

Ibanez TSMINI - Supernice!エフェクター


ハイエンド・オーバードライブ・エフェクター

「定番じゃ物足りない、もっと歪みの音に拘りたい」っていう人向けに、(全てを紹介しきれませんが)ハンドメイドで作られた「ブティック・ペダル」と呼ばれている高級オーバードライブ・エフェクターをいくつか紹介します。

Paul Cochrane「Timmy」

Paul Cochrane Timmy

アメリカで完全ハンドメイドで作られているトランスペアレント系と呼ばれるオーバードライブ・ペダル。ギターが持っている本来のトーンの【おいしい】部分を余すことなくブーストし、真空管アンプはもちろんRoland JC-120のようなトランジスタ系のアンプで鳴らしても、まるで真空管アンプのようなナチュラルな歪みを手に入れることができると言われているエフェクターです。
音の分離、つや、反応性などどれをとっても極上のサウンド!楽器屋さんで見かけたら是非試してみて欲しいペダルです!!

Paul Cochrane Timmyの価格比較・レビュー - Supernice!エフェクター

Mad Professor Sweet Honey Overdrive

Sweet Honey Overdrive

ブティックペダル・ブランドの代表格の一つ、Mad Professorのオーバードライブペダル。歪みペダルの評価が高いマッドプロフェッサーですが、中でもこのSweet Honey Overdriveは同ブランドの代表的なドライブ・エフェクターです。アンプの歪み方を忠実に再現し、あまり歪まないローゲイン・ドライブが特徴です。Sweet Honey Overdriveにはハンドメイド製造のHandwired/価格が抑えられたNewと2つのモデルがあります。

Sweet Honey Overdriveを筆頭に、Mad Professorでは用途別に様々なオーバードライブ・ペダルがリリースされていますので、気になる人はそちらもチェックしてみて下さい。

Mad Professor Sweet Honey Overdrive - Supernice!エフェクター
Mad Professor歪みペダル大特集 - エレキギターニュース.com


TDC 007 CREAMY DRIVE

TDC 007 CREAMY DRIVE

大阪府にあるリハーサル・スタジオ STUDIO YOU がプロデュースするエフェクター・ブランド「TDC」のオーバードライブ・ペダル。ギターソロなどリードトーンに最適なハイエンド・エフェクターです。
TDC 007 CREAMY DRIVE(オーバードライブ・エフェクター)を弾いてみた!


Landgraff Dynamic Overdriveicon

Landgraff Dynamic Overdriveicon

販売価格は常時7万円前後と、空前絶後の超高級オーバードライブ・ペダルです。エレキギターやアンプ一つ買えてしまう程の高級品ですが、もちろん価格に見合った非常に「上質」なサウンドが特徴、きめ細やかな歪み、弾いた後の尾をひく「揺らぎ」はこの機種ならでは。スタジオ系ギタリストはチェックするといいかもしれないモデルです。

Landgraff Dynamic Overdriveicon - Supernice!エフェクター


KLON CENTAUR

KLON CENTAUR

1990年代に登場し、世界中の数多くのトップ・プロギタリストが愛用したことで注目を浴び、生産が終了したことでカルト的な人気を得るようになったのが KLONのCENTAUR(ケンタウロス)というオーバードライブ。太く艶のあるサウンドは極上と評価されています。
CENTAURにはボディのデザインが異なるバージョンがいくつか存在しており、それもまたコレクター心をくすぐる一因なのかもしれません。KLONからはニューバージョンが、2010年頃からは他社からケンタウロスのサウンドを再現した「ケンタウロス・クローン」ペダルがリリースされるなど、非常に影響力の高いエフェクターです。

KLON CENTAUR
ケンタウロス・クローン系オーバードライブ特集


おすすめのオーバードライブ・エフェクター

歪みペダルとして評価の高いものから、知られざるナイスな歪みサウンドのペダルまで、紹介していきます。

Electro Harmonix Soul Food / Crayon

Electro Harmonix Soul Food Electro Harmonix Crayon

Soul Foodは上述したオーバードライブの名機「KLON CENTAUR」のサウンドを再現したケンタウロス・クローン、Crayonは上述したトランスペアレント系ドライブ・ペダル「Timmy」のサウンドを意識していると言われているエフェクターです。Soul Foodはケンタウロス・クローンの定番機種となっていますね。2つとも比較的ローゲイン寄りのペダルです。
どちらの機種も人気モデルを再現していながらリーズナブルな価格で手に入れられるという非常にコストパフォーマンスに優れている点が、オススメする理由となっています。

Electro Harmonix Soul Food - Supernice!エフェクター
Electro Harmonix Crayon - Supernice!エフェクター

CMATMODS Butah

CMATMODS Butah

CMATMODS が作る「Butah」は、ハンドメイド・エフェクター・ブランドの中でも比較的購入しやすい価格帯のオーバードライブ・エフェクター。BOSS のブルースドライバーのようにジャキジャキっとしたローゲイン・ドライブですが、こちらはよりピッキングのニュアンスを出しやすく粘りがあるサウンドが特徴、シャープな歪みはバッキング・ギターにも最適です。クリーン〜クランチくらいの歪みに拘っている人はチェックしてみるといいかも!

CMATMODS Butah - Supernice!エフェクター


オーバードライブの接続順

歪み系ペダルを代表とするオーバードライブは、「ギターに近い位置」に接続することをオススメします。ただ、ワウペダルやコンプレッサーを併用する場合、インピーダンスの関係により「ワウペダル(フィルター系)とコンプレッサー(ダイナミクス系)の後段」に繋ぎます。

オーバードライブペダルは奥が深い?!

エフェクターの分類の中でも最も数が多いのがオーバードライブ。音の好みも人によって千差万別で、ペダルによって価格帯もバラバラ、良い/悪いの意見が最も分かれ、好みのオーバードライブが見つからず「歪みペダル探しの旅」などと探し続ける人も多数いるといわれる、非常に奥が深いペダルです。
オーバードライブについて深く知りたくなった人は以下の記事も読んでみると、より世界が広がるかもしれません。

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